ほぼハリー視点。
「僕、クラッブになってる……最悪の気分だ」ロンが自分の顔をペタペタ触りながら言った。
ハリーも同じく、最悪の気分だった。ハーマイオニーが言い出した時二人はもちろん抵抗し、反対したが、これ以外に何も方法がなかったので納得するしかなかった。
それに、もう手段を選んでなんていられなかった。
ダンブルドアは追放され、ハグリッドは濡れ衣を着せられた。このまま行けば死人が出るかもしれない____コーディだって、ちっとも目覚めそうにない。
やっぱり、コーディは狙われていたんだ。
あの最悪な日____ロックハートに骨を抜かれた日の夜、医務室のベッドにドビーがやってきた。手紙を盗み、商談をめちゃくちゃにし、九と四分の三番線を封じ、ブラッジャーに魔法をかけた犯人。悪意を持っていないことは分かるが、それだけにとても厄介だった。
「なんでこんな事をするのか、理由を教えてほしいだけなんだよ」ハリーはそう言ったが、ドビーは涙ながらに首を横に振った。
「ドビーめはただ、あなた様方の命をお助けしたかったのです! あなた様方は私の希望でございます____名前を呼んではいけないあの人が権力の頂点にあった時、ドビーめは害虫のように扱われておりました……」
ドビーはその頃のことを思い出したのか、ブルブル震え始めた。
「いえ、あの人が消えた後も、ドビーめはとてもひどい目に遭っておりました。しかし、お嬢様の家に行ってから、ドビーの生活はとても良くなったのです! もう、アイロンをすることも鞭で打たれることもない。ですから、ドビーは二人をお助けしたいのです! 秘密の部屋は開かれてしまった……」
____お嬢様? 屋敷しもべがいるような家に住んでいるお嬢様は、スリザリンには何人もいるだろう。しかし、ドビーにも優しく接するような純血の女の子を、ハリーは一人しか知らない。
「お嬢様はコーディなんだね! そして、君の主人はマルフォイだ」
そうとしか考えられなかった。夏休み、コーディとも手紙のやり取りが出来なかったとハーマイオニーが嘆いていた。それが偶然だとか、単なる事故だとは思えない。
ドビーは大きくて丸い目を更に見開いた。
「いけない、知られてはいけなかった……ドビーは悪い子……」
「違うよ、君は僕らを守ろうとしてくれているんでしょ?」
「ああ、なんてお優しい方……」ドビーはそう言いながら枕カバーを握った。
「だけど、僕もコーディもマグル生まれじゃないのに、どうして危険だって言うの?」
「____いいえ、アレはそんなに優しいものではありません。何をしでかすか分からないのです! ああ、ご主人様はアレがどんなに恐ろしいか分かっていらっしゃいませんでした!」
ハリーは少しドビーにイライラした。今この瞬間だって、誰かが怪物に襲われているかもしれない。そして、その誰かはコーディかもしれない。
「____もう、ドビーめは打つ手がないのでございます……。ああ、偉大なるハリー・ポッター! お嬢様を救ってくださるのはあなたしかいないのです……。ドビーは、もう行かなければなりません」
ドビーはそう言って消えてしまい、その後すぐ石になってしまった。
ドビーは結局、何も手がかりをくれなかった。しかし、一番大事なことは分かった。
彼の主人はマルフォイで、お嬢様はコーディだ。
マルフォイがコーディを狙っている。
ハリーはコーディから出来るだけ目を離さないようにした。ロンに頼み込んで、クリスマス休暇に隠れ穴に泊めてもらえるよう手はずも整えた。なのに_____ちょっと目を離したすきに、コーディは寝たきりになってしまった。
生ける屍の水薬を一気飲みしただって? いくらコーディだって、そんな真似するはずがない。きっとマルフォイが糸を引いているんだ。
ハリーにあんなことを言ったのだって、巻き込むまいという優しさからなんだろう。
____僕はまたコーディを一人ぼっちにしてしまった。「一人にしない」って約束したのに。
夜中にこっそり忍び込んだ医務室で見たコーディは痩せこけていて、今にも死んでしまいそうだった。
「それに、何かあってもハリーが守ってくれるじゃない」
ハリーはコーディがそう言ってくれた時のことを思い出した。
キャラメル色の髪の毛がふんわりと揺れる。ハチミツ色の瞳はどこかミステリアスで、悪戯っぽい微笑みはまるで、春の日差しみたいにあたたかくて_____花の蕾が開いたみたいに綺麗で、愛らしかった。星を見る物憂げな横顔を見た時、ハリーは初めて、コーディが綺麗だと思った。
僕は……
このままコーディが目覚めないなんて、そんなの絶対に嫌だ。
「二人とも!」パンジー・パーキンソンが駆け寄ってきた。二人をクラッブとゴイルと勘違いしているのだろうか?
