セミナー副会長はとにかく巻き込まれたくない   作:ピンク髪大好きニキ

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やっとここまで来たかって感じ。 クソ長くて書いてる側が飽きそうになるなんて前代未聞だわ

次から調印式周りの話が始まるので、次回以降から本番です。 もう既に不穏な気配しか感じませんが、もうしばらくお付き合いしていただけると幸いです


43話「これからを考える副顧問」

 

 

 

 

「……ラン、ちゃん」

 

「思ったより元気そうだね、安心したよ」

 

「あは、何それ。 そこは私に悪態をつくところじゃない?」

 

「それは私の勝手でしょ? ミカちゃんの望み通りな行動をする筋合いはないんだし」

 

 

怪我も完治して万全の状態になった私は、その足でミカちゃんがいると言われた監獄へとやって来ていた。 理由があった、と言うのもあるが……何より今の状態のミカちゃんを放っておけなかった、と言うのが大きいかもしれない。

 

ハナコちゃんからは何も聞いていない。 いや聞く前に私が勝手にここにやって来たと言うのもあるけども。 ハナコちゃんだけじゃなく、きっとナギサちゃんもここに来たに違いない、親友であった彼女の事を裏切られていたからと言って何も行動しないとは思えないし。

 

 

「一応聞いておくけど、ハナコちゃんとナギサちゃんはもう来たかな?」

 

「来たよ。 もう口酸っぱく私に理由とか聞いてくるんだから困っちゃって」

 

「そうする程度には、今回の件が腑に落ちないんじゃないの? 私だって素直に受け止めてるわけじゃないんだよ?」

 

「……ランちゃんも、私がただゲヘナが嫌いだからって理由で動いたわけじゃないとか言いたいのかな?」

 

「うん」

 

「馬鹿だなぁ、ランちゃんも。 私がそんな深く考えて行動してると思ってるの?」

 

「そう言われると、正直コイツ何も考えてねぇなって気持ちがない訳じゃないけどさ」

 

「……」

 

 

ミカちゃんの『自分で言っておいてその言い草は何だよ』みたいな視線を顔事逸らすことによって誤魔化しつつ、私は頭の中で考える。 あの時の戦闘でミカちゃんが放ったゲヘナが嫌いと言う理由自体は疑っていない。 戦闘中のあの僅かな間にそんな繊細な嘘を付けるような生徒ではない、と思っているし。

 

けど、それと同時にそれだけが理由じゃないとも思っている。 セイアちゃんとは少しだけ短いはずだが、ナギサちゃんとは友達をやっていた期間が長い。 長いと言う言葉だけじゃ図り切れない程度の密度もあるだろう。

 

真面目で慎重なナギサちゃんに、アクティブに動いて猪突猛進気味なミカちゃん。 正反対のような性格でありながらもずっと一緒にいるのは、それがあってもなお彼女達が親友でかけがえのない存在だったからだろう。 ……だからこそ、ミカちゃんがゲヘナが嫌いだからと言う理由だけでナギサちゃんを害そうとした、とは到底思えない。

 

 

「世間話がてら話題を変えるけどさ、アリウスの方は粗方話がまとまってるんだっけ?」

 

「その話は飽き飽きするくらい話したよ。 ランちゃんもある程度は聞いてるんじゃないの?」

 

「どうかな? 他人から又聞きした話よりは直接聞いた方が正しいと思わない?」

 

 

そう言うと、渋々と言った感じでミカちゃんは口を開く。 まあ何回も説明したのにまた話さなきゃならないって言うのは手間だとは思うけどね? でもこっちの方が正確だし面倒がかからないんだよ、ミカちゃんの手間は見て見ぬふりするけども。

 

アリウスとの接触、その切っ掛け。 そこから派生してアリウス側の主要な人物の知っている範囲の情報。 その名前に、少しだけ聞き覚えがあるようなないような気がするが……まあ今は置いておこう。

 

アリウス側はミカちゃんを唯一の窓口にしていたようなものだから、既にトリニティ側の詳細な情報は収集出来そうに無いし補給や兵器の類も期待できそうにない。 彼女達が個人的にブラックマーケットで収集する可能性も無くはないけど、それはきっとこれまで以上に大変な手間がかかることになるだろう。 ……大まかな事は、これくらいだろうか?

