HP極振り自傷型両手剣使いのNWO   作:如月神綺

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真面目にセツナくんのペットを何にしようか悩んでいます。いやほんとどうしましょう。


体力特化と第四層

四日目からは運営が予想したようにゲーム内で戦闘は一切起こらずに平和に時間は過ぎていった。そうしてランキングも特に変動することなく五日目も終え、プレイヤー達は通常フィールドへと転移した。転移してから数秒後、各プレイヤーの目の前に青色のパネルが浮かび上がり今回の最終順位を表示する。

 

「おぉー三位だ。結構頑張ったなー」

 

「今回も三位だ!」

 

「そう言えばメイプルは最初のイベントも三位だったね」

 

十位までならば報酬は変わらないためより上位を目指そうとはしていなかったが、トップ3に入れたことは素直に嬉しい。そうしている内に最高ランクの報酬がパネルに表示される。

銀のメダルが五枚に木製の札が一枚。ギルドマスターであるメイプルには全ステータスを5%上昇させるギルド設置アイテムも贈られた。

俺は報酬を自分のインベントリにしまい、木製の札を改めて取り出して眺める。

 

「【通行許可証・伍】……ふむふむ」

 

「どっかでマップ追加されたのか?」

 

メイプルが最初に反応した。通行許可証の下には名前も入っていた。貸し借りは出来ないようだな。

 

「次階層で役立つらしいね。まあまだ少し先のことだけど」

 

あー、四層で使う物なのね。それなら今は何もできないな。

その後は互いに健闘を讃えあえながら【楓の木】のメンバー全員でギルドに戻っていった。

 

 

 

 

 

 

メイプルの無事十位内に入ることが出来たことを祝ってパーティーでもしようという案に全員が賛成したため、数日後に【楓の木】で打ち上げを行うことになりました。イズさんの【料理】スキル最大で作られた料理が涙が出るレベルで美味かった。

 

「バケモンみたいにうめぇーー」グスグス

 

「おい泣くなよ。大袈裟過ぎないか?」

 

「しゃーないだろ。くそうまいんだから」

 

多分だけどイズさんの料理が絶品なのもそうなのだが、俺のスキルである【万食】が原因だわ。こいつの味覚補正ははっきり言うとすごいの一言に尽きる。だって生肉なんかが焼いたステーキの味になったり、武器が甘くなったりさ、そんなもんがある状態でちゃんと調理された料理を食ってみろ!トぶぞ!!

 

「おかわりはいるかしら?」

 

「ぐだざい!!」

 

その後はメイプルが【集う聖剣】と【炎帝の国】の人達を連れてきた。なんで?聞くと偶然会ってフレンドになって、あとは流れでパーティーに誘ったらしい。安定のコミュ力おばけだなこの少女。

そうして予想外のゲストも登場したが、みんなで楽しく料理を食べたり運営が編集した第四回イベントの動画を鑑賞した。

まぁその動画でみんなが映ったりしたのだが、俺のテンションがおかしくなったギルド殲滅シーンもばっちり晒されました。やめてくれ、その「なにやってるんだこいつ」って顔を。いやなんかすいませんほんと。あの時はマジでテンションが上がってて……

そんなこんなで第四回イベントは本当の意味で終了した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イベントが終わって一ヶ月と少し、十月に入ったある日。この日は第四層が追加される日だった。すぐに四層に行こうとしたのだが、リアルの方が多忙なので、先にみんなに行ってもらった。

そうして四層追加からしばらく経ち、ゲームにログインした。俺と同じような理由で四層に行けなかったマイとユイで、ダンジョン攻略をしに行く。タンクがいないのが多少不安だったが、メイプルとサリーが同伴してくれるらしい。

 

 

ボスは防御力とHPが高いと教えてくれたのだが、メイプルの【身捧ぐ慈愛】による保護と俺のバフスキル【峻厳(ゲブラー)】、【王冠(ケテル)】を受けたマイとユイによる通常攻撃連打で余裕でした。この脳筋戦法が強すぎるんだ、仕方ない。

