HP極振り自傷型両手剣使いのNWO   作:如月神綺

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最近投稿ペースが落ちてきてしまってすいません。


体力特化と新しい仲間

七人で三層のギルドの中に入り、部屋や内装を確認していた。そうしていると、全員がオープンスペースに集まっていた。なんだろ

 

「おっ、セツナも来たか!ちょっと話してたことがあってな」

 

「もしかして、次のイベントについてか?」

 

「あぁ、今届いた運営からのメッセージだ。期間は空くがギルド対抗の戦闘イベントがあるから準備しろってな。それでなんだが…」

 

「人が少ないと、、」

 

「時間加速があるらしいからな。当日欠員が出る可能性を考えるとギルドメンバーを増やすのも……まぁ、アリだと思ってな」

クロムの言うことはもっともだった。現状【楓の木】は非戦闘員のイズを含めて七人である。欠員が出ればイベントが厳しくなることは間違いないだろうな。

 

「それで、ギルドメンバーを増やそうと………」

 

セツナはクロムの意見に同意した。人数が少ないと不利にになるのは理解できるし、第三回イベントがまさにそういう類のイベントだったからな。

 

「俺の知り合いを呼ぶことも出来るが…そういうのはギルドマスターに任せようと思ってな」

 

知り合いねー。俺のフレンドは全員このギルドにいるし、こういうことには力になれんな。

 

「じゃあ、明日私と一緒にスカウトしに行かない?」

 

サリーがそう言ってメイプルの肩を叩く。

 

「んー…そうだね!行こう!」

 

どうやら、サリーはメイプルと新しいメンバーの勧誘に行くようだ。その間は三層の散策に行くか。二層と同じ感じでいろいろあるっぽいし、、

 

 

 

翌日、メイプルとサリーは二層に戻り、他のメンバーは三層の散策や素材集めに向かった。俺は町の散策。

 

「しかし広いな。三層は機械の町らしいけど、、、」

 

そうして空を見上げると、何かの機械に乗って飛んでるプレイヤーがちらほらいる。

 

「うーん、世界観があまりにも違う。」

 

いきなりこんな近未来なもんが登場するって、なんかあるだろ絶対。

 

「店の商品を見た感じ、目新しい物はあったけどあんましいいのはなかったなー……………???」

 

そうだ、なんか違和感があると思ったら、歯車がなんかむっちゃ捨てられてるんだよなここ。どこ行ってもそんな光景が必ずあるなー、、、技術革命でも起こったのか?

 

「そういえば、第一層で拾った歯車。あれとなにか関係があるのかな、この階層。」

 

しかし、歯車の詳細はいまだになにも書かれていない。いやなんなんこのアイテム。どこかで使うかもだけど、まじで謎すぎる。

 

「はぁー、なんかのクエストを踏まないといけないのか?…ん?」ピロン

 

なんか新しいギルドメンバーを紹介したいとチャットが来た。昨日今日で勧誘がとても早いですね。メイプルのコミュ力おかしくね?

 

「一回ギルド戻るか……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新しいギルドメンバーは初心者だった。名前はマイとユイ。STR極振りの姉妹で、メイプルに勧誘されてやってきた。挨拶を交わした後、イズは二人の装備制作を、マイとユイはこの後しばらくしたらログアウトするらしい。

 

「二人のレベルは多少上がったけど、まだまだ足りないから……んー…まずはレベル上げかな?セツナさんはどう思います?」

 

二人のレベル上げについて話しているのか。俺もいいと思うよ。スキルはあとで決めるとして、最低限のレベルは欲しいなー。

 

「そうなると、レベル上げは二人にお願いしようかな、、。時間はどうしよう、、。」

 

とりあえずは二人のレベル上げを俺とメイプルで担当することになった。日程決めを終えて、マイとユイはログアウトした。

 

「メイプル、セツナさん、ちょっと耳を」

 

「んーなになに?」

 

「おーどしたどした?」

 

メイプルとセツナの耳元でサリーが何かを話す。

 

「………おっけー!」

 

「俺もいいぞー」

 

「じゃあ、用意しておきますね」

 

「うん、分かった」

 

「了解」

 

俺らはそんなやり取りを終えて、今日はログアウトした。

 

 

 

 

 

 

 

日を改めて予定通りに集まった五人。その中のマイとユイはサリーからアイテムを手渡られた。

 

