その稀血うさぎは鬼との生活を謳歌する   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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 こちらの物語は予め流れを決めた上で執筆しております。
 過度な考察などをするための物語ではなく、私が読みたいと思った話を少しずつまとめて書いているものですので、展開の考察、もしくは考察サイトや動画などで語られた非公式考察等の引用などは控えていただけると助かります。
 あくまでこれは、こんな存在がいたら、鬼側や人にこんな影響をもたらしてくれるのではと言う思いのままに書いている二次創作でありIFの物語です。
 考察をしてもらうための話ではなく、鬼側にも穏やかな日々があったらと言う願いを主軸にしているため、深く考えることなく閲覧してください。

 なお、そのようなコメントは見つけ次第、非表示欄に移動していますが、あまりにも何度も書かれるようであれば、こちらの物語自体閲覧不可にすることも辞さないため、よろしくお願いします。



教祖と過ごしていたら壺が来た

「うさぎちゃ〜ん。今日も俺、沢山頑張ってきたよ〜」

 

「おや、童磨。こんばんは。今日もお疲れ様です。」

 

「うん、本当に頑張って帰ったんだ。ご褒美ちょうだ〜い。」

 

 堕姫ちゃんからいらない簪や髪飾りを押し付けられ、時には二人して仲良く遊んでを繰り返しながら、昼は“青い彼岸花”探し。

 地図を引っ張り出したりしながらも、次に彼岸花が咲いてそうな場所はどこかや、村に出た時に彼岸花が群生してして咲いてそうな場所を聞いてみたりしながら過ごしつつ、無限城でののんびり生活を過ごす・・・・・・そんな繰り返しをしながらも、鬼側と交流を続けていた。

 

 堕姫ちゃん達と会ってから、二ヶ月。黒死牟や童磨とあって半年、無惨様に飼われるようになって一年。

 相変わらず無惨様の養女として人間社会ではいい親子を演じ、時には童磨がいる極楽教の寺院で神の遣いとして扱われ、稀に黒死牟と擬似親子を演じ、何かと私を気にかけてくる猗窩座とはゆっくり会話をしたり、時折体術を教えてもらったりなどなど、鬼側の生活も随分と体に馴染んでしまっていた。

 

 ちなみに、体術に関しては無惨様からお許しを得て学んでいる。

 何でも、私の物珍しい容姿から、いざという時の護衛手段として把握しておけとのことだ。

 猗窩座のような羅針盤はないけど、感情を把握する目を利用すれば、相対した存在を視界に入れて闘気ではなく、感情の波長で相手の動きが予測できるため、何とかなりそうなので、護衛に使えそうな体術はしっかりと学ばせてもらっている。

 

 さて、そんな生活を繰り返していたところ、今日も教祖様としてのお仕事を済ませた童磨に抱きつかれながら絡まれた。

 疲れたよ〜と軽い調子で言っているが、実際、彼は少しばかり気が滅入ったような状態のようだ。

 曇り空のようなどんよりとした感情の色と揺らぎだから、今回も御涙頂戴の身の上話を沢山聞かされたと思われる。

 

 初めて会った頃とは比べ物にならないくらい感情が豊かになってきたな・・・・・・と童磨の変化を見ながらも、彼の頭を撫でながら、今日の教祖様の話に耳を傾ける。

 

 そんな中、不意に彼は何かに気づいたように話すのをやめ、視線をどこかへと向けた。

 不思議に思いながら、彼の視線を辿ってみれば、そこには壺。

 

 ・・・・・・うん。ものすごく見覚えのある壺。

 

「おや、誰かと思えば玉壺殿じゃないか。」

 

「ヒョヒョッ!いやはや、まさか、童磨殿がこのような姿を晒しているとは思いもよらず。その仔兎が、無惨様が引き取られた稀血の娘ですな?」

 

 うわぁ・・・・・・なんかあるー・・・・・・と軽く遠い目をしそうになっていると、童磨が壺に話しかけた。

 童磨に話しかけられた壺・・・・・・の中にいる鬼は、独特な笑い声を漏らしながら、ぬるんと壺の中から姿を現した。

 

「・・・・・・えっと、随分と個性的な方ですね?」

 

「だよねー。」

 

「ヒョヒョッ他の者との違いをよくわかっているようですなぁ・・・・・・!その通り!私の良さをよく理解できる娘が現れたものですねぇ・・・・・・。」

 

 いや、他の鬼に比べて見た目がキモいって話なんだけど・・・・・・と少しだけ思いながらも、あえて黙る。

 なんせこの人は、自身の芸術を否定されたらブチギレるタイプのめんどくさい芸術家だ。

 否定の言葉をかけたら、何か色々言われてしまいそうだし、黙っていた方が得策だと思ったのである。

 

