天界への殴り込みは許されなかった。
なので、俺なりのやり方で攻める。
「やっほー!イッセーチャンネルへようこそ!今日は酷い話を聞いたからみんなにも聞いて欲しい」
燃やし尽くしてやる。
そこで語るは裏世界を匂わせる事なくアーシアの追放を詳細に話す。
如何に献身な使徒であろうとも少しでも理想と違えば無一文で放り出す。
そんな宗教があっていいのか?
しかも、綺麗な若き女性だ。
そら色んな人が調べ始める。
そして辿り着く。
若いシスターが大荷物を持って悲しそうに歩いてる姿なんて目立つからな。
ある程度の足取りは追える。
それこそアーシアみたいな聖女として祭り上げられるような規模の教会はそれなりに人は居る。
特定されればデモが起きる。
汝隣人を愛せなんて言葉があるくらいなのに追放なんてしてたら燃料はガンガンぶち込まれる。
現状1000人規模のデモが計画されている。
「よしと……」
「よし、じゃないです!私こんな事望んでません!」
「アーシアきつい事を言うがこれやっとかないと第二第三のアーシアが産まれるぞ?」
まぁ、そのデモの所為かわからないがエクスカリバーが盗まれた。
悪者ならこのタイミング逃さないよなぁと思いつつ裏世界なら物理的に首が飛ぶ案件ぽいので流石に罪悪感が芽生える。
リアス部長はだいぶおかんむりである。
「とりあえず貴方がやった事で天界は大騒ぎよ……」
「いや、正直ここまで大事になるとは思ってなかった」
「私もSNSを甘く見ていたわ……」
なんでも上層部は火消しに手を取られていて聖剣奪還にはエクスカリバー使い2名しか派遣出来ないらしい。
まじで申し訳ない。
「天界が調べた足取りだと下手人はここに潜伏してるらしいわ」
「もしかして俺も標的?」
「正式にどの勢力にも属してない赤龍帝を欲しがる奴らは多いでしょうね」
身から出た錆とはいえ不味いな。
俺はともかくアーシアが狙われるのだけは避けたい……
「決定事項としてアーシアさんはうちに入学して悪魔陣営に入った体にするわ」
「学校通えるのは嬉しがるだろうけど理由言ったらおこるだろうなぁ……」
「それと天界からの使いと放課後顔合わせするから貴方も来なさい」
まじかー……
絶対に恨まれてるよなぁ。
いくらアーシアの事があったからって謝罪はしないとって思ってたから丁度いいと言えば丁度いいか。
とりあえずクッキーとケーキ用意するか。
放課後に部室で待機してるとフード付きのコートを羽織った二人組が来た。
「まずは面会を感謝する」
「こちらこそ有難うございます」
ピリピリとした雰囲気に居心地が悪くなりながらもとりあえずクッキーとスポンジを焼く時間が無かったのでミルクレープを出す。
そして姫島先輩が紅茶を出す。
「ありがたく頂こう」
「私はイリナ。こっちはゼノヴィアよ」
「リアス・グレモリーよ」
自己紹介をしながらお互いに相手を観察する。
今回のクッキーはアイシングクッキー見た目も華やかにした物だ。
いくら質素な生活を心がけてる教会に所属していても出されたものを拒否したりしないだろうから見た目にも拘った。
流石に断食中の人を聖剣奪還には使わないと思うから大丈夫だろうが……
まぁ、睨まれるよね。
あの2人からしたら聖剣を奪われたきっかけだし。
「そこの赤龍帝は何を考えてあんな見当違いな動画を投稿したのか疑問だな」
は?
アーシアの件が見当違い?
何を言ってる?
「本当よね。主への祈りが足りず異端を癒した魔女を追放しただけでなぜ人々は我々を責めるのか理解に苦しむよね」
「その通りだ。追放されるのは祈りが足りないだけの話だ。本人に問題がある以上外野が騒ぐのは納得出来ん」
こいつらは何を言っている?
あれが正しいだと?
泣きながら普通のシチューを食べて壊れそうな笑顔を浮かべたアーシアの姿が祈りが足りない?
だめだ。
この間のライザーとの一件で学んだだろう。
怒りに任せて暴走すれば大変な事になるって。
戦いが嫌いな俺がエクスカリバーなんて持てたら強くなる剣で強くなった連中に喧嘩を売ればタダでは済まない。
落ち着け。
冷静になれ。
「黙ってろよ。神の奴隷が」
「なんだと……?貴様、あの動画もそうだが我々に喧嘩を売ってるのか?」
「お前らにじゃない。お前らにも喧嘩を売ってるんだ」
「貴様っ!?」
「大体なんで日本に来るんだよ……エクスカリバーとやらを盗んだ奴らは。日本人なんて基本的に戦争嫌いだし武力による制圧だって嫌いなんだからさ……冥界やら天界でやれよ」
どんどん溢れ出る文句。
不満と怒りが止まらない。
「アーシアの件だってお前らにとっては正義でも大多数から見たら異常だから炎上したんだろうが」
「主を愚弄する気か!?」
「お前らの言う主が直接アーシアを追放しろって言ったのかよ?どうせ代弁者やら側近が言ったのを愚直に行動しただけだろ。それを奴隷って言うんだよ」
二人組から殺気が溢れるが知らん。
全部ぶちまけてやる。
堕天使はあんまり絡みが無いから知らんが悪魔と天界は色々不満がある。
「そもそも日本人がお前らの言う主やら悪魔に助けてくださいってお願いしてないのに恩着せがましいんだよ」
「イッセー!?」
「いや、ライザーとは和解したけどあの態度許せるものじゃないからな?根本的に見下すってのが今のところ三大勢力のイメージだからさ」
突然の流れ弾に流石にリアスも驚愕する。
確かにこの学校以外の悪魔は人を見下してる奴らが多いがそれにしたってこのタイミングで言われると思わなかった。
下手したらイッセーは孤立する。
「お前らの戦いを日本ですんなよ」
この一言に尽きる。
誰も望まない戦いが知らぬ間に行われているのだ。
もしバレれば三大勢力は迫害されるだろう。
「貴様……表に出ろ!主に代わり成敗してやる」
「メリットは?」
「貴様が勝てば我々二人はこの聖剣奪還間は貴様に従ってやろう,いいな、イリナ?」
ん?イリナ?
もしかして……
「お前紫藤イリナか?」
「えっ、イッセーく……ん……?」
その声色は外れて欲しいと願っているようだった。
だが、現実は非常である。
「やっぱりか」
「ゼノヴィアっ!?勝負しちゃだめ!!」
「何を言う赤龍帝を宿した一般人だ。負けはない」
「勝ちも無いのよ!!」
流石にその剣幕に疑問を持つが聖剣使いとしてここまで言われて引き下がれない。
ちなみにゼノヴィアは地雷を踏んだ。
聖剣を出した拍子にクッキーとミルクレープが床に落ちてしまったのだ。
短編だと5話までしか投稿できないんだけどもう少し続けた方がいい?
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もう少し
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まだまだ行ける
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どっちでも
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満足したから大丈夫