目覚めた瞬間の景色は一面栗色だった。ハーマイオニーが勢いよく抱きついてきたからだ。振り乱した髪の毛が直撃する。
足は痺れていて、手を握ったり開いたりすると、体を動かすのがずいぶん久しぶりだったことに気づいた。
どうして医務室のベッドに寝っ転がっているのか、自分の事だっていうのに何も分からない。
「えっと、ハーマイオニー」声を出すのもなんか変な感じだ。
コーディはいつものようにローブのポケットに手を突っ込んだが____いつものように? ハンカチくらいしか入っていないのに? _____そこには勿論何も無い。コーディはハーマイオニーの背中におずおずと腕を回した。
「もしかしなくても、すっごく久しぶり? 試験はもう終わった? 最近の風邪って本当に厄介なんだね」
そう言って笑うと、ハーマイオニーはようやくコーディから離れ、やれやれと首を振った。
「あなた、何にも覚えてないの?」
宿題をサボろうとした時と同じくらい、ハーマイオニーは険しい顔をしている。これはまずいぞと思い、コーディは