自称“凡人”の人生譚   作:飢堕天

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お待たせしました。

ようやくステイタス更新ですね。


25話 帰宅と昇華

 

 朝日が差し込み、鳥のさえずりが聞こえ始める時刻。俺は一日ぶりの本拠(ホーム)へと到着した。

 

 

 今にも壊れそうな木製の扉を開いて廃教会の中に入る。そのまま地下部屋へとつづく階段を下りていく。

 

 ──ベル君、今日の朝ご飯はなんだい?

 ──今日はですね

 

 すると、ヘスティアとベルの会話が聞こえてきた。

 

 (ベル……?)

 

 不意に生じた疑問に足を止めた。まさかベルもいるとは思わなかった。

 

 ベルの朝は早い。毎朝五時に起床して、ダンジョンに赴いている。故郷にいた頃から畑仕事のために朝早くに起きていたベルは、早起きが習慣となっていた。かくいう俺もベルに倣って朝早くに起きていた。

 

 (今日は休みなのか)

 

 だとすれば合点がいく。

 

 そこで思考を打ち切った俺は、止めた足を再び動かした。

 

 

 「ただいま」

 

 地下部屋へ足を踏み入れた俺は、まず挨拶をした。会話は挨拶から始めるとスムーズにいく。知らんけど。

 

 すると、会話の最中だった二人は一斉にこちらへ振り向く。

 

 「夜……?!」「夜くん……?!」

 

二人は目を見開いて驚きの声を上げた。

 

 「……悪い。帰ってくんの遅くなった」

 

 俺は謝罪を口にした。理由は言わずもがなである。

おそらく今の俺は相当気まずそうな面持ちだろう。なにせ、この後の展開が容易に想像できるのだから。

 

 俺の突然の登場に唖然としていた二人は、たちまち我に返ると詰め寄ってきた。

 

 「やっと帰ってきた……いつまで経っても帰ってこないから心配したんだよ?!」

 

 ベルは安堵した様子でそう言った。その声色にはわずかな怒気が含まれている。

 

 「ベルくんの言うとおりだ! いくらなんでも遅すぎやしないかい?!」

 

 ベルから貰った髪飾りで結ったツインテールを揺らしながら、ヘスティアは頬をふくらませる。

 

 (……心配させてしまったな)

 

その事実に歯痒い気持ちになる。きっと、もっと上手くできたはずだ。そんな後悔が胸の奥から這いずるようにせり上がってくる。

 

 「……ああ、すまなかった」

 

 俺は二人に頭を下げた。

 

二人の心配とも安堵ともとれる表情を見て、俺は自身の未熟さと至らなさを痛感した。

 

 正直に言えば、昨日の俺には余裕がなかった。

5階層でフィルヴィスが置かれている状況を知ってから、休む間もなく10階層間を走り続けた。そして、何とか助けに入ることはできたがその後すぐにモンスターの大群との連戦。そこからさらに『階層主(ゴライアス)』との戦闘。そして最後には突然変異したゴライアスの強化種との死闘。

 18階層に至るまでに負った損傷は死の淵にまで及んでいた。それは俺の未熟さが招いた結果であることは自覚している。それでも、あの時は心身ともに限界を超えていた。

 

 だがそういった事情を諸々含めて、やはり所詮は言い訳でしかないのだろう。なぜなら、どれだけ余裕がなくとも、ベルたちに一報は入れられたはずなのだ。

 俺には瞬時に移動することができる『影の交換』がある。それを駆使すれば、ベルたちの下へ一時的に帰還することはできたはずだ。けれど、俺はそれをしなかった。いや、正確にはそこまで頭が回っていなかった。

 

 

 (本当に……俺はどうしようもない奴だ……っ)

 

 自分のあまりの情けなさに、思わず目頭が熱くなる。頭を下げていてよかった。二人にはこんな不甲斐ない姿は見られたくない。その時だった。

 

 【発動】──【比翼抱慕】

 

 途端──精神は凪のように落ち着きを取り戻した。

温かいなにかにそっと優しく抱きしめられる。そんな心地の良い感覚に満たされてゆく。

 

 (……ああ、そうだったな)

 

 彼女はいつだって俺のそばにいてくれた。俺は決して一人ではないと、彼女の熱が教えてくれる。

 

 

確かに、俺は情けない男だ。足りないものがあまりにも多くて、何度も拾い損ねてしまうような未熟な男だ。完全完璧なんてものには程遠く、その至らなさに後悔ばかりが積もってゆく。

けれど、その不完全さこそが人間であり、だからこそ俺はもっと成長することができる。

 

 

 今一度、俺自身に問おう。未熟なお前は、下を向いている暇があるのか──

 

 (……あるわけねえだろうがッ──!!)

