確かに俺はいっぱい食べる女が好きだと言ったがそれそのものになりたいとは言って無えんだが〜暴食龍娘のダクファン世界放浪記 作:誤字報告マジでありがとうございます
なんとかレベル三まで上がり、一般人並みの戦闘能力を得た俺は、周囲を探し回る。
ゴブリンは基本巣を作って、寄り集まって生息する。
なので巣を見つければ、そこには大量のゴブリンがいるということだ。
正直それで足りるかどうかは分からないが、餌はあればあるほど良い。
狼や虎、熊などの、見てるだけで涎が出そうになる、
それを見つけたのは、俺の腹が5回目の催促をした頃だった。
明らかに人為的に用意されたのであろう、快適そうな洞窟。これを権力者が、ゴブリンの為に作ったものだと思った俺は突入。
「ビンゴ」
そしてゴブリンの集団に遭遇したと言うわけだ。
こっちを見るなり涎を垂らしながら加虐の快感に震えてやがる。最悪な事に粗末なちんぽまでビンビンに立ってやがる。男は殺して喰え、女は犯して喰え。見事なまでの蛮族思考だが悲しいかな、それをできるだけの能力が備わってない。それがゴブリンの習性だ。
元男として性的に見られるのは結構くるものがあるはずだが、そんなのが霞むほどに本能が狂ったように暴れ出す。
俺は舌舐めずりしてこういった。
「いただきます!」
そして向かってくるクソ雑魚軍団に棍棒を振り回す。
前回のゴブリン戦と違うのは一発で意識を奪った事
やっぱり腕力も喰ってしっかり強化されてる
枝でぷすぷすしてくるがかすり傷しかつかない。
棍棒をフルスイングして頭をひしゃげさせた
目の前で枝を掲げ何か言ってるゴブリンの頭に上段から棍棒を振り殺す。
涎がダラダラと垂れてくるのを止められない。
その時謎の冷風がかかった。
「涼しくて気持ち良いわね、悪くないわ」
冷風の発生源にいたのは、【ゴブリンマジシャン】
こいつは魔術を使う……が、戦闘においては全く脅威でない。
この世界で、戦闘において魔術は基本使われない。なぜなら弱いから。
この世界での魔術と魔法の違いは簡単だ
「その魔力で火球撃ったほうがよっぽど殺傷力出んだろ」
の一言で終わるのが魔術、火球撃つ以上のアドバンテージがあるのが魔法だ。
ゴブリンマジシャンが使った魔術は冷気を打ち出す魔術だが、温度を下げるのはエネルギー効率がクソだ。そして当たり前だが炎の殺傷力には敵わない。
ゲームだと軽視されがちだが、炎の殺傷力は凄まじい、基本どんな生物でも火だるまになれば死ぬ。
某ジョジョの火炎使いがまともに戦わせてもらえないのは、炎使いとか言う殺意の塊がまともに戦ったら全てが終わるからだ。
そしてその炎魔法に対するアドバンテージの無い魔術は使う価値が無い。
ゴブリンはアホだから気づいて無いだろうが。
棍棒を振るい、ゴブリンマジシャンの首を曲げちゃいけない方に曲げながら、俺はそう思った。
殺す、殺す、殺す。
そうすると、喧騒に気づいたのか、ボスが出てきた。
「うふふ、あなたは中々大きくて素敵ね、見てるだけでお腹が空いて空いて頭がおかしくなりそうね」
そいつはホブゴブリン。
人間に近い体躯を持つ、ゴブリンの突然変異種。
悪意だけでなく、戦闘能力も大幅に上がってる。具体的に言うと、文化部の中学生といい勝負ができる(勝てるとは言ってない) 程度には。
ただ一つ、問題があるとすれば、こいつは魔法が使えるのだ。この世界の魔法は全部で六つ。
【火球】【雷撃】【魔矢】【治癒】【障壁】【強化】
ホブゴブリンの使う
透明な矢を打ち出す魔法だ。
恐ろしく燃費が良く、弾速も速い、レベルアップやスキルでの強化により、矢の数が増えたり状態異常付与効果がつくのでので、高レベル帯でも牽制技としてお世話になる。
殺傷力は火球に劣るものの、矢に返しをつけたり、毒性を付与したりと応用が利き、【火球】とも射程と燃費で差別化可能。
かなり強い魔法だ
【魔矢】自体は。
問題は使い手だ。
ホブゴブリンは魔力のステータスが終わってる。ほぼ無限に連射できるはずの低燃費魔法を一発しか撃てないほど。
【魔矢】は魔力依存でダメージを通すため、威力もネズミすら一撃では仕留められない故に虚仮威しにしかならない。
そしてその【魔矢】を、勝利を確信した表情でホブゴブリンは撃ってきた。
当たったら痛い思いをする程度には威力があるが、弾速も遅い。見切れるほどに。
なのでガブリと魔法に噛みつく。
【如何物食い発動】
味の薄い飴のようなそれをポリポリと噛り飲み込むとホブゴブリンは下顎が落ちるんじゃ無いかと言うほどに驚愕した。
「ギャ?!」
まあ必殺(だと思ってた)一撃が見た目上はただの人間の女に喰われればそうなるわな
ゴブリンの貧相な脳内CPUが処理落ちしている際にてくてくと近づき、俺は思いっきり棍棒を叩き込んだ。
「ギャッ! ギャッ! ギャッ! ギャッ!」
一発目で地に伏せ二発目で頭蓋骨が陥没し3発目で気を失い四発目で絶命した。
