男女比がおかしい世界に産まれました   作:大気圏突破

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とりあえず3話ほど執筆してみます。


~本編~
この世界は全ておかしい


 俺の名前は星野アクア、本当はアクアマリンだけど長ったらしいのでアクアと名乗る。

 

 前世で何者かによって殺されたが、推しのアイドル『星野アイ』の子として生まれ変わり、赤ちゃんから二度目の人生のスタートを切った。頭がヤベー奴の妄言かもしれないが、そこはひとまず置いてほしい。現在進行形で俺の頭痛の種が発芽している

 

 

「曲者じゃ、であえであえ!」

「このアクア君は私のお婿さんとして育てるんだ!絶対に逃げ切ってみせる」

 

 ナース服の女性は赤ちゃんのアクアを抱え病院の廊下を全速力でダッシュしていた。ミニスカートのナース服は太もものが完全に捲れ上がり紫色のショーツが大胆に露出し、巨乳を揺らし流れる汗と日に焼けた太ももがテカテカとした光沢を作り出す姿は男だったら涎が滴り落ちるシーンである

 

「逃がすな!そしてアクア君を絶対に傷付けるな人類の宝を逃してなるものか」

 

 婦長らしき女性が声をあげるが誘拐犯は更に加速して後続との距離を一気に引き離す。ヒールを履いているのになんでスピードアップ出来るの?

 

 

「このまま外へ―――」

 

 しかし彼女の目の前には、紫がかった黒のロングヘアーで少し小柄な女性がゆらりと立ちはだかっていた。誘拐犯は彼女を蹴散らそうとショルダータックルで吹き飛ばそうとするが

 

グヘッ!

 

 それは光の速さで放たれた!小柄の女性は脱力した状態から爪先から右腕に存在する骨を細分化するイメージを作り出し骨を鞭のようにしならせて、目の前いる不届き者に対してラリアットをかました

 

「アクアは返してもらうよ」

 

 誘拐犯は意識を失い大の字で倒れてしまい、上下の口から液体を溢れ出していた

 

「アクアもう大丈夫だから、さぁ部屋に帰ってルビーと一緒にご飯にしましょうね」

 

 自身の手で息子を救い出した『星野アイ』は彼を胸に抱き寄せると、不届き者の心臓めがけて踵を振り落としてトドメさした。人間が出してはいけない声が聞こえ彼女は便秘だったのか廊下に異臭を漂わせて光悦とした表情をしている

 

「(もうこれで3回目なんだけど)」

 

 ベビーアクア君が言うように、彼がこの世界に生まれ落ちてから何度も誘拐されかけている。今までは病院の警備員によって助けられていたが今回はそれが突破されてしまった

 

 

「アイッ!大丈夫?アクアは?」

 

 少し遠くの方からアクアと同じ髪色をした赤ん坊を抱いた女性が現れると、アクアの母親に詰め寄って尋ねてきた

 

「大丈夫よミヤコさん、アクアも無事よ」

「良かった。アイ本当にごめんなさい!私が睡魔に負けてしまって目を離した隙にアクアが誘拐されるなんて」

「ミヤコさん、退院の日程を早くすることって出来ますか?この環境はアクアにとって最悪」

「そうね流石に3回は見過ごすことも出来ないし、上と掛け合ってみるわ」

 

 そう言って2人は病室に戻って行くのであった。

 

 

「(おかしいここって俺が勤めていた病院だよな?あんな看護師は居なかったし、というか何で男がいないんだ?確かここは割と男性スタッフが多い病院だぞ)」

 

 病室で母親の腕の中にいるアクアは混乱していた。そもそも数日前に死んで目を開けたら担当していたアイドルの子供として生まれ変わるなんて誰が信じるだろうか?

 

 

「もうお腹いっぱいなの?駄目よ遠慮しちゃ大きくなれないよ」

「(まさか推しの未成年アイドルの胸に吸い付く日が来るなんて…)」

 

 背中をポンポン叩かれゲップをしたアクアは部屋に備え付けられていたテレビを目にしてチャンネルの電源ボタンを押した

 

 

『男性専用車両の導入につきまして長く議論を重ねてきましたが、昨今車内で襲われる男性の方々へ安心安全で乗車していただく為、来月の頭から実施させて』

『中央競馬で25年振りの男性騎手の誕生に歓喜の嵐です。ターフの魔術師と言われた奈瀬邦子の長男である奈瀬豊騎手は―――』

『ガンダム行きますわよ』

 

 なんでアムロ・レイが女の子なんだよ!再放送で流れる名作も登場人物の性別が変更されている

 

 

「アクアどうしたの?そんなにテレビが珍しいの?」

 

 再びアイに抱き寄せられた彼は腕の中でジタバタするが赤ちゃんの力ではどうやっても抜け出すことが出来ない

 

「あらあらワンパクだね」

「これなら問題無く成長してくれるでしょ、これで事務所も安泰よ」

「(事務所?安泰?未成年のアイドルが出産ってスキャンダルだろ!だってアイの出産は極秘裏に、いや待て何で俺は誘拐未遂されたんだ?アイの子供ということが病院中にバレているのか?)」

