最終兵器指揮官〜ソシャゲ名物の指揮官系主人公かと思ったら最終兵器指揮官でした〜 作:ソシャゲ風っていいな
指揮官である俺が現着し、スムーズに現地指示を開始して手早くランデブーポイントはと移動する。
「ちょっと待って!?」
……訳にはいかない様だ。
アサルトライフルを持った赤髪の少女、アリィは近くに打ち漏らした異生命体がいないかを確認して、俺の方を見る。
「貴方、一体何者?」
「お前たちの救難信号を受診して救護活動に来た第6救助H部隊だ……登録番号はSC-441、指揮官だ。」
「し、指揮官……?」
オレンジ髪のツインテール……ビグルは困惑気味に小首をかしげる。だが、困惑してもらう時間はない、状況確認と一刻も早くの戦線離脱が俺達の任務だ。
「まず、状況を教えてくれ。その後、武装ヘリが来るランデブーポイントへと移動する。」
「ちょっ!?淡々と進めようとしないで!?指揮官!?貴方が!?どう考えても私達と同じ
「待って、ビグル。確認が取れた。確かにSC-441の登録番号は指揮官の物よ、名前欄もキチンと指揮官と書いてある。失礼しました、指揮官殿。」
その通り、アリィが端末からアクセスしたデータの中には、キチンとSC-441のナンバーと、識別名指揮官が記載されていた。もちろん、これに納得の行く常人は居ない。
「いや、指揮官って名前じゃないじゃん!?肩書じゃん!?」
「悪いがビグル……面倒だから呼び捨てるぞ。話している時間はない、目に見える範囲はガトリング砲で一掃したが、また何処で奴らが現れるか分かったものじゃないんだからな。一刻も早く状況共有と移動をしたい。」
「そうよ、ビグル。私から説明するから静かにしてて。」
「えぇ……これあたしが悪いの?」
ビグルは疎外感を感じながらも、言い分に理を感じて押し黙る。すると、アリィが説明を始める。
「私達第3先見H小隊は、このエリアC4の先見斥候任務に付いていた。けれど、任務完了後帰還時に帰還用の武装ヘリが墜落。第3先見小隊は取り残されたわ。」
「……他の小隊員は?」
「……私とビグルを除いて、全滅。」
「……そうか、済まない事を聞いた。」
なんてことない話だ。先遣隊が全滅……しかし、H小隊と名付けられていることの意味を理解する俺は、歯ぎしりをして奥歯を噛みしめる。
H小隊のHとはホムンクルス――人の形を模した人が作り上げた人造兵器……そのホムンクルスによって形成された部隊だ。ホムンクルスの特徴は、そのすべてが女性を模した身体であると言う事。理由は……大きな声で語れない、とだけ告げておく。
側だけでも少女達が戦い、この地で死んだ……その事実は、俺にのしかかり、身体と精神を重くさせる。
「まぁ、結構過酷な戦場だったからね、耐えきれず自決した娘も居るくらいだし。」
「ビグル!!」
「あー、ごめん。これ禁句?」
「兎も角、補充弾薬は持ってきた。このままランデブーポイントの地点Bまで移動する。」
そう言って俺は懐から弾薬の詰まった箱を取り出す。どっから出したんだって顔されたが、気にしないことにしよう。
「助かります。指揮官殿。」
「あのぉ、あたしのビーム砲は?バッテリーヤバいけどぉ……」
「兵装用急速充電器がある、一個しかないが……ランデブーポイントまで行くのには十分か?」
「ん、地点Bなら行けるよ。行くしかないしねぇ……」
そう言ってビグルは背負ったビーム砲にバッテリーカートリッジを繋いで充電を開始する……正規品なだけあって、物の数秒でチャージ完了だ。
「よっしゃ!行けるよ!」
「指揮官殿、指揮をお願いします。」
「指揮……か。」
そうは言われても困るな。
「……指揮官殿?」
「まさか、この期に及んで怖気づいたとか言わない……よね?」
「いや、闘志は湧いてきている。が、指揮は無理だ。」
「……???」
ビグルは何を言っているのか理解できない顔で小首をかしげた。
「俺が突入し、道を切り開く。お前達はクリアリングしてランデブーポイントを突っ走れば良い。」
「ちょっと待って本格的にこの人が何言ってんのかわかんないだけどぉ。」
わからないことはないだろう。俺がさっきみたいに敵を残らず殲滅する。それだけだ。
「指揮官殿、それはつまり……さっきのように、迫る敵を片っ端から撃滅すると言う事ですか?」
「あぁ。」
「一人で?」
「無論お前らにも援護はしてもらう。突貫は俺一人で十分だ。」