 

 

「どう? これで満足した?」

 

「そうだね、聞きたいことは聞けたよ」

 

「なら良かったね」

 

「じゃ、本命の話に戻ろうか」

 

「……まだ諦めてないの? 私が言ったことが全てだよ」

 

「そう思ってないから聞いてるんだよ」

 

「本当に物好きだよね? ランちゃんも他のみんなも。 知ってる? ハナコちゃんやナギちゃんも話を聞きに来たけど……先生もここに何度も足を運んでくるんだよ?」

 

「ミカちゃんから話を聞きたいからでしょ?」

 

「その度に断る私の気にもなってほしいよね。 シャーレの権限でも何でも使えばいいのにそうしない……そんな人じゃないって言うのは、知ってはいるけど」

 

「ミカちゃんからの囁きを聞いて動かなかっただけの事はあるね」

 

「ほんとそう。 あそこで混乱したり裏切ってくれれば私も楽で良かったんだけどさぁ」

 

 

心底残念そうな顔をするミカちゃんだが、先生がその程度で動じるわけがない。 アレは生徒の為と動く事には違いないけど、絶対に曲げない芯がある。 それが何かは分からないけど、彼女がいち生徒の揺さぶりに……いや、割とかかってるか?

 

兎も角、下らない事には揺らぐけど絶対に曲げちゃいけないところは曲げない人物と言うのは間違いのない事だからいいだろう。

 

 

「私の言葉を全面的に信じるか、ナギちゃんの言葉を全面的に信じて動いてくれればやりようはあったんだよ? でもそうはならなかった、いっそ私の言った事を全部隠さずにナギちゃんにぶちまけてくれてば、今頃私は先生と笑いながらここで会ってたよ」

 

「それが最善の選択だったかどうかは、何とも言えないところだけどね」

 

「ふふ、そうだね。 ……でもさ、これって見方によっては全部上手く行ったって思わない?」

 

「裏切り者が見つかって、アリウスの脅威がなくなったと言うのを指してるのであればそうなのかもね」

 

「でしょー? だから」

 

「……でも、それは果たしてハッピーエンドと呼べるのかな?」

 

 

誰かを犠牲にして得た物を、果たしてハッピーエンドと呼んでいいものだろうか? そうであるのなら、今頃私とミカちゃんはこんな場所で話していなかった。 ミカちゃんが自分一人で動くんじゃなく、他の人に頼って動いていれば、私に話してくれれば、それ以前に……

 

 

「ナギサちゃんのヘイローを、破壊しようとまでしたのに?」

 

「……」

 

「ナギサちゃんだけじゃない、セイアちゃんもだよ。 軽口を言うのは結構だけど、ゲヘナが嫌いだからって理由だけで親友二人に手をかけようとしたと言うのは、どう考えても無理があるんじゃないの?」

 

「どう考えるかは勝手だけど、私の内面を分かってるみたいな言い方は感心しないかな」

 

「そうだね、結局は私達は他人だからミカちゃんの心の内なんて分からない。 ……言ってくれなきゃ、伝わらないよ」

 

「……」

 

 

私の言葉に少しだけ目を見開いたミカちゃんだったけど……結局、それ以上のリアクションをすることはなかった。 言う気がないのか、若しくは言いたくないのか……どちらかは分からないけど、私が話したところで彼女の本音を聞き出すことは出来ないのだろう。

 

 

「……ごめん、熱くなっちゃった。 今日はもう帰るね」

 

「……そっか」

 

「食事はきちんと食べてね。 それと、寝る時はキチンと毛布を掛けて寝る事」

 

「ランちゃんは私のお母さんか何かかな?」

 

「私の家に泊まるとき、何回ミカちゃんの毛布を掛けなおしてあげたと思ってるの?」

 

「それを言われると痛いなぁ」

 

 

私はそう言って、今度こそその場を後にしようとする。 もう少しで監獄入り口のドアを開けようとしたその時……私の背に、ミカちゃんの言葉が届いた。

 