 

 

そうやってダンジョンを突破し、新しい階層に向かう。

第四層は常闇の町だった。星の煌めく夜空に赤と青の二つの満月。今までで最も大きなこの町は全ての建物が木製であり和の様相を呈していた。町中を水路が走り、灯りは静かに道を照らしている。町の中心に見える一際高い建物には一体何があるのだろうと心躍る。

 

「おぉーまさに古風って感じの所だな!」

 

まずはギルドに向かい、位置の確認、他のメンバーとは別れて、探索を開始した。

道を歩いてはキョロキョロと何があるかを見ていると、漢字で壱と書かれた板が貼られた大きな赤い鳥居が見えてくる。その下を通ろうとすると許可証確認という音声が聞こえた。

 

「あぁそういうことかー。前回貰ったアイテムはマップ解放に必要と…」

 

そうなると何処まで行けるんだ?マップの構造的に中心に行けば行くほど許可証の数字が大きくなると予想できるが…

 

「多分許可証の数字を増やさないと駄目だよな。どうやって上げるんだ?」

 

とりあえず行けるとこまでいくか。他の階層よりも広いが、その分移動手段用に人力車や小舟なんかがあるみたいだし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ひっっろ!?」

 

俺はお金がかかるが、人力車や小舟に乗って探索をしていた。すごく快適だったとだけ言っておこう。しかし結構な速さで移動していたのだが四層は予想よりも圧倒的に広かった。一日で探索終わらんよ。

そうして陸と書かれた鳥居の前まで来たのだが、やはりその鳥居を潜ろうとすると薄く光る壁に阻まれて潜ることが出来なかった。

 

「うーん、中心の建物までは距離があるな。というかまだ半分も行けてなくないか?」

 

まずは通行証の数字を上げる方法を探すか。試しにそこら辺のお店に入ってみるか。

 

「お邪魔しまーす……おぉー、まさに和風だな。」

 

そこには着物や茶器、壺などが飾られており、刀や薙刀といった武器も並んでいた。

 

「へぇー、種類が結構あるな。それに装備としても中々に優秀な物がちらほらと……」

 

試しになんか買ってみようかな?男物の着物ってないかなー…………うん?なんか奥から禍々しい気配が……

 

「あのーなんか後ろから瘴気?毒?みたいなのが漂ってきているんですけど……」

 

やばいなにかがお店に充満していたので、一度ここの店主のNPCに聞きに行く。

 

「…………ほぉ、お主この気配に気づいたのか?」

 

「え、そうですね……」

 

「こっちだ。ついてこい」

 

??なんだ?って、クエスト!?なんだなんだいきなり。しかも勝手に受注されてるんですけど!?えぇーと何々、、、【呪いに蝕まれし者、呪いを喰らう】。名前を聞く感じあの黒い何かに気づくのが条件だったのか?もしくは呪われているのが条件?

 

「……まぁ受けたことにされてるし、やるしかないよなー」

 

そうして俺は店主の後をついていく。ついた場所はお札が大量に貼られた鉄の扉。店主が扉を開くと中からとんでもない黒い気配が溢れてきた。

 

「!?ちょっ、店主さん!?ここなんなんすか!?」

 

「この部屋の中には俺が集めた呪具達がある。表では店を開いてるが、本業はこいつらの呪いを封じ込めたりしするのが仕事だ。」

 

「へーそうなんすか。それで、なんでこんなやばい場所に俺を連れてきたんですか?」

 

「お主がつけとるその武具もそうだが、こいつらの気配に気づいただろう?同じようなもんを持っていても分からんように抑えていたのだがなー……」

 

あー、封神の杭と封竜の鎖のことかな?あとは武具っていうとあの文字化け剣?でもあいつあんな見た目してるけど呪われてはいないし。

そうして、クエストの解放条件なんかを考察してみたりしていると、店主からクエスト内容を説明された。

 

「ここの呪具をどうにかしてほしいのだ。ここの呪具は強力な物ばかりでな、いつ封印が解けてもおかしくない。そこで呪いを従えているお主の出番という訳だ」

 

おい店主。お前とんでもないもん押し付けようとしてない?というか呪いを従えてるって、別に操ったりできる訳じゃないんだが?

