その稀血うさぎは鬼との生活を謳歌する   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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 鬼側とわちゃる主人公が見たい・・・・・・と言うことで、見切り発車で開始します。


プロローグ
転生直後でラスボスエンカとか聞いてない


 鬼滅の刃・・・・・・今や知らぬ人はほとんどいないと言えるジャンプの大人気漫画。

 全23巻の原作と、全部走り切る勢いのアニメ化。私が知っている中では、無限城編の第一章が、最新の劇場版アニメであり、多くの人々がそれを観に行っていた。

 

 例に漏れず、私も劇場版アニメは観に行っていたし、リピートだってしていた。

 出費が重なる重なるで大変ではあるが、何度観ても面白く、同時に涙も流す程である。

 

 原作でも猗窩座の最期があまりにも悲しくてボロボロ泣いたものだが、動きや声、BGMがつくとさらにやばい。

 映画館だから声を出せない状態だけど、もし、DVDとかで自宅鑑賞だったら声を出さない自信はない。

 

 それだけ素晴らしい映画だった。

 まぁ、詰め込み過ぎで逆にこんがらがったって人もいると思うんだけどね。

 原作に忠実だったから、私は特に気にならなかったし、何より、とんでもない破壊力のあるアニオリシーンがちらほらとあったから私は満足したけど。

 

 はい、前置きはおしまい。

 いや、誰に向かって言ってるのかわからないけど、誰でもいいから聞いてほしい。

 

 実を言うと、私、転生してしまったようなのである。

 は?お前何言ってんの?頭大丈夫?と思われるかもしれないが、そのツッコミは私が一番したいところだ。

 転生したのは確かなのか?と疑問が浮かぶかもしれないが、こればかりは間違いないと言い張れる。

 

 なぜなら、私は殺されている。

 いつものように、職場から帰宅しようとして、街中を歩いていた時、背後からグッサリと刃物で刺されたのだ。

 しかも、刺さった刃物はそのまま抜かれ、二度目の刺突も体に受けた。

 殺意高過ぎだろとツッコミを入れたくなったが、二箇所を刺され、どちらからも多量の出血をしてしまい、そのまま意識を失ってしまった。

 

 そして、目を覚ましたら病院ではなく、見知らぬ山の中にいた。

 え?死体遺棄?と一瞬考えてしまったが、刺されたところに痛みはなく、視界は明らかに低くなっている。

 そのため、私は命を落とし、どこかに転生してしまったのだと把握することができたのだ。

 

 転生ってあるんだ・・・・・・と少しだけ思いながらも、近場にあった川を覗き込んでみると、あらまびっくり。

 夜空に浮かぶ満月をバックに、川に映り込む姿は美少女としか言いようがない程のものだった。

 

 顔のパーツのバランスが取れていて、一重だった目は二重となり、ぱっちりまんまるの可愛らしさ。

 睫毛も転生前とは違って長くなっており、可愛らしい美少女となっていた。

 前世では平々凡々のモブ顔だったが、まさか生まれ変わって美少女になるとは思いもよらなかった。

 

「あれ?こっちの記憶・・・・・・ほとんどなくね・・・・・・?」

 

 そんな中、ふと浮かんだものは、こっちの体の記憶が全くと言っていい程ないなと言うものだった。

 朧げには覚えているが、この世界の親の記憶など殆ど皆無に等しく、どのような生活をしていたのかも覚えていない。

 ただ、一つだけわかることは、こっちの世界の自宅には帰りたくないと言う考えだった。

 どうしてそんなことを思ってしまったのかはわからない。ただ、あまりいい記憶はないと言うことだけはわかっていた。

 

「うーん・・・・・・こっちの私は、あまり親に関してはいい思いをしてないみたいだな。」

 

 念の為にと自身の体を見てみるが、虐待を受けた痕跡はない。

 しかし、自身の親に対しては、明確な嫌悪感しか抱いていないようで、それにより、親に対していい感情はないのがわかる。

 

「ほう・・・・・・人間の気配があると思い足を運んでみれば、稀血の娘がいるとはな。それに、その容姿・・・・・・白人(しろびと)か。」

 

「!?」

 

 一体、こっちの私は親から何されたんだ、と遠い目をしながら疑問に思っていると、背後から声をかけられる。

 その声は、鬼滅の刃の映画を何回も観に行っていたことや、アニメをリピして観まくっていたことにより、すぐに誰の声がわかってしまった。

 穏やかなように聞こえるが、それとは裏腹に、確かな冷酷さや威圧感を覚える関俊彦ボイス・・・・・・鬼滅の刃のラスボスであり、全ての元凶である鬼の始祖・・・・・・鬼舞辻無惨のものであると。

 

 口走る言葉によっては、即行で終わる・・・・・・いや、てか、今このラスボス、稀血って言った?言ったよね?

 どっちみち私死なない?これ。は?転生先が鬼滅の刃で、そのままラスボスに喰われてジ・エンド?詰み?詰みだよね?