 

「アリウスと仲直りしたかった、この思いに嘘はないよ」

 

「……そっか」

 

 

私はそれだけ言って、監獄から去る。 今の言葉を漏らしたミカちゃんは、一体どんな表情をしていたのだろうか? 振り返らなかった私にはわかりようもない。

 

でも、後悔の念に苛まれるだけの表情ではなかった、それだけは言えた。

 

 

 

~~~~~

 

 

 

「……」

 

 

監獄から去りトリニティの廊下を歩きながら、私は先程の会話と最後に投げかけられた言葉をずっと思い返していた。

 

アリウスと仲直りをしたかったと言うミカちゃんの言葉は真実なのだろう。 だとすれば、ミカちゃんのそんな純粋な思いをアリウス側が利用して、今回の一連の騒動を巻き起こしたと言える。 ……そう考えると、私の内にどす黒い思いが渦巻いてくる。

 

 

(手を繋ぎ合って、笑い合えるかもしれなかった未来を、他でもないアリウスが断ち切ったとしたら)

 

 

私は、アリウスを許すことはないだろう。 首謀者を見つけ出して、絶対に落とし前を付けさせないと気が済まない。 もしかしたら越権行為なのかもしれないが、私はミレニアムの副会長と言う立場である前に、補習授業部の副顧問だ。 トリニティの問題事だとしても、今の私なら介入する理由はある。 ……リオちゃん達が許してくれるかは、別だけど。

 

でも、仮に何かやるにしても情報が足りない。 ミカちゃんが最後までアリウス自治区の事を話さなかったと言うことは、ミカちゃんは行き方を知らないと言う事だろう。 捕まえたアリウス生徒からも自治区の話だけは頑なに話されていないと言う事から、行き方には何かしらの法則性があるか、はたまた侵入するためのアイテムがあるのか……

 

 

「……あら? ランさんではないですか」

 

「ハスミちゃん? この時間帯に会うのは珍しいね」

 

「それは私のセリフですよ。 補習授業部の件は終わったので暫くは来られないと思っていたので……でもその様子だと、監獄に?」

 

「まあ、ミカちゃんに会いにね」

 

「そうでしたか」

 

 

向こう側から誰かが歩いてきてたとは気づいてたけど、それがまさかハスミちゃんだとは。 手には書類の束を持っていて業務の最中であろうことは見て分かるけど、この時間帯に会うなんて思わなかったな。

 

 

「随分と険しい顔をなされてましたが、有益な情報を……得られたとは、言えませんね」

 

「多分他の生徒と同じくらいの事しか知らないと思うよ」

 

「捕らえたアリウスの生徒も似たようなものです。 と言うよりも詳しいことは聞かされていないと言った方が正しいでしょうか」

 

「……自分たちの事なのに?」

 

「彼女達はそもそも自治区から出たのも初めて、と言う生徒も多かったですからね。 私達が想像している以上に複雑な事情を抱えているようです」

 

 

まさかアリウスの方までそんな状態だとは……でも計画が失敗した以上まだ何かやるか? と言う生徒が現れるかもしれない。

 

だからこそ、だ。 窮鼠猫を嚙むとも言うし、追い詰められている彼女達が破れかぶれで何かをしてくるかも、と言う可能性も無くはない。 ……何より、ミカちゃんが仲直り以前に誰かに唆されていたとしたら、その誰かはまだ何か秘策を持っているかもしれない。

 

 

「考えることが多すぎて頭が痛いよ」

 

「お疲れ様です。 ですが補習授業部もランさんの手から離れた以上、もうランさんが身を粉にして動き回る必要もないと思いますが……そう言って止まるような方でもなかったですね」

 

「私の事を理解してるようでうれしいよ。 ところで補習授業部の様子はどうだった?」

 

「彼女達には誠心誠意謝りましたよ。 肝心な時に手を貸せませんでしたから……そんな言い方をすると言うことは、まだ会ってないんですか?」

 

「怪我の完治を言い渡されてから直ぐにミカちゃんの所に向かったからね」

 

「逸る気持ちは分からなくもないですが、せめて先に顔を出してからでも……」

 

 

分かってはいたんだけど、優先順位的にミカちゃんの方に軍配が上がったんだよ。 許しておくれ。

 

ついでとばかりにヒフミちゃん達の場所も聞いたので、このまま向かうとしよう。 その前にハスミちゃんに少々お願い事をして……これが役に立つかは分からないけど、何となくやっておいた方がいい気がするって私の勘がささやいてる。

 

 