「ええっと……」クラッブ……じゃない、ロンが戸惑ったようにこちらを見つめる。この二人とパーキンソンが話しているのを見たことがないから、パンジーと呼ぶべきかパーキンソンと呼ぶべきか分からない。
「困った時は「腹減った」で誤魔化すのがいいわ」パーキンソンは馴染みのある口調でそう言った。
「ハーマイオニー?」
「ええ。少し手違いがあって、ブルストロードのはダメになったから、パーキンソンのを調達したの。彼女、あと一時間は部屋にこもりっきりのはずよ。急ぎましょう」
三人はスリザリン寮がある地下へと急いだ。ゴイルの体は重くて、とても動きにくい。
ハーマイオニーはスラスラと進んでいく。スリザリン寮への道のりも、『ホグワーツの歴史』に書いてあるんだろうか。途中ロンがパーシーに声をかけそうになったので、ハーマイオニーが慌てて止めた。
湿ったむき出しの石が並ぶ壁の前までたどり着くと、マルフォイがまるで三人を待っていたかのように壁にもたれかかっている。
「遅かったじゃないか」マルフォイがパーキンソン……ハーマイオニーを見てそう言った。マルフォイが「純血!」というと、壁に隠された石の扉がスルスル開いた。
なんて悪趣味な合言葉なんだろう。三人は思わず顔をしかめたが、マルフォイが何故かハーマイオニーを見てにやりと笑ったので、ハリーは慌てて普段のゴイルのような間抜け面になった。
「そうだ、これこれ。お前たちに見せたかったんだ」マルフォイはそう言って、日刊預言者新聞をロンに手渡した。
そこには、アーサー・ウィーズリー氏が五十ガリオンの罰金を言い渡されたと書いてあった。____僕のせいだ。コーディは大したことにならないって言ってたけど、ロンの顔を見ると、とてもそうとは思えなかった。「……とうぶんは
ロンが殺意のこもった目でマルフォイを睨みつけたので、ハーマイオニーが慌てて咳払いした。
「ねえ、ドラコ。そんなことより、もっと楽しい話をしましょうよ」
「ああ、そうだね。ポッターの話でもしようか。「ねえハリー、写真を撮ってもいい?」「ああ、ハリーの瞳って、まるでカエルの浅漬けみたい」____もうそろそろ靴を舐め出してもおかしくないぞ」
マルフォイはゲラゲラと笑った後、ハリーとロンを見て、「いったいどうしたんだ?」と尋ねたので、二人も慌てて笑った。
ハーマイオニーが再び咳払いをしたので、ロンはようやく自分の役割を思い出したようだった。
「君のことだから、だれが黒幕か知っているんだろう?」
ロンがそう言うと、マルフォイはいつもの偉そうな声色で「さあ、どうだろうね」と言った。絶対に何か知っているんだ。
「君はとびきり高貴な血筋だ。君こそ継承者にふさわしい」ハリーはおだてるように言った。
マルフォイはきっと「そうだ、僕こそが継承者だ」と鼻高々に自白するだろうと思った。しかし____驚いたことに、「ふさわしい……そうだ、僕は高貴だ……でも……」と弱弱しい声で言った後、右腕を押さえて震え始めたのだ。
「____ドラコ、その洒落た腕輪はどうしたんだ?」
マルフォイの右の手首に、見たことのない不気味な腕輪がある。まるで、枯れ枝のような腕輪だ。ハリーは今までそんなの見たことがなかった。
「父上がくれたんだ!」マルフォイはそう言い、右手首をローブでさっと隠した。ハリーは、その腕輪が何か重大なものだという気がしてならなかった。
ハリーはさらに尋ねようとしたが、ハーマイオニーが目を見開き、髪の毛をつまんで「あ・ぶ・な・い」と口パクで伝えた。どうやら、もうポリジュース薬の効果が切れ始めているみたいだ。
ハリーとロンは「腹を壊した!」と言って、急いで談話室を出た。
