セミナー副会長はとにかく巻き込まれたくない 作:ピンク髪大好きニキ
って言われて怖いのでロリを書きます
あとデカグラマトン編は本編終了後の四方山話で書こうかなって思う、番外編はまったり書きてぇんだ
「……どうしよう」
早瀬ユウカの零した一言。 その一言には様々な感情が込められた────────とても一言では表せない物ではあったが────────そんな一言であった。
原因を作ったのは、他でもないユウカ自身だった。 何故そんなことになってしまったのかと言われれば……『つい出来心で』としか言いようがない。
事前に許可を取って、万全の準備をして事に及ぼうと思っていた。 そう、その筈だったのだ。
「ラン、おしゃぶりよ。 咥えなさい」
「何を馬鹿なことを言っているのですか、年齢的に卒業しているのですよ? ここは飴ちゃんが最適なんです」
「まあ待ちたまえヒマリ。 この年齢だと誤嚥などで窒息のリスクがある、ここは素直に卵ボーロをだね……」
「いえ、先輩方。 必要なのはそれではありません……ここは私が一肌脱いで」
「出ないでしょう、貴女は」
「私の前で胸をはだけないで下さい、捥ぎますよ」
……何故こうなってしまったのか? ユウカは時間を少し遡って思い出すことにしたのであった。
────────────────
「ふふ……ふふふ、やっと手元に」
時は少し遡り、場所はセミナー。 ユウカは今しがた届いた小包を開封し、中に入っていた錠剤の詰まった瓶を愛おしそうに握りしめていた。
シャーレの活動の過程で知り合った薬子サヤ。 山海経で知らない者はいない彼女の発明技術に目を付けたユウカは、内密にある薬の開発を頼んでいた。 ぶっちゃけて言うと『対象の年齢を若返らせる薬』である。
「何コイツ馬鹿なことを」とリオやヒマリなら呆れた目で見る事であろう。 だが、しかしだ。 常日頃からアリス等にやけにじっとりとした目を向けていることからわかる通り彼女は可愛いモノや小さいものに目がないのだ。 最近ノアから「ロリコンも極まれば性犯罪者ですよ」と心無い一言を言われたこともある、ユウカは反論することが出来なかったが代わりに拳は出した。
顔面をボコボコにされて涙を流すノアを他所に、ユウカは小さく決意していたのだ。 必ずや自分の欲望を叶えてみせると。
「ポケットマネーから結構出したけど……これで漸く」
無断で事に及ぶようなことはしない、やるならきちんと許可を取って既定の期間内に終わらせることも自分の中で決めていた。 後はその対象に誰を……と言う所で、背後からノアの声がかかった。
「ユウカちゃん、下でコユキちゃんが呼んでましたよ? 何でも見せたいものがあるんだとか」
「コユキが? 何を……四つ葉のクローバーなんて言うんじゃないでしょうね」
「それは私にも……でも嬉しそうにしてたので余程良いモノなのではないですか?」
(うーん……今はこれをいち早く試したいけど、コユキの話も気になる)
「……まあ、そんなに時間はかからないでしょうし。 パパっと行ってくるわ」
「ええ、分かりました。 では私は伝言も伝えましたのでお昼に行ってきますね」
ニッコリと笑ってセミナーを後にしたノアを見送り、ユウカもその場から立ち去っていく。
……その直後、セミナーの中に誰もいなくなっていたその場所に、昼食を済ませたランが戻って来た。
「ヒマリちゃんもチャレンジャーと言うかなんというか……何で特製激辛麻婆豆腐を注文したのかな? 半分も食べないうちに真っ青になって口から虹を吐き出すなんて」
その話をめっちゃ深掘りしたいところだが、今はそれどころではない。 ランは目にしていたのだ、デスクの上に置かれた瓶を。
「あれ、私のデスクに……ラベルは貼られてないけど、前に頼んでたカフェインの奴かな?」
以前ユウカに徹夜対策にカフェイン錠剤を注文していたな、とランは思い出す。 それがやっと届いたのだろうと思い、ランは特に疑問に思うことなく蓋を開けて中から5錠ほど取り出し、躊躇うことなく飲み込んだ。
「丁度眠気が来てたからなぁ、これ飲んで午後も頑張らないと」
大きく背伸びをしたランはそのまま椅子に座り込んで作業の続きを始める。 今日も今日とて書類の山は健在、セミナー一同で頑張らなければこの山は無くなることがないだろう。
一心不乱に書類に齧り付くラン。 しかしその集中力も長く続かなかった……
「……? あれ、眠気が」
突如湧いてきた眠気に、ランは瞼を擦って戸惑う。 先程カフェイン錠剤を飲んだと言うのに、なぜこんなに眠気が出るのだろうか?