~~~~~

 

 

「皆元気そうだね、良かった良かった」

 

「ランさん! 良かったじゃないですよ……怪我の方は無事に治ったみたいですね」

 

「ま、ぐっすり休んだおかげでね。 ヒフミちゃん達も変わりはなかった?」

 

「そうですね、私達は何も……あ、いや」

 

「?」

 

「その、ナギサ様との会話は少々大変でしたけど……」

 

「あぁ……」

 

 

そりゃそうでしょ、あんなウキウキで録音した「楽しかったぜェ!! お前との友情ごっこォ!!」聞かされたら疑心暗鬼レベルでしょ。 少々大変で済んだことに驚きだよ。

 

君の背後のハナコちゃんを見て見な? もうすっごい苦笑いで見てるこっちが痛々しいよ。

 

 

「補習授業部的には丸く収まった感じで良かったんじゃない? 少なくとも目立った問題は今のところないでしょ?」

 

「そうですね、アズサちゃんも無事トリニティの生徒として扱われましたし」

 

「試験も合格したので退学の危険性もありませんから」

 

「でも油断は禁物だよ? またテストで赤点取ったから補習授業部行きなんて展開になっても今度は私が副顧問になるとは限らないんだから」

 

「分かってますよ、流石にそこまで馬鹿じゃないですから」

 

「一番怖いのはお前だよ、またペロロのイベントで試験をすっぽかしましたなんて天丼はいらないからね?」

 

「……あはは」

 

「本当に頼むね???」

 

 

その要領を得ないあははが怖いんだよ。 それって裏を返せば「気を付けますけど時と場合によっては……」みたいなもんでしょ? ヒフミちゃんは自分の立場を分かっているんだろうか?

 

まあ、既に私の手から離れた以上何も言う事はないんだけど。 願わくば彼女達がこれ以上補習授業部として再集結する様なことにはならないでほしい。

 

 

「それで、今は何の集まりなの?」

 

「今度みんなでカフェでお茶会でもしませんかって話をしてたんですよ。 補習授業部としてはもう解散に……いや正式にはまだ所属は変わってないですけど、だからと言ってこのメンバーで集まっちゃいけないって訳じゃないですし」

 

「成る程ね。 またコラボカフェとか言わないよね?」

 

「今回は普通のカフェですよ、口コミで人気な場所を知ってるんです」

 

「口コミ……」

 

「どうしたんですか? 何か浮かない顔をしてますけど」

 

「いやその、あんまり関係のない話なんだけどもさ」

 

「はい」

 

「私口コミで人気の、みたいな店にセミナーとか友達と一緒に行くと高確率で店が爆発するから……」

 

「ランさんって何か呪われたりしてないですよね?」

 

 

失礼な、別に呪われてるわけじゃない。 ただ選んだ店が何でか爆発するだけだから。

 

……壊滅的に運が悪いと言う点では、呪われていると言う表現も間違ってないように感じるけど。

 

 

「あ、もしよろしければランさんも如何ですか?」

 

「いいの? 私も一緒に行って」

 

「良いではないですか。 ランちゃんも補習授業部の仲間……ですよね?」

 

「合宿までした仲なんだ、今更仲間外れのようなことはしたくない」

 

「先生も誘ったんですけど、その日は調印式に出席するから予定が合わないって申し訳なさそうにしてましたよ」

 

「調印式……」

 

 

あぁ、そう言えばと言った感じで私はスケジュールを思い出す。 表面上の問題もなくなったことで、正式に予定されていた調印式の日程で行われることになったんだった。 残念ながら私はミレニアムの所属なので調印式には呼ばれてないけど、その日なら私もヒフミちゃん達に付き合って問題はないかな。

 

 