「ポリジュース薬を長持ちさせる薬、効果がなかったのかなあ」すっかり赤毛になったロンがそう言った。それでもまだ体型はクラッブのままだから、なんだかおかしい。
「どっか間違えちゃったんじゃないの?」
「そんなはずない。僕がどれだけハーマイオニーに注意されたか……。それにしても、マルフォイのやつ、めちゃくちゃ様子がおかしかったよな」
さすがのロンも何か気づいたみたいだ。ハリーたちが知っているマルフォイならむしろ、嬉々として継承者の話をしそうなものなのに。まるで、継承者を恐れているみたいだった。
「あいつ、継承者じゃないんじゃないか?」ロンがそう言った。おかしなことに、ハリーもそんな気がしていた。でも、じゃあ誰が継承者なんだ? それに、あの腕輪が妙に気になる。
「そういえば、ハーマイオニーは?」そこでようやく、ハリーはハーマイオニーがいないことに気が付いた。
「どうしよう、マルフォイに捕まってるかもしれない!」
ロンが慌ててそう言った。ハーマイオニーはマグル生まれだ。マルフォイ……それか、継承者にバレてしまったら危険だ。
「いや、ハーマイオニーのことだから、きっと上手くやってると思う」
しかし、ハリーはあまり心配ではなかった。
危なかったらハリーたちと一緒に逃げているはずだ。ハーマイオニーの髪の毛はそんなに変わっていなかったし、何よりハーマイオニーはハリーたちよりずっと賢いのだ。
「ねーえ、ロン。わたしの話を聞いてよ」マートルがするするとロンに近寄った。ここ最近ずーっと女子トイレに籠りきりだったせいで、マートルに懐かれてしまったらしい。
「やだよ。君ったら、暗い話か怖い話しかしないじゃないか」ロンが心底鬱陶しそうに言った。
「あんたって冷たいのね!」
「僕が冷たいんじゃないよ。君が学生だったのって、もう五十年も前だろ? もっと歳が近い友達を見つけたほうがいいぜ。それに、普通の人間は、人が死ぬときの話なんて何べんも聞きたくないんだ」
____五十年前? 死ぬ時?
ハリーの中で、点と点が結びついて線になった。手掛かりはずっと、こんなに近くにいたんだ!
「マートル! その話をきかせて」
「ハリー、君頭がおかしくなっちまったのか?」
ロンが目を丸くして言った。もうすっかり元通りのロンだ。
「君こそ、『理事会のお知らせ』を見なかったのか! 秘密の部屋が開かれたのは五十年前で、犠牲者は女子生徒一人だ!」
ダンブルドアがいなくなってから、壁中にダンブルドアの愚かさやハグリッドの恐ろしさを喧伝する記事が貼られていた。
「ワーオ、君、よくあんなの読むね。僕、一文字だって読まなかったぜ……って、じゃあ、つまり……」
「そうだ。マートルが、秘密の部屋の犠牲者なんだ」
マートルは死に際について、とても誇らしそうに話してくれた。結局怪物が何なのかということは分からなかったが、入り口の位置はバッチリ分かった。ここまで分かれば充分だ。
「よし、先生たちに報告に行こう」ハリーたちはさっそく、マクゴナガルの部屋に向かった。マクゴナガルならダンブルドアを呼び戻せるだろうし、先生たちで集まって怪物を退治しに向かってくれるはずだ。
しかし、女子トイレを出てすぐの廊下で、二人は行く手を阻まれてしまった。
「これはこれは、ポッター君にウィーズリー君。どうしたのかな。もう部屋に戻らなければいけない時間のはずだが……?」
ルシウス・マルフォイだ。何か糸を引いているに違いない____ホグワーツは今、ルシウス・マルフォイの手の中だ。情けない腰ぎんちゃく、胡散臭いザビニの母親が城を見回っている。どの先生に言っても無駄だろう。ルシウス・マルフォイが握りつぶしてしまう。
