その稀血うさぎは鬼との生活を謳歌する 作:時長凜祢@二次創作主力垢
こちらの物語は予め流れを決めた上で執筆しております。
過度な考察などをするための物語ではなく、私が読みたいと思った話を少しずつまとめて書いているものですので、展開の考察、もしくは考察サイトや動画などで語られた非公式考察等の引用などは控えていただけると助かります。
あくまでこれは、こんな存在がいたら、鬼側や人にこんな影響をもたらしてくれるのではと言う思いのままに書いている二次創作でありIFの物語です。
考察をしてもらうための話ではなく、鬼側にも穏やかな日々があったらと言う願いを主軸にしているため、深く考えることなく閲覧してください。
なお、そのようなコメントは見つけ次第、非表示欄に移動していますが、あまりにも何度も書かれるようであれば、こちらの物語自体閲覧不可にすることも辞さないため、よろしくお願いします。
【side KIBUTUJI.】
稀血であり白人・・・・・・珍しい生まれ方をした、人間の娘であるうさぎを自身の手元に置くようになり、早くも数年の月日が経った。
つい先日、うさぎ自身の成長を示すように、月のものを患うと言う事象が発生してしまい、一時的に無限城内が大変なことになってしまったが、思いの外、大きな事故があるわけでもなく、むしろ、うさぎが持ち合わせている稀血の特性により鬼全体の食欲が抑制されて、誰一人としてうさぎに手を出すこともなく、過ごすことができると言う現象が起こったのは、ある意味で不慮の事故などでうさぎを失うことにならないとわかったいい機会だったかもしれない。
「・・・・・・無惨様。なぜ、お赤飯が混ざっているのでしょうか?」
「屋敷の者が作っていたのだ。子を産むことができる程成長したことによる祝いだそうだぞ。」
「ああ、なるほど。そう言えば、目を通した本の中にそのような文脈がありましたね。初潮を迎えると言うことは、体はすでに子を産むための準備ができ始めていると言うことだから、昔から祝い事の対象の一つだったとか。
少々気恥ずかしくなる話ですし、いずれは廃れていく文化になりそうですけど。」
「まぁ、だいぶ廃れてきている話ではあるからな。いつかは消える文化の一つであろう。」
何となく呟くようにして口にしたであろう言葉を聞きながら、言葉を返し、うさぎの前に食事を置き、そのまま細腕に手を伸ばして食事を取る前の採血を行う。
最近は、日の光を克服するための試行より、うさぎを鬼にできる範囲の血液量を調べるために行っているが、未だに量が上手く掴めていない。
調節をしながらの実験だが、うさぎの血液による分解力の方が上回り、なかなか難しい状態だった。
試しに小動物を使った実験を試したりはしているが、どれも失敗続き。
鬼化自体することなく、ただの獣のままだった。まぁ、念のために実験に使った生き物は、透明な箱に入れて、一日外に置いておくと言ったことをしてみてはいるが、そもそも鬼になっていないのだから意味はなく、ただ始末するだけの害獣となる。
─────・・・・・・まさか、うさぎの稀血がここまで私の血に対する免疫を持ち合わせているとは思いもよらなかったな。
長らく生きてきたが、まさかこのような人間に巡り合うことになろうとは・・・・・・誰が予測できたことか。
その上、うさぎ自身は性格が明らかに今を生きる人間や、過去の人間共と全く違うため、扱いがかなり難しい。
私に対して意見をハッキリ言ってくる。怖気付くことなく、ただ純粋にそう思ったからと言う理由だけで言葉を紡ぐ。私のことを敬いつつも、淑女とは程遠い強かさを見せながら、こちらのことを見据えているように対応してくる。
時代錯誤とも取れるような反応には、何度も戸惑いを抱いてしまう。
私が戸惑いなど・・・・・・と、これまでならば吐き捨てていたところだが、長らく共に過ごしていると、何度もこちら側が反応に困るようなことをしてくるため、いい加減否定するのも疲れてきてしまった程だ。
「・・・・・・本当に、お前は何なのだ、うさぎ。」
「ん?稀血の話ですか?こればかりは私もわかりませんねぇ。何でここまで無惨様の血液に対して耐性が強いのか・・・・・・」
「それもあるがそうではない。」
目の前で自身を人間から逸脱した存在にしようとしている人喰いの鬼がいると言うのに、のんきに食事を口にしながら、のんびりとした反応を見せるうさぎの様子に、深く溜め息を吐く。
この娘を引き取ってから、どれだけ多く溜め息を吐いたかわからない。ここまで珍妙な娘がこの世にいるとは・・・・・・世の中は何が起こるかわからぬものだ。