 

 少し前にやっとスタート地点に立ったばかりの俺にそんな暇はない。こんなところで躓いてなんかいられない。

 胸の奥底から沸き立つ感情とともに、俺はぐっと力強くこぶしを握る。

 

 

 「そ、そこまでしなくていいよ……っ!!」

「そ、そうだぜ、夜くんっ。顔を上げてくれ!」

 

 焦り声でまくし立てる二人の言葉に、俺はゆっくりと面を上げた。そして、

 

 「次からはちゃんとする」

 

 と、力強い声ではっきりと告げた。

 

 「っ……ああ、そうしてくれるとボクとしても安心だよ」

 

 俺を見て、ヘスティアはわずかに瞠目する。しかしすぐに取り繕うように笑みを浮かべた。

 気になる反応だったが、おそらく俺の気配が一瞬で変わったことに驚いたのだろう。

 

 「僕も……神様と同じかな」

 

今度はベルが言った。先程までと違い、その表情は穏やかだった。と思いきや、またすぐに表情を一変させて、一歩詰め寄ってきた。

 

「昨日みたいなことはもうなしだよ?」

 

 ベルは据わった目でそう呟く。きれいな深紅の瞳には、まるでこちらを覗き込むような深淵めいた闇が滲んでいる。俺は背筋に冷や汗が流れるのを感じた。

 

 「……ぜ、善処す──」

 「は?」

 「いや、はい。わかりました」

 

 ベルの気迫に呑まれた俺は、ただ頷くしかなかった。

 

 (大至急、情報伝達手段を確立せねば……!)

 

 気をつけるといっても確約は難しい。今回の一件が最たる例だ。

 

 今回の一件における問題点は、『俺の安否が不明であった』ことにある。であれば、それを報せる手段があれば表面上は解決に導ける。感情論は一旦置いておくとして。

 

 ともかく、結論に達した。その瞬間、思考は弾けるように渦を巻く。これまでに得た知識と経験が結合反応を起こし、頭の中で新たな創造(もの)が急速に構築されていく。その最中。

 

 「──夜? 大丈夫?」

 

 ベルの呼びかけによって、構築は一時中断された。

 現実に意識を戻すと、ベルが俺の顔を下から覗いていた。変な勘繰りをされても困るので、俺は時間を進めることにした。

 

 「ああ、大丈夫だ。それよりも朝ご飯を食べるところだったんだろ? 冷める前に食べようぜ」

 

 俺は居間の机に配膳されている朝ご飯を見やりながら言った。ありがたいことに俺の分まできっちりと用意してくれていた。

 

 「うん、そうだね。冷める前に早く食べよう!」

 

 ベルは納得していない様子を見せたが、すぐに笑みを浮かべると踵を返して居間と向かっていく。その後に俺とヘスティアもつづく。

 

 

 みんなが席に着いたところで、

 

 「「いただきますっ!」」「いただきます」

 

 元気よく挨拶するベルとヘスティアに合わせて、俺もまた合掌する。

 

 そうして、【ヘスティア・ファミリア】の賑やかな朝食が始まった。

 

 

 俺たち【ヘスティア・ファミリア】の食卓には、豪華とはいかないまでも質の高い料理が並んでいる。当然、じゃが丸君が献立に組み込まれることもない。その一因は俺にある。

 

 俺はLv.1ではあるが、基本的に探索範囲は中層だ。上層よりも上質な魔石や素材を入手することができるため、必然的に収入は安定する。よって、食事やその他の生活面においても新興派閥でありながら比較的安定した生活を送れている。

 

 

 しばらくの間、談笑を楽しみながら箸をすすめていると、

 

 「──さて、夜くん」

 

 ヘスティアから声がかかった。見ると、彼女は姿勢を正してこちらに向いていた。そこには先ほどまでの楽しげな雰囲気は鳴りを潜め、主神としてのヘスティアがいた。

 

 「ベルくんから話は聞いたよ」

 

 昨日の件だろう。とはいえ、ベルが知っていることは然程もないはず。

 

 「けれど、詳しい事情はベルくんも知らないみたいでね」

 

 それはそうだろう。あの時、俺が行動を起こしたのは原作知識があったが故だ。もしもその知識がなければ、俺はあのままベルと探索に勤しんでいたはずだ。

 ベルを見ると、顔を俯かせていた。前髪の隙間から覗くその表情には、暗い影が差している。俺はその表情をよく知っていた。だからこそ、なにも言わない。言うべきではない。

 

 俺はヘスティアに向き直り、口を開いた。

 

 「つまり、俺の口から聞きたいということか」

 「ああ、聞かせてもらえるかい?」

 

 その頼みを断る理由もない。俺は頷いた後、話さなくていい部分は省略しながら昨日の件を説明した。

 

 

 数分後。話を最後まで聞き終えたヘスティアは深々と息を吐いた。

 

 「はぁ……なるほどね。そういう事情があったのかい」

 

 ヘスティアはわずかに呆れた様子で俺を見る。まるで困った子を見るような、あるいは母親が自身の子に向けるような表情。しかし、どこか嬉しそうにも見えた。

 