 童磨が、私のことを抱っこしながら苦笑いをこぼす気配。

 恐らくだが、私の内心を何となく悟っているのだろう。

 

「しかし、まさか、白人(しろびと)に巡り合おうとは思いもよりませんでしたなぁ・・・・・・。

 童磨殿も、特殊な毛色と瞳色をしているが、鬼でもなしに白色の髪と紅色の瞳を持ち合わせているとは・・・・・・。」

 

「それに関しては確かに驚いちゃうよね。俺も、まさかこんな女の子に出会すことになるとは思いもよらなかったよ。

 まぁ、俺も髪の色と目の色は生まれつきだし、ある意味、探してみたら変わった毛色の人間は色んなところにいるのかもね。」

 

 そんなことを思っていると、玉壺がマジマジと私の姿を見つめてくる。

 まぁ、珍しい人間であることに間違いはないため、観察されるのにはだいぶ慣れてしまったし、気にする程の物ではないし、そっちが観察してくるならと、私も目の前にいる玉壺を見つめ返した。

 彼が纏う感情は、好奇心を示す薄柳色の光。だが、喜怒哀楽のうちの楽も内包されているのか、好奇心の中に見え隠れするように、軽く飛び跳ねる淡黄色の光が混ざっていた。

 

「ふむふむ・・・・・・雪のように白い肌。月を思わせるような白銀の髪。無惨様とはまた違った印象を抱く紅色の瞳に、桜を思わせるような淡い紅色の唇・・・・・・見事なまでに整っている顔立ち・・・・・・。

 ある種の工芸作品の如き幼子ですね。これまで幾人もの人間を見てきたが、ここまで整った上に珍妙な容姿をしている子供は初めて見ましたよ。」

 

 めっちゃ敬語で話しかけてくる・・・・・・と少しだけ考えながらも、玉壺を見つめる。

 ・・・・・・無一郎君が原作内で玉壺の壺を左右が対象じゃない、歪んでないかと言っていたけど、うーん・・・・・・やっぱり、あれはわざとキレさすための方便だったのかな?

 まぁ、貴族だったことから、それなりに審美眼はあるであろう無惨様からなかなか綺麗な壺を作るから資金源にできると判断され、教祖という立場から、骨董などをかなり見てきたであろう童磨からも綺麗だと言われるくらいにはいいものを作る認定されてるし、挑発だったと捉えるのが吉かな。

 ・・・・・・この人、めちゃくちゃ性格は歪んでるけど。

 

「やっぱりうさぎちゃんって綺麗な見た目してるよねぇ。」

 

「ええ。確かにこの容姿ならば、無惨様や、堕姫殿からも気に入られるわけですねぇ・・・・・・」

 

「さっきから容姿の話ばかりしてますね、御二方。まぁ、堕姫からも、その容姿を武器にしないでどうするんだと言われたりすることがあるので、整っている自覚はありますけど。」

 

 なんて考えていると、二人して私の容姿に言及し始めたため、すぐに言葉を返す。

 いや、別にね?容姿について話されるのは問題ないよ?ただ、私と玉壺、初対面なんだけど。

 童磨が呼んでいたからって言って、目の前の歪な芸術家さんに声かけていいのかな?

 

「あ、忘れてた。玉壺殿。この子の名前はうさぎだよ。どうやら、無惨様から名前をいただいたみたいなんだよね。」

 

「えっと、お初にお目にかかります。童磨から紹介されました、うさぎです。

 実親から長らく名前を呼ばれなかったせいで名前を忘れしてしまったので、無惨様からうさぎの名をつけていただきました。」

 

「おお、これはこれはご丁寧に。私は玉壺と申します。無惨様の御息女として扱えばよろしいですかな?」

 

「ん〜・・・・・・どうなのでしょう?一応、無惨様が人間社会で過ごす際は、彼の養子として振る舞っていますし、無惨様に買い取られた身である以上、彼が所有する人間であることに間違いはないのですが・・・・・・」

 

「なるほどなるほど・・・・・・。どうやら、童磨殿のことを呼び捨てにしておられるようですが・・・・・・」

 

「ああ、それに関しては黒死牟殿や猗窩座殿も当てはまるよ。うさぎちゃんは、無惨様から自分以外の鬼は呼び捨てにするように言われてるみたいでね。

 どうやら、無惨様にとって、うさぎちゃんは結構お気に入りみたいなんだ。意見とかも普通に言えちゃうしね。」

 

「それはまぁ、何というか・・・・・・随分と気に入られて飼われているようですなぁ・・・・・・」

 

 あ、少しだけ玉壺がイラッとしてる。ぽっと出の人間の小娘が、自分よりも優遇されているからだろうか?

