性欲が食欲に変わったイッセー   作:桜散る度に増える社畜

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お待たせしてしまい申し訳ない。
会社の先輩のお子さんが産まれてバタバタしていました。


暖かい食事風景

明らかな異物。

外国人と言う容姿とシスター服と触れては行けないような雰囲気を出してしまってる少女は現在困り果てて居た。

とある理由から教会を追い出されたシスターは手切れ金と言わんばかりの僅かなお金で来日し堕天使とはいえ良くしてくれた人物のお世話になりに来たがある問題に直面していた。

住所が読めない。

必死に身振り手振りで該当する地域に来たもののそこから先が進めなかった。

迷子……

当然悪い大人は居る。

言葉巧みに食い物にしようとする。

 

「ん?この辺に教会無いけどどしたん?俺が安全な所まで連れていこうか?」

 

チャラ男……

圧倒的な陽キャ……

過ぎ行く人々も助けたかったが触らぬ神に祟りなしと言わんばかりに黙る。

 

「※※※※※※※※※※※?」

 

当然こうなる。

返答は聞いたことはあるが話せない言語。

身振り手振りでいい思いをしようとチャラ男も必死だが伝わるはずもなく……

当然GOGOと言いながら休憩施設に連れて行こうとする。

シスターは相手が明らかに会話が通じてないのに何処かに連れて行こうとしているので恐怖心が勝ち動けなくなる。

気にせず腕を掴み引っ張って行こうとするのを大柄な男が止めた。

 

「やめたほーがいいんじゃなーい?」

 

間延びした声から想像出来ないほどの圧を放つ大柄な男。

チャラ男は一瞬怯むも腕を振り払い連れて行こうとする。

 

「うっせーな!関係無いだろ!」

 

「うーん、関係無いかもだけど怖がってるのは見逃せないからねー」

 

ミシリ……と腕を掴む手に力が入る。

睨みつけようとするが徐々に腕にかかる力が強くなりだんだんと余裕が無くなるチャラ男は腕を振り払おうとするが全く動かない。

大柄な男はニコリと笑いながら最後の通告をする。

 

「怖がってるから止めてねー?」

 

チャラ男は圧に負け、声も出せずにこくこくと頷いた。

大柄な男はゆっくりと手を離しシスターを庇うように立つ。

チャラ男はすぐさま振り返り全力で走り出す。

姿が人混みに消えるのを確認した後大柄な男は振り返りシスターに声をかける。

 

『もー大丈夫だよー』

 

『えっ?言葉がわかるのですか?』

 

『わかるよー、安心してねー』

 

大柄な男は右手の人差し指で軽くシスターの額を突く。

そうすると周りの話し声の内容が理解出来ることに驚愕するシスター。

 

「これって……」

 

「んー?翻訳の魔法だよー。これで少しは目的地に着きやすくなるんじゃないー?」

 

「ありがとうございます!私、アーシアって言います」

 

「僕はねー、ミズーって呼んでくれると嬉しいなー」

 

ミズーはそういうと右手を差し出す。

数瞬して握手を求められてる事に気付いたアーシアは迷わず応じる。

次の瞬間にほんの一瞬にも満たない時間ミズーの気配が変わった。

見定める様な視線に違和感を覚えるがすぐさまのほほんとした雰囲気に戻り勘違いかな?とアーシアは気にしない事にした。

そこにイッセーが通りかかる。

するとミズーは声をかける

 

「おーい、イッセー」

 

「ん?あっ、ミズーじゃん!どうしたんだ?」

 

ミズーは軽く今の状況を説明し自分は町の地理に詳しくないので案内して欲しい旨を伝える。

するとイッセーは少し悩みゆっくりと口を開く。

 

「言い辛いんだけど……実を言うと今はシスターなんかが居る教会ないんだよ」

 

「えっと……」

 

「結婚式で使う様な所はあるけどそこは日本人が経営してる様なとこだから違うだろ?」

 