 「それにしても、まさか君がそんなにも正義感あふれる子だったとはね」

 「おい、変な勘違いはよせ」

 「だが、事実だろう? 知り合いでもない女の子を助けるためにそんな危険を冒すなんて。その気質を正義感と呼ばずしてなんとするのさ」

 

 ヘスティアの言葉に、彼女の隣に座っているベルも頷いている。その瞳はきらきらと輝いており、まるでヒーローを見る子供のような表情だ。ベルから向けられる憧憬の眼差しに、俺は思わず苦笑を浮かべた。

 

 きっと、彼女たちには俺が立派な人間に見えているのだろう。けれど、俺の本質はそんな綺麗なものではない。

 

 俺が抱えるこの感情は、ひどく独善的で独裁的な、単なる自己満足の押し付けでしかない。そこには、かつての正義の眷族たちが掲げていたような高潔で純然たる正義の志など在りはしないのだから。

 

──俺は彼女たちのようには成れない。

 

 けれど、今それを言ったところで意味はない。そう思って別の言葉を探していると、ヘスティアが口を開いた。

 

 「まあ、君が違うというのならそれで構わないさ。けれど、これだけは聞かせてくれ」

 

 俺は小首をかしげる。いったい何を聞きたいのか、つづく言葉を待つと、

 

 「君にとって、その子はどんな存在なんだい?」

 

 ああ、そんなことか。その答えなら決まっている。

 

 「絶対に護ると誓った……俺の大切な友達だ」

 

 出会ってまだ一日。けれど、少なくとも俺は彼女を友達だと思っている。そこに嘘偽りはなく、紛れもない本心だ。

 

 すると、ヘスティアはわずかに目を見開いた後、大きなため息を吐いた。

 

 「友達かぁ……まあ、今はそれでいいか」

 

 なぜか呆れられた。……まさかとは思うが、ヘスティアは俺がフィルヴィスに好意を持っていると思っているのか?

 ……正直、好きといえば好きだ。それもまた本心である。むしろあれだけ美人で人柄もいいのに好きにならないわけがないだろう。

 だが、それを言ってしまえば、俺はリューさんもまたそういう対象になってしまうのだ。

 そもそも俺にとって彼女たちは『推し』という意識が高い。果たしてこの感情が恋愛であるのか否か、その答えは今の俺には出せない。というより、そんな余裕がない。

 

 

 「よし、とりあえず事情は理解した!」

 

 ヘスティアは机をバンッと叩いて立ち上がる。そして、「夜くんっ!」と俺を指さしながら、

 

 「今日一日、君は大人しくしているんだ!」

 

 大きな声でそう宣った。

 

 「へいへい」

 

 もとより今日はゆっくりと過ごす予定だったため、俺は素直に頷いた。

 

 「……ありゃ?」と、首を傾げるヘスティア。

 

 「どうした」

 「あ、いや、てっきり反対するかなと」

 「……お前は俺をなんだと思ってるんだ」

 「え、んー……戦闘狂(バトルジャンキー)?」

 

 なるほど。ヘスティアは俺のことをそんな風に思っていたのか。

 

 俺は手刀の構えを取ると、ヘスティアの脳天にぶち込む。

すると、ヘスティアは「ぷげぇっ?!」と鳴き声を上げて沈んだ。いい鳴き声だ。

 

 「か、神様っ?!」

 

 ベルが慌ててヘスティアに駆け寄る。

 

 「殴るぞ?」

 

 俺はヘスティアを見下ろしながらそう言った。

 

 「いや、もう殴ってるから?! というか、神様を殴っちゃだめだよ!」

 

 ベルはヘスティアを庇いながら声を上げる。

 

 「それじゃあ、お前が代わりに殴られるか?」

 「え──いやだけどぉ?!」

 

 俺が再び手刀の構えを取れば、ベルは慌てて両手で頭を守る。兎のようにびくびくと震えるその姿を見て、俺は笑みをこぼした。

 

 「ふっ、冗談だよ」

 

 そう言って構えを解けば、ベルは安堵したように息を吐いた。

 

 「な、なんだ、冗談か。よかったぁ……」

 

 いくらなんでも怯えすぎだと思う。別に俺はベルの義母のようにすぐに手を出すような独裁者ではないんだが……。

 

 そうして二人で茶番劇を繰り広げていると、

 

 「お、お~い。君たち、ボクのこと忘れてないかい……?」

 

 と、ヘスティアが控えめな声で主張した。

 

 「「あ」」

 

 ヘスティアを見て、俺たちは同時に声を出す。

 

 「なっ! その反応、やっぱり忘れてたのかい!?」

 

 俺たちは視線をそらす。すると、ヘスティアはのっそりと起き上がり、

 

 「~~っ、このーーっっ!!」

 

 ものすごい勢いでベルに向かって飛び込んだ。

 

 「わわっ」

 

 ベルは慌ててヘスティアを受け止める。

 

(なんとか巻き添えは避けられたか)