そんなことを思いながら、食事を口にするうさぎを見つめていると、複数の鬼の気配を感じ取る。
それは、堕姫、妓夫太郎、猗窩座、童磨、黒死牟の五体の物だった。気配の方へと目を向けてみれば、現れた鬼は各自、私の方へと挨拶を口にしては、うさぎの方へと視線を向けた。
「あら、うさぎ。アンタ、赤飯出されたのね。」
「はい。とうとう女が避けられない身体現象が起こってしまったので。」
「ああ・・・・・・アレかァ・・・・・・。」
「仕方ないことではあるが・・・そうか・・・もうそのような年齢か・・・」
「体は冷やしていないだろうな?」
「大丈夫ですよ、猗窩座。私が与えていただいたお部屋はとても暖かいので。」
「ならばいいが・・・・・・」
「それにしても、うさぎちゃんも大人の仲間入りをしたんだねぇ。何だか感慨深いよ。」
「童磨は大分表情が豊かになりましたね。相変わらずチグハグなところもたまにありますけど。」
「うーん・・・・・・こればかりはなかなか難しくてね。前よりは、感情がわかるようにはなったんだけど。」
ワラワラとうさぎの元に集まる上弦の鬼のうちの五体が口々にうさぎへと話しかける。
その姿を見つめながら、私は小さく息を吐いた。
この五体も、うさぎが現れる前に比べて随分と変わった物だ。
黒死牟と猗窩座はあまり変わらぬが、童磨はかなり接しやすくなり、堕姫はうさぎが鬱陶しいと思っている半天狗を引き摺り下ろすべく、妓夫太郎と共に積極的に力をつけるようになった。
まさか、一人の人間を引き取ることにより、ここまで自身の手駒であった鬼に変化が起こるとは思いもよらなかったが、力はかなり増している。
黒死牟と猗窩座の二体も、然程変わらないとは言ったが、変化がないわけでもなく、これまで以上に積極的に鬼狩りを消し、喰らい、力をつけている。
うさぎを通してこちら側を把握されないようにするのもそうだが、物珍しい容姿をしている娘を商売道具に使おうと考えている人間もついでに葬り、喰らっているためか、前に比べたら養分としている人間の量が増えているのも相俟って、確かな力を感じられるようになった。
─────・・・・・・鬼は群れないようにしていたはずなのだが、うさぎの血の影響か?此奴ら、やけに集まるな・・・・・・。
とは言え、誰一人としてただうさぎを構い倒したいだけであるため、反旗を翻すなどと言う愚かな考えを抱いているわけではないため、気にしなくてもいい範疇の変化か。
そのようなことを考えながら、過ごしていると、うさぎの物とは違う稀血の匂いを感じ取る。
視線を匂いの方へと向けてみれば、そこには童磨がおり、その手元には複数の栓がされた筒があった。
「あ、そうだ!実は信者としてやってきた人間の中に、稀血の子が混ざっていたんだけど、その子達から、稀血を採らせてもらったんだよね。みんなで飲まない?」
「え!?稀血!?お兄ちゃん、稀血だって!」
「なかなか稀血はこっちで見かけねェからなァ・・・・・・。久々に美味いもんが飲める。」
「稀血か・・・。希少なものを・・・持ってきたな・・・」
「・・・・・・女の血が混ざってないだろうな?」
「大丈夫だよ猗窩座殿!こっちは女の子の物だけど、こっちは男の物だから!どうせみんな集まるだろうと思って持って来たんだよ。」
「そうか。ならいい。」
「わぁ・・・・・・目の前で血生臭い会話がされてるんですけど・・・・・・。まぁ、慣れましたが・・・・・・」
どうやら、童磨が持参して来た物だったようだ。どうせ集まるだろうからと言う発言には引っかかる物があったが、実際にこの場に集まっている現状を見ると、何とも言えぬ状態だ。
「無惨様も如何ですか?」
「そうだな・・・・・・。もらうとしよう。」
こちらが無言になっていると、童磨から話しかけられる。
うさぎがいると、この男はこちらに話しかける頻度が上がるが、うさぎがいる手前、私が何もしないとわかった上でやって来ているようにしか見えない。
やはりこいつは苦手だと、内心で溜め息を吐きたくなりながらも、稀血をもらうことを告げれば、童磨とうさぎ以外が驚く様子を見せる。
その反応にももう慣れてしまった自分もおり、いい加減苛立ちすらも抱かなくなってしまった。
「お酌しましょうか?」
「いや、構わぬ。お前は食事を済ませておけ。」
「わかりました。」
そんなことを考えていると、うさぎから話しかけられる。
すぐにこちらに構わず食事を済ませるように指示を出し、うさぎの隣に座り込む。
同時に配られたのは、稀血を飲むように用意されていたのであろう盃で、稀血も注がれていた。
すぐにそれを口にすれば、周りの連中も思い思いに稀血を飲み始めた。