 

 アクアの脳内は状況を理解出来ずにパニックを引き起こしていた

 

「ねぇミヤコさん、少し早いけどアクアの今後のことなんだけど」

「そうね早目に発表した方がいいわね、隠していたらアンチが過激なことをしだすと思うし、このご時勢だと隠すのは不可能だし」

「それもあるけど、この子をアイドルにするのはどう?」

「(はっ!俺がアイドル?いやいやどういうこと?アイドルはアイだろ?)」

 

 アイとミヤコの会話についていけないアクアは全てを諦めて寝ることにした。寝る子は育つって言うんだもん。目が覚めたらもしかすると元の世界に戻れているのかもしれない。しかし隣で横になっている姉のルビーがこっちを見て「ハァハァ」言いながら悶えているのは気のせいだと思いたい

 

 

 

 

「そんな都合の良いことって起きないよね!」

 

 翌日目覚めるとルビーが自分の布団の中に侵入していた。しかも服の中に手を入れて下半身側に伸びていたのは寝相だと信じたいが、こいつもまさか俺みたいな存在なのか?

 

 

「アイ入るわよ」

 

 ミヤコがノックと同時に入室してきて彼女の座るベッドの横にある椅子に腰掛けた

 

「国とマスコミに伝えて来たわ、これでアクアの将来は大丈夫よ!それに向こうで生活する部屋も決まったから荷物の搬入も含めて少し待って頂戴」

「(国とマスコミって?アイドルが赤ちゃんを産んだことを?なに考えているのこの人は)」

「あとはアクアの伴侶を探さないとね」

「(伴侶?)」

「まだ気が早いわよ!それに急いで決めて悲惨な末路を迎えた人だっているの。私たちでアクアにとって良い人を見つけてあげましょう」

「最悪はルビーと」

「まだ姉弟婚は認められていないわよ」

 

 2人で話している病室に女医と複数の看護師が入ってくると謝罪の言葉と共に全員が土下座で床を額に擦りつけてきた。

 

 

「三度の誘拐未遂本当に申し訳ございませんでした。まさか身内にいるとは思わず軽視していたことに恥ずべきことだと実感しています」

「アナタ達ね、今回もアクアは無事だったけど大惨事が起きたらどう責任を取るつもりだったの?このことが公になれば、この病院だって立ちいかなくなるのよ!ただでさえ今まで担当してくれた雨宮先生が直前で居なくなっているのも怪しい出来事が絡んでいるんじゃないの?」

「(雨宮って俺だよ、この世界にいるの?居なくなった?)」

 

 彼の前世である雨宮吾郎がこの世界に存在していた旨の発言を耳にして、アクアは1つの仮説を立てた

 

「(ここって俺がいた世界とは別の日本ってことか、カレンダーには平成と書かれているしテレビに映る放送局の名前も一緒だし、世界観はほぼ一緒だが男女に対する価値観が違うのか?)」

 

 

 女医に対してアイとミヤコが喧々諤々とまくし立てている間にアクアはテーブルに置かれているスマホを手にとってSNSを起動させると流れてくる内容は昨日テレビで放送されていたものと似た感じであり女性が男性を襲うニュースがチラホラあった。しかしその中に

 

【星野アイ男児と女児の双子を出産】

 

 自分達のことを書かれたニュースが速報として入りコメント欄の数値が一気に上昇している

 

「(不味い大炎上してる!なんで放置してんだ)」

 

 しかし届いているコメントには

 

・男の子の出産おめでとうございます

・きっとアイさん似で可愛い男ですよね?

・日本の為にありがとうございます

・顔写真アップを希望します

・↑を通報しました

 

「へっ?ナニコレ何で祝福されているの?」

 

 このニュースに届く一般人からの言葉には棘なんて存在せず逆にアクアの誕生に涙を流している。普通に考えてほしいアイドルが隠れて子供を産んでどうして祝福される?攻撃的なファンにボロクソに叩かれ人格を否定されるのが通説である。なのに何だこれは?

 

「こらアクア、勝手に私のスマホを触らないで」

 

 持っていたスマホを取り上げられるとアクアは再びアイ抱き寄せられると、体から伝わる心臓のリズムに段々と眠気が襲って来る

 

「アクアはおねんねしてなさい。ママに任せていればいいの」

「(あ~気持ちいいな、なんかいい匂いもする)」

 

 母性溢れるアイの包み込む愛情を一身に受ける赤ちゃんは目を閉じて、夢の世界に旅立つのであった。

 

 

 




こっちはお盆休み中に3話前後執筆して、他の連載中のどちらかが終わったら続きを書く予定です。推しの子の二次小説で男女比や貞操観念逆転モノってありましたっけ?ウマ娘なら読んだことありますが執筆する人がいても良かったような気がします。

原作のようにハードモードにはしないと思います多分
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