 

 俺は二人とは机を挟んで対面側の位置に座している。一方で、ベルはヘスティアの隣だ。ゆえに、ベルが餌食となるのは必然だった。

 

すると、俺の目の前でベルとヘスティアによるイチャイチャパラダイスが始まった。

 

 (今のうちに歯を磨くか)

 

 ベルがヘスティアからもみくちゃにされている中、俺は洗面所へと向かった。

 

 

 

 

 「それじゃあ、ステイタスを更新しようか!」

 

 ヘスティアが元気な声で宣言した。

 

 現在、本拠にいるのは俺とヘスティアの二人だけで、ベルは先ほどダンジョン向かった。出て行く際、いつも以上にやる気に満ちていた。空回りしなければいいが。

 

 俺は自分が使用しているベッドに向かう。この本拠にはベッドが二つある。一つは俺が使用しているセミダブルベッドで、もう一つはベルとヘスティアが一緒に使用しているダブルベッドだ。もともとこの本拠には一つだけベッドが備え付けられていたのだが、二人で使用するには小さかったので俺がリサイクルした。

 他にも何ヵ所か修繕を施した。時間が空けば、きちんと工事して廃墟と化しているこの教会を修復したいものだ。

 

 

 俺は上の服を脱いで、ベッドにうつ伏せで寝転がる。俺の準備が完了したのを見て、ヘスティアが俺の上に跨った。

 

 「それじゃあ、頼むぞ」

 「ああ、どんと任せてくれ!」

 

 俺の言葉に、ヘスティアは豊満な胸をのけ反らせて高らかに言った。

 

 (不安な言い回しだな……)

 

 俺の心境を他所に、ヘスティアは作業を進める。俺とヘスティア、どちらからも言葉は途切れ、自然と静寂が訪れる。その時、一滴のしずくが俺の背に落ちた。

 

 (さてと、一体どれだけ上がっているのか)

 

 恩恵(ステイタス)を得てから二週間。俺は一度も更新していない。熟練度の上昇値は、初期時と中途時で変わると考えたためだ。それがたとえ微々たるものだったとしても、やはり上がる数値は大きい方がいいだろう。

 

 

 「────なっ」

 

 突然、ヘスティアから驚きの声が上がった。それは恩恵を刻んだ時と同じような声色で、俺の体の上に座っている彼女の重みが変化した。驚きのあまり体が動かしたようだ。

 

 「どうした?」

 

 俺は努めて冷静な声音で問いかける。心の中は戸惑いで満ちているが、それを表には出さない。とはいえ、さすがに気にはなる。

 単に熟練度の伸びが異常だったのか、あるいは魔法かスキルでも発現したのか。前者であれば頷ける。それほどの経験値(エクセリア)を昨日の一日で稼いだと自負しているからだ。逆に、後者であれば──。

 

 「……夜くん」

 

 ヘスティアが恐る恐ると声を出した。まるであり得ないものを見たような、わずかな畏怖を帯びた様子が背中越しに伝わってくる。

 

 「君はいったい……ダンジョンでなにをしてきたんだい?」

 「……は?」

 

 その質問を聞いて、一瞬思考がフリーズした。どういうことだ。質問の意図がわからない。それほどまでに極大な経験値を得ていたという意味か?

 

 「ヘスティア、単刀直入に聞く。……俺のステイタスになにがあった?」

 

 俺は努めて落ち着いて、震えそうになる声で質問を返した。先ほどのヘスティアの質問、あれはおそらく俺の経験値を見て咄嗟に出たものだろう。ならば、俺の質問に答えてもらった方が早い。

 

 上から深く息を吐く音がした。そして、少しの間をおいてヘスティアは答えた。

 

 「まずはおめでとう。ランクアップができるよ」

 「…………まじで?」

 「まじで」

 「……まじか」

 「まじだよ」

 

 まじか。ヘスティアからの思わぬ返答に言葉を失ってしまった。それほどまでに驚きを禁じ得ない。思考が上手くまとまらない。頭の中でいくつもの疑問が浮上しては、回答を待たずして埋もれていく──

 

 【発動】──【比翼抱慕】

 

 その瞬間、荒れた精神は凪いで落ち着きを取り戻す。幾重にも絡み合った疑問の濁流は、静かに解かれてゆく。

 

 (さすがはセレン。愛してるぜ)

 

 心の中でセレンに感謝を伝え、俺は考えを整理していく。

 

 まずはランクアップの条件について考えをまとめよう。ランクアップの条件は二つ。一つは、偉業の達成。もう一つは、任意のアビリティがD以上に到達していること。

 前者に関しては確実に達成できている。Lv.1でLv.5相当のモンスターを一人で倒したのだ。それが偉業でなければいったい何が偉業だという話になる。

 そして後者に関してだが、アビリティがDに到達するには最低でも500の熟練度が必要となる。つまり、俺の熟練度はそれを満たしているということだ。

 

