更紗帆奈の隣の家に住んでいた男の子の話 作:nalnalnalnal
こんにちは!安名メルです!
今ボクは何をしているかと言うと…期待の新人こと六倉ナルさんとお買い物をしてるです!今日は休日で朝から七海先輩の家に入り浸ろうと意気込んでいたのですが、みかづき荘に到着する前に偶然ナルさんと鉢合わせたのです!ナルさんはどうやら買い溜めをしておきたいそうで、今からスーパーに向かう所だったのです!
そこでボクはナルさんと交流を深めるべくお買い物に付き合うと宣言したのです!ナルさんとは二人っきりで話したことはあまりないですからね!
「別に付き合ってもらわなくても良かったんだけど…」
「心配ご無用です!一人じゃ荷物が多くなると思いますし、人数が多い方が得です!」
その後は世間話をしながらお買い物をしたです!お米や調味料やお菓子…ナルさんこれ一人で持って帰ろうとしてたんです…?ナルさんって偽物のボクとの戦いや普段の魔女退治から思ってたんですが、相当なパワータイプですか!?
やはりナルさんは只者ではないです…十七夜さんや七海先輩とも顔見知りでありながら不良生徒と絡んでいる…一つ上なのにここまで差があるんですかぁ…!
***
「…最近魔女とよく会うなぁ…」
「最近って…一人で魔女と戦ってたんです?」
「いや…色々個性豊かな魔法少女と協力してね」
買い物の帰り道…ボク達は反応を感知して結界の前までやって来たです。ナルさんはもう他の魔法少女と協働出来る程経験を積んでいる…ボクもうかうかしてられないです!ただでさえ偽物のボクをボコボコにされたんですから!
「荷物盗まれなきゃいいけど…」
***
「よし…魔女相手にもやれるようになって来たな」
「ナルさん…」
「ん?」
「何か戦い方が荒くなってないですか???」
「え?」
「前とは戦い方が全然違うから気になったんです!何でそんな変わったんです?」
何とかナルさんと協力して魔女を討伐する事が出来たボク達…だけど色々ナルさんには問い詰めたい事があるです!それはもう色々と…
まずは戦い方。前までのナルさんは得物の刀を器用に扱って使い魔を切り裂いたりザ・サムライみたいな感じだったんですが…偽物のボクとの戦闘から色々と荒くなってる気がするです。
今の魔女に対してもそう。刀を野球のボールみたいに魔女に放り投げるわ、刀を取り返しに行ったと思ったら殴打や蹴りで魔女を牽制するわ…まるでヤンキーですよ!
「うーん…一辺倒な戦い方ばっかりしてたら強くなれないと思ったからかな。特に俺は…」
「一つの技術を極めるってのも魅力的だけど…俺は固有の魔法が使えないからね。オールラウンダー的な戦い方を学ぶ事が強くなる為の第一歩だと思うんだよ」
「上昇志向があるんですね!オールラウンダーですか…それこそオールラウンダーを極めればお姉さんみたいに最強!なんて呼ばれるんじゃないですか?」
「まぁ長い道のりだけどね…」
きっとナルさんのお姉さんもナルさん同様上昇志向の高い人だったんですね。七海先輩やみふゆさんから聞く限り冗談抜きで誰一人として傷もつけられなかったそうです…相手にもよりますが、魔女を一撃で真っ二つにする程のパワー…瞬間移動したかと思わせるスピード…ここまで聞くと人間業じゃないですね!
いつの日かナルさんもそうなるんですかね…?男の人だから基礎的な筋肉がボク達よりも上だと思うからそうなってもおかしくはないですね!