量が足りなかったのかと首を傾げるが、一度に大量に飲むのもそれはそれで問題だろう。 ならば仮眠をして一度眠気をリセットするしかないと思い、ランは備え付けられたソファーへと倒れこんだ。
「ユウカちゃんが戻ってきたら用法用量を確認しないとなぁ……あ、あとお礼も言っておかないと」
ランは気づかない、後輩であるユウカが邪な理由で他者に薬を頼んだことを。
ランは分からない、ユウカが頼まれたことをすっかり忘れていることを。
ランは気づかない、自身の体が徐々に縮んでいることを。
……何も気付くことがないランは、睡魔に負けて眠ることしか出来なかったのであった。
~~~~~
「……はぁ、結局見たことのない虫を見せつけるだけだったわね、コユキの用事は」
「でも凄かったではありませんか、あんな虫は見たことがないですよ? 何ですかあのカリ……フォ? とか鳴き声を上げる虫なんて」
少々げんなりした表情で歩くユウカと、そんな姿を微笑ましく見つめるノア。 思っていたよりもしょうもない理由で呼び出されたことは、まあいいだろう。 確かに虫自体は珍しい……と言うより見たこともない物であったため、何かしらの処置を施すに違いない。
現にコユキはエンジニア部へと虫をもって走って行った、観察に必要な籠を作ってもらうとか何とか言っていたが本当に飼育する気なのだろうか? ハッキリ言って捨てたほうがいいと思う。
「思ったより時間を取られちゃったから午後の業務は張り切っていかないとね」
「ランさんに任せっきりではいけませんからね、私も気合を入れることにしましょう」
二人はそう言ってセミナーへと入る。 既に中にはランがいるであろうし、遅れたことを謝罪して業務を再開する……と、考えていた二人の思考は即座に消え去っていた。
ランの姿はデスクの前に無かった。 代わりにあったものは、ソファー上で気持ちよさそうに眠る……
「……ねぇ、ノア」
「何でしょう、ユウカちゃん」
「私の目が狂ってなければだけど……その」
「子供、ですね」
「そう、よね? 一体何が……」
「まさか……そんなことが」
何故こんなところに子供がいるのだろうか? ユウカは困惑で頭が一杯だったのだが、反対にノアはわなわなと震えて子供を指差す。 ユウカは何を言うのかと待っていたが……
「────────ランさんに、隠し子が……ッ!!!??」
「ちょっと期待した私が馬鹿だったわ、そんな訳ないでしょう」
思った以上に見当違いな事を言ったノアに呆れつつ、ユウカはその少女の前まで歩み寄る。 ソファーで眠る少女の容姿は……怖いほどに、ランと似ていた。 いや、似ていたと言うよりまるで彼女自身をそのまま小さくしたような……と、そこまで考えた所でユウカは最悪の展開に辿り着き顔を青ざめた。
「ま、まさか……ッ!!」
慌ててブツを確認するユウカ。 手に取った瓶は開封された跡が残っており、この場で一体何があったのか? それと誰に何が起きたのかを察した、いや察してしまった。
────────天海ランが、若返り薬を飲んでしまったのだ、と。
「あわ、あわわわわわ……わぁ……」
「ユウカちゃん、電池切れ寸前の玩具みたいな挙動をしていますよ? 一体何があったのか私にも教えてくれませんか?」
「ら」
「ら?」
「ラン先輩が……幼女に……」
「何て????」
あの冷静沈着なノアがキャラ崩壊寸前の返答をする中、ユウカは推定ランであろう少女の頬に手を添える。 確かな温かみを感じられ、その感触に気付いたのか少女は擽ったそうに身をよじる。
ユウカは両手でその柔らかな頬を堪能したのちに……腹部へ、勢いよく顔を突っ込んだ。
「スゥ────────」
「……」
「ノア、無言で写真を撮らないでくれる? と言うかそれどうするつもりよ」
「いえ、遂にセミナーから犯罪者が出てしまったと思いまして」
「犯罪じゃないわよ!! まだ合意の上で」
「片方が返答不可能な時点でそれは合法と言わないのですよ」