 (……だが、不可能ではない)

 

 通常は、熟練度を初期値から一気に500まで伸ばすことはほぼ不可能だ。だが、俺が得た経験値であれば決して無理とは言えないはずだ。

 幾度も繰り返した怪物の宴(モンスターパーティ)における連戦、『階層主(ゴライアス)』との戦闘、そしてゴライアスの強化種との死闘。これだけの戦闘を経ていれば、そこから得られた経験値は相当であるはずだ。

 

 「ちなみに、熟練度の最大値は?」

 

 一応、ヘスティアに聞いてみる。一体どれほど上昇したのか。正直、めちゃくちゃ気になる。

 すると、ヘスティアは少しの間をおいて口を開いた。

 

 「……その前に、一つ言うべきことがあるんだ」

 

 それは俺の求めていた回答ではなかった。だが、気になる返答だ。つい好奇心が刺激される。

 

 「言うべきこと? 一体なんだ?」

 

 逸る気持ちをなんとか落ち着かせ、俺は問いかけた。すると、ヘスティアは少しの間をおいてから、ゆっくりとした口調で答えた。

 

 「ランクアップはできる。ただ……二ランクアップだ」

 

 ──二ランクアップ。その単語を聞いて、俺の思考はまたもフリーズする。だがすぐに復帰を果たすと、俺の頭の中にあった原作知識と結合反応を起こした。

 

 前代未聞の『連続昇華』。それは、この先においてリューさんが成し遂げる偉業だ。それを俺が先取りしてしまった。だが、重要なのはそこじゃない。

 

 「つまり、俺は連続昇華が可能なほどに経験値を得たということか?」

 

 そう。それこそが最も重要なことだ。そして、通常の成長速度では決して到達できない領域でもある。

もしもその領域に到達することが可能であるとすれば、それは──

 

 「うん。スキルの効果が大きく反映されているみたいだ」

 

 やはりか。俺はヘスティアの言葉に納得した。

 いくら壮絶な戦闘を乗り越えたとはいえ、連続昇華に足る偉業は成し遂げたとしても、その分の熟練度までは上昇させることは難しい。それを可能とする方法は一つしかない。それがヘスティアの言ったスキルだ。

 

 「成長促進系のスキルが発現したのか?」

 「そうだね。間違いなく希少スキルだ」

 「だろうな。それもおそらく世界初のスキルだ。なにしろ、現時点でのランクアップの世界最速記録保持者(レコードホルダー)は一年でLv.2に昇格したアイズだからな」

 

 俺の知る限り、成長促進系スキルが発現するのはベルだけだ。そして、そこに新たに俺が加わったということ。

 

 ──主人公に並んだ。その事実に胸の奥底から高揚の奔流が噴き出る。言いようのない達成感が全身に満ちていき、全身の血管を大量のアドレナリンが流れゆくのを感じられる。

 

 「ははっ──」

 

 思わず口角がつり上がる。咄嗟に手で覆い隠すがあまり効果はないだろう。それほどまでに今の俺は全身から歓喜の色をまき散らしている気がする。その時だった。

 

 【発動】──【比翼抱慕】

 

 スキル効果によって、高揚した精神が一瞬で沈静化された。またもセレンに助けられた。

 

(……本当に、感謝してもしきれないな)

 

精神が落ち着いたことで、俺はひとまず深く息を吐き出した。

 

 感情に呑み込まれそうになるなんてあまりにも間抜けすぎる。少し弛みすぎなのかもしれない。もっと気を引きしめなければ。

 

 すると、俺の変化に気がついたのか、ヘスティアが真剣な声色で言う。

 

 「夜くん、君ならわかっていると思うけど、希少スキルが発現したからといって調子に乗ってはいけないよ」

 

 ヘスティアの言葉が俺の心に刺さる。今まさに調子に乗っていました。なんてことは言えるはずもない。というか、おそらくヘスティアは気がついただろう。その上で注意してくれているのだ。

 

 (……本当に、俺は良い主神を持ったな)

 

 ヘスティアとベル、この二人との出会いは大切にしなければならない。心の底からそう思える。

 

 「ああ、そうだな。希少スキルが発現したということは、それだけ俺の存在価値が上昇したということだ」

 「うん、夜くんの言うとおりだ。つまり──」

 「他の神々に狙われる危険性がある。というより、間違いなく狙われるな」

 

 面倒なことこの上ない話だ。だが、仕方のないことでもある。それにこの先ベルにも同系統のスキルが発現するのだ。遅いか早いかの違いでしかない。いや、二人と一人ではその質が大きく変わるか。

 いずれにせよ、今まで以上に警戒が必要になる。俺の場合は別の希少スキルと、さらには希少魔法まである。漏洩した瞬間、神々を含めたハイエナどもは一斉に群がってくるだろう。

 