その時間は気味が悪い程に穏やかで、しかし、心地悪さは感じることがない物だった。
─────・・・・・・まさか、鬼となり、日の光に行動を制限されることなく過ごすために、あらゆる手を尽くして来た長き年月の中で、このような時間を過ごす日が増えようとは思わなかったな・・・・・・。
脆い人間の中で、さらに弱い人間であり幼子を買い取った時点で、転機はあったのだろう。
だが、それがまさか、このような時間を過ごすきっかけとなる要因になるなど、誰が予測できたことか。
このように過ごすのも悪くないかもしれないなどと考えてしまうとも思わず、何度目かわからぬ溜め息を吐き、隣にいるうさぎへと目を向ける。
餌を頬張る小動物のように、頬を膨らませながら食事をしているうさぎは、私の視線に気づいていないのか、料理を口にしては、たまに揺れていた。
一瞬、眠気があるのかと思ったが、ただ食事に舌鼓を打ち、上機嫌になっていただけのようだ。
「うさぎ・・・。口元に・・・米粒が付いているぞ・・・」
「むぐ?え?ここですか?」
「そうだ・・・。」
「取れました?」
「ああ・・・。取れている・・・。」
「米粒つけるなんて随分マヌケなことをしてるわね。」
「ここにいる奴は人間しか食わねェからなァ・・・・・・。大量に頬張る必要なんざねェだろ。」
「もう少しゆっくり食え。腹に溜まらんだろ。」
「猗窩座殿の言う通りだぜ、うさぎちゃん。ゆっくり一口ずつ食べなよ。誰も取ったりしないからさ。」
「むむむ・・・・・・。早食いをしているつもりはなかったのですが・・・・・・」
少しだけ表情を顰めつつも、ゆっくりと食事を口にし始めるうさぎを見て、小さく息を吐く。
周りから指摘されているのを見て、やけに早く食事を咀嚼して飲み込んでいると思っていたことが気のせいではなかったのだと呆れてしまった。
「早食いは体に悪いと聞く。そこまで急ぐ必要もなかろう。」
「う〜・・・・・・それはそうなのですが、ゆっくりと食べ過ぎたら食器を洗ってくださる方に申し訳ないと言うか・・・・・・」
「そのような物を気にする必要もなかろう。お前が洗うわけではないのだからな。もう少しゆっくりと食え。喉に詰まらせても知らんぞ。」
「は〜い・・・・・・」
こちら側の指摘を聞き、大人しくゆっくりと咀嚼しながら食べ始めたうさぎに、再び呆れる。
だが、このような呆れも、すでに日常と化してしまっている今、苛立ちが募るわけでもなく、妙な穏やかさに包まれていた。
うさぎ
実はちょっと早食い気味だった稀血のうさぎ。
上弦めっちゃ集まるな・・・・・・と思いながらも、もはや当たり前の光景になってしまっており、気にすることも無くなった。
鬼舞辻無惨
実は早食い気味のうさぎが気になっていたが、指摘するべきか否かを考えていた鬼の始祖。
周りがうさぎにそれを指摘する様子から、言ってよかったのかと思いながらも、うさぎを中心に集まる上弦をスルーしている。
うさぎに関わったことにより鬼の向上心が変化していることに、気づいており、まぁ、強くなるのであれば良いと、群れている手下達を気にせず、彼自身も穏やかな様子を見せるようになった。
黒死牟、猗窩座
うさぎと関わったことにより、人を喰らう量が増えて来た上弦の壱と上弦の参。
度々青い彼岸花を探すために外を歩くうさぎが過ごしやすいようにと夜のうちに山の中を警備し、うさぎの特徴である紅い瞳と白い髪をした娘の話を聞き、怪しい動きをしている様子の人間を狩っている。
童磨
うさぎと関わったことにより、感情を学び、気遣いまでできるようになった上弦の弐。
彼もまた、信者からうさぎ関係で怪しい動きをしている人間がいる話を聞くと、秘密裏に処理してナイナイしている。
堕姫&妓夫太郎
うさぎと関わったことにより、強くなることに意欲的になり、同時に行動力が上がった妹・堕姫と、そんな堕姫に驚きながらも、一緒に力をつけている兄・妓夫太郎。
どちらもうさぎを妹のように認識しており、度々無限城に会いにくる。
基本的に吉原で行動を取っているため、うさぎに関係する不穏な話を聞くことはないが、聞いた場合、彼らもまた、行動を取る気満々である。
①「謎の助言者ムーブで鬼殺隊を救済しながら、基本は単独で動く鬼殺隊うさぎ」と②「神出鬼没に鬼殺隊の前に現れ、甘味を食べたり、呑気に過ごしながら謎の助言者ムーブで鬼殺隊を助ける部外者うさぎ」どちらの話を見てみたいですか?
-
①の助言者な単独行動する鬼殺隊うさぎ
-
②の神出鬼没に現れる部外者な助言うさぎ
-
どちらも読みたいから本編とifで見たい