その稀血うさぎは鬼との生活を謳歌する   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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 こちらの物語は予め流れを決めた上で執筆しております。
 過度な考察などをするための物語ではなく、私が読みたいと思った話を少しずつまとめて書いているものですので、展開の考察、もしくは考察サイトや動画などで語られた非公式考察等の引用などは控えていただけると助かります。
 あくまでこれは、こんな存在がいたら、鬼側や人にこんな影響をもたらしてくれるのではと言う思いのままに書いている二次創作でありIFの物語です。
 考察をしてもらうための話ではなく、鬼側にも穏やかな日々があったらと言う願いを主軸にしているため、深く考えることなく閲覧してください。

 なお、そのようなコメントは見つけ次第、非表示欄に移動していますが、あまりにも何度も書かれるようであれば、こちらの物語自体閲覧不可にすることも辞さないため、よろしくお願いします。




稀血のうさぎ、妖艶なる姫鬼に遊ばれる

 堕姫ちゃんと百人一首をしてから、彼女とは定期的に遊ぶ仲になった。

 

 時には花札をして、時には将棋をして、時には縄跳びをして、時にはカルタをする・・・・・・。

 他にもたくさんの遊びを彼女はワクワクと遊びたい盛りの仔犬のように持ってきては、私を誘うようになった。

 

 完全に彼女からの扱いが、ものすごく気安く、無邪気なものとなりつつあるのは、喜ばしいこと。

 もしかして、彼女からしたら、私は初めてまともに友人と呼べるような存在となっているのだろうか。

 

 妓夫太郎さんからも、最近の堕姫は随分と楽しそうだなァ・・・・・・と染み染みと言われ、その瞳には優しく温かい光が宿っていたから、多分間違いはないと思う。

 

 それならそれで構わない。堕姫ちゃんが少しでも楽しいと思えるのであれば、彼女にとっての楽しいをたくさん発掘するつもりだし、穏やかな思い出を作ってあげられるから。

 

 ただ・・・・・・うん。それは別にいいんだけどさ・・・・・・。

 

「堕姫。なんで私はあなたに髪をいじられてるのでしょうか・・・・・・?」

 

「アンタの髪を無惨様が結ってるのは知ってるし、その髪型も似合ってるけど、たまには別の髪型も悪くないと思ったのよ。

 無惨様から許可もいただいたからいじってんの。無惨様も、ずっと同じ髪型じゃ飽きてくるだろうしね。」

 

 現在、私は無限城にある自室内で、堕姫ちゃんから髪をいじられている。

 急にやってきたかと思えば、髪をいじらせなさいとすぐに寄ってきて、様々な髪型を完成させて遊び始めてしまったのだ。

 最初はかなり戸惑った。だけど、堕姫ちゃんがウキウキで髪をいじり回しているため、楽しげな様子に水を差すわけにもいかず、ただひたすらいじられまくっている。

 

「それにしても、アンタの髪って癖がある割には柔らかくて絡まらないわね。髪の毛が細くて多すぎるわけじゃないみたいだから猫毛ってわけじゃないみたいだけど。」

 

「ジメジメしてるとブワッと広がっちゃいますけどね。雨の日は髪が鬱陶しいって、無惨様とお話しすることもあります。」

 

「まぁ、癖毛って割と湿気が天敵みたいなところがあるから仕方ないかもしれないわね。

 アタシのお兄ちゃんも、雨の日はワカメみたいにうねうねしてるもん。」

 

 堕姫ちゃんに髪を分析され、私の髪質はそんな感じなのかと思いながら、雨の日やジメジメしてる日は大変だと教える。

 どうやら、妓夫太郎さんも似たようなものらしく、彼も湿気はちょっと苦手なようだ。

 

「って言うか、アンタ、無惨様とそんな話することがあるの?」

 

「ええ。息抜きにお付き合いしますよ、と言った日から、ちょくちょくただのお話をしていたりします。」

 

 不意に、堕姫ちゃんにから無惨様と日常的にどんな会話をしてるかに対するツッコミを入れられ、私はいつものペースで真実を教える。

 無惨様を崇拝してる堕姫ちゃんからしたら、かなりムカつく内容になりそうだったけど、ちらほらと見える彼女の腕には、少しだけ拗ねと嫉妬が混ざった光が揺らいでいるだけで、ほとんどが穏やかな感情を示す光だった。

 

「ふぅん。羨ましいことしてるわね。アタシだって無惨様と何気ない話とかしてみたいのに。」

 

「そう思いますよね。堕姫は、無惨様をとてもお慕いの様子ですから。私も、他の皆さんともお話するのも、無惨様の息抜きになるのではと思っています。

 ただ、無惨様は、鬼の皆さんの内面や思考が読めてしまう特性上、難しいのかもしれませんね・・・・・・。」

 

「そうね。無惨様はアタシ達鬼の考えを見抜けちゃうから、逆に煩わしく思っちゃうかもしれないわ。

 でも、アタシ、それに対して不満はないのよ。無惨様にとって、それがちょうどいいのであれば、アタシ達はそれで構わないもの。」

 

 ハッキリとした声音で告げられた言葉に、上弦ともなれば下弦の鬼の保守的な思想には至らないのかと考える。

 下弦の鬼達は恐怖によって無惨様に縛られているけど、上弦の鬼は、常に怯えてるのがオプションでついている半天狗以外は、誰一人として彼に対する不満はないのだろう。

 長らく付き合ってきたと言う時間の賜物か、それとも、確かに評価されて上に身を置いているからか・・・・・・。

 何にせよ、上弦の鬼の無惨様に対する忠誠心は、余程のことがない限りは決して揺らがないらしい。

 