被害を受けるのが俺だけならまだいい。俺一人なら何とか対処できるだろうから。だが、ベルやヘスティアにまで被害が及ぶ可能性がある以上、ステイタスの漏洩だけはなんとしてでも死守しなければならない。たとえ信頼できる人間や神であったとしても、信用を置けないうちは教えるのは下策だろう。

現時点で、少なくとも俺が信用している者は三人。ベルとヘスティア、それからリューさん。それ以外は信頼できても信用はできない。たとえ原作知識によって人柄を把握しているのだとしても、信用するかどうかは別問題だ。

 

 

 「とはいえ、隠し通すことは難しいだろうね」

 

 ヘスティアが不安の声を漏らす。確かにそのとおりだ。いつまでも隠し通せるものではない。ましてや、ランクアップの報告をすればその時点で知られるのだ。どっちみち、リミットはすぐ目の前だ。

 

 「ランクアップの報告はもう少し後にしたほうがいいな」

 「そうだね。その方がいい」

 

 少しでも時間を稼いだ方がいいだろう。そのわずかな時間で可能な限り強くなればいい。そのための手段(チップ)は手に入れたのだ。

 

 「報告の時機(タイミング)はいつにするつもりだい?」

 

 ヘスティアが聞いてくる。

 

 「……そうだな。少なくとも今から二週間は控えておく。明確な時機はその後に決める」

 「その時機の理由は?」

 

 その質問に、俺は言い淀む。正直、明確な理由はない。ただ、二週間後というのは冒険者になってちょうど一カ月である。そして、その時機を目安にする理由は──。

 

 「勘だ」

 「え……えっ、か、勘?!」

 

 ヘスティアが戸惑いの声を上げる。無理もない。明らかに根拠のない理由だ。

 

 「ほ、本当に言っているのかい?」

 「ああ。だが、あながち間違いでもないと思うぞ」

 「そ、そうなのかい?」

 

  そう、間違いではない。正確には、間違いとは()()()()。あまりに不確かだが、確かでもある。論拠のない根拠。一見矛盾を孕んでいるそれは、俺の中では確かな整合性を導き出していた。

 

 「俺の勘はよく当たるんだ」

 

 それ聞いて、ヘスティアは呆気にとられた表情を浮かべる。けれど、彼女は俺の言葉を信じるはずだ。

 

 「……嘘は、ついていないようだね」

 

 神に嘘は通じない。

 

 「当たり前だ。これは俺たちの命運が懸かっているんだぞ。変な嘘で誤魔化すわけないだろ」

 「それもそうだね。けど、それはつまり君の勘は命運を懸けるに足るということかい?」

 

 ヘスティアの言葉に俺はなにも言わない。ただ、その無言こそが答えであると、案に伝える。

 

 すると、俺が答えないことを悟ったのか、ヘスティアはため息をついた。

 

 「まあ、とりあえずは君の言うことを信じるよ」

 

 とりあえず、ね。ちょっと控えめだな。別に全幅の信頼を寄せろとは言わないが。

 

 そこで一度、話が途切れる。少しの間をおいて、ヘスティアが端を発した。

 

 「さてと。それじゃあ、とりあえずランクアップしようか」

 

 ようやくステイタス更新の作業を再開するようだ。

 

 「まずは……二ランクアップするかどうか決めないとね」

 

 ヘスティアの言葉に俺も同意する。

 ステイタスの更新は非常に繊細な作業だ。経験値をどう振り分けるかは神の采配となる。よって、ここは慎重に事を進める必要がある。ヘスティアがその常識を持ち合わせていたことに、俺は心の中で安堵した。

 

 「一つ聞きたいんだが、仮に経験値をすべてLv.1の熟練度に消費して一段階だけランクを上げた場合、Lv.3に至るために必要な偉業の経験値は残るのか?」

 

 これは聞いておきたい。もし仮にLv.3になるための経験値まで消費してしまったら大損だ。

 

 「それなら問題ないよ。ボクの方でしっかりと保存しておくからね」

 

 なるほど。それも神の采配で決まるということか。つくづく厄介なシステムだ。とはいえ、恩恵自体が神の力によって与えられて以上、仕方のないことなのだろう。

 

 「了解した。なら、ランクアップは一段階だけで、経験値はすべて熟練度に消費してくれ」

 

 おそらくこれが最良の選択のはずだ。わざわざ経験値を分配せずとも成長促進系スキルがあれば驚異的な速度で経験値を稼ぐことができる。Lv.3に至るための経験値も俺ならそう時間もかかるまい。

 俺の言葉に一度は頷いたヘスティアだったが、途端に不安の声を漏らす。

 

 「わかった、夜くんがそれでいいならそうするよ。ただ……」

 

 そこで言い淀んだヘスティアは、躊躇うように動きを止める。

 

 「ただ、どうした?」

 

 俺が問えば、ヘスティアはつづきの言葉を口にした。

 

 「うん……ただ、一気に開放して大丈夫なのかなって思ってね」

 

