その稀血うさぎは鬼との生活を謳歌する 作:時長凜祢@二次創作主力垢
こちらの物語は予め流れを決めた上で執筆しております。
過度な考察などをするための物語ではなく、私が読みたいと思った話を少しずつまとめて書いているものですので、展開の考察、もしくは考察サイトや動画などで語られた非公式考察等の引用などは控えていただけると助かります。
あくまでこれは、一人の女の子が鬼側や人にこんな影響をもたらしてくれたらと言う思いのままに書いている二次創作でありIFの物語です。
考察をしてもらうための話ではなく、鬼側にも穏やかな日々があったらと言う願いを主軸にしているため、深く考えることなく閲覧してください。
なお、そのようなコメントは見つけ次第、非表示欄に移動していますが、あまりにも何度も書かれるようであれば、こちらの物語自体閲覧不可にすることも辞さないため、よろしくお願いします。
堕姫ちゃんと妓夫太郎さんとの出会いがあった日から一週間。
最近は秋雨の前線でも上空にあるのか、雨がよく降ると思いながら、無限城の中で過ごしていた。
「あら、随分とあったかそうな格好をしてるじゃない。」
明治時代って秋に雨が降るとかなり寒いなぁ・・・・・・なんて、無惨様から渡された半纏(くしゃみしてたら渡された)を羽織り、どこから煙を排出しているのかわからないが、掘り炬燵や囲炉裏がある部屋に改装された自室の中で過ごしながらお茶を呑気に飲んでいると、背後から甲高い声が聞こえると同時に温もりに包まれる。
急なことにお茶を軽く噴き出しそうになったが、なんとかお茶を飲み込んで、背後へと視線を向けてみれば、そこには堕姫ちゃんがいて、私にくっついていた。
「急にどうかされましたか、堕姫?抱きつかれるとは思わなかったのですが・・・・・・」
「だってアンタ、良い匂いがするんだもん。体温が上がってるから、アンタの稀血特有の花の匂いが強く出てるんでしょうね。」
「え?そんなに匂います?」
「ええ。アンタは人間で、鼻がいいわけじゃないからわからないでしょうけど、アタシ達からしたら結構ハッキリと香るわよ。不快な匂いじゃないけどね。」
そう言って、堕姫ちゃんはスンスンと私の首筋に鼻を近づける。
なるほど・・・・・・香水と同じで、体温が上がると私の匂いは強くなるのか・・・・・・。
「そんなことより話を聞きなさい。ちょっと最近色々と鬱憤溜まってんのよ。客のこととか、禿のガキ達とか、うざい連中の話とか!」
「愚痴ですか?もちろん構いませんよ。少しでも気分転換になるのでしたら。まぁ、解決できるわけではありませんがね。」
「解決なんか求めてないわよ。話を聞くだけでいいわ。」
「わかりました。他にしてほしいことはありますか?私にできることであれば、できる範囲でやりますよ?」
「・・・・・・そうね、だったらちょっと膝を貸しなさい。」
「ええ、いいですよ。」
自分の稀血と匂いに関して考えていると、堕姫ちゃんから話を聞けと告げられる。
彼女にまとわりついているのは、苛立ちを示す赤と、不快感を示す青緑の光。
揺らぐ波長は脈打つような、時折刺々したようなものへとなっており、何かあったのは明白だった。
まぁ、花魁と言う立場上、めんどくさい人間を相手にしないといけないのだろう。
いくら鬼であっても、それなりに滅入ることがあるようだ。
堕姫ちゃんの感情の光を見据えながら、冷静に分析した私は、すぐにその場で正座して、ポフポフと自身の太腿を叩く。
すると堕姫ちゃんはすぐにその場で寝転がり、私の膝を枕にし始めた。
「もう、ほんっと最悪だったのよ、今回の客!言いたいこと沢山あるから、全部聞いてもらうわよ!!」
「うーん・・・・・・相当困ったさんなお客さんと出会してしまったご様子で・・・・・・」
「困ったさんどころじゃないわよ!!ブサイクのくせに色々とうるさかったの!!もうほんっっっと縊り殺してやろうかと思ったくらいなんだから!!」
・・・・・・これは、相当お怒りのご様子で・・・・・・と思わず遠い目をしてしまいそうになりながらも、プンスコキャイキャイ言ってる堕姫ちゃんの話に耳を傾ける。
とりあえず、妓夫太郎さんがこの子をお迎えに来るまで話にお付き合いしますかね・・・・・・。
܀ꕤ୭*
あれから、私は堕姫ちゃんの愚痴にとことん付き合い、彼女がスッキリするまでお話を聞いていた。
彼女の口からは、まぁ、出るわ出るわの愚痴と罵詈雑言。頭が悪い禿が〜とか、遊郭の店を切り盛りしてるクソババアとクソジジイが〜とか、ブサイクな客が〜などなど、吐き出したいことをひたすら吐き出すお嬢様と化した堕姫ちゃんの相手は、なかなか大変だった。
まぁ、思う存分、考えていることを吐き出し続けさせていれば、彼女のヒステリーもかなり落ち着きを取り戻したし、たまたま無限城に足を運んでいた童磨に百人一首カルタの読み手を押し付け、私と堕姫ちゃん、二人揃って百人一首カルタをやり始めると言うおかしな流れになっちゃったけど。
