では、どうぞ。
「うぅ…。」
体重い…。まさか、こんな日に限って…
「来ちゃったか…
さっき絵名来たけど何も返事できなかったし…心配かけちゃってるだろうな…。動きたくないけど、言いに行かなきゃ…。
コンコン
う…、誰か来た…。体おっもぉ…
「は〜い…。」
「おはよう、瑞希ちゃん。体調は…良くはなさそうだね。」
「百目さん…。どしたの?」
「いや、絵名ちゃんが声かけても出て来なかった〜ってボヤいてたから、なんかあったのかなーって思って。」
行動力高いな〜。でも、今はありがたいかな。
「ちょうどよかった…。絵名達に体調悪いって伝えといてくれる?こんなんじゃ訓練もできそうにないし…。」
「オッケ〜。それはそれとして、ちょっと失礼。寝転んでくれるかな?」
「え?こう?」
「はーい動かないでね…。脈拍数…125。体温…37.4。
症状は?」
「えっと…体が重い、かな。」
「なるほど。
「なんでわかるの?」
「大体の知識は頭に入れてるからね。感覚で分かる。一応ほぼ全部医師免許は持ってるんだよ。」
思ったより凄かった!?ホント何でもだなこの人…。
「どうする?症状重いようなら魔法使って緩和はできるけど…。」
「できるの?!」
ホント何でもありだなこの人!?
「…なら、お願いしようかな。」
「はーい。やるぞ〜。
「…うっわ。」
体、動かしやすすぎる。下手したらもとより動きやすいかもしれない…。
「どう?動かしやすくなってる?」
「そりゃもうバッチリ。それじゃ訓練行こっかな。」
「待て待てストーップ!」
うわっ?!ビックリした〜。
「どしたの?」
「今日は俺の訓練ついてきてくれる?経過観察もしなきゃいけないし、いくら体が動かしやすいって言ってもあくまで緩和にしかならないから、安静にしとかなきゃ。」
う…、確かに。これで明日起きて悪化してたら悲惨だし…。
「わかった。それじゃ、朱鷺人の訓練見に行こうかな。」
「よーし。それなら、まずは朝飯食いな。作るから。」
「料理もできるの?!ホント何でもありだな朱鷺人…。」
「本日作るのは、ちょっと薄味卵炒飯!味付けを薄めにするから物足りないかもだけど勘弁な〜。」
割と本格的だし…。でも、期待は大。
「まずは卵を溶いていく。材料は厨房からもらってきてるから大丈夫。この世界食材は元の世界とほぼ一緒なんだよな…。」
どうやって薄味になるのかな…。
「溶いた卵に醤油を少しだけ。大体小さじ半分もいかないくらいだな。今回の主な味付けはコレだけだ。」
えっ?!じゃあ相当薄いじゃんか。大丈夫かな?
「油を引いたフライパンにさっきの卵とご飯を投入。炊きたてじゃない方が美味い。そこから…一気に炒める!」
うわ、豪快だな〜!見てるだけでちょっとお腹空いてきたよ。
「ちなみに今回使ったフライパンは深底だ。浅くてもいいがご飯があふれてしまったりもする。あとここにミックスベジタブルなんかをいれてもうまい。ただそうなると塩コショウが欲しくなるから今回は無しだ。代わりに、ココに漬物がある。今回はウリ科のものを作ったぞ。個人的にはキュウリの浅漬け、スイカの醤油漬けなんかが好みだ。」
至れり尽くせり、ってのはこういうことなんだろうなぁ…。ってか、
「なんであえて薄味にしたの?全然普通の味で美味しいのに…。」
「あんまり濃い味にしすぎると飽きやすくなるし、味変もしにくくなるからね。それに今回に関しては体が悪くなってるのと漬物の塩味で水分とってほしいしね。」
「お母さんはここにいたのかなぁ…?」
完全にお母さんじゃん。味変のことまで考えてくれてる料理とか作る人のほうが少ないでしょ…。
「ま、一番の理由は夜食に食っても目が覚めづらいから小腹を埋めるだけなら一番だからなのと、あと作り置きしとけば1週間くらい保つからなんだけど。」
「全奏歓喜のお知らせ。」
最高かな?太りづらくて味変しやすくて日持ちするとかこの世の全人類惚れてまうやろ。
「早く飯食ってよ〜。訓練遅れっちまう。」
「あ、はーい。」
やっぱお母さんだなぁ…。
訓練場
「ここ、ほかに誰も人いないけどどうしたの?」
確か、訓練って職業ごとのはず…。
「皆にはそれぞれ師匠になる人がいたんだけど、俺の場合はそんな人がいないから。完全な自主練ってわけよ。まぁでも、実戦訓練はしときたいし、騎士団長と魔法師長に来てもらったけどね。」
なるほど。それなら訓練にもなるか。
「貴方が百目さんですか?騎士団長のグレイル・アストラです。」
「魔法師長のアナ・ヒューズです。」
「「よろしくお願いします。」」
「お二人共、俺より年上ですし敬語やめてくださいよ…。そうじゃなくても敬語苦手なのに…。」
二人共綺麗な
「では、まず私の方から剣の実戦訓練です。今回使うのは木刀です。シンプルに、相手を降参させれば勝ち、とさせて頂きます。」
「…お二人共、俺がこの実践訓練勝ったら敬語やめてくださいよ。」
「普通逆でしょ…。」
そういえば、朱鷺人の戦ってる姿とか、臨戦態勢?も見たことないかも。どうやって戦うんだろ?