 そういうことか。俺はヘスティアの疑念に納得した。

 確かに、膨大な量の経験値をすべて一気に開放してしまうと、急激な『器』の拡大を御しきれず、肉体が壊れてしまうかもしれない。たとえ二段階を一気に昇華させるわけではなくとも、そこで解放される経験値の量が桁違いであれば脅威度は同じことだ。だが、俺に限っていえばその心配はないだろう。

 

 「それなら心配は無用だ。戦闘の際、俺はレベル以上の肉体強度で体を駆使しているからな。俺の器はすでに第二級冒険者相当にまで至っているはずだ」

 

 例えば、ユミルとの戦闘時、俺の肉体と精神はともにLv.4以上にまで昇華されていた。そして、もし仮にその強度に耐えられていなければその時点で壊れていたはずだ。まあ、肉体面に関しては正直怪しいところがあったが、精神面に関しては問題ないだろう。

 ましてや今回、昇華させるのは一段階だけなのだ。問題にもなるまい。

 

 ヘスティアは一考の末に大きく頷いた。

 

 「うん、わかった! それならボクは遠慮なくいかせてもらうよ!」

 

 そう言って、ヘスティアは血の付いた指を俺の背に這わせ始めた。

ぞわり、とした感覚が背を迸る。彼女の指が幾重にも這い回り、不思議な感覚に包まれる。その熱に身を任せていると、上から「夜くん」と声がかかった。

 

 「どうした?」

 「発展アビリティなんだけど、どうしよっか」

 

 発展アビリティ。それはランクアップ時に発現する能力だ。種類は様々で、いずれも特殊または専門的な能力を開花・強化してくれる。

 

 「なにが発現したんだ?」

 

 それがわからないことにはなんとも言えない。

 

 「えっとね……『狩人』、『耐異常』、それと……『幸運』?」

 

 (『幸運』だと?)

 

ベルがLv.2への昇格時に獲得した発展アビリティだ。ベル以外には発現者がいない希少な発展アビリティ。さらに言えば、その性能は加護に識別される力を持つという。間違いなく当たりも当たりだ。

 

 「『幸運』っていうのはどういうのかわからないけど、発現したのはこの三つだね」

 

 考えるまでもないだろう。

 

 「『幸運』で」

 

 俺は即答する。すると、ヘスティアが戸惑いの声を上げた。

 

 「そんなに早く決めていいのかい? もっとよく考えたりとか」

 

 ヘスティアの言い分はわかる。だが、これに関しては『幸運』一択だ。

 

 まず、『狩人』は一度倒したモンスターと戦う際に能力に補正が付く発展アビリティだ。だが、一度倒せたモンスターなら二度目以降も同じだ。仮に強敵だったとしても、俺の場合は一度目に倒した奴を影の兵士にできるので結局のところ問題はない。

 次に、『耐異常』は毒や病気などの状態異常に対する耐性を得られる発展アビリティだ。これに関しては言うまでもないだろう。【比翼抱慕】という状態異常を完全に無効化させるスキルがある以上、全く必要ない。

 

 「問題ない。『幸運』にしてくれ」

 

 これ以上はなにを言っても意味がないと悟ったのか、ヘスティアはしぶしぶと作業を再開させた。

 

 

 やがて、心臓がドクンっと力強く脈打つ。すると、身体の奥底から力が湧き上がってくるのを感じた。本来は器を昇華したからといって、その変化は知覚できるほどではないとか。だが、今回の場合は消費した経験値があまりにも膨大だったため感じ取ったのだろう。

 

 「……ほい、できたよ。これで今日から君はLv.2だっ!」

 

 ヘスティアは嬉しそうに声を弾ませる。彼女の言葉に自然と頬が緩む。

 

 (まさかこんなにも早くランクアップできるとはな)

 

 あまりの早さに実感が湧かない。けれど、確かに以前よりも強くなったという感覚はある。これがランクアップ。これが器の昇華。これが……神の領域に近づくということか。

 

 その瞬間、全身の細胞が歓喜に奮えるのを感じた。

 

 (俺は強くなった。……いや、俺はもっと強くなれる)

 

 ここで終わりではない。むしろ、ここから始まるんだ。

 

 誰よりも速く、誰よりも高く、そして誰よりも強くなる。

 

 「はい、これが夜くんのLv.1の最終ステイタスとLv.2のステイタスだよ」

 

 すると、上から二枚の用紙が渡される。それを受け取ると、ヘスティアは俺の上から降りた。

 

 俺は上体を起こしてベッドに座る。そして、自分のステイタスが書かれた用紙に視線を落とす。

 

 

 

ツクヨミ・夜

Lv.1

力 :sss2739

耐久:sss3658

器用:sss2685

敏捷:sss3498

魔力:sss3401

 

《魔法》

万物創造(オムニ・ジェネシス)

・創造魔法

詠唱式:【生成(クリエイト)

解除式:【解体(デモリッション)

 

【アカシックレコード】

・召喚魔法

・行使条件は詠唱文及び魔法効果の完全把握

詠唱式:【世界の記憶よ、顕現せよ】

 