「早く寮に戻ったほうが良い。危険な怪物に襲われたくなければ」
息子そっくりな顔でにやりと笑い、ルシウス・マルフォイは来た道を引き返していった。
「だめだ、先生には頼れない!」
「でも、入り口があそこだってことしか分かってないんだぞ! 怪物の正体も、部屋の開き方だって!」
二人は女子トイレまで戻った。そうだ、何も分からない。でも、一刻も早く継承者と怪物を倒さないと、もっと酷いことになる。
勢いよく女子トイレに飛び込んだ二人が目にしたのは、信じられない光景だった。
「どうして君が、マルフォイと一緒にいるんだ!」
もうすっかり元通りになったハーマイオニーが、マルフォイと並んで立っている。ハーマイオニーはゆっくりと「これには事情があるの」と話し始めた。しかし、それを遮ったのはマルフォイだった。
「____そうだ! 僕が全部悪いんだ!」マルフォイはそう言って泣き崩れた。
「どうせそうだろうと思ってたよ」とロンが言った。
「僕は、そんなこと出来ない……人を殺すなんて……コーディを殺すなんて! そんなの無理だ!」
「コーディを殺すだって!?」
ハリーはマルフォイに近寄り、胸ぐらをつかんで無理やり立たせた。ハーマイオニーは目を真ん丸にして驚いた顔で二人を見つめている。
「全部お前がやったのか!」心のどこかで、違っていてほしいと願っていた。マルフォイは、コーディの大切な友達だから。
「ああそうだ……僕が弱いせいで……こんなもの!」マルフォイがそう言って何かを床にたたきつけた。あの腕輪だ。
「ハリー、早くこいつをマクゴナガルん所に連れて行こうぜ」
「いや、この城にはルシウス・マルフォイがいる。それに、まだ聞かなきゃいないことがある」
ハリーはそう言ってマルフォイを睨みつけた。顔は真っ白で、髪は乱れている。いつもの自信満々なオーラはすっかりなりを潜めている。
「____僕が悪かったんだ。ちょっとかっこいいからって、ボージン・アンド・バークスでこっそりこの腕輪を買ったばっかりに……まさか、そんなに恐ろしい物だなんて知らなかった!」
____ご主人様はアレがどんなに恐ろしいか分かっていらっしゃいませんでした!
「だんだん声が聞こえるようになって、最初は継承者になれたって浮かれてたんだ。でも、そのうち人が本当に死ぬんじゃないかって……それに、コーディを殺せって! マグルの道具が好きだから……ふさわしくないって……」
僕ならそんな腕輪、すぐに捨ててしまったのに。友達を殺せなんて言う道具を捨てられない理由が、ハリーには全く分からなかった。
「怖かったんだ! 先生に渡せば、アズカバン行きになるかもしれない。それに、何も考えられなかった……」
「友達を傷つけるくらいなら、アズカバン行きのほうがマシだ!」ロンが怒鳴った。
「ああそうだ! 僕が愚かだった……でも、どうやったって壊れなかった……怖かった……」
ロンは今にもマルフォイに殴り掛かりそうだった。しかし、それを止めたのはハーマイオニーだった。
「言い争っている場合じゃないわ。怪物はバジリスクよ。ハリー、あなたにだけ声が聞こえた理由が分ったでしょう? みんなが石になったのも、バジリスクの目を直接見なかったからよ____ねえ、マルフォイをあんまり責めないであげて。誰も死ななかったのは偶然じゃないわ。直接目を見せないように気を付けていたのよ」
確かに、バジリスクに遭遇したというのに誰も死んでいないのは奇跡としか言いようがなかった。ハリーがマルフォイの胸ぐらから手を離すと、マルフォイはそのまま倒れこんでしまった。どうやら、気を失っているようだ。
「なっさけない奴」とロンが言った。
「僕たち、秘密の部屋の入り口が分かったんだ」