 

「はぁー。まぁやってみるか。」

 

クエストなので試しにやってみる。しかしどうすればクリアになるんだ?装備をしたりすればいいのか?

まずは手始めに一番近くに置いてある包帯でぐるぐる巻きにされた短刀を手に持ってみる。

 

『【生命を冒涜する刃】が貴方に呪いを付与しました。』

 

『【封神の杭】と【封竜の鎖】が呪いに反応しました。』

 

『【生命を冒涜する刃】の呪いが強大な災呪の力に対抗され、呪いが破壊されました。』

 

『【生命を冒涜する刃】が【譛?譫懊※縺ョ豁サ繧帝?√m縺】を恐れています』

 

おっとー??これはどういうことかな?とりあえずは呪いを打ち消したのか?

しばらくすると、インベントリに入れていた文字化け剣が突然現れて持っていた短刀をいきなり食べ始めた。

 

「え?」

 

「ほぉ、、」

 

バリバリバリ

 

文字化け剣が食べている所を店主さんと一緒に見ていると全部飲み込んだのか再び俺のインベントリに入っていった。

 

「?????」

 

「ハッハッハッ!!やはりお主に頼んで正解だったのぉ!この調子で頼んだぞ!!」

 

ちょっと待ってくれません?いきなりシュールな光景を見せられて処理が追いつかないんですけど?

 

「えー、あの剣やっぱり呪われてるだろ。でも呪いなんか掛かってないしなー。」

 

もういいや。店主の反応見る限りなんかこれが正解っぽいし、深く考えるのはやめよう。

考えるのは無駄だと気づき、俺は次々と呪具達に触れていき、そうするたびに呪いを弾いては文字化け剣に食われていくのを眺める。そうして全部の呪具を食い終わらせると

 

『【呪いに蝕まれし者、呪いを喰らう】をクリアしました。』

 

Skill

『【人ヲ、海ヲ、空ヲ、地ヲ】を獲得しました。』

『【殺戮欲求(オモウガママニ)】を獲得しました。』

 

【人ヲ、海ヲ、空ヲ、地ヲ】

呪いに対する耐性を獲得し、呪いによるデメリットを大幅に緩和する。

取得条件

クエスト【呪いに蝕まれし者、呪いを喰らう】を完全クリアする

 

殺戮欲求(オモウガママニ)

モンスター、プレイヤーを倒すたび五分間全ステータスを+1する。(重複可能 最大30まで)

取得条件

数多の呪いに打ち勝つ

 

 

「うわぁ、なんともコメントしずらいスキルたち……」

 

「助かったぞ!ありがとうな!これは報酬だ。また何かあったら頼むぞ」

 

店主はそう言って少なくないお金を渡して表の店に戻っていった。俺も獲得したスキルの検証なんかをしたいので店を後にした。




【呪いに蝕まれし者、呪いを喰らう】
本来ならもっと大変なクエスト。解呪系のスキルか呪いそのものと戦って勝つ必要がある。それが何十本もあり、ほとんどの呪いが結構強い。一本一本の強さは大体第一回イベントのTOP10達と同等。一本でも破壊か解呪をすればそこでリタイアでき、クリア判定を貰える。しかし、スキルなどは手に入らずお金だけ貰える。
まぁセツナくんは名もなき神と原初ノ竜達のおかげで一度も戦闘せずに全部弾きましたけどね。


呪い達「装備したな?食らえー!!」

神•竜「喧嘩売ってんのか?上等だよ!!」

呪い達「ひぇっ……こいつは無理だ。諦めよ…」

文字化け剣「じゃあこいつ喰っていい?」

神•竜「いいぞ」

呪い達「えっ……」
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