デジモンクラッシャーズ!?   作:ヤトラ

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タイムストレンジャーが発売されましたね。switchには発売されなかった^^;

それでもデジモン漫画大賞を見たりと、デジモンの世界観って広いなぁって思いました。


頼まれて大空へ・結

 

■デジヴァイス検出……接続が完了しました_■

■コマンドDー2が選択されました_■

■まず、接続者のデジヴァイスで電子スタンプを押してください_■

 

「ほいっと」

 

 ホログラフボードに私のデジヴァイスを近づけると、怒るスカルグレイモンの頭蓋骨スタンプがポンっと押される。

 

■ログが回収されました、検証中……_■

■続いて現地デジモンで電子スタンプを押してください_■

 

「はい、ここに腕を翳してね」

 

「ここかー? ……えいやっ」

 

 抱きかかえたコクワモンがスタンガンみたいな腕を翳すと、今度は悲しむメタルマメモンの顔スタンプがポンっと押される。

 

■現地デジモンのデータが回収されました、検証中……_■

■検証結果、デジタルワールド迷惑行為と認定し失点-3されます_■

■ご自宅付近の(ヴァーチャル)(エージェント)に通達。24時間以内に指導を受けて貰います_■

 

「……と言う事なので、反省するよーに」

 

「はい……」

 

「すいやせんした……」

 

 言い逃れできない証拠をデジヴァイスに読み込まれ、観念したように正座し頭垂れるパンクロックチンピラ……もといアバター名「タダオ」さん。

 隣にはエアドラモン*1がとぐろを巻いて頭垂れている……仕草がそっくりだなこのコンビ。

 

 戦闘が終わって戻ってきたブリンプモンと、彼が抱えてた車両から出てきた成長期のデジモン達が大人しくなったエアドラモンを取り囲んでいる。

 但し仕返しのつもりはなく、翼や尻尾にしがみ付いたり頬を抓ったりと、まるで新しい玩具で遊んでいるかのようなはしゃぎっぷりだ。当デジモンは困っているけど、今までの所業を悔い改めているからか反撃などはしない。

 

「意気消沈しているところ悪いが、なぜあのような暴挙を起こした?」

 

 退化して元の姿に戻ったレナモンが腕を組んでタダオさんとエアドラモンに尋ねてみる。他の面々、特にバードラモンとアクィラモンは彼らが暴れた理由に興味津々。

 あんだけイキってた癖に随分と落ち込んで……というか酔いから覚めて気まずそうに視線を逸らしてばかり。しかし意を決したタダオさんが顔を上げ、その理由を話す。

 

「昔っからメガドラモンに憧れてて、いつかオレの手で進化させたいって言ったらダチが『お前らじゃ到底無理w』って笑われて……」

 

「タダオはオレの為に、仕事の合間にコツコツと特訓や冒険に付き合ってくれて、念願のメガドラモンに進化できたんだ。その間なんと3年!」

 

「だというのにアイツら『んな事で喜ぶとか大げさw』ってバカにしやがった!」

 

「んでココらで暴れてたら予想以上に強くなったって実感して……気づけばチンピラみてぇに暴れまくる日々を送るように……」

 

「とりあえず縁切った方が良いよ、そんな奴ら」

 

 出来ないからと笑って、いざ進化できたら無かったことにして更に笑うにとかヤな奴らだな。所詮ネットでの出来事、リアル重視だろってバカにするタイプのチンピラか?

 仕事も頑張りながら3年もエアドラモンと一緒にトレーニングなり冒険なりしてたとなれば相当な経験値だ。あの空中の動きも命中率の高さも、重ねてきた経験あってこそ。絆も強さも本物だったわけだ。

 

「おっさん、3年間も仕事を続けながら根気強く特訓に付き合えるだなんてスゲー根性持ってんのに、バカにされたからって暴れて台無しにしちゃダメだろ」

 

「あんだけ強ぇーコンビなら(ヴァーチャル)(エージェント)にだって夢じゃねぇだろうにな」

 

 ススム君と、よりにもよって小悪魔型デジモンのピコデビモンに叱られて縮こまるタダオさんとエアドラモン。中学生に根性とコンビとしての強さを褒められたこともあって、余計に良心を刺激されたみたいね。

 

「そうですよ、これからはまともに冒険すればいいんです。そうすればいつか、今よりもっと良い友人に恵まれますよ。私のお父さんもそうでした」

 

「空が舞台のデジタルワールドで一緒に冒険できたら心強いで~」

 

「メガドラモンに進化できるとか憧れるでゴンスね~。オデもダークスーパースターモン目指して頑張るでゴンスよ!」

 

「……なんでダークスーパースターモン*2?」

 

「デビドラモンとヨウコモン見てっと、ダークなデジモンも良いなぁって」

 

 シズカの問いかけにうっとりとした顔を浮かべながら答えるゴツモン。

 

 そんな理由でダークなスーパースターモンになりたいという純粋で単純な願いに、タダオとエアドラモンはプッと吹き出す。自分達もかつては、こんな純粋な気持ちで進化できたらなぁと願いながら冒険したことを思い出したから。

 

「ありがとうな坊主ども。オレ達しっかり反省して改めるよ」

 

「何かあったら呼んでくれ、力になるからよ」

 

 トゲトゲパンクロックスタイルな見た目の男と、凶暴と名高いエアドラモンが浮かべる柔和な笑顔。

 子供達を代表してススムが彼の握手に応じると、ナインナインとフウコ、そしてバードラモンとアクィラモンは「これでいいのだ」と言わんばかりに頷くのだった。

 

 

 

 

「……因みですが、お姉さん」

 

「んぇ?」

 

「そこのレアモンがレアレアモンに進化できたのって……どんくらいかかりました?」

 

 聞きたいけど聞くのが怖いのか、タダオが恐る恐ると言った感じでナインナインとレアモンに問いかける。何せレアモンはハズレ進化デジモン……それが正統進化先であるレアレアモンに進化できたなど、どれだけの時間と労力をかけたのだろうかと。

 

 ナインナインとレアモンは顔を向き合い……申し訳なさそうな顔を浮かべる。

 

 

「大体1年ぐらいかな」

 

 

▼タダオとエアドラモンは めのまえが まっくらになった!

 

 

「お、おっさーんっ!?」

 

「そりゃ~そうなるだろうよ~」

 

「エアドラモンからメガドラモンに進化するより難しいだろうに、自分達より1年以上早く進化させたのだからな……私達も頑張らねばな、タクヤ」

 

「せやな! 目指せクズハモン!」

 

「……そういえば参考として聞きたいんですけど、フウコさんのバードラモンはどのくらいかけてガルダモンに進化させましたか?」

 

「えっと、ナインナインと同じぐらいかなぁ~?」

 

「正確には11か月ぐらいじゃないかな! 私がんばったもんね!」

 

「あぁ、エアドラモンが沈みすぎて地面が凹んだでゴンス!」

 

 

 デジモンの しんかはとても たいへんだ

 

*1
成熟期/ワクチン種の幻獣型デジモン。コアトルのように長い身体と大きな翼を持つ空中戦に特化したデジモン。高い凶暴性と知性を併せ持ち、並のテイマーでは使役できないという。

*2
完全体/ウィルス種の突然変異型デジモン。黒のサングラスをかけてダークに染まったスーパースターモン。




ナインナインとフウコは冒険と育て方が上手い方です。
ススム達のデジモンが完全体以上になれるのはいつのことやら。
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