「なんですって? 先生にはもう話したの?」
「だめだ! さっき、ルシウス・マルフォイが廊下を歩いてた____あいつはきっと、秘密の部屋が閉じられることを喜ばない……奴の隙をついて先生を探してたら、怪物がまた暴れだすかもしれない」
ハーマイオニーは悩んでいるようだ。
「バジリスクは子どもが倒せるような相手じゃないのよ」
「分かってるよ。でも、僕はただの子どもじゃない。なんたって、生き残った男の子なんだから」
ハリーがそう言ってにっこり笑うと、ハーマイオニーはやれやれと首を横に振った。
「あなたならきっとそう言うと思ったわ。私、バジリスクについてはたくさん調べたの。自信があるとまでは言えないけど、ええ、きっと役に立つはずよ」
「ハーマイオニー、君は来ちゃだめだ。危険だよ」ロンが真剣な顔でそう言った。
「あなたのほうが危険だと思うけど?」
「いや、君はマグル生まれだから、もっと狙われるかもしれない。それに、全員行ったら、何かあった時に先生を呼べなくなっちゃう」
ロンがハーマイオニーを黙らせるなんて初めてのことだ。
「でも……」
「僕が行きたいんだ。____ロウルにひどい事を言っちゃった。かっこいい事しないと、あいつが目を覚ました時、顔を合わせらんないよ」
それを聞いて、ハーマイオニーが涙目になった。ハリーも、そんな場合じゃないのに、とても感動していた。
「でも、その杖で着いてこられるのはちょっと……」ハリーはロンの杖を見ていった。完全に折れてしまっていて、スペロテープのおかげでなんとかつながっている状態だ。
「なんかヤだけど、こいつのを拝借するよ」ロンがマルフォイのローブからすっと杖を抜いた。
ハリーもマルフォイの隣に転がっている腕輪を手に取った。
「なんでそんなの拾うんだ?」
「マルフォイはこれのせいで秘密の部屋を開いたんだろ? もし流されでもしたら、マルフォイ自体が捕まっちゃう」
ハーマイオニーに託そうかとも考えたけど、そんな強力な闇の道具を友達に持たせたくなんてなかった。
「捕まっちまえばいいと思うけどね」
マルフォイのことは嫌いだ。情けない奴だと思う。でも、マルフォイが捕まったら、きっとコーディは悲しむ。
ハリーは先ほどマートルが言った蛇口の辺りに向かった。捻っても何も出て来ない。
「たぶん合言葉がいるんだ。そうだ、蛇語でなんか言ってみろよ」
ハリーは蛇口のわきのところに掘られたヘビの形を、必死にヘビだと思い込んだ。
「開け」蛇口が眩い光を放ち、周りはじめ、太いパイプがむき出しになった。大人一人が滑り込めるほどの太さだ。
「行こう」ハリーはロンを見て言った。ロンも頷いた。
「絶対、生きて帰ってきて!」
ハリーが先にパイプに入り込み、ロンが続いた。_____もう戻れない。絶対にバジリスクを倒さないと。
二人が完全に見えなくなったのを確認し、ハーマイオニーはマルフォイを足で突っついた。
「ちょっと、起きてるんでしょ。____あなたって、本当に馬鹿ね」
「馬鹿だと!? 危うく猫になる所だったお前がそれを言うのか!」
〇理事会のお知らせ
第二十三話で初登場。ルシウス・マルフォイによるダンブルドア(とハグリッド)こき下ろしペーパー。「五十年前に女子生徒が犠牲になった」という部分だけは役に立った。
最初はこの回もドラコ視点で、もう出来上がっていたのですが色々あってハリー視点に。
ハーマイオニーのために急遽パンジーの髪の毛を調達したり、適当な理由をつけてパンジーを部屋にこもらせ、ハリーたちと鉢合わせないようにしたりとかなり苦労したドラコ。
演技が下手なハリーたちに呆れたり、ちょっと楽しみながら煽ったりしてます。