「はい、二人にはこれ」

 

そう言ったサリーからマイとユイは顔全体を覆い見えなくする頭装備を渡される。

 

「メイプルとセツナさんの指示に従って使ってね」

 

二人は頷いて答える。

 

「それじゃあ、ついてきて?」

 

「一層までは使徒を使っていくか、、」

 

「「は、はい!」」

 

四人がギルドホームから出ていく。残されたサリーはサリーでやることがあるため即ログアウトという訳にもいかない。現在の季節は夏。そして、夏のある期間中は全モンスターがアイテム【スイカ】を低確率でドロップする。これを集めることでギルドのサポート性能を上げることが出来る。つまり第三回イベントのようなものだ。

 

「メイプルとセツナさんには二人のレベル上げに行ってもらったし、私はギルドの強化かな?………でもちょっと不安だなー、一応目立たない第一層に行ってもらったけど」

 

サリーが言う人目につかないというのにはもちろん理由がある。なにせ、サリーが今回、セツナとメイプルの二人にレベル上げを頼んだのにはそのレベル上げが大分特殊なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メイプルとセツナは一層の中でもプレイヤーがほとんどいないエリア、毒竜の迷宮にやってきた。

 

「このダンジョンを攻略するんですか?」

 

「おう。俺はちょっと準備してくる、、」

 

「二人ともあれ装備して?」

 

二人はメイプルに言われた通りに装備する。これで顔は覆われて人相は分からない状態になった。

 

「【身捧ぐ慈愛】!」

 

メイプルの体から天使の羽が生え、神々しい光とともに髪の色も変わっていく。うん?二人はあんまり驚いてないな。三層にくるまでの間に見たことあるんかな?

 

「【暴虐】」

 

今度はメイプルが醜悪な化物に変わった。残っているのは【身捧ぐ慈愛】の効果だけである。羽も消えた。

 

「乗って!セツナさーん!こっちの準備はできました」

 

二人はメイプルだったものの背中にしがみつく。そして、セツナは

 

「【大祖竜】」

 

セツナは黒き竜へと変わった。その姿は今のメイプルよりも大きく、三人は驚いていたが、

 

「「「うわぁーーーー」」」キラキラキラ

 

三人はドラゴンを見て感動していた。現在のNWOにはドラゴンはいるが、会えることなどほとんどない。セツナがドラゴンになれることは既にギルド内で共有されており、マイとユイもサリーとメイプルから伝えられてるのだが、実際見るのとではやはり違うようで三人はドラゴンを間近で見れて結構はしゃいでいる

 

「ほんとにドラゴンだー!すごいねお姉ちゃん!!」

 

「うん!そうだねユイ!!」

 

「かっこいいですねセツナさん!!」

 

「はいはい、三人とも早く行こうか」

 

「あ、そうだった。あと、人に見られた時のために私たちは化物に徹するからよろしくね」

 

二人の人相を隠したのは二人からギルドを、ギルドからメイプルとセツナを特定されないためであり、切り札をギルド対抗イベントまで隠しておかなければならないからである。

 

「「えっ?」」

 

「フシュウウウウウウ」

 

「グカ、ガァァァア!」

 

「ギィァァァァァァァァア!!!!!」

 

叫び声をあげながらメイプルとセツナは洞窟内に飛び込んだ。決してそこまで徹する必要はなかったのだが、それは気分というものだろう。道中のモンスターを轢き殺し、焼き殺し、喰い散らかしてボス部屋の扉を突き破る。

あわれな毒竜の結末は一度目の勝負と同じく喰い千切られての敗北となった。しかも今度は化け物と竜にだ。倒される前にマイとユイも一撃を入れて、レベルを上げる。

そして、ここからが大事なところだ。視界には違 二つの魔法陣が現れる。一つは町へ、一つはダンジョンの入り口へ。パーティに一人以上の二回目攻略者がいると、ダンジョン入り口への魔法陣が追加されるのだ。メイプルたちはダンジョン入り口に戻る方を選んだ。攻略者がダンジョンから出た時にボスは復活する。つまり、

 

「よし、もう一回いくぞ」

 

