"カラーズトラップ"でワンピース 作:3度の飯
ごめん、同窓会には行けません。
今、海軍の船にいます。
別に同窓会はありませんし、海軍に捕まってもいません。まだそんなに悪いことしてないですし。
ましてや海軍に入ったわけでもないです。
私ほど海軍に向いてない性格の持ち主もなかなかいないのではないでしょうか。
上からの命令が絶対の組織に入るなんて真っ平ごめんです。
そんな私が何故、海軍の船に乗っているかと言うと、楽で安全な船旅を求めていたからです。
私がこの世界に転生したと自覚してから数年、当たり前のように割愛された地獄のような修行の日々を過ごした私はようやく旅に出ることにしました。
旅に出たばかりの頃はボートでもなんとかなると楽観視してた私がいました。主人公もなんとかなってたし。
しかし、この世界海賊が多すぎます!
海賊、海賊、嵐、海賊、海王類、海賊、海賊
こんなんやってられるか!!!
何隻の海賊船を沈めたかはもう数えるのをやめました。
そんな私が思いついたのは軍艦を利用することでした。
もちろんこんな怪しい小娘が1人、軍艦に乗り込んでいたら目立つことこの上ないですが私にはこの力があります。
そうです
"カラーズトラップ" 「夢の虹色」
その者が思い描く理想の姿に変身させる能力です。
この力を使って海軍に扮した私は軍艦に自由に乗り込めるようになりました。
最近のお気に入りはマストの上の見張り台です。
ここでのんびりしながら海の絵を描くのがマイブーム。
ん?何やら騒がしいですね?
「おいっ!敵襲だ!!見張りは何をしていた!?」
私がまったりしてる内に海賊船に近づかれていたようです。
海軍の偉いおじさんが怒っていますよ。見張りは何をしていたんでしょうか?
それにしても軍艦を襲う海賊は珍しいですね。よっぽど自信がなければ海軍を見た時点で逃げ出すはずですけど。
甲板で海軍の皆さんが忙しく動いています。
海賊に近づかれたのも私の責任がないとは言えないかもしれないので少しは手伝いますか。
私の数年の修行の中でもっとも重視したのはカラーズトラップという能力の拡張です。
この能力は2つの方法で作用することができます。
それは「視認」と「接触」。
カラーズトラップは色彩の力によって暗示を起こす能力です。
本来ならば色彩の力を高めるためには相手の視界に絵の具を入れる必要があるのでしょうが、相手に直接描いた場合はなぜか視界に入ってなくてもこの能力は作用します。
そこで私はこの銃を作りました。銃と言っても殺傷能力はない、「接触」の条件を満たすための少し特殊な水鉄砲です。
この銃を使って海賊達に絵の具をつけます。
"カラーズトラップ" 「裏切りの黒」
「裏切りの黒」は仲間を裏切りたくなり言われたことと逆のことをしてしまう力です。
「野郎ども乗り込んで海軍の野郎どもをぶっ潰せ!!」
海賊の船長らしい号令だけど今は逆効果です。
「「「いやだ!!!」」」
そう言いながら自分たちの船長に殴りかかる海賊達。
こんなに仲間割れしたら後は海軍の皆さんの力でなんとかなるかな。
バタバタと海賊を捕まえる海軍の皆さんを眺めつつ、私はまったりと絵を描き始める。