只今、廃材を使って建築中にございます。知能低めのハズレ進化デジモンでも回数を増やせば自然と体が覚えるってもんで、スムーズに建築が進んでおります。デジモン海戦術万歳。
「いや待って待って、もう少し整理させて」
トンテンカンという音をBGMに頭をフル回転させる……レアモンは考えなくていいよ。考えようと頑張る理性があるのは嬉しいけど、考え事って基本的に苦手でしょキミ。
「えーっと……話を纏めると。
アナタのアバター名はサリアで、そちらのススム君のお母さん。パートナーはそちらのリリモン。
ススム君の証言では市役所で勤務しているとのことですが、実際は国家VR警察ヴァーチャル・エージェント、それも犯罪テイマー*1組織を相手にする特殊警察【デジモンクラッシャー】であった。
そんなアナタが壊滅した犯罪組織の残党・エントモンに逆恨みで襲われていた所、ススム君とシズカちゃんに遭遇。身柄がバレる危険性があるにも関わらず二人を救出。
逃走中に事故でワープゲートが作動、二人とエントモンだけでなく、デジモンクラッシャーの証であるバッジごとダスト・アートに落ちていった。隠れながら探していた所、偶然ガーベモンが拾って私に渡ったのを見たので、同僚と息子にバレる前にアナタはバッジを取り返そうとした……と?」
「イエース……」
「情報量が多すぎるわ」
ブラックキングヌメモンの唾液を洗い流した痴女テイマーもといサリアさんが頭垂れたから脳天チョップ。ピコデビモンもそうだそうだと頷いてます。
ってことはエントモンはピストモンの仲間だったわけか。パラサイモンといい危険度の高いデジモン用意してんのな、その犯罪組織って。電子ドラッグって言ってたけど……まぁそこは気にしても仕方ないだろう。潰れたし。
「まさかあの時助けてくれたくノ一さんが母さんだったなんて……しかも憧れのVAかよ……」
「誰かに似てるなーとは思ってたのよね、こんなデカいオッパイ中々見ないし」
「いやススムん家の母ちゃん美人やなー思っとってけどピチピチスーツ似合いすぎてたまらブヘッ!」
色々とショックを受けてるススム君は兎も角、シズカちゃんとタクヤくんはススムママのオッパイ見過ぎ。シズカちゃんの目が嫉妬全開だし、タクヤくんはレナモンに拳骨食らってるし。不貞腐れているの可愛いな、もしや自分のテイマーに惚れてんのかレナモンちゃんや。
「なんにせよ、返してくれてありがとうね。こっちも切羽詰まってたんだ」
頭を抱えて涙目になっている
けど彼女に待ったをかけるのは、親分ズの一角・ブラックキングヌメモンだ。
ーヌメヌメヌメ!
「何々?……姐さんに襲い掛かった上にそんな大事なモノを紛失したのはテイマーの方だ、そちらさんが謝るのが筋ってもんだろう、だって?」
「そういえばリリモンがほぼ喋っているけど、サリアさんは殆ど喋ってないね?」
なんかススム君とシズカちゃんは察しているようだけど……タクヤ君は解ってないのか首を傾げているが。リリモンが口を濁し始めたのが気になる。
「あ~っと、それはね、その「そうデスよリリモン、ワタシにも話させてくださサーイ!」ちょ、こらサリア!」
おっと? 急にしゃしゃり出たかと思えば私の目の前でDO★GE★ZAしてきたぜ?
「マッコト申し訳ナッシングデース! アチャチャっと取り返すつもりで
「いやあの」
「おっちょこちょいだからって年上ブルーするセンパイに『もし無くしたら
「ちょっと話を」
「あと
「……シンゴサンって誰?」
「オレの親父です……考古学者で全国回ってて滅多に帰ってこない……」
金髪碧眼で爆乳なドジっ娘シングルマザーで旦那は海外に……ただでさえキャラが濃ゆいのにまた薄い本が厚くなりそうな……。
「ん~……これが所謂、残念な美人ってやつね?」
「黙っていれば美人とも言うな!」
ーヌメヌメヌメ!