【アヴァロン】

・神聖魔法

詠唱式:【癒しの雫、光の園、永久の聖域】【律界(くびき)より来たりし我が身は、天の法典を喰らう】【古より定められし約定、神より賜わりし恩恵。なおも届かぬというのなら、自ら照臨を導こう】【血の海に浮かびし、灰の世界】【剣は眠り、杖は鎮まる】【止まらぬ涙、散る慟哭。誓いは既に告げられた】【常世(とこよ)へ誘いし故郷(かこ)を生贄に、果てなき願望(ねがい)現世(うつしよ)にて唄おう】【訪れし終焉(おわり)より、未来(はじまり)は俺が護る】【さぁ、旅に出よう】【今は遠き理想郷】

 

《スキル》

起源魔導(アルケイ・マギア)

・発展アビリティ『魔導』の常時発現

・魔法効果超域増幅

・攻撃魔法のみ、強化補正倍加

・魔法発動に対する詠唱破棄実行権

 

冥魂招来(シェオル・ヴァルグラーヴ)

『影の抽出』

・命が尽きた身体から魔力を吸い取り、影の兵士にする

・対象が死亡してから長時間が経過していたり、対象が持つ能力値が高いと抽出失敗確率が高くなる

・抽出可能な影の数0/485

『影の保管』

・影の兵士を術者の影の中に吸収し、保管しておける

・保管した兵士は術者が望む時にいつでも召喚したり再吸収できる

・保管した影の数18/385

『影の領域』

・範囲内の影の兵士の全能力を超高強化

『影の交換』

・指定した影の兵士と今いる場所を交換する

『影の倉庫』

・術者の影にアイテムを収納及び管理が可能

 

比翼抱慕(セレン・コンコルディア)

『常時発動』

・発展アビリティ『天眼』の発現

・状態異常無効化

『任意発動』

・基本アビリティ『器用』の高強化

・基本アビリティ『敏捷』の超高強化

・懸想の丈により効果向上

 

無窮咆焉(ヴァナクリフ)

・早熟する

・渇望の丈により効果向上

・渇望が続く限り効果持続

 

 

 

ツクヨミ・夜

Lv.2

力 :I0

耐久:I0

器用:I0

敏捷:I0

魔力:I0

 

《発展アビリティ》

幸運:I

 

《魔法》

万物創造(オムニ・ジェネシス)

・創造魔法

詠唱式:【生成(クリエイト)

解除式:【解体(デモリッション)

 

【アカシックレコード】

・召喚魔法

・行使条件は詠唱文及び魔法効果の完全把握

詠唱式:【世界の記憶よ、顕現せよ】

 

【アヴァロン】

・神聖魔法

詠唱式:【癒しの雫、光の園、永久の聖域】【律界(くびき)より来たりし我が身は、天の法典を喰らう】【古より定められし約定、神より賜わりし恩恵。なおも届かぬというのなら、自ら照臨を導こう】【血の海に浮かびし、灰の世界】【剣は眠り、杖は鎮まる】【止まらぬ涙、散る慟哭。誓いは既に告げられた】【常世(とこよ)へ誘いし故郷(かこ)を生贄に、果てなき願望(ねがい)現世(うつしよ)にて唄おう】【訪れし終焉(おわり)より、未来(はじまり)は俺が護る】【さぁ、旅に出よう】【今は遠き理想郷】

 

《スキル》

起源魔導(アルケイ・マギア)

・発展アビリティ『魔導』の常時発現

・魔法効果超域増幅

・攻撃魔法のみ、強化補正倍加

・魔法発動に対する詠唱破棄実行権

 

冥魂招来(シェオル・ヴァルグラーヴ)

『影の抽出』

・命が尽きた身体から魔力を吸い取り、影の兵士にする

・対象が死亡してから長時間が経過していたり、対象が持つ能力値が高いと抽出失敗確率が高くなる

・抽出可能な影の数0/485

『影の保管』

・影の兵士を術者の影の中に吸収し、保管しておける

・保管した兵士は術者が望む時にいつでも召喚したり再吸収できる

・保管した影の数18/385

『影の領域』

・範囲内の影の兵士の全能力を超高強化

『影の交換』

・指定した影の兵士と今いる場所を交換する

『影の倉庫』

・術者の影にアイテムを収納及び管理が可能

 

比翼抱慕(セレン・コンコルディア)

『常時発動』

・発展アビリティ『天眼』の発現

・状態異常無効化

『任意発動』

・基本アビリティ『器用』の高強化

・基本アビリティ『敏捷』の超高強化

・懸想の丈により効果向上

 

無窮咆焉(ヴァナクリフ)

・早熟する

・渇望の丈により効果向上

・渇望が続く限り効果持続

 

 

 

 「────おっふ」

 

 自分のステイタスのあまりの異常さを見て、俺は思わず『おっふ』した。

 

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