Side 集う聖剣
「さて、ギルド対抗イベントだが……気掛かりなギルドは二つだ。一回イベントで四位、八位、九位、十一位がメンバーの巨大ギルド【炎帝ノ国】と、少数だが三位、五位、七位、十位が所属する【楓の木】」
ペインは一人で戦局を変えられるようなプレイヤーがいるとすればこの二つのギルドだと考えた。
「【楓の木】には第二回イベントで話題になってた青服の子もいるんじゃなかったっけー?あれもやばそうだよねー」
フレデリカがそう言う。現在はどうやばいかが明確に分かっていない【楓の木】の情報が圧倒的に少ないという状況である。特にメイプルとカナデ、そしてセツナに関しての情報が少ない。マイとユイに関しては絶無であり、存在すら知られていない。
「イベント内容にもよるけどさぁ、物量で押し潰せばいけるだろ?最悪あいつ以外はペインがなんとかできるしいいだろ…」
ドレッドの言うように彼ら四人の所属するギルドと【楓の木】では所属する人数が違いすぎる。少数ギルドに何かしらの優遇があるとしてもそれを上回るだろう物量があった。
「俺らのギルドは全体的に強い奴が集まってる、問題ねぇだろ。全員に毒耐性を付けさせて、余裕がある奴は麻痺耐性にも手を伸ばしてんだ。こうなりゃ警戒するのは【炎帝ノ国】の方じゃねぇか?」
そうドラグが言う。
「それにー、私達のギルドは生産職さん達にダンジョンに行ってもらって、装備作ってるでしょー?メイプルちゃんだっけ?攻撃手段は状態異常と盾でしょ?後は亀?信じられないけど、極振りっぽいしー……封じ込められると思うよ」
「たしかにメイプルもだがセツナの方もだ。……取り敢えずフレデリカは情報収集を頼む。【楓の木】もきっちりな」
「ペインは心配性だねー?セツナちゃんは確かに強いけど、今のペインなら勝てるでしょ。まっ、とりあえず行ってくるよ」
そう言うとフレデリカは杖を片手に部屋を出ていった。それに続くようにしてドレッドとドラグも部屋から出ていく。一人になったペインが呟く。
「……未知は何より恐ろしい。【楓の木】の情報がなさ過ぎだ。それに……」
彼らはクロムの装備の力を知らない。
カナデの魔法を知らない。
サリーの回避を体験したことがない。
ユイとマイの破壊力を知らない。
そして何より。
ほぼ全てのメンバーがメイプルは毒と盾により敵を倒すものだと思っている。セツナは状態異常に弱い耐久型だと思っている。彼らは天使も化物も機械神も竜もシロップが光線を吐くことも知らない。
「フレデリカはあんなことを言ったが…セツナは今でも勝てるか怪しい。…俺だけが強くなってる訳でもないからな」
ペインの勘は警告していた。メイプルとセツナの進化に。
Side out
Side セツナ
「…………」
俺は【Alice】の墓のそばに運んだ機械を添えた。
「あんたの願いは叶えたよ。これは俺らの自己満だけどね。………この力は貰っといていいんだよね?返し方知らんけど、、、、たまに墓参りにくるよ。」
そう言って俺はそこをあとにして、ギルドホームへと戻った。
「ありがとう。優しいあなた」
「ん?気のせいか……」
ギルドホームに戻った俺はメイプルに伝えることがあったのだが、
「あれ?メイプルたちどこいった?」
メイプルとサリー、マイとユイが見つからない。カナデとイズはなにかやってるのを知ってるんだけど、、どこいったん?