「すみません、母さんはこういう人なんです。そこのブラックキングヌメモンの言う通り、単に天然でドジなだけなんです……」
「マイサン!?」
「そのくせ、テイマーとしてもスパイとしても凄く優秀なのよコイツ。その他は色々と残念だけど」
「リリモン!?」
エテモン・ガーベモン・ブラックキングヌメモンの親分ズも、サリアさんのキャラの濃さにタジタジだ。怒るに怒れないというか、怒る気が失せるというか……喋れば喋る程に余計な事を言うタイプなのね。心中お察ししますススム君にリリモン。
「は~い、ワイ質問がありますねん。聞いてええでっかリリモン?」
「どうぞー」
「さっきデジヴァイスとバッジが光ってゴキモンが進化しおったけど、結局そのバッジって何でっか? 企業秘密だったりしますん?」
「教えるよ。国家VR警察の中でも日陰者ってなだけで、別に隠しているわけじゃないからね」
「このバッジは、デジモンクラッシャーに俗するテイマー同士のデジヴァイスの情報をリンクする機能があるの。
「……? テイマーが集めた
「私達が使えるのは
「確かにシズカの言う通り、初めて進化した時はワクワクして暴れたくなったでゴンスが……そういうもんなんでゴンス?」
「そういうもんなんだよゴツモン。だからテイマーにはランクがあって、ランクが高い……つまり冒険を重ねて情報を増やすほど進化デジモンの予測データも増えていく仕組みなんだけど……ゴキモンのデータは豊富でも進化関連のデータは流石になかったな~」
「メンバーのデジヴァイスにあるゴキモンの進化データを、バッジを経由してナインナインのデジヴァイスにインストールした事で、彼らが進化できたってわけ。勿論、ゴキモンブラザーズが進化できるだけのステータスを持っていたってのが大きいけど」
「「でへへ」」
「にしてもよぉ、そんなもんが部外者にも普通に使えるってセキュリティガバ過ぎね?」
「ピコデビモンの言っている事はご尤もなんだけど、デジタルワールドで暗躍する組織相手となると緊急時に一般テイマーと手を結ぶケースも幾つかあってね。所有者の同行・テイマーランクA以上・違反経歴0を条件に一時的なバッジの貸し出しが可能なの。勿論、そのテイマーの情報もバッジを通じて保存されるけど……後日うちの支部の人からお詫びのメールが来ると思うわ」
了解~。まぁ現実世界の人間社会と違ってデジタルワールドはワイルドだからね、あーだこーだ考えたり抑制するより先に行動した方が上手くいったりするもんだ。冒険は判断力が大事なのよ、経験談だけど。
「つまり……ナインナインさんが監修してくれたら、ワイらのデジモンがより一層強くなれるっちゅーことやな?」
「まぁ~……そうなるわね」
……んん?
「それなんですけど、今日オレ達が来たのは、ピコデビモン達を鍛えて欲しいんです! 昨日と今日でナインナインさんが腕の良いテイマーだって事が解ったから、色々と教えてください!」
「私もお願いします! ゴツモン、本当はなりたいデジモンがいるらしいんだけどゴーレモンで満足しようとしちゃってるから……お姉さんなら何か知っているかなって!」
「ならワイからも頼みますわ! レナモンを妖艶系美女デジモンことクズハモンにする第一歩アダダダダぐりぐり止めてぇなレナモぉぉン!」
……んん~? パートナーのレアモンを始めとしたダスト・アートのデジモン達が「それがいい」と言わんばかりに頷いているぞ~?
「……そこのショボくれ痴女テイマーじゃダメなの?」
「「母さん(サリアさん)は教え方ヘタクソなので難しいかと……」」
「オロロ~ン……ムスコとオサナナジミちゃんが苛めるデスよリリモ~ン……」
「当然でしょ」
独自設定が多いですが要は臨機応変という便利ワードのおかげ(ぉ
次回、少年少女らの(デジモンの)特訓パート?