「あっそうだグリーフシード…安名さんが持っててよ。俺が持ってても意味ないし…」
「いやいやナルさんが持つべきです!魔女に有効打を与えたのはナルさんですし、もしかしたらグリーフシードをナルさんが使う場面もあるかもしれないですよ!」
「えーそうかな…?」
「一つぐらい大丈夫ですよ!」
***
ナルさんは一度お家に帰って荷物の整理をしてからみかづき荘に来るそうです!だからボクは一人でみかづき荘の門を叩きました。
中には既にボクとナルさん以外のチームメンバーが集まっていて、ふと時計を見たらもう昼過ぎでした!魔女退治って中々時間食うですね…
皆さんにボクとナルさんの武勲を話すと特に七海先輩が感慨深そうな表情を浮かべていたです!そんなにボク達が強くなった事が嬉しいんですね!
「メル何してんの?」
「しーっ!ももこさん…占いですよ。最近は禁止されていたせいで禁断症状が出始めたんですよ…!」
「そんな麻薬みたいな…やちよさんも居るってのに」
──そう。ボクは今禁止されている占いをしている…ボクの占いは七海先輩の見解によれば『結果に誘導させる力がある』というもので、ボク自身の結果が悪い日に占えば自動的に他の占いの結果も悪くなる。というのもあるんです。
その力がボクの固有の魔法なんだと思うです…た・だ!ボクは占いが大好きなんです。奇門遁甲、ジオマンシー、盟神探湯、占星術…ありとあらゆる占いを行って来て、魔法少女になった今では独自のタロットカード占いをしてるです。やめろと言われてそう簡単にはやめられないですよ!
さぁ…今日のボクの運勢は如何程に──
「──!ほあああァ!!」
「なになになになに!?」
「びっくりしたぁ…どうしたのメル?なっさけない声出して…」
こ、これはぁ…!何という事だぁ…今日のボクはツイてる!
「見てください皆さん!なんと今日のボク…千年に一度のラッキーデイだそうです!」
「あ」
「メル…?占ったの…?」
あっ…勢い余ってついついやってしまったです。しかし!今のボクは無敵!例え七海先輩であろうと負けないですよ!
「でも見てくださいよ!こんな結果二度と見れないですよ!」
「話を逸らしたわね…」
「まぁ一回ぐらい見逃してあげたらどう?」
「そうです!」
「あなたが言うんじゃないわよ!」
千年に一度のラッキーデイかぁ…一体どんな幸せな出来事が…
「はぁ…もういいわ。ご飯出来たから食べましょう?」
「はーい!」
***
「こんちはー」
「あっナルさん!遅かったですね?」
「整理が長引いてね。なんか色々出て来ちゃったから」
「ナル君はもうお昼は済ませた?まだ残っているけれど」
「食べて来たんで大丈夫ですよ」
ボク達が談笑しながらお昼ご飯を食べていると疲れた表情を浮かべたナルさんが入室して来たです。そうだ!ナルさんにもボクの運勢を話してみよう!きっと良い反応を見せてくれるはずです!
「ナルさんナルさん!聞いてくださいよ!」
「どうしたの?」
「なんと今日のボクは千年に一度のラッキーデイ!つまり無敵も無敵なんです!」
「千年って…また凄い結果が出たもんだね!宝くじでも当たるんじゃない?」
いやー本当に当たってもおかしくない運勢なんですよね。いやはやまさかこんな結果が出るとは…今日のボクは誰にも負ける気がしないです!せっかくこんな運勢なんですから外出したいですよね。
「折角なのでナルさんも占うです?」
「あっそれは遠慮しておくよ」
「何でですか!?」
「雷落ちてほしくないし…」
***
──そして、夕方。今の所ラッキーデイと言える様な出来事が起きていないのが不服なのですが…まぁいいですよ。この戦いで示してやりますから!
そう。ボク達はある情報筋から流れて来た魔女を討伐しに新西区の公園へとやって来た。どうやらこの魔女は大東区から流れて来たようで、工匠、中央、水名と移動して来ている事から中々の大物だと思うです。
鶴乃さんは突然団体客の予約が入ってしまって今日は居ない。ですが七海先輩やみふゆさんも居るので安心して良いと思うですよ!