「なぁ、カスミ。メイプルたちは?」
「ん?メイプルたちのことか?たしか、空中散歩に行くと言っていたぞ。」
「空中散歩?」
え、なんで?暇だったのか?まぁ墓参りの時に連れてけばいいか。あそこなぜか場所が表示されなくて直接行かないと分からないんだよなー。
「「「ただいまー/戻ったよー(ぞー)」」」
そう玄関の方を見ると、クロムと新装備を着ているカナデとイズさんが現れる。
「ん?クロムたちか。なにかいいのあったん?」
「いや、新しいスキルは特になかった」
「僕は結構使えるスキルが手に入ったよ」
そう言って出したのは、前に見たルービックキューブのような杖
「【魔導書庫】ってスキルで、結構良いスキルだよ」
話を聞いた感じ、MPを前借りして、使う時のMP消費やらなんやらのデメリットをノーリスクで放てるらしい。つっよ。
「私も新しい装備を手に入れたわ。ユニークシリーズでね…」
イズさんの方は作れるアイテムが増えて、何処でもアイテムが作れるようになるらしい。工房いらなくなるのがいいな。次のイベントに丁度良いし。
「イズさん似合ってますね」
「ふふ、そうね。それと、セツナちゃんに頼まれてたものできてるわよ。」
「えっ!?」
まじか、『神核』と『竜核』を使った装備ができたと!?いやーここまで長かったなー。
「これが頼まれてた武器とアクセサリーよ」
そうしてイズさんが出してきた武器は、なんというか、ん?これなに?鉄塊と、小さめの結晶?が二つ
「「「??」」」
「イズさん?これって……」
「うーん、どうやら本人が装備すると分かるようになるらしいわ。一応言っておくと、この装備たちはユニークシリーズよ」
あーつまりガチャみたいなもんなんすね。とりま持ってみるか、、
「よっと、、以外と軽い…な!?」ビキビキビキ
新装備にひび割れが現れて、傷が広がっていく。
「え!?これ大丈夫な奴っすか!?」
「多分演出だと思うわ」
少し待っていると、鉄塊の中から真の姿を現した。
「おぉう、なんかやばいの出てきたな」
「これはまた」
「とんでもねぇもん作ったなイズ」
「まさか私もこうなるとは思わなかったわ」
「イズ、これって大剣なの?」
それぞれがその武器に反応する。見た目は黒い刀身?と無数の目に口がある。あとこいつ胎動してるんですけど!?生きてるの?
「えっと、名前名前……」
【譛?譫懊※縺ョ豁サ繧帝?√m縺】
『HP+1000』 『STR+5』
『汝ト共ニ』
『死ヲ想エ』
『破壊写シ』
スキルスロット空欄
『汝ト共ニ』
(自傷、地形ダメージを除く)攻撃を受けると、受けたダメージの30%を反射し、復讐カウントを一つ獲得する。(最大5個まで)
スキル名を唱えると、現在の復讐カウントを全て消費し、前方の全ての存在に最大HPの(消費カウント×30)%分のダメージを与える。
『死ヲ想エ』
使用すると5分間HP1に固定される。効果が終了すると即死する。
『破壊写シ』
耐久値が0を下回らず、減少した耐久値を自身の装備または相手の装備に写す。
「怖っ。名前文字化けしてるんですけど?それにスキルも全部が怖い。」
この復讐やらHP参照は完全に『神核』の影響だな。でも『竜核』の特性が少ないな。
「アクセサリーの方は、、、」
【封竜の鎖】
『HP+1000』
『過充電』
『破壊不可』
【封神の杭】
『HP+1000』
『過剰補給』
『破壊不可』
『過充電』
使用すると、30秒間MP回復速度が800倍上昇する。MPが満タンの状態で効果が終了すると、最大HPの50%のダメージを受ける。
『過剰補給』
使用すると、30秒間HP関連の回復効果が800倍上昇する。HPが満タンの状態で効果が終了すると、最大HPの30%のダメージを受け、10分間受けるダメージが300%アップする。
「ちょっとピーキーすぎるスキルたちですねイズさん」
「いやーなんかごめんなさいね?」
いや別に強いし、相性は良いんですけどね?これ呪いの装備じゃないっすか?完全に装着者も殺すようなものなんですけど。
「セツナお前、これ使うのか?」
「見た目、スキルがクロムを超える不気味さがあるけど強いからなー、、まぁ使うか」
「なんとも面妖な武器たちだな」
「それほんとに呪われてないの?」
カナデよ、さすがにそんなものをイズさんは作らんだろハッハッハ
「大丈夫よ二人とも。この武器は呪われてないみたいよ」
むしろ呪われてて欲しかったかも。文字化けが正しい名前っておかしいだろこれ。
「【破壊王】持ってるし、装備してみよ……」
武器とアクセサリーを試しに装備してみると、、、
『これは貴方に送る祝福であり、呪い』
「んー?」
『どうか貴方の道行きに溢れんばかりの
『【封竜の鎖】と【封神の杭】の呪いが発動しました』
「「「「「………………」」」」」
「イズさん?」
「武器は呪われてなかったわね!」
「イズお前…」
「イズ…さすがに擁護できん」
「イズ…これはひどいよ」
「はい、、ほんとにすみません」
武器じゃなくてアクセサリーはどっちも呪われてたよチクショー
どうも作者です。やったねセツナくんまた新しい装備だよ!どれも癖が強すぎるけどね!