この惨事をどうしようかと、ノアは考え込む。 普段突っ込みを担っているユウカが事件を起こしてしまったせいで突っ込み不在の危機的状況に陥っている、これは由々しき事態だ。 自分ではこの事態をどうにか出来るとは思えない、一刻も早く事態を収束できそうな人を探さなければいけない。
「────────ちょっと待って頂戴!!!」
「出遅れました……祭りの会場は、ここですね?」
「ふむ、面白そうな気配を感じて来てみたら……これはこれは」
「あ、これはどうしようもなさそうですね」
ノアは早々に諦めた。 どう考えたってこの面子では事態の収束は図れないだろう……ランに並々ならぬ思いを抱いている彼女達ではこの惨事をさらにひどくさせることしか出来ないであろう。
「どきなさい、ランは私がお世話するのよ」
「話になりませんね、ランちゃんは私がお世話するんですよ」
「正直二人にお世話が出来るとは思えないね。 ここは私が最適だと決まっているんだ」
「冗談は顔と胸だけにしなさい、貴女に務まるとは到底思えないわ」
「は? 胸なんてなくてもお世話なんて余裕ですが?」
「胸の大きさで何が決まると言うんだ、肝心なのはそこじゃない」
「────────どきなさい、私は母親よ」
「遂に頭でも狂いましたか? ランちゃんの母は私です」
「いや、普通に乳母で良いと思うんだけれどね」
「いえ、私が母になりましょう。 こういう時のために必要な知識は詰め込んでいます」
(((一体どういう時を……?)))
いよいよ収拾がつかなくなったその光景に、ユウカは頭を抱える。 何処だ、一体何処で間違ってしまったのだろうか?
強いて言うならば、アホなことを考えたユウカが全面的に悪いと言えるだろう。
────────────────
「ランちゃん、あーんですよ?」
「あーん……おいしい!」
「ふふ、それは良かったです」
「もうひとくちちょうだい!」
「ええ、ええ! 幾らでもあげますよ」
「ラン、こっちも食べるのよ。 小さい時から好き嫌いしては大きくなれないわ」
「うえ……わたし、にんじんきらい」
「ンッフ……ニンジンも食べれば、素敵な女性になれるわよ?」
「ほんとう!? ならたべる!」
「そう、良い子ね」
「ランちゃん? お口が汚れていますよ? ノアお姉ちゃんが綺麗にしてあげますね」
「んっ……ありがとー!」
「フーッ……フーッ……ッ!!!!」
「……ユウカ、この光景を見て何か言うことはないかな?」
「ソノ、ホントウニモウシワケナイトイイマスカ」
「そうだね、お陰様で性質の悪いバカ二人が暴走してるし後輩も一人同類になってしまった」
「ハイ、カエスコトバモアリマセン」
演技をやめたウタハが仁王立ちする中、その前で正座をするユウカ。
大体の予想が出来ていたウタハはすぐにユウカを問い詰めた。 隠すことなく自身の行った行為とそれに至った経緯を聞き、ウタハは内心「何でこう、ランの周りには癖のある人しか集まらないんだ……」と思っていた。 多分それはお前にも当てはまることだと思うが。
「それで、あの幼児化とでも言うべきだろうか……あれはどれくらいで治るのか把握しているのかい?」
「えっと、話が本当なら小包の中にメモ書きが残っていると思うんですが……」
ユウカ達は小包の所へと歩いていき、中に入っていたメモを確認する。
そこには薬の詳細や解毒薬の有無、それと何かあった時の注意書きなどが書き記されていた。
「この中身が本当なのであれば、摂取した量で日数が前後するみたいだが……」
「ラン先輩の事ですから1錠だけ飲むなんてことはしないと思います。 確実に2……いや3錠以上は」
「3錠で3日だぞ……1錠追加するごとに時間も伸びるらしい」
「4錠で5日……5錠で7日半……」
「……これでセミナーの業務が大変なことになるのは確定だね」
「んぐっ」
瓶の中に入っていた錠剤の空白から凡その摂取量を推測する二人に、考えたくもなかった展開が訪れてしまう。 元はと言えばユウカが悪いのだが、その結果セミナー業務が著しく滞るのは普通に痛手である。