 

「・・・・・・えーっと・・・・・・どちら様でしょうか?」

 

 なんで難易度ぶっ壊れ高難易度なんだよ・・・・・・と表情を引き攣らせながらも、冷静に背後へと振り返る。

 そしたらびっくり、なんかめちゃくちゃ変なオーラ見えてる。これが威圧感と殺気と言う奴ですか?

 

「そうだな・・・・・・あえて言うとすれば、通りすがりと言ったところだな。」

 

 “その通りすがり様に命刈り取ってるやないですかやだぁ”・・・・・・と少しだけ泣きそうになりながらも、「そうでしたか・・・・・・」と短く返事をする。

 いや、なんでこっちの方にやって来ちゃったのこのラスボス。こんな辺鄙な山の中には何にもないですよ?

 あるとしたら、思い出したくもないこっちの世界の私の親の住処か、ただただ広がる木々だけだし。

 

「まぁ、散歩するにはいいかもしれませんね。見ての通り、自然だけは無造作に溢れておりますから。」

 

 “ただの森だから自然だけだけどな”・・・・・・なんて、野生のラスボスから軽く視線を逸らしながら、散歩するにはちょうどいい場所だと言葉を返せば、足音が緩やかに近づいてくる。

 

 あー・・・・・・第二の人生もここまでか・・・・・・次はもっといいところに転生させてくれ神様・・・・・・いや、神様っているの?

 こんなところに無作為に放置された時点で神様はいないのかもなぁ・・・・・・と諦めていると、私のすぐ近くで足音が止まる。

 

「そうだな。ここは人気もなく、歩くのにはちょうど良い。ところでだ、小娘。お前に尋ねたいことがある。」

 

「?尋ねたいことですか?」

 

 え、いや、会話まだ続けるんかいこのラスボス・・・・・・と思いながら、視線を彼に向けてみれば、無駄に整った顔がこちらを見据える。

 ・・・・・・白人(しろびと)ってことは、私、アルビノってことだよね?確か、遺伝子変異により稀に発生するメラニン色素の欠乏により、普通の人間とは違い、色素が薄い個体で生まれ落ちるんだっけ。

 ひどい時はマジで髪も肌も真っ白で、メラニン色素があまりない瞳は赤くなるんだよね?

 よりにもよって、一昔前の、まだまだアルビノになる理由が深く解明されておらず、偏見もかなりある時代にこの姿で生まれる上、稀血でラスボスと対峙とかとんだ貧乏くじだな・・・・・・。

 

「そうだ。青い彼岸花を見たことはないか?」

 

「青い彼岸花・・・・・・」

 

 鬼滅の刃の物語の中で、かなり重要なアイテムの名前が出て来たため、思わず告げられたワードをそのまま繰り返す。

 相変わらず、目の前の野生のラスボスは、謎のオーラを纏っているが、先程のものとは違い、威圧感のようなものを感じるような激しさある揺らぎはなく、やけに穏やかだった。

 なんとなくだが、今ならば普通に話せそう・・・・・・なんて思いながらも、少しだけ考え込むが、私は首を左右に振る。

 

「申し訳ありません。赤い物しか見たことがありません・・・・・・。青の彼岸花とは、また、変わった彼岸花があるのですね。」

 

 実際は、青い彼岸花の答えを知っているけど、それを言っていいとは思えないため、知らないことを告げる。

 役立たずは消されるんだろうな・・・・・・やっぱ待ち受けるのは死かぁ・・・・・・と諦観した気持ちを抱きながら。

 

「そうか。」

 

 私の言葉を聞き、野生のラスボス・・・・・・うん、長い。鬼舞辻は、短く相槌を打つ。色の変化はあまりない。少しだけ揺らぎが荒波状になっていることを除けば、まだまだ穏やかだと思えるようだった。

 一体、この揺らぐ色はなんなのか・・・・・・脳裏に疑問を浮かべながら、見つめ返せば、彼は私の姿をじっと見つめたのち、こちらに静かに手を伸ばして来た。

 今度こそ終わるのか・・・・・・と思いながら、真っ直ぐと見つめたままにしていると、その手は私の首ではなく、目の前のラスボスからすれば片手サイズの顔の方に向かい、そのまま片手だけで頬を掴まれた。

 ただし、握り潰すような掴み方ではなく、いわゆる顎クイ。

 ・・・・・・・・・なんで顎クイ?と首を傾げそうになったが、顔は片手で固定されているため動かすことはできず、鬼舞辻はしばらくの間私を見つめたのち、静かに顔を首元へ・・・・・・は?