「そう……です。カトリックとかそう言う教会は無いんですか?」

 

「無いんだよなぁ……とりあえず知ってそうな人に声かけるから一旦俺の家で休んだらどうかな?ミズーも来れば少しは安心出来るだろうし」

 

アーシアは申し訳ないと思って断ろうとしたがミズーとイッセーはもう連れて行く気満々で断る隙がない。

観念して少しだけ休ませて貰う事にした。

家はどこにでもある一軒家だった。

キッチンが一階の半分を占め設備がとんでもない事以外は……

寸胴鍋を混ぜながらおそらくイッセーの母らしき人が声をかけてくる。

 

「お友達来たのー?手を洗って席ついてね!」

 

「はいよー、もしかしたら泊まるかもー」

 

暖かい声。

魔女と呼ばれてからは無かった風景だ。

堕落を嫌う教会だからこそ純潔は守られているが本来ならどんな辱めを受けていたか……

そうならなかった事を神に感謝しながら手を洗い食卓に着く。

そして並べられた食事につい目を輝かせてしまう。

大皿に乗ったクリームシチュー。

山になっている様々なパン。

ドレッシングで絡めてあるサラダ。

 

「いっぱい食べてね!」

 

「はいっ!父よ、あなたのいつくしみに感謝してこの食事をいただきます。ここに用意されたものを祝福し、わたしたちの心と体を支える糧としてください。わたしたちの主よ、アーメン」

 

その祈りは神秘的だった。

無神論者であるイッセーですら引き込まれそうになった。

最初はパンを一口サイズに千切り口に入れる。

小麦とバターの風味が口いっぱいに広がる。

柔らかいだけでなくしっかりと弾力もある。

次にシチューを口に運ぶ。

牛乳のまろやかさ、野菜や鶏肉のフォンの深み、肉や野菜は噛む力が要らないほど煮込まれていた。

ふとイッセーを見ると食パンにスライスチーズを乗せ更にシチューをかけて食べている。

はしたないと思いつつも誘惑に抗えずに同じ様にして食べてみる。

 

「美味しいっ!」

 

チーズのコクがたまらなくシチューに合いどんどん食べれてしまう。

そこに胡椒を近づけるイッセー。

 

「これも合うよ」

 

少しふりかけ食べてみる。

ピリッとした風味がチーズで少し重くなった味を変えてくれた。

サラダを食べてみると食べた事の無い味のドレッシングでこれまた口の中をさっぱりさせてくれる。

そうしてパンを3つシチューを一回おかわりして普段の自分からしたら結構な量を食べてしまった。

パンを16個シチューのおかわり五回のミズーやパン22個シチューのおかわり10回のイッセーに比べたら可愛らしい量だが……

 

「ありがとうございました!とても美味しかったです」

 

「満足してくれたならよかった。泊まるなら客間用意するけどどうする?」

 

「いえ、そこまでしていただくわけには……」

 

「いーのよ、うちには部屋も余ってるし食費は全部イッセーが出してくれるし」

 

ちなみにイッセーの収益は全て家に入れている。

両親はイッセーにバレない様に家に入れてくれたお金はイッセーの預金通帳にダンクしている。

貯金はすでに4桁万円に近づいているがその事はイッセーは全く知らない。

父親は子どもが食費を気にするなら受け取ったふりすりゃ気にせんやろの精神である。

イッセーにひもじい思いをさせない為にバリバリ仕事をしていたらいつの間にか出世街道を爆走している。

 

「じゃあ決まりね!明日のご飯も楽しみにしていて!」

 

ちなみにイッセーがアーシアから全てを聞いたら天界に殴り込みが確定するので終焉のカウントダウンが始まっている。

短編だと5話までしか投稿できないんだけどもう少し続けた方がいい?

  • もう少し
  • まだまだ行ける
  • どっちでも
  • 満足したから大丈夫
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