しかし起きてしまったものは仕方がない、結果はアレだがユウカが望んでいたことなのだ。 追加で分担された分は責任をもってユウカに処理してもらうしかないだろう。
「不幸中の幸いは、ランの精神も容姿に引っ張られていることだが……」
「願わくば、元に戻った時に記憶を引き継がない事ですけど」
「そればかりは祈るしかないね。 残っていたら静かにキレると思うが」
「ぐ、そうですよね」
「おねーちゃん、どうしたの? むずかしいかおしてるよ?」
過酷な顔をしていたユウカの下へランが駆け寄ってくる。 その顔は不安そうであり、心の底から心配してくれているらしい。
まあその顔が、更にユウカを自己嫌悪に陥らせることになっているのだが。
「だ、大丈夫よ。 ちょっと考え事をね」
「ほんとう? でもむりしちゃだめだよ?」
「らんね、おねーちゃんがこまってるのみたくないの」
「ンギュフッ……そ、そうね。 大丈夫だから安心してね?」
「うん、わかった!」
「……今、ものすごい気持ち悪い鳴き声が聞こえた気がするが」
「気のせいですよ」
幼女の笑顔、プライスレス。
「肝心なのは、この状態をどうにかすることだけどね。 流石に元に戻るまでずっとセミナーに置いておくこともできないだろう?」
「問題ないわ、私達が責任をもって面倒を見るもの」
「悪いが、セミナーの業務が滞るからリオはダメだ」
「どうしてそんなこというの」
「ふ、日頃の行いの結果ですね。 やはりここは私が」
「ヒマリは別件があるだろう、ここで堪能したら戻るといいよ」
「そんな、あんまりです……」
「先輩方、本当に申し訳ありませんが私の出番のようですね」
「ノア、貴女セミナー所属なんだからそっちじゃないわよ」
「いやっ……いやぁ……ッ!!」
「変な声で駄々こねるのもやめなさい」
「この際ですし、ラン先輩の友人に頼みましょう」
「ランの? それは……ミレニアムのかい?」
「いえ、ミレニアムだけではなく他の学園の方も。 あの人達なら信用出来ますしね」
「ふむ、まあ理由は分からなくもないが」
「それに、いくら小さいからってミレニアムに閉じ込めておくのも申し訳ないですしね。 ここで面倒を見させておけば心象も良くなりそうです」
「後半の意見は聞きたくなかったよ」
賄賂を贈って心象操作しようとするユウカに呆れるが、提案自体は悪い話でもないので納得することにする。 そうなると次に必要になってくるのは誰にどう頼むかである。
「最初はミレニアムでいいでしょう。 ゲーム開発部は……正直不安ですけど」
「ならゲヘナは風紀委員会だね。 給食部も候補に入るだろう」
「トリニティは……ティーパーティーに? 大丈夫ですか? 派閥で揉めそうですけど」
「そこは何とかしてもらうしかないね。 後はアビドスかな?」
「対策委員会なら信用出来ます。 残りは相談して決めるしかないでしょうね」
「写真撮影は?」
「止めても無駄じゃないですか?」
「……過度な行為は控えるように通達しないといけないね」
「本当に、困ったものですね」
「すまない、私は今猛烈にユウカの事を殴りたい気持ちで一杯だよ」
いやもうマジで、誰のせいでこうなったと思ってるんだいい加減にしろ……と、口にする訳にもいかずウタハは手に持っていたレンチでユウカの側頭部を殴る。
白目を剥いて倒れこむユウカと、向こうでバカ三人に代わる代わるお世話をされているランを見据え……
「……本当に、キミといると退屈しそうにないよ」
もうどうにでもなれ、ウタハは現実逃避するほかなかった。
ssでもショタ先生書いたんですけど、幼児化ってネタとして擦りすぎて味が出ないですね
後勘違いしないで下さいね、最近本編で頭使いすぎたからって閑話に逃げてるわけじゃないですから
小説の書き方、どっちがいい?
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これまでの書き方でいいよ
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新しい書き方でお願い