その後、逃げ出そうとするゴブリン達に追いすがり、棍棒を振るうとあたりに動くものは居なくなっていた。
「ふぅ。よっしゃ。あらかた片付いたわね。と・な・る・と」
口からは涎が、腹からは催促が止まらない。
満面の笑みを浮かべて頭の潰れたホブゴブリンを持ち上げ俺は言った。
「お肉が! いっぱい! いただきます!」
ホブゴブリンはデカい。身長180はありそうだ。
当然俺よりも体積がある。
一応俺よりもデカいはずのそいつがまるまる胃袋に収まるまでに10分とかからなかった。
【ホブゴブリン完食! 経験値8習得! 【魔矢】習得!】
【ゴブリン完食! 経験値2習得!】
【ゴブリン完食! 経験値2習得! LVUP!】
【ゴブリンソルジャー完食! 経験値3習得!】
【ゴブリン完食! 経験値3習得!】
【ゴブリンソルジャー完食! 経験値6習得!】
【ゴブリン完食! 経験値2習得!】
【ゴブリン完食! 経験値2習得!】
【ゴブリン完食! 経験値2習得!】
【ゴブリンマジシャン完食! 経験値7習得! 魔力UP!】
【ゴブリン完食! 経験値2習得!】
【ゴブリン完食! 経験値3習得!】
【ゴブリンランサー完食! 経験値2習得!】
【ゴブリン完食! 経験値4習得!】
【ゴブリンソルジャー完食! 経験値7習得!】
【ゴブリンソルジャー完食! 経験値4習得!】
【ゴブリン完食! 経験値2習得!】
【ゴブリン完食! 経験値2習得!】
【ゴブリン完食! 経験値2習得! LVUP!】
自分の細い体のどこにこんな量が入ったんだと言う程の肉をペロリと平らげた。我ながらバケモンかよ。
「腹八分目ってところかしら」
自分をごまかそうとそのセリフを言った直後ぐうと地響きの様な空腹音が鳴り響いた
「……はぁ、正直これっぽっちじゃ、まっっっっっっったく足りなかったわ」
どうなってんだよ俺の胃袋
*
その5分後、
はぐれたゴブリンを食欲に任せて胃袋にご招待しようと
一撃で頭を吹っ飛ばしてやった所でそれは起こった。
涎がダラダラ垂らしながら早速ゴブリンの亡骸を貪り尽くそうとすると、脇腹に激痛が走った。
激痛の発生源は俺の脇腹に噛み付いた【フォレストウルフ】
この世界に来て初めての痛みに俺は悲鳴を上げた
「痛い! 痛い!」
これが自然界、弱肉強食の世界!
ゴブリンがクソ雑魚過ぎて勘違いしていたがこれこそが自然界の生物! 淘汰と絶滅に抗い! 必死で生き抜いてきた、生きる事のエキスパート
激痛で頭が、真っ白になる。「痛い! 痛い! 痛い! でも」
胃袋が疼く、もっともっと栄養を送り込め、食い物で腹を満たせと魂が叫ぶ!
「それ以上にお腹が空いたわ! くけけ、早く早く食べられてよ! お腹が空いて空いて空いて空いて仕方なくて! 頭がおかしくなりそうなの!」
トンと狼の腹に添えた手から光が漏れた。
【魔矢】発動。
小さめの石を砕けるほどの威力を持ったそれを叩き込むと、狼の骨に罅が入るような音が聞こえた。
「グルルルル!」
それでもなお狼は俺を離さない。
「チッ!!」
そのまま【魔矢】を至近距離で今の限界発射回数である3発まで叩き込んだ。
そうすると流石に離れた、が殺しきれない!
狼の目は語っている。今ので俺を餌ではなく敵だと判断したと。
「あああああああああ!」
そして死闘が始まった。
全ては喰うか、喰われるかだ。
*
【フォレストウルフ完食! 経験値30習得! LVUP】
【ゴブリン完食! 経験値2獲得】
「ご馳走様、ちゃーんとあなたは血肉となって私の中で生き続けるわ」
詳細は避けるが、狼との戦闘は眼球は潰されるわ喉笛の肉は食いちぎられるわ腕を落とされるわの地獄絵図だった。喰らったものの栄養で傷を癒やせる【グルメ】と、ゴブリンの巣での栄養補給がなければ確実に食われてるのは俺だっただろう。
「ステータス」
〈エフィノア・シュバルデウス
LV5
種族:終焉龍 職業:大喰らい
ステータス
腕力:F
体力:F
速さ:F
器用:F
魔力:E
耐性:F
スキル
【存在捕食】…喰らった相手の能力を模倣
【お肉大好き】…肉を喰らうと一時的にステータス上昇
【如何物食い】…あらゆる物を一瞬で消化する。
【グルメ】…食べたエネルギーを使って自己回復、強化
【早食い】…飲食速度にボーナス
【底なし胃袋】…満腹中枢が完全に壊れる
【魔矢】…〈魔力の矢を打ち出す魔法〉
「よしよし、なかなか強化されてるわね」
生きている事、私の糧となった狼の両方に感謝を捧げる。
きゅるるるるる……と切ない音が響いた。
回復にエネルギー使いすぎてすんごく腹減ってきた……
ん?
何やら声がする。
そちらの方をみると、16歳ほどの目つきの悪い少年がこちらに走り寄ってくるのが目に入った。
やたら必死な表情をしながらこちらに何か言っている。
「おい! 早く逃げろ、ババア! ヌシモンスターだ!! 【氷結熊】!」