「・・・・・・お前がめんどくせェ客に出会ったっつったから、動いていたってのによォ・・・・・・何で無限城の中でうさぎと童磨様を巻き込んで百人一首なんかやってんだァ?」
「あ、妓夫太郎。」
「やぁ、妓夫太郎。お帰り。」
「遅いわよお兄ちゃん。」
百人一首カルタを転生先でやることになろうとは・・・・・・と考え込んでいたら、妓夫太郎さんが無限城に足を運んだ。
珍しく、堕姫ちゃんとは別々に行動を取っていたようで、私と堕姫ちゃんと巻き込まれた童磨による百人一首カルタに、軽く引きながら話しかけてくる。
「堕姫。お前、もう機嫌は戻ったのかァ?」
「ええ。うさぎに話聞いてもらったからスッキリしたわ。だから、夜まで暇だったし、うさぎと童磨様と一緒に百人一首してたの。」
「ちょうど読み手が欲しかったので、堕姫が童磨にお願いしたんですよ。」
「う〜ん・・・・・・お願いって言うか、押しつけのような気もするんだけどなぁ・・・・・・」
苦笑いをしながら、百人一首の読み手を押し付けられたと口にする童磨に、妓夫太郎さんは困惑の表情を浮かべる。
表現するとしたら、何やってんだこいつら・・・・・・と言ったところだろうか。
「お前らなァ・・・・・・。遊びてェと思うのは勝手だが、童磨様に迷惑かけんじゃねェよなァ・・・・・・。」
「迷惑なんかかけてないもん!童磨様の方から何やってんのって聞いてきたから百人一首をしたいって言っただけだもん!ねぇ、うさぎ?」
「そうですねぇ・・・・・・。確かに、何か二人でできることがないかちょうど考えていたところ、童磨がやって来た感じでした。」
「だから、読み手やってって読み札渡したのよアタシ達。」
「結局巻き込んでんじゃねェかよォ・・・・・・ったく・・・・・・。すんません、童磨様・・・・・・」
「良い良い、気にしないでおくれ。まぁ、俺もちょうどやることなかったところだったし、読み札を受け取ったのは事実だからね。」
謝罪の言葉を口にする妓夫太郎さんに、童磨は笑顔で気にしなくて良いと口にする。
彼がまとう光は、楽しさを示す跳ねるようなオレンジ。堕姫ちゃん程ハッキリしているわけじゃないけど、確かに楽しいと思っているのは明白だった。
「そうそう!面白いことに、堕姫とうさぎちゃんの百人一首はなかなか白熱していたんだよ。どっちも百人一首が上手くてね。」
「そうなのよ!聞いてお兄ちゃん!うさぎってば、何回もアタシより早く取り札を取ってきたのよ!
アタシ鬼なのに、童磨様が読み札の頭を読んだ瞬間、バシンッて感じに!もちろんアタシだって負けてないわ!こんだけ取ったんだもん!」
そんな中、童磨がハッキリとした明るい黄緑色の光とオレンジ色の跳ねるような光をまとい始める。
ハッキリとした楽しさに、強い感心・・・・・・童磨自身も、心から面白がっていたことを示す光だ。
対する堕姫ちゃんは、オレンジと黄緑と黄色が混ざった飛び跳ねとゆらゆらが混ざった光をまとう。
彼女の場合、素直に楽しんでいたことや、自身も沢山の取り札を取ったことに対して褒めてほしいと言う感情が混ざっているのだろう。
「おー・・・・・・結構取れてるじゃねェかァ・・・・・・。うさぎはどれだけ取ったんだァ?」
「堕姫程沢山ではないですが、これだけ取ってますね。」
「ほぼ同じじゃねェかよ・・・・・・。堕姫程じゃねェとか言ってんじゃねェよなァ・・・・・・」
堕姫ちゃんが扇形に取り札を広げるのを真似して、同じように取り札を広げて見せれば、妓夫太郎さんから冷静なツッコミをされてしまった。
そうかな?と首を傾げながら取り札を見ていると、童磨から優しく頭を撫でられる。
「すごいよねぇ、うさぎちゃんって!まさか、鬼である堕姫より早く取るとは思わなかったよ。
鬼と人間は身体能力や動体視力がかなり違うはずなんだけどね。この子の場合、先天的な弱視もあるから、堕姫より先に取ることはできないと思っていたんだけど。」
「先天的な弱視ィ・・・・・・?」
「何よそれ。うさぎ、あんた目が見えないわけ?」
不意に、童磨が口にした先天的な弱視と言う言葉に、堕姫ちゃんと妓夫太郎さんが疑問の声を上げる。
私は何度か瞬きを繰り返したのち、すぐに小さく頷いた。
「
無惨様からも、先天的に目が悪いみたいだと言われておりまして、どうやら、私の目は、普通の人とはかなり違うみたいなんです。
無限城の中であれば、程よい灯りにより真っ暗闇ではなく、同時に眩し過ぎないので、しっかりと視覚が機能してくれるのですが、明る過ぎた場合は世界がほぼ白く見えて人の輪郭と背格好がかろうじて見える状態で、暗闇の場合も、わずかな輪郭と背格好のみ見える状態なんです。
