青き春の物語(ブルーアーカイブ) ガンヴォルト   作:コーヒーこめ

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お待たせしました、それではお楽しみください~


武装組織「覆面水着団」

 

――闇銀行・店内

 

「お待たせいたしました、お客様。」

 

「ええ、待ちに待ったわ…。」

 

ブラックマーケット・闇銀行、アルは融資を受けるために銀行で審査を受けていた。

ここにきてすでに半日が経過しようとしていたため、アルは内心イライラしていた。

 

「それで結果はどうなの?早めにまとまった資金が必要なのだけれど…。」

 

「誠に残念ながら、今回はご縁がなかったということで。」

 

「え、ちょっと待ってそれって融資が出来ないってことっ!?」

 

「左様でございます。」

 

「ちょっとぉ!!ちゃんと事務所も構えてるのにどうしてよ!?」

 

アルは目を剥き銀行員に詰め寄る。そんなアルに店員は目もくれず、淡々と理由を説明していく。

 

「事務所は賃貸、資産と呼べるものは重火器類のみ、これでは融資の使用がありません。」

 

「え、えぇ~…!。」

 

「担保できる財産、或いはあなたに信用があれば融資は可能なのですが…まずその前に日雇い工などなさってはいかがでしょう。」

 

「はぁ!?」

 

ため息交じりの銀行員の返しにアルははらわたが煮えくり返りそうになっていた。

 

(む、ムカつく…もう大暴れして、銀行のお金を持ち出しちゃおうかしら…。いや、それはダメね。ここからお金を持ち出せたとしてもブラックマーケットからお金を持ち出すのは至難の業。あちこちにマーケットガードがいるし…)

(やっぱり無理…ブラックマーケットを敵に増すなんて、そんな勇気と力無いわ…)

(もうっ、何よこれ、情けない…キヴォトスいちのアウトローになるって決めたのに。私は…)

 

様々なことを冷静に考え出すたびに自信がなくなっていき、アルの心は弱っていく。

 

(融資だのなんだの、何事にも恐れず…何事にも縛られない…ハードボイルドなアウトローに、そうなりたかったのに…私は…)

 

夢は潰え、アルの瞳には涙が浮かびあがっていた次の瞬間。

 

(ガシャン!!)

 

 

銀行のシャッターが閉まり、銀行内の電気、電子機器が火花を散らしながら光を失い、辺りは一瞬にして闇に覆われた。

突然の出来事に客だけでなく銀行員、マーケットガードも困惑する。

すると、入り口が爆発、近くにいたマーケットガードを吹き飛ばした。

煙の中から人影が現れ、一番手前にいる影が銃を天井に向け威嚇射撃を始める。

消えたはずの全ての明かりが付き始め、五人の少女が姿を現す。

それは覆面を被った対策委員会とヒフミだった。

 

「全員、武器を捨ててその場に伏せて!」

 

「言うことを聞かないと痛い目にあいますよ~☆」

 

シロコの言葉に続きノノミはミニガンを抱えて発言する。

 

 

「え、えっと~みなさん怪我をされないように、おとなしく伏せててくださいねー。」

 

ヒフミはオロオロしつつも客に怪我をしないように注意する、やってることは銀行強盗なのに心配をしている等いう意味の分からない状態だった。

 

「非常事態発生!非常事態発生!」

 

「無駄無駄~、外部に通報する警備システムは私たちの[ボス]がこっちで落としちゃったからねー。」

 

「そこっ!動いたら撃つよっ!」

 

店員は通報するも虚しく、ホシノに無意味と煽られてしまう。その後方でセリカは銃を構えていた。

 

「それじゃあファウストさん、指示をよろしく!」

 

ホシノがヒフミのほうを向いて発言する、ヒフミは目を丸くして答える。

 

「え、ええ!?ファウストって私ですかっ!?」

 

「ヒフ…ファウストさんがリーダーです!ちなみに私は…クリスティーナだお♧」

 

ノノミは謎のポーズをしてコードネームを名乗る。

そんなやり取りを便利屋の社員は影から眺めていた。

 