──そう、思ってたんですが…
***
「はぁぁぁっ!」
「くっそ…流石に流れて来ただけはあって強い…!」
結界に居座っていたのは複数の手足を触手の如く、そして鋭利な三角柱を持たせて操っていた魔女で、その手足は本体への攻撃を寄せ付けない防御壁となっていたです。
そのせいでボク達はどんどん消耗して行き…ついにはボクは動けない程でした。決定打を与えられないジリ貧の勝負…手足も、ももこさんやナルさんが砕けない程強固で、そして狡猾だったんです。
「あっぶな…!」
「コイツ…重い…!」
パワータイプのももこさんとナルさんに三角柱を突き刺すように手足を振り下ろしましたが、ももこさんは間一髪で回避、ナルさんは三角柱の先端周りを掴んで何とか耐え忍んでいたです。
みふゆさんもボクを守る為に下手に動けず、連携が挫かれた七海先輩は行き詰まっている様子だったんです。
──ボクは足手纏いになってたです。
何がラッキーデイなんですか…
「──!安名…さんっ!」
「…ナルさん…」
ナルさんの必死に呼びかける声が聞こえたと思えば、みふゆさんの死角から飛んできた三角柱をナルさんが真紅の刀の側面で弾き返し、ボクの前に庇うように立ち塞がっていたんです。
ボクのせいでみふゆさんもナルさんも危うく命を落とす所だった…こんなの全然ラッキーなんかじゃない…!そう思っても身体は動けという命令を聞いてはくれず、ボクは未だに守られ続けていた。
「…皆んな、聞いて」
「どうしたんだよ…?」
「このままじゃジリ貧よ…メルも消耗しているわ。撤退しましょう…」
「…分かりました」
七海先輩からの提案はこの場にいる全員が仕方ないと思える提案でしたが、ボクは違った。自分の非力さに打ちひしがれていた…尊敬する先輩の横にも立てず、守られて…ラッキーデイだから大丈夫なんて調子に乗って。
ボクの後輩とも言えるナルさんはももこさんの横で戦える程成長しているのに、ボクは追い抜かされた…身体も弱っているせいか、心も弱くなっているみたいです。
「私が突破口を開くわ…ももことナル君はみふゆ達の退路を作って」
「やちよさん…全員でかかっても倒せないのに一人でなんて…」
「大丈夫よ。何年戦って来たと思ってるの」
「それじゃあ、頼んだわよ!」
七海先輩は目にも止まらぬ速度で魔女へと駆け出すが、ボクはその背中に嫌な悪寒を感じていた。
──それは、ボクだけじゃなかったみたいです。
「メルさん!大丈夫ですか…?肩を貸します」
「ありがとうございます…」
みふゆさんに肩を貸してもらって何とか二人が作ってくれている退路を走っていると、視界に七海先輩の状況がくっきりと映り込んでいた。
──七海先輩を手足が囲うようにして地に突き刺さり、頭上から先輩を殺そうとする為の三角柱を握り締めた手の姿が。
──それを見た瞬間ボクは七海先輩のもとへと駆け出していた。みふゆさんの静止も聞かずに。
この時、視界には少しだけ映っていたです。ボクの後を追ってくるナルさんの姿が。
「七海先輩!!!」
「──メル!?来ちゃダメ!」
七海先輩の頭上へと飛び上がり、這い寄る手足をボクは全て受け止めようとする。だけどタダではやられない…せめて七海先輩に当たらないように…!