 でも、無惨様からの指示だからなんとも言えないんだよなぁ・・・・・・

 

「そのように言っていただけるのはありがたいことですが、私はただの装飾品のような物ですよ?無惨様が人間社会に紛れ込むのに最適な、ね。

 あとは、私が持ち合わせている稀血が無惨様の興味を引いたため、このように過ごせてもらっているのです。

 私は見ての通り人間ですし、何かを作り出すこともできませんからね。無惨様から、少しだけあなたの話は聞いています。

 無惨様が行動を取るのに必要な資金の調達等にあなたの壺を使っていると。

 綺麗な物を作るから、資金源にちょうどいいと言っていましたよ?」

 

 ただ、めんどくさい絡まれ方をされるのは勘弁願いたいため、彼の技術を持ち上げるための言葉を口にする。

 無惨様から綺麗だと言われる壺を作ることができている分、貢献度は玉壺が上なのだから。

 

「私には壺を作る技術はありません。鬼として多く貢献しながら過ごしている皆さんの代わりに、日中に表に出て情報を集めたり、無惨様の養女として振る舞って、無惨様の印象を有利な方へと働きかけることはできますが、所詮は微々たる影響力です。

 どうやれば、あなたのように大きく無惨様のお役に立てるか、思案する毎日ですよ。」

 

「ほう、私のように無惨様のお役に立ちたいと・・・・・・!ええ、ええ、そうでしょうとも。そのようなお心持ちとは、なかなか感心できますなぁ!」

 

 うわぁ・・・・・・あっさりとこっちのおだてに乗ったんだけどこの人。

 最適解を考えていたけど、どうやら正解だったらしい。

 

「ええ。その点は御教示いただければと思っています。ですので、私に関して苛立ちを抱く必要はありませんよ。」

 

「ヒョ!?私が苛立ちを・・・・・・?」

 

「ええ。声音から何となくですが、ああ、この人、ちょっと苛立ってるなぁ・・・・・・とわかってしまったもので。」

 

 私の言葉に反応した玉壺に対して、声音と態度に苛立ちが見え隠れしていたことを指摘すれば、彼はキョトンとした様子を見せる。

 

「うさぎちゃんは、白人(しろびと)と言う特異な生まれのせいで、視覚が上手く機能していないみたいでね。

 無限城の中ならば、一応は見えるようになるみたいなんだけど、それでも、しっかり見えているわけじゃないんだって。

 結果的に、うさぎちゃんは聴覚がある程度発達しているのか、声音に含まれている物から、感情をかいつまんで認識してるみたいなんだよ。」

 

「なんと・・・・・・紅玉の如き瞳がそんなにも機能していないとは・・・・・・。」

 

「私も、無惨様から先天的に目が悪いと判断された時、少しだけ驚きました。ですが、納得できるところもあります。

 確かに、私は日の光が出ている眩しい世界や、月明かりが注がれない暗闇の世界では、うまく景色が見えなかったので。」

 

 玉壺の驚きに対して、アルビノと言う特異性があるからこそ仕方ないことだと口にする。

 正確には、感情を色と光を通じて判断することができるため、それを刺激しないように対処しているだけなのだが、まぁ、それは黙っておくとしよう。

 

「でも、無限城の中ではちゃんと視覚は動いているから不便さはないみたいだぜ?まぁ、外に出たら大変みたいだけど、それもある程度はなんとかなるみたいだしね。」

 

「それは何より。しかし、そのような状況下ですと、世話が大変そうですなぁ・・・・・・」

 

「そうでもないぜ?割とうさぎちゃんのお世話はしてる方だけど、うさぎちゃん自身はとても聡い子だし、勉学を教えたらそれをしっかりと頭に入れることができるくらい器用だからね。

 それに、うさぎちゃんは普通の幼児と比べてすごく大人しいし、無惨様にも従順で、賑やかにすることがないんだ。」

 

「ほほう・・・・・・それはそれは・・・・・・。まぁ、無惨様の御息女として振る舞いながら過ごしているとなると、それもまた必然か。」

 

 うさぎちゃんのお世話をしてると言う童磨の言葉に対して、“どちらかと言うと、私が世話をしてる側では・・・・・・”と言う意見が一瞬だけ過ぎる。

 だけど、すぐにその意見は飲み込んで、童磨の膝の上にちょこんと座っておく。

 

「・・・・・・珍しい組み合わせだな。」

 