「多分私も問題ないと思うから喜んで参加させてもらうよ」

 

「了解です、ではその方向で予約を入れておきますね」

 

「頼むね。 あ、ちょっとハナコちゃんを借りるね」

 

「? 分かりました」

 

 

私はそう言ってハナコちゃんと共に学園内を歩き……中庭の日当たりのいい場所までやって来て、一緒にベンチに座った。 ハナコちゃんは私が何を話すのか察しているらしく、その表情は少し真剣みを帯びていた。

 

 

「ミカさんの件でしょうか?」

 

「話が早いね、ついさっきまでミカちゃんと話をしてたんだよ」

 

「そうだったんですね。 それで、何か有益な情報でも得られましたか?」

 

「ううん、多分ハナコちゃん達と同じくらいの事しか分からないかも。 だけど……」

 

「だけど?」

 

「最後に言ってたんだ、本当にアリウスと仲直りしたかったんだって」

 

「……そうですか」

 

「何か思う所があるの?」

 

「と言うよりは、私個人が考えてた推測、でしょうか」

 

 

ハナコちゃんはそう前置きして、自身の推測とそれを話したときのミカちゃんの反応……そして、結局話してしまった先生との会話を私に教えてくれた。

 

大筋は、私と似たようなものだった。 仲直りの部分は先生も言っていたらしく、ミカちゃんはそんな感情をアリウスに利用される様な形で今回のような凶行に走ったのではないか、と。 ……真相は当事者にしか分からないだろうけど、もし推測があっていたとしたら……

 

 

「先に言っておきますが、一人だけで先走った行動だけはしないで下さいね?」

 

「……そう見えた?」

 

「ええ、場所さえ知ってればカチコミを掛けそうな感じで」

 

「流石にそこまではしないけど。 でも、そっかぁ」

 

「難しいですね、他人の事を知ろうとするのは」

 

「そりゃそうでしょ、独立した個の感情を理解するなんて言うのは」

 

「”楽園に辿り着きし者の存在を、証明することはできるのか”」

 

「……急に古則? またどうして」

 

「先生との会話で出たんです、急に話したので何事かとは思ったのですが」

 

 

そこから話したのは、証明できないものをどう証明するのかと言う楽園証明のパラドックス。 他者の心と言う辿り着けないものを、どう証明すればいいのか? 誰かの本心を理解したと言う事を、一体どうすれば証明出来ると言うのか?

 

証明できない、故に出来る事は信じる事だけ……実に先生らしい答えだと思う。 

 

 

「あはは、先生らしいね」

 

「それが先生に出来る事だからでしょう。 でも先生なら」

 

「そうだね、先生ならできる。 いや先生にしか出来ない」

 

 

最初から疑ってしまう生徒ではなく、先生だからこそ生徒を信じる。 先生が生徒を信じられなければ、何も始まらない……

 

 

「眩しいね、実に先生らしい」

 

「……ランちゃん?」

 

 

ハナコちゃんが不思議そうに、私の顔を覗いてくる。 一体何か、気になる事でもあったのだろうか?

 

 

「どうしたの? 私の顔に何かついてる?」

 

「いえ、そう言う訳ではないのですが……」

 

「? 変なの。 じゃあ私は聞きたいことも聞けたからミレニアムに戻るよ。 業務も溜まってるだろうから今のうちに減らしておかないとね」

 

 

私はそう言って中庭から足早に去っていく。 さっきからユウカちゃんからの通知が止まらないんだ、流石にこれ以上無視してたら怒られるどころじゃすまされない気がしてならない。

 

だからいいんだ、半ば話を切るように立ち去るような私の行動も……

 

 

「……では何故、そんな苦しそうな顔をしているのですか、ランちゃん」

 

 

思わずと言った形で口から零れ出たハナコちゃんの言葉も、私の耳には届いていないんだ。

 




今はまだ少し早いですが、もうちょいしたら別の奴を公開するような気がする

まだ早いんだよね、ここだってタイミングで載せるからこそ受けるダメージ

小説の書き方、どっちがいい?

  • これまでの書き方でいいよ
  • 新しい書き方でお願い
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