ダンジョン攻略周回である。

毒竜の迷宮は一層にしては難易度が馬鹿げた高さであり、メイプルの影響で極振りが増えた一層では、町から遠いここは、誰も好き好んで来ようとしないのである。さらにさらに、毒竜のダンジョンは道中が短く、メイプルとセツナにとっては都合が良かった。誰もいないダンジョンを爆走しては毒竜を喰らい、焼き殺し、引き裂く。マイとユイのレベルがぐんぐんと上がっていく。ルートを覚えているメイプルとセツナが迷うことなどなく、その歩みを止めようとするものは先行しているセツナの鱗で吹き飛び、毒も効かない。理不尽の存在でしかないのだ。

 

 

 

メイプルとセツナは一周三分を切るかどうかという驚異的スピードでダンジョンを周回し続けた。そうやって周回していたメイプルは時間を確認したある時、一つの感情が芽生えた。

そう、何となく新記録を目指したいというものである。そこに深い理由はなかった。しかし、もうちょっといけるのでは?と思ってしまったのである。メイプルは同じことを繰り返すうちに別の部分に楽しみを見出し始めていた。セツナに「新記録目指しましょう!!」と話した結果、、

 

「よし、とりま2分半を目標にしよう」

 

セツナも同じことを繰り返すのは飽きるだろうと考えて協力した。カーブで膨らみ過ぎず、翼で低空飛行をできるだけ維持させ、モンスターとの接触は全て炎で焼き、衝突による減速をなくす。ボス部屋の扉はブレスの勢いで開ける。そしてボスを全力で倒す。

 

 

 

 

これを意識した上でトライすること数回メイプルとセツナの記録は二分四十秒。それでもまだ縮められる部分があると感じ、それは毒竜を倒す際、最も攻撃力が高いマイとユイに目いっぱい攻撃させることで短縮出来ると考えた。

 

 

 

 

そして、それを実行すること数回。マイとユイのレベルアップで攻撃力が伸び、最後の最後にセツナのスキル【峻厳】をマイに付与し、毒竜をワンパンした。メイプル達の記録は二分十秒と目標を大きく上回った。

 

「よおおおおっし!!」

 

「シャアオラァァァァ!!」

 

メイプルとセツナがノイズの混じった声で叫ぶ。そこに何の報酬もなかったがメイプルたちは達成感に満たされていた。

 

「「メイプルさん!セツナさん!」」

 

「ん?何?」

 

「?なんだ?」

 

「「これ……」」

 

二人がステータスを見せてくるためメイプルとセツナがそのステータスを見る。その巨体で小さい画面を見る。なんで見えるんだ?視力良くなった?あとメイプルは目がついてるん?

 

「えっと……【破壊王】?と【侵略者】?」

 

「えっと…【侵略者】は一定時間以内にボスを規定体数倒すことで出ます。ステータスのSTRがかなり必要です。【破壊王】はダンジョンのクリアタイムが原因です。これもSTRがかなり必要です」

 

【侵略者】

STRが2倍となる。VIT•AGI•INTのステータスを上げるために必要なポイントが通常の3倍となる。

取得条件

STR値100以上で、一定時間内にボスを規定体数倒す。

 

【破壊王】

両手で持つ武器が片手で装備可能。

取得条件

STR値100以上で、規定時間以内にダンジョンをクリア。

 

「んー…カスミはいらなそうだし、クロムさんもいらないし、サリーもデメリットを嫌がりそうだなぁ」

 

「あっ、俺も獲得してる。やった」

 

攻撃に振っているメンバーは他のステータスも大事にしているから成長に制限のかかるスキルは歓迎されないだろうな。大丈夫なのは極振り勢くらいだろ。

 

「【破壊王】は……何か凄いね」

 

【破壊王】の能力は本来一つしか装備出来ない武器をデメリットなしで二つ装備出来るようになるというものだった。つまり、双剣のように二本の大槌を装備することが出来るのである。ん?待てよ?

 

「俺両手剣が二本装備出来るようになるじゃん」

 

「あ、そうですよね!!」

 

「「よかったですね、セツナさん!!」」

 

その後、もう何回か周回を続けて、数倍にたくましくなって帰ってきた二人にギルドのメンバーは最早当然という風に頷くのだった。あっ、俺はレベル45になったよ。




どうも作者です。セツナくんは【大祖竜】のお陰で二つのスキルが獲得できました。そして二つの装備を装着できるようになりました。つまりあれが装備できるようになります。
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