カードを召喚してその全てを手足へとレーザーのように放出するが…手足の数が予想以上に多く、全てを捌き切れなかった。
──ボクが気が付いた頃には、既に視界を埋め尽くす程近距離に這い寄って来ていた…七海先輩を殺そうとしていた手が。
──ああ、分かってしまう。
──これを喰らえば助からない。幾ら魔法少女であっても身体を貫かれたりしたら一溜まりもない。
──でも、これで良かったです…七海先輩を守れて。
──これなら、今日はラッキーデイって示せた気がするです…
ボクは半ば自分の身は諦めて、身を挺して守る事の出来た先輩へと思いを馳せるように目を閉じる。
そして──鋭利なものが何かを貫いた音が耳に入り込んでくる。そう…これはきっと──
「…あ」
「…あ…れ…?何で…痛くない…」
諦めて目を閉じたボクでしたが、何故か痛みが襲って来ず、不審に思い咄嗟に目を開く。天を見上げれば映り込むのは結界の天井…目線を下げれば映り込むのはボクの身体…でも、貫かれていなかった。その代わりに、誰かの手が横たわっていた。
腕を曲がれた事にも気付いていない?なんて考えてその手を下から上へと見やるとそこに居たのは──
「っはぁ…いってぇ…」
「──ナル…さん…!?」
腹部から血が溢れ、口から血を吐いていたナルさんだった。その瞬間に気付いてしまった…ナルさんがボクを庇ったのだと。
普通は蹲ったり泣いたりする程の痛みの筈…なのにナルさんは不敵な笑みを浮かべてボクを見つめていたです。
──ボクにはその笑みが凄くかっこよく見えたです。
「ナル…ナルさん…!血、血が…血が…!」
「大丈夫だから。な?落ち着いて…」
「そんな状況じゃ…!」
「そんな状況じゃないよ。早く脱出しなきゃ…だろ?」
「何を言って…!」
「っこいしょ…立てる?」
ナルさんは自分の怪我なんで意にも介さずにボクへ優しく手を差し伸べてくる。何で…?何でそんなに…
「メル!ナル…君…!?」
「ナルさん!?血が…!」
「今は脱出するのが先決です。梓さん、安名さんをお願いします」
ボクはまだ身体が動かない為、またみふゆさんに肩を貸してもらいつつ結界から脱出した。七海先輩も無事で、何とか皆んなが生還する事が出来たです。
──でも、ボクのソウルジェムは刻々と漆黒に染まっていたです。
***
「メル…!ソウルジェムが…!」
「ワタシは…!っ…グリーフシードの手持ちがありませんっ…」
「アタシも持ってない…!」
結界から脱出するとボクとナルさんの手当をすぐに開始し、ナルさんの出血も何とか抑える事が出来たです。
でも…ボクのソウルジェムの濁りだけは解決できないままでした。ナルさんはボクを命懸けで助けてくれたと言うのに何という仕打ち…あの時七海先輩を守れたという事実に満たされた気持ちでいたボクの心は、今はナルさんへの申し訳なさと後悔でいっぱいだった。その黒い気持ちはどんどんとソウルジェムを蝕んでいき…もう黒く染まりつつありました。
ソウルジェムが濁り切ったら一体どうなるんだろう…ボクは死んじゃうの?こんな後悔に満たされたまま…?