月明かりがあれば、問題なく過ごせるのですが、太陽の光のような眩い光や、月光も差さぬ暗闇の中では過ごせないんですよね。」
「はぁ!?あんた、そんな世界でこれまでどうやって生きてきたのよ!?」
「しかも稀血だしなァ・・・・・・。よく、これまで他の鬼に見つからなかったもんだなァ・・・・・・」
「あんた早く鬼になりなさいよ!鬼になれば暗くても平気だし、目も良くなるわよ!?」
「うーん・・・・・・こればかりは無惨様の判断次第ですねぇ・・・・・・」
まさかの私の情報に、堕姫ちゃんは勢いよく、妓夫太郎さんは呆れとドン引きを混ぜながら、それぞれの反応を見せる。
二人の反応を見た童磨は、「そう思うよね〜・・・・・・」と苦笑いをこぼしていた。
「まぁ、無惨様から鬼化できる血液の量や、無惨様の血を与えられた場合の稀血への影響など、すべての分析が終わったら鬼にすると言われていますから、その際はちゃんと話を引き受けるつもりですよ。
今の私は、人間の社会に紛れ込むために利用できる装飾品兼、昼間に外を歩き回れる捜索部隊と言う立場でしかお役に立てませんが、捜索できる人間の量も増えてきていますし、いずれは鬼として、無惨様のお手伝いが出来ればと思う程に、彼には感謝していますから。」
「そうした方がいいわよ。あんたが鬼になった時は、アタシもあんたを可愛がってあげるわ。」
「まァ・・・・・・俺もわかんねーことがあれば多少なりとも協力してやるかァ・・・・・・」
「血鬼術を覚えようと思った時は俺に言ってよ。うさぎちゃんなら、搦手の血鬼術とか似合いそうだし、何か参考になるかもしれないからね。」
「鬼化はまだ先だって言ってるじゃないですか。まぁ、ですが、ありがとうございます、童磨。堕姫。妓夫太郎。
その時は、鬼の先達として、色々教えてくださいね。」
血鬼術が使える強力な鬼になること前提で話されてるし・・・・・・と内心で呆れながらも、彼らの申し出にお礼を述べれば、童磨と堕姫は二人して笑顔を見せ、妓夫太郎はポリポリと軽く頬を掻いた。
彼らの様々な行動を見ながら、私は内心で考え込む。鬼となった場合、私は、どんな鬼になってしまうのだろうかと。
うさぎ
まさか堕姫から愚痴を吐き出す場所にされるとは思わず、かなりびっくりしていた稀血のうさぎ。
とは言え、彼女のお願いを聞き入れないなんてことはなく、しっかりとスッキリするまで話を聞いたら、なぜか遊び相手になっていた。
鬼化かぁ・・・・・・と少しだけ考え込みなが、自身の未来に思いを馳せる。
堕姫
普段は兄である妓夫太郎に愚痴を言いに行くが、この日はうさぎがまとう花の匂いを思い出し、彼女の元に愚痴りに行っていた上弦の陸の片割れ。
話してみたら、ものすごく丁寧に対応された上、最後まで話を聞いてくれたため、うさぎを気に入り、遊び相手にもなってもらった。
百人一首が楽しかったので、今度は縄跳びにでも誘おうかしら、なんて考えているが、童磨に止められることになる。
妓夫太郎
堕姫が機嫌を悪くして、朝から無限城に引き篭もってしまったので、自分の仕事を済ませた後、無限城に戻ってみたところ、うさぎと童磨を巻き込んで百人一首をしていた堕姫と遭遇し、かなり混乱していた上弦の陸の片割れ。
先天的に目が悪く、うさぎが普通に生きていくのは難しいことを知り、堕姫と同様、早く鬼になっちまえば楽なのになァ・・・と思ってる。
童磨
うさぎに接触しようと無限城に足を運んだら、百人一首をしようとしていた堕姫&うさぎの女の子コンビに巻き込まれてしまった上弦の弐。
仲良く百人一首をしてる堕姫とうさぎの二人を、それなりに楽しみながら眺めていた。
堕姫から今度はうさぎと縄跳びをしたいと言われたが、それはちょっとやめた方がいいんじゃないかな?とツッコミを入れた。
堕姫。君の帯を縄跳びの縄にしたらうさぎちゃんが危ないからやめようね?
鬼との接触ストーリーはいくらか考えていますが、陸はともかく、上弦の肆、上弦の伍との邂逅は見たいですか?それとも話の進みを優先して欲しいですか?
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物語の進み優先で壱、弐、参、陸だけで
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長くてもいいから肆と伍も話して欲しい
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肆と伍はいいけど、下弦の伍とは話して
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長くていいから全部見てみたい
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どれでもいい