「あれ?あの子たちって?」

 

「ああ、アビドスの…。」

 

「か、返り討ちにしちゃいますか?」

 

「いや、ターゲットは私たちじゃないみたい。」

 

うずうずしているハルカをカヨコは押さえながら話す。するとシロコは窓口に足を運びつつ周りの人間に警告した。

 

「全員無駄な抵抗はしないこと。」

 

シロコは窓口にいるロボットに銃を構える。

 

「さっき到着した現金輸送車…」

 

「分かりました!現金でも債券でも金でも~!!」

 

「いや、私たちが欲しいのは集金記録だけ…」

 

焦る銀行員にシロコは困惑しながら返答する。

 

「な、な、。」

 

そんな様子を近くで見ていたアルは大きく口を開いたまま固まっていた。

見たことある人間が銀行強盗をしているだ、さすがに気づくはず…

 

(かっこいい~!!)

 

は無かった。

 

(やばーい!この人たち何なの!?ブラックマーケットの銀行を襲うなんて!しかもめちゃくちゃ手際いい!かっこいい…痺れる…これぞまさに真のアウトロー!うわー涙出そう…)

 

目の前にいるのは自分たちのターゲット、そのはずなのにアルは敵意どころか彼女たちに尊敬の念を抱いていた。

また、アルの視線には謎の薔薇のフィルターがかけられているようだった…。

 

しばらくして銀行員がパンパンに張ったカバンを持ってきた。

 

「で、できました!これでどうか命だけは!」

 

「よーし!それじゃあ逃げるよー!撤収ー!」

 

「アディオース!」

 

目的の物を回収したシロコたちは足早に逃げていった。

銀行員は震えつつトランシーバーを抱え命令する。

 

「や、奴らをとらえろ!道路を封鎖し、マーケットにいる全マーケットガードを呼びかけろ!」

 

『ガードなら動かないよ。』

 

「!?」

 

突然、トランシーバーからノイズ交じり声が聞こえる。

まだ若い、少年の声。

 

『ここら一体のガードは僕が無力化した。』

 

「な、なんだおまえは!?」

 

『僕は[フェザー]彼女たちのボスだ。』

 

「な、なんだと!?」

 

『これを聞いたなら、もう追ってこないでください。さようなら。』

 

「うわぁ!?」

 

通信が切れると同時に、トランシーバーは煙を吹いて発火した。

目の前の以上事態に銀行員は唖然としていた。

 

――――

 

アヤネのサポートのおかげで僕たちはブラックマーケットを脱出できた。

知能を持っていない戦闘ロボット、オートマタは破壊、マーケットガードは僕の蒼き雷霆で一種の洗脳状態にして無力化していった。

 

『皆さん、お疲れさまでした。』

 

「生徒会のみなさんに何と言えば……」

 

隣でヒフミが目に見えて落ち込んでいた、成り行きとは言え申し訳ないことをしたな…。

 

「シロコちゃん集金記録は?」

 

「ん…」

 

「うわっ、なんじゃこりゃー!」

 

ホシノが目を丸くする。

カバンの中には大量の現金が詰め込まれていた。

 

「シロコ先輩お金盗んじゃったの!?」

 

「違う、集金記録はある。」

 

「うへー、ざっと一億はあるねー。」

 

「やった!早く持って帰ろ!」

 

セリカが鞄に触れようとする、僕はそれを制止する。

 

「セリカ、それはだめだ。」

 

「え?なによ?」

 

『ダメだよ、セリカちゃん!!そんなことしたら、本当に犯罪になっちゃうよ!!』

 

 

アヤネの言葉にセリカは手を止める、しかしすぐさま反論する。

 

 

「…っ!!なんでよ!?このお金はそもそも私たちが汗水流して稼いだお金じゃん!

