イェーイめっちゃ鬼殺隊 作:あああ
医者の内臓を補填するために看護師の胸を切開し足りない部分を切り取って縫合して時間を進めてくっ付けて止血のために時間を巻き戻したらくっつけた内臓が戻ろうと暴れ始めてあっ怖い怖い素人がやることじゃないゾこれ!
途中までここが悪いここを繋げと指示してくれたカナヲちゃんも時間を止めたことによって動かなくなり、メス(血鬼術)で姉妹の腑を掻っ捌いている素人は側から見たら完全に闇落ちした鬼のそれ。闇落ちした鬼ですが何か?
ブラックジャックとか優秀なもんじゃねえ、もっと恐ろしく、意味のわからないことをやらされている。できると言った手前逃げることができない!涙
どうにかクリニカ、パッと見ある程度は繋がり、どうしようもない部分は血鬼術(刃物生成)で無理くり何とかして人体を取り戻してきた頃、童磨庭園に来客があった。
「なんだ……愈史郎か……」
「何だとは何だわざわざ回収しに来てやったのに」
「おい、こいつも鬼だぞ」
鍔を鳴らして威嚇をする獪岳をへろへろと静止しつつ安堵する。鬼殺隊の人だったら一触即発な絵面をしていた。獪岳の弁護に全てを委ねるしかなくなる所だった。この時代の連帯責任は怖すぎる。腹ならさっき切ったから!
「やれるだけやったけどグロすぎて気分が悪い……」
「毒女の藤がきいてるんだろう。死ぬぞ」
「そゆことか」
追加の医療従事者により一人死ぬか、二人死ぬかから、なんとか二人生存まで漕ぎ着けそうでよかった。いや良くないよ。この人が鳴女の所に早く行かないでどうすんの。そもそもどれだけ経っちゃったんだ!?
無限城のサビの一つ、黒死牟。四人がかりで挑み、半分死ぬ。柱合会議で一番に揉めた部分だ。特に風柱、不死川実弥は弟を半殺しにする勢いだった。おはぎじゃないんだぜ!?
しかし弟、玄弥を欠かす事はできない。万が一欠かして倒せないようでは元の木阿弥。何を足すかを考える必要があった。人員も情報も足りない、生半可な隊士では相手にもならない。透き通る世界があるから小細工も効かない。
会議は踊る、されど進まず。
そんな折に無一郎は思った。あの先輩がそこそこ逃げれたなら、俺も逃げきれなきゃいけないんじゃないの?
無一郎と未来は一瞬だけ師弟関係にあった。というか未来が押しかけ弟子をして回っていただけで、弟子にした覚えなんて無いのだが。
呼吸を見せればスルスルと吸収していったけれど、本人も自覚のある通り、殺意も鋭さもない。この人は剣術の才能があっても肝心の殺しの覚悟がなかった。このご時世に、この組織で。
「ねぇ、舐めてるの?秀才」
「これで良いんだよ。天才」
悪口の応酬はそこまでだった。格付けは決したので余計な深追いもなかった。
死に対する価値観は大正と令和では比べ辛い。殺すという禁忌は死ぬよりも怖い、その選択肢を持ちたくない。当然の忌避感である。鬼殺隊に長い間居てその一線を越えていないはずはない、致命的な甘えである。しかしそれを後生大事に抱えてここまで来て、或いは最期まで行った。きっといつでも鬼殺を辞めるための覚悟、平和な世界に戻る為の伏せ札。
いいよ、特別に真似してあげる。
「ほう……避けたか」
「うん、少し未来をみたんだ」
逃げればいい、鬼は死ぬらしいから。
髪を噛む、刀を呑む、鬼を喰む。鬼化の進行度合いによっては、鬼舞辻無惨の声が聞こえるようになるらしい。
今の無惨は激おこぷんぷん丸、上から爆弾がファイアー。その独り言をこっそりきいてしまった不死川玄弥は首を傾げることになる。
「柱の一人も倒せていないだと!?」「クソ、あの時間の鬼め。どう言うわけだか知らないが自由に動いている」「もういい!毒の女から離れ次第挽肉にしろ! 回復は遅い筈だ」
時間の鬼って何だ?
無惨に逆らって動いている鬼が居るのか?
そしてその鬼の視界を無惨は共有している?
「先程柱と隊士が二人走っていった。そちらに増援がいくぞ、黒死牟」
「……ッ! 増援がくる、悲鳴嶼さん!兄貴!持ち堪えてくれ!」
一陣の雷鳴が貫いた。遅れて音が鳴る。そこには見慣れた同期が居た。
「煉獄さん、伊之助、早く来てくれ……!」
「ふむ、雷の剣士……少し遊びすぎたようだな」
「おゥよ、遊びすぎだァ。岩と風と霞と雷と、炎と獣が相手をするぜェ」
「良いだろう……刀を振るう最後の者たちよ。その実力を示せ」
一方その頃。パパとママはロックンロール琵琶と戦っていた。結構長い間、戦っていた。
「どうしよう、近寄れないわ!」
「聞いてはいたが厄介な、この女さえ倒せばこの城から出られると言うのに」
流石はユーフォーテーボーが資金を突っ込んでスパコンガチャガチャしながら作った超スゴイCGである。映画演出一番の立役者と言っても過言ではない。カッコ良すぎる!
さて残る上弦が三人となった今、片手間で裏切り者の始末を任されてしまった仕事人鳴女はノリノリで奏ながら考える。建物による圧殺か、落とし穴による墜落か、或いは、同士討ちか。
べえん、べん。
そうだ、仮にも能力を見込まれた上弦の鬼。役に立ってもらわねば困るのだ。
近くに居る人諸共、怪我人を運ぼうとする裏切り者はまとめてここによこそう。その血塗られた手で柱二人と戦わせよう。我々は貴様の手の内など知っている。己を巻き戻して人間ぶるのも今のうちだ。
貴様が一人として人を食べてないと思うたか。
それは寝ている間に口に入ったハエトリグモを食べたことがないと言い張るくらいには無理があるぞ!