そんなのは嫌だ…せめてナルさんに謝りたい。ナルさんだって手当はしたものの激痛が走っている筈…ボクのせいで。
「ナルさん…」
「?」
「ごめんなさい…ボクが弱いせいで…ボクのせいでっ…ナルさんはっ凄い痛い思いしてっ…」
ダメだ…抑え切れずに涙が溢れて来る…こんな弱い姿見せたくなかったなぁ…
「安名さん」
「え…っ?」
なんて思っていたら、ナルさんが突然ボクの手を優しく握ってくれた。
「弱くないよ。あの時七海さんを守れたのは安名さんだけだった。他の誰でもない…君だけが」
「多分、半ば諦めてたんじゃない?そんな目をしてた…でも咄嗟の判断で、それでも七海さんを守ろうとした君を責める人なんてこの世には居ないよ」
「結果として俺が庇ったけど…それはどうだって良いんだ。君の判断が大事なんだ」
ナルさんはボクを落ち着かせようとしてくれているのか、優しく宥めてくれる。でも…どうでも良いなんて言わないで欲しいです…ナルさんはどうでも良くなんてないですよ…
でも…ナルさんが守ってくれたのにソウルジェムは待ってくれない。どんどん濁っていく…ボクの身体もそれに応じて重くなっていく。
「ごめんなさいっ…ナルさん、守ってっ、くれたっのに…ソウルジェムがっ…!ラッキーデイなんてっ、調子に乗って…!」
「んん?安名さん…何か忘れてない?」
「えっ…?」
逸らしきれない現実へとナルさんを呼び寄せると、ナルさんは苦笑しながら懐へと手を入れる。そして取り出した。
──グリーフシードを。
「そ…れっ、グリーフっシード…」
「見覚えあるだろ?今日買い物帰りで倒した魔女のやつ…俺と安名さんと努力の結晶だ」
忘れていた…あまりにも急展開すぎて何が何だか分からなくなっていた。そんなボクを横目にナルさんはグリーフシードをボクのソウルジェムにゆっくりと翳しながらこう言った。
「ラッキーデイ…だな?」
***
「その…ありがとうございますっ…!」
「いやもう良いよ…?済んだ事なんだから」
「それだけで済ませていい事ではないと思うのだけれど…」
「同意だよ…ほんっと心配したんだから。レナがその怪我見たらなんて言うか…」
「傷がまだ浅くて良かったです…あの時咄嗟に攻撃を逸らしたんですね」
ボクのソウルジェムも透き通った色へと回帰し、今は皆んなでみかづき荘へと帰宅しているです。
ナルさんには感謝してもしきれない…守ってもらった上にグリーフシードを。本人は元々はボクのものだから自信持ってと言ってくれたのですが、流石にそんな簡単に済ませて良い問題ではないんです…
「朝倒した魔女のグリーフシードがこんなところで役立つなんてね。ラッキーデイってのはやっぱり嘘じゃない。安名さんの占いは100%当たるってのも本当…俺もいつか占ってもらおうかな」
「ナルさんが望むならボクはいつでも占うですよ…?」
「そっか。ありがとう…でも良かったぁ。ソウルジェムが濁り切らなくて…だって濁り切ったら──あっ」
そう言い切る前にナルさんが突然停止し、その場で口を押さえる。その様子は何かやましい事があったかのような佇まいでした。
ソウルジェムが濁り切る…?それでどうなるのかナルさんは知っているんでしょうか?
当然そんな様子のナルさんを放っておくボク達ではなく──
「…?濁り切ったらどうなるの?」
「いやっそれはっ…」
「ちょっナル君!汗が凄いよ!?」
「何か良くない事でもあったんですか…?」
「良くない事っていうか…」
ボク達からの呼びかけに応じたナルさんの額からは尋常ではない量の汗が流れ、ナルさん自身も急激にどもり始めていた。
そして、ナルさんの何かを見抜いたのか、七海先輩が突然こう言う。
「ナル君…それってもしかして、楽さんの死に関係してる事?」
「──!」
「楽さんの…?」
楽さん…ナルさんのお姉さん。七海先輩達からは既に亡くなってしまったと聞いているのですが…そう言えばナルさんからその話は聞いた事がなかったです。
無闇矢鱈に聞き出すような事でもないとボクは割り切っていたのですが…七海先輩達は気になるんですね。ボクも気になりますけど…
「その反応ははいって事よね?」
「…」
「…ナル君…私達はあなたの味方でいるつもりよ。無理に聞き出そうとは思わないけれど…チームとしてかなりの日数を共にして来たわ。その…まだ話す気にはなれない…?」
「…」
ナルさんは七海先輩からの問いかけにはすぐには応じず、その場でまだ停止したままだった。見た限りだと何かを考えている様子だったんですが…どうにもその表情が浮かないものでボクは心配になってしまうです。
ナルさんが戦っているのは恐らくそのお姉さんが関係していて…ナルさんは両親もお姉さんも失った事になる。それを心配せずして何を心配すると言うのですか…
「──分かりました。話しますよ」