 

 あーお客様。困りますお客様。自然の中でゴロゴロしていた小娘に鼻を近づけられては困りますお客様。

 小綺麗にしているとはいえ、あまりいい匂いではないはずですお客様〜。

 

「・・・・・・先程から妙に花のような匂いがあるとは思っていたが、お前から発せられていた匂いだったようだな。」

 

「え?私ってそんな匂いしてるんです・・・・・・?」

 

「ああ。だが、これは人間の鼻ではわからんだろうな。」

 

「・・・・・・えっと・・・・・・お兄さんも人間では・・・・・・・・・?」

 

「いいや?私は人間ではない。確かに、人間だった時期もあったが、それもはるか昔のことだ。」

 

 “鬼ですもんね”・・・・・・とは口が裂けても言えるはずもなく、短く相槌を打つだけにとどまる。

 ええ・・・・・・?この人、なんでさっきから私にめちゃくちゃ話しかけてくるんだろ?

 鬼舞辻無惨と言えば、気分を害したら即⭐︎破⭐︎壊⭐︎!頭と胴体一生おさらば!!のはずなんだけどなぁ・・・・・・?

 

白人(しろびと)か・・・・・・これまで長く生きて来たが、あまり見たことはないな。

 白人(しろびと)と普通の人間には何か違う部分があるのか?稀血の白人(しろびと)など、これから先すぐに見つかるとも思えんしな・・・・・・」

 

 どうしたんだろこの人・・・・・・と鬼舞辻を見つめていると、彼は私の頬から手を外したのち、ぶつぶつと言葉を紡ぎながら考え込む。

 あー・・・・・・これってもしかしなくとも、鬼上パターンの流れ入った?

 確か鬼上に対しても、全集中の呼吸を使用する人間を鬼にしたらどうなるかと言う探究心から興味を示していた上、鬼上は弟のように強くなることなく死ぬわけにもいかないと言う考えを持ち合わせていたため引き抜いたんだよね?

 その誠意を見せる流れで、鬼上が当時の産屋敷家当主の首を持って来たから、そのまま鬼に・・・・・・。

 

 青い彼岸花を探すと同時に、日光を克服する鬼を探すため、増やしたくもない鬼を増やしていた彼からすると、明らかにそこら中にいる人間と違う特異体質の稀血を見つけたら、研究のモルモットにすることくらい考えてもおかしくはないか・・・・・・。

 自身が生きるためとはいえ、探究心はかなりのものだったし。

 

 ─────・・・・・・どう考えても、死ぬかモルモットとして生かされるかのどちらかだよなぁ・・・・・・。

 

 鬼舞辻にこのまま殺されるか、日光を克服する鬼の研究に使われるかのどちらかしかないとか、マジで詰んでる。

 でも、全集中の呼吸を使えないどころか、身体能力も高いかわからないような異質な見た目なだけの一般人が、このラスボスから逃げることができるとも思えないし・・・・・・さて、どうしたものか。

 

「珍妙な体質を持ち合わせている人間を鬼にしてみるのも良いかもしれんな。お前は殺さず生かしてやろう。その代わり、私の役に立つことだ。」

 

「はぁ・・・・・・。私みたいな子供が役に立つとは思えませんが・・・・・・」

 

 思わず本音を口にすれば、鬼舞辻は小さく鼻で笑い、私のことをその腕に抱え上げる。

 ふわりと地面から足が離れ、かなりの近さに鬼舞辻の顔が来るが、私はただ首を傾げて見つめるだけしかできなかった。

 

「役に立たぬのであればそれまでに過ぎん。本来ならば、お前如き即刻殺すこともできるが、その珍しい体質は調べる価値がある。

 故に、生きるための機会を与えてやろうと言っているのだ。光栄に思うことだな。」

 

 “いや、だから、それがガチ目のデスゲームなんだってば”・・・・・・と思わず悪態をつきそうなったが、そのようなことを言えるはずもなく、鬼舞辻に無抵抗で抱えられておく。

 私、このまま無限城にお持ち帰りされんのかね・・・・・・?

 

 




 アルビノ少女
 普通のOLだったが、刺殺され鬼滅に転生してしまったアルビノちゃん。
 稀血でアルビノとか言うとんでも合併を引き起こして生まれた結果、鬼舞辻に絡まれる未来が確定してしまった。
 鬼側は嫌いじゃないけど、転生からの即ラスボス対面は勘弁してほしかった。

 通りすがりの鬼の始祖
 いつものように青い彼岸花を探していたら、白子な上、稀血とか言うこれまで見たことがない珍妙な小娘を見つけてしまった鬼の始祖。
 このような場所に珍しい生き物もいる物だと思いながらも、あまりにも見たことがない珍しい体質のため、死をも超越した完璧な生き物と進化するための研究対象に見定める。
 ・・・・・・白人(しろびと)は噂だと思っていたが、実在するのだな?

うさぎが鬼殺隊に入ったよ!入る経緯は・・・・・・

  • 産屋敷への間者として送り込まれた
  • 無断で鬼舞辻から離れ、鱗滝を訪ねた
  • 無能な鬼に見つかり鬼殺隊に助けられた
  • 迷子のうさぎ、鱗滝に拾われる
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