 

 それがあの闇銀行に流れてったんだよ!?」

 

たしかにあのままお金を野放しにしていたら、マーケットで兵器や人身売買に使われていたかもしれない

でも、ここでこのお金を持ち帰ってしまったら、彼女たちに切れない枷をつけてしまうことになる…。

 

「悪人のお金を盗んで何が悪いの!?」

 

「…私はセリカちゃんの意見に賛成です。」

「犯罪者の資金ですし、わたしたちが正しい使い方をしたほうが…。」

 

「そうよ!これだけあれば学校の借金もかなり減ら出るんだよ!?」

 

「セリカ、本当にそれでいいのかい?」

「今回のこれが仮に集金記録のための銀行強盗じゃなくて、反乱のためにやる殺人だったとしても?」

 

「えっ?」

 

「誰かのためとはいえ、僕たちがやったのは犯罪行為だ。このお金を持って帰ったら、僕たちは永遠に十字架を背負うことになるよ。」

 

「それは…。」

 

セリカは黙り込む、沈黙の中ホシノが口を開く。

 

「シロコちゃんは?」

 

「答えるまでもない、ホシノ先輩が反対する。」

 

「さすがはシロコちゃん、私のことをわかってるねー。私たちに必要なのは書類だけ。お金じゃない。」

「GVの言う通り、今回は悪人の犯罪資金だからいいとして、次はどうする?その次は?」

 

「これに慣れちゃうと…この先またピンチになった時…仕方ないよねとか言いながら、やっちゃいけないことに手を出すと思う。おじさんとしては、可愛い後輩がそうなっちゃうのはイヤだなー」

 

普段はだらけているとは言えホシノはこういう時に頼りになる先輩だ、彼女がいてくれてよかった

僕は切り替えてみんなに声をかけようとしたその時。

 

「ちょっと待ってー!」

 

突然向こうから向かってくる人影が見えた、ぼくは慌てて身を隠す

 

「あ、落ち着いて。私は敵じゃないから」

 

人影の正体は便利屋68のアルだった。

アルは困惑するシロコたちなど気にも留めずはなし続ける。

 

「た、大したことじゃないんだけど…。銀行の襲撃見せてもらったわ…。」

「ブラックマーケットの銀行をものの数分で攻略して見事に撤収…あなたたち、稀に見るアウトローっぷりだったわ」

 

「衝撃的だったというか、このご時世にあんな大胆なことができるなんて…感動的というか…。」

「私も頑張るわ!法律や規律に縛られない、本当の意味での自由な魂!そんなアウトローになりたいから!」

「だから、名前を教えて頂戴!」

 

どうやらアルは目の前にいる彼女がアビドスだと気付いてないようだ。

それを理解したノノミは彼女に名乗り始める。

 

「私たちは人呼んで、覆面水着団です!」

 

「覆面水着団!?やばっ超クール!かっこよすぎるわ!」

 

あれをかっこいいというのか…?

 

ホシノも続いてふざけだす。

 

「ふふふのふ!目には目を、歯には歯を。無慈悲に、孤高に、我が道の如く魔境を行く。

 これが私らのモットーだよ!!」 

 

なんだその設定…。

茶番にあきれたセリカがホシノに耳打ちをする。

 

「もういいでしょ?適当に逃げようよ」

 

「それじゃあこの辺で。アディオース☆」

 

「行こう!夕日に向かって!」

 

「夕日まだですけど…」

 

僕たちはアルのもとから、姿を消した。

帰ってる途中に現金の鞄を忘れてることに気が付いた。

どうせ捨てるものだったし、いいかな…。

 

――――

 

深夜・ブラックマーケット裏路地

死屍累々、ここには破壊された、ロボットが大量に積まれていた。

それを眺めていた一人の男は手を伸ばす、すると途端に男の指先から橙色の糸が現れた。

 

「俺とガレトクローネのデコールになれ、それが今破壊された貴様らにできることだ。」

 

「得意淡然。収集は順調のようだね。」

「すべては彼女たちのため。虐げられし者たちの復讐のためだ。」

 

男の後ろから、もう一人の男が現れる。その男は氷のように凍てつく眼差しをしていた。

 

「分かっている…。」

 

男は静かに返答する。その瞳には、黒い炎が揺らいでいた。




思ったけど、この世界でのロボの人権て実際どうなんだろう

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