「では、号令は私が。用意…。」
「見とかなきゃいけないね、ファイト〜!」
あっ、グーサインだ。ファンサとは余裕だなぁ。
「開始!」
…うわっ、団長さん速っ!?ジェットコースター並みじゃんか。そしてそれを受け流す朱鷺人…。やっぱ強いや、参考にならない。
あっ、朱鷺人から攻めに行った!団長さんめっちゃ追い込まれてるよ!?すっごい焦ってるよ!?あ、朱鷺人こっち見た。
「瑞希、ちゃんと見てろよ!」
「なにするのー!?」
「ちょっとだけ、サービスだ!」
サービス?なんだろ…。
「万華の剣、八の太刀!『
えっ、剣の場所変わった?!
「ぐっ…。降参です。」
「ありがとうございました。」
「こちらこそ、ありがとうございました。貴重な体験となりましたよ。それで、よければなのですが…」
「朱鷺人!今の何?どうやったの?!」
「近い近い多い多い。まず団長さん敬語やめて。んで2人とも離れて、男にはちょっとキツいぜ。」
「あ…。」
「ごめ〜ん。わざとじゃないし、許して?てかそんなことはどうでもよくて、何なのさっきの技?」
「あれは俺の我流剣術、万華の剣。変幻自在の太刀筋で相手を翻弄する、あんまり手の内を見せずに倒すのに適した剣だよ。さっきのは八の太刀の『
「…いや、聞いても対処がわからないよ?」
「私もですね…。」
こればっかりはわかるほうがおかしい。これが天才ってことか。
「どうする?今日は剣術をみっちりやるか?」
「そうだね。そうさせてもらう。お願いします、グレイル騎士団長。」
「やめてくれ…。なんだかむず痒い。」
ありゃ、もう暇になっちゃったよ。何しようかな…。
「瑞希様…でよろしいですか?」
「あ、確かアナさんですよね。」
「はい。私もやることがなくなってしまったのですが、瑞希様は魔術師だったと記憶しておりますので、よければ魔力運用の練習でもいかがでしょう?」
「えっ、いいんですか!ボクは構いませんけど…。というか、敬語やめてください。」
「そういうことならそうさせてもらうね。それじゃ、まずは適性確認からね。ステータスから見れるよ。」
「はーい。なら…ステータス!」
瑞希
スキル:
魔法適性:火、水、風、土、雷、光、闇
高適性:土、光、闇
固有適性:反
「固有適性持ちなんて、やっぱり勇者はすごいね。」
「うーん、スキルも大分すごいこと書いてあるなぁ…。」
「まあまあ、慣れていくのが一番だよ。それじゃ、魔力運用していきますか!」
「はい!よろしくです、ししょー!」
「しっ、師匠だなんて、そんな〜!」
ノリいいなぁ。こういうふうな人な方が話しやすくていいや。朱鷺人は騎士団長さんと変わらず打ち合ってるし、あ、また勝った。
「それじゃ、魔力を放出してみて。」
「はい!…こう、で出来てるかな?」
「うん、ちゃんと出来てるよ。次はそれに、魔法をイメージするの。例えば…石ころかな。イメージすることが大切だよ。」
イメージ…石ころ…。
「
「…わ、すごいね。最初からこれだけできるのは天才くらいなものだよ。うん、これだけできれば十分だね。」
「てことは、ボクの訓練、終わり?」
「そうだね、後は朱鷺人君と騎士団長の打ち合い見とこっか。」
「だね〜。」
あ、また朱鷺人勝った。強いな〜。
今回瑞希ちゃん編でした。予想できた方も多かったのではないでしょうか。ちなみに魔術師職の中で才能があるランキングは
奏=瑞希>冬弥=一歌>愛莉
みたいな感じです。ただこれは才能だけで考えたものなので魔法に関するもの(努力など)で総合的に考えると
奏=瑞希>=愛莉>一歌=冬弥
みたいな感じです。決して伸びしろがないとかではなくただ単純に愛莉ちゃんの伸びる幅が大きすぎるだけです。
最終形態はまた後々書くので乞うご期待。
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