オイオイオイ、死んだわこの世界 作:あいうえお
絶望が倍プッシュで押しかけてきた。
目を逸らしたくなる現実で今すぐ逃げ出したいね。
現在は、絶望2人を引連れて公園に来ている。
公園にある砂場で絶賛砂をコネコネ中だ。
なんかね、おうちでゲームはもう飽きたんだって。外出るしかなかったよね。
まったくじゃじゃ馬さんめ。ふっ、おもしれー女(ガクブル)
姉の戦刃むくろ……今は江ノ島むくろなのか?分からんが残姉ちゃんもトコトコ付いてきてくれる。無言でね。無表情でね。俺の事凝視しながらね。怖いです。
バケツに砂を入れ、程よく水を染み込ませ固まりやすくする。
それをひっくり返し砂の塊を重ねて作り出していく砂のお城。
江ノ島盾子は楽しそうに、戦刃むくろは相変わらず無言で。そして俺は2人の機嫌を伺いつつ。なんだこれ地獄かな?
「じゃ、この砂水に濡らしてくるねー」
そう言って江ノ島は立ち上がりバケツ片手に近くの水道へ。
残された残姉と俺氏。
「楽しい?」
「……そこそこ?」
「うーん、そっか」
楽しそうじゃないんですが?
表情筋って知ってる?あんたほんとに子供かよ。
そんなことを思いつつ、砂を重ねあげていく。
……ふぅー、どうせ完成するか間際辺りに江ノ島盾子に壊されるんだろうなあ(遠い目)
なんかよく聞く地獄の拷問みたい。
地獄に落ちた人間が石積上げて、その度に地獄の鬼がそれを崩して……それを永遠に続けさせられる話ね。
……ほなやっぱここが地獄かあ。俺前世でなんかやっちゃいました?
「おまたせー」
そう言って走り寄ってくる江ノ島。
次の瞬間、おっとっとーなんてわざとらしさを感じるような様子で足を縺れさせこちらに向かって倒れてくる江ノ島。
手にしたバケツがスローモーションにこっちに飛んでくるのが見える。
水に濡れた砂がバケツからこぼれおち、そのまま我が服へ、バケツは顔面へと。
件の江ノ島は作り上げていた砂のお城の元へ倒れていく。
「…………」
ここできたかあ。
汚れた服に頭にバケツを被ったままの状態で死んだようないい笑顔が浮かんだ。
予想はしてたけどこうも大胆に来るとは……ふっ、おもしれー女(泣)
「あ、ごめーん」
悪気なんてなさそうな軽い口調の謝罪。
残姉も無言の俺を見つめている。
見える…!見えるぞぉ…!
ショックを受ける俺を見て笑顔をうかべる貴様の姿がなぁ!
笑ってるね!その心、笑ってるね!
だが残念だったなあ!お前もただの子供ではないようにさ俺もまたただの子供ではない!
故にこんなことで挫けたりしない!だって男の子だもん!
それはそれとしてムカついたので、バケツを取外し、そのまま屈んで砂場に落ちた濡れた砂を手に取りニギニギと泥団子を作る。
「………お?」
疑問符の浮かぶキョトン顔の江ノ島。
そんな彼女の体へめがけて泥団子をシュートッ!!超エキサイティングッ!
「うぇっ!?」
「痛いわバカタレェ!」
「………っ」
怯む江ノ島、驚く残姉。
うおおおお!こうなりゃ戦争だァ!!
「ぷ、ははははは!」
笑いながら負けじと江ノ島も泥団子を投げつけてくる。
体に、顔にと当たる弾の数々。
砂の塊、痛すンギ。
塊が当たったと思ったら砕けて粒がめり込んでくる。なに?散弾銃なの?身体スペックも高すぎだよね、普通に。子供が投げる威力じゃないでこれ。
「ほら!何ボーッとしてんの!お姉ちゃんもやるよ!」
「え……あ、ああ」
そう言って参戦してくる残姉ちゃん。
挑戦者が現れました。
心の中ではスマブラのテーマが流れてきたよ。
てか2対1ですか。しかも相手は絶望2人。
わりぃ、俺死んだ(ニコッ)
こっちが投げるとことごとく躱され、2人の攻撃は顔面に直撃。
なんだそのアクロバティックな動きは!ズルだ!抗議する!
特に残姉!なんだその身のこなし!
あーあ、なんだこれ。もうめちゃくちゃだよ。
さすが超高校級の軍人になるお方だ。まだフェンリル部隊にも入ってない時期なのにこれ程とは……慢心、環境の違い(言いたいだけ)
そんなくだらないことを考えていたら一際大きな泥団子が投げられた。
うわあ!前から泥団子が!?
グェー!死んだンゴ!
やっぱり争いは何も生まないなと思いましたまる(小並感)
江ノ島盾子
対等な関係で遊んでくれる(本人自覚なし)主人公にかなりの好感を抱いている。完璧にロックオンされた。
戦刃むくろ
主人公に対しては不思議な人だなあくらいの気持ち。ただこの後この残姉も絆されていくことになる。
主人公
誰かたしけてと切実に願い続けるだけの案山子。