「何よそれ……それで死なれたらあたしらのせいに成るんですけど!?」
ビグルの不満は最もだ、これで俺になにかあった場合……皮肉なことに責任を取らされるのは兵士、つまりはホムンクルスである二人なのだ。
だが、それでもない俺は言い続ける。
「問題ない。俺が行く。」
「了解しました、指揮官殿。」
「ちょっ!?アタシまだ納得してないんだけど!?っていうか、さっきから指揮官指揮官って司令塔してるけど、あたしらの指揮官は他にいるの!あんたはまだあたしらの指揮官じゃないの!」
「でもビグル、指揮官は武装ヘリの操縦をしていた。死体は確認できないけど、バイタル停止は確認済み。」
「……らしいが、どうする?俺は別に指示に従わなくてもいいぞ、お前が無事に生き残れるならな。」
実際、俺のような指揮官なんて名だけをもらってる脳足りんよりも実戦を深く経験しているこの子らのほうが適切な判断はできるだろう…………んっ?なぜビグルの奴、そんな腹を煮やしたカオを……
「分かったわよ!!やってやるわよ!!やればいいんでしょ!!し〜き〜か〜ん〜さ〜ま!!」
「ビグル、バイタルが上がってる。怒ってるの?」
「べっつにぃ!?指揮官じゃないの殿がとぉっても素晴らしい言い方をしてくれたので!!喜びで胸がはち切れそうなだけですぅ!!」
……どうやら、怒らせてしまったらしい。
やはり、この身体になってから感情の起伏に鈍感になった気がする。謝ったほうがいいな……早く……っ!?
「……!!!」
どうやら話し込みが過ぎたようだ。現れた……このセカイの人類を衰退させた原因。宇宙からの侵略種――機械と虫の合わせ子――総称は――異生命体
「異生命体……
「ほら、指揮官!大口叩いたんだからやっちゃってよ!突貫、してくれるんでしょ?」
「無論だ。」
俺は背中の機械の翼をはためかさて、ガトリング砲を構えて飛び上がる。最終兵器指揮官として、恥じない戦いをする為に。
片腕のガトリング砲を突きつけて、薙ぎ払うように弾丸をばらまく。地表の敵はこの雑な一撃で大抵片が付く……ザコ限定だが。
すると、ヘッドフォン型のデバイスが後方に危険信号を知らせる。俺はとっさに振り向くと、羽虫の様に飛び、レーザーを放つタイプのゼノが群れてこちらを狙っていた。
だが、そのゼノは地面からのアサルトライフルとビーム砲に穿たれ、焼かれて行く。アリィとビグルの援護だ、ありがたい。突出した個人でやれることには限界がある。やはり、友軍……仲間というものはいいな。
「ほら!!さっさと行きなさいよ!まだ残ってる!!」
「ビグル、指揮官殿にそんなセリフは……」
「いいのよ!私が好き勝手してるだけでアイツの指揮下に入ったわけじゃないから!!!」
軍人としてはナンセンスの極みだが……個人的には嫌いじゃない。規律は大事だが、こういう場では我強さが強みになる。俺はビグルに従い、前方に飛んでランデブーポイントまでの道を塞ぐゼノを兎に角蜂の巣にする。
……だが、如何せん数が多い。ガトリング砲だけでは時間も限界もある。弾薬もできるだろう……ここは、アレで行くか。
「ターゲット、マルチロック。」
俺の視界のゼノ達にロックオンマークが無数に並べられていく……そして、俺の肩からはミサイルポッドが展開されていく……火力こそがパワー。
幸い、奴等は群れている。……まとめて焼き尽くしてやる。
「燃えて灰になれ!!」
俺は哮りと共にミサイルを全弾ぶっ放す……放たれたランチャーは独特の軌道を描いてから、地面の下に群れるゼノ達の元へ落下……爆炎が巻き起こり、ゼノを焼き尽くすのだ。地面に深めのクレーターを作って。
まぁ、このへんは居住区から大分離れている。なにも、問題は、ない。はずだ。
「なんて、火力……」
「うわっ……」
地上で走る二人からはかなりドン引いた声が聞こえる。一応通信機つなげたから会話ある程度は聞こえるんだけどな……まぁ兎に角、このままランデブーポイントまで急ぐべきだ。
俺はその思いとともにその機械の翼をはためかせた。
【異生命体
ゼノと呼ばれる宇宙からの侵略外来種。ゼノの被害で人類は大きな痛手を負い、今は巨大な壁を作ってその中で生活をしている進撃の巨人形式での生活を余儀なくされている。一体一体はさほどだが、ほぼ無尽蔵に湧いてくるのが厄介、一説によれば次元転送システムで文字通りどこからでも現れるのではないかとまで言われてる。ほぼゴキブリ。