「あ、無惨様。」

 

「おお、無惨様!お久しゅうございます!」

 

「こんにちは、無惨様。」

 

 そんな中、聞こえてきたのは聞き慣れた関●彦さんボイスに、すぐに反応をすれば、童磨は私を抱えたまま深々と頭を下げ、玉壺も無惨様に頭を下げる。

 私達の反応を見た無惨様は、すぐに童磨の膝の上に座る私に視線を向けてきた。

 その視線の意図をすぐに把握した私は、童磨の膝の上から離脱する。同時に、琵琶の音が辺りに響き、私は無惨様の腕の中に収まっていた。

 

「逆さま・・・・・・」

 

「私が逆さまになっているわけではない。向こう側が逆さまなだけだ。」

 

「毎回思いますが、無限城の構築ってどうなってるのでしょうか・・・・・・。様々な方角にお部屋や階段、廊下などなど、様々な物がありますが。」

 

「拠点としては申し分はないと思うが?」

 

「そうですね。おかげで私の部屋もあるわけですから、助かっております。・・・・・・たまに、構造を見て酔いそうになりますが。」

 

「まぁ、お前は滅多に部屋から出ていないからな。なかなか慣れないのだろう。」

 

「そうですねぇ・・・・・・。まぁ、一番安全なので、用事もないのに出るつもりはありませんが。」

 

 いつもの調子で、無惨様と言葉を交わせば、玉壺が驚いたような様子を見せる。

 童磨はと言うと、すでに見慣れた景色と化しているせいか、いつも通り笑みを浮かべたままだった。

 

「・・・・・・童磨と過ごしている間に玉壺と出会したか。」

 

「はい。なので、童磨から紹介していただきました。」

 

「フン・・・・・・まぁ、良かろう。あとお前が会っていないとすると、半天狗か。いつ顔を合わせることになるかもわからぬからな。後日、顔合わせの機会を用意しておこう。」

 

「十二鬼月の上弦の方の最後の一人ですね。承知しました。その時をお待ちしております。」

 

「ああ。」

 

 そんな二人の反応を気にすることなく、無惨様は私に現状を確認してくる。

 すぐに報告と同時に説明すれば、無惨様は話を最後まで聞き、玉壺の方へと視線を向けた。

 

「これまでの報告を聞く。話せ。」

 

「承知いたしました。」

 

 同時に告げた、報告の命令に、玉壺は静かに頭を下げる。

 彼の周りに、困惑を意味する灰色のモヤと、何かを歓喜する黄緑色の光があるのは、気のせいではなさそうだ。

 

 

 




 うさぎ
 いつもの童磨を労う時間を過ごしていたら、玉壺に出会してしまった稀血のうさぎ。
 うーん・・・・・・見た目がかなりキモい・・・・・・と内心で思いながらも、個性的な方だと告げるだけにとどまった。

 童磨
 猗窩座と黒死牟からこっ酷く叱られ、うさぎに会う時はしっかりと湯浴みを済ませてくるようになった上弦の弐。
 うさぎの前では教祖ではない自分自身で過ごせるため、少しだけ甘えるような言動を見せるようになったが、玉壺の乱入により、しばしお預け状態になってしまった。

 玉壺
 無惨様への報告と、知らされていた稀血の娘の鑑賞をしに行ったら、童磨がいて結構びっくりしていた上弦の伍。
 無惨様に気に入られるとは・・・・・・と、少しだけイラッとしていたら、サラッとカウンターを食らってしまった。
 無惨様に抱き上げられたうさぎを見て、黒と白の見目麗しい二人の並びに、内心で、とてもいい・・・・・・!と少しだけなっていた。

 鬼舞辻無惨
 童磨がいるが、何やら玉壺もいるようだな、と姿を現してみたら、童磨の膝の上に座るうさぎを見ることになった鬼の始祖。
 とりあえずこちらに来いとアイコンタクトだけで指示を出せば、すぐに従ったので満足して自身の腕の方へと移動させた。
 玉壺が自分とうさぎの並びに若干興奮してることに気づいていたが無視をした。

①「謎の助言者ムーブで鬼殺隊を救済しながら、基本は単独で動く鬼殺隊うさぎ」と②「神出鬼没に鬼殺隊の前に現れ、甘味を食べたり、呑気に過ごしながら謎の助言者ムーブで鬼殺隊を助ける部外者うさぎ」どちらの話を見てみたいですか?

  • ①の助言者な単独行動する鬼殺隊うさぎ
  • ②の神出鬼没に現れる部外者な助言うさぎ
  • どちらも読みたいから本編とifで見たい
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