「うさぎもきっとわかるはずよ。無惨様から評価され、期待され、血を与えてもらえることの幸福がね。

 まぁ、アンタの場合は特殊だから、鬼になるまで時間がかかるのが確定してるけど、アタシはそれでもアンタを歓迎してあげる。

 アンタのことはアタシも気に入ってるしね。まぁ、無惨様の飼い兎(所有物)だから、どれくらい気に入ってるかまでは教えないけど。」

 

 そう言って堕姫ちゃんか私の髪から手を離すと、これまで見たことがない髪型が鏡に映る。

 三つ編みのようにも見えるが、それにしてはかなり複雑と言うか、オシャレさが増している。

 

「わぁ・・・・・・可愛らしい髪型ですねぇ・・・・・・」

 

「ふふん、そうでしょ?それはね、マガレイトって言われてる髪型よ。客として来てるお金持ちが、アタシにもきっと似合うだろうって言っていたんだけど、アタシはこっちの髪型の方が好きだから、してないの。

 でも、アンタは無惨様が人間に紛れて生活する中で、無惨様が擬態してる人間の養女として過ごしてるんでしょ?

 だったら、都市部で使われている西洋渡来の髪型を使ってみるのもいいと思うわよ。」

 

 そう言って堕姫ちゃんは、一本の簪を取り出す。

 それはとてもオシャレな枝垂れ桜をモチーフにしたのであろう簪で、キラキラと無限城の明かりを反射させている。

 

「あらま、綺麗な簪・・・・・・」

 

「ええ。アタシ、桜の簪はあまり好きじゃないの。だからアンタにそれあげるわ。」

 

「え゛!?で、でも、これ、堕姫が頂いたものでは・・・・・・?」

 

「確かにアタシが客から貰ったものだけど、いらないものはいらないの。もっと綺麗な簪だって沢山貰ってるから、一本くらいなくなっても気にしないわ。

 なんなら、アタシが気に入らない簪は他にもあるし、それもあげるわよ。菊の花の簪なんてどう?」

 

「ええ・・・・・・?童磨だけでなく、堕姫ももらったものを横流しにしちゃうんですか・・・・・・?」

 

「壊して捨てないよりは全然いいでしょ?無惨様から貰ってる簪もあるのは知ってるけど、折角綺麗な顔立ちをしてて、無惨様の装飾品としての華やかさもあるんだから、着飾ってもっと無惨様のために彩りなさい。」

 

 ドヤさと、アタシが褒めてるんだから喜びなさいと言わんばかりの様子を見せる堕姫に、思わず苦笑いをこぼしてしまう。

 だけど、鬼殺隊以外への人間に対して、無惨様の印象を良いものとして焼き付けるためならば、使わない手もないのだろう。

 

「・・・・・・ありがとうございます、堕姫。無惨様が破棄するように言ったら、流石に破棄することになるでしょうけど、利用価値があると判断をいただいた時は、しっかりと活用させていただきますね。」

 

「そうしなさい。アンタもアタシ達と同じ、無惨様に従う存在なんだから。」

 

 口元に笑みを浮かべながら、そう言う堕姫ちゃんに、私も笑顔を返す。

 それに彼女は満足したのか、楽しさと嬉しさを示す光をその身に纏い、明るく揺らし始める。

 

「他にも色んな髪型があるのよ。花魁の髪型もあるし、それ以外にも使える髪型も知ってるわ。

 アンタ自身でもできる髪型もあるし、無惨様が忙しい時に結ってもらう必要がないように覚えときなさい。

 ウロウロしていたら、髪が解けることもあるんだし、簡単なものは知っておいて損はないわ。」

 

「なるほど、女の嗜みという奴ですね。」

 

「そうよ。女の嗜みは他にもあるから教えてあげる。アンタが鬼になった時にでも一緒に無惨様のお役に立てる知識ばかりだし。

 他にも、男を手のひらで転がす方法も教えてあげるわ。人間であるアンタを、無惨様が情報収集のために使う時、活用できるようになれば、男から情報を搾り取ることもできるだろうしね。

 場合によってはアタシ達も協力してあげるわ。情報を集める過程で、鬼殺隊に関わることがあった時に使えば、アタシ達も狩りができるしね。」

 

「それ、どこの衆合地獄です・・・・・・?」

 

 堕姫ちゃんの発言に、苦笑いをこぼす。

 男から情報を搾り取るって・・・・・・それ完全にハニトラじゃないか。

 そんなものを覚えて、私が使うようなことはあるのだろうかと思いながらも、話に耳を傾けるが、使うようなことがないようにと、内心で私は願うことにした。

 

 ・・・・・・ていうか、まず、無惨様が私にそれをやらせることがあるとは思わないんだけど、私な気のせいかな?

 

 




 うさぎ
 時間がある時はしょっちゅう堕姫に絡まれてる稀血のうさぎ。
 一応、話に耳は傾けるが、使うことはないだろうなぁ・・・・・・と軽く流しつつ、髪の結い方だけはしっかりと覚えた。

 堕姫
 うさぎと話すのが楽しい上弦の陸の片割れ。
 うさぎから、それ、自分に必要な知識かな?と思われていることなど気にしていないのか、自分が知ってる知識を教えようとしている末っ子精神のお嬢さん。
 どうやら、自分より遥かに年下のうさぎを気に入っているのか、お姉ちゃん振りたい様子がある。



鬼との接触ストーリーはいくらか考えていますが、陸はともかく、上弦の肆、上弦の伍との邂逅は見たいですか?それとも話の進みを優先して欲しいですか?

  • 物語の進み優先で壱、弐、参、陸だけで
  • 長くてもいいから肆と伍も話して欲しい
  • 肆と伍はいいけど、下弦の伍とは話して
  • 長くていいから全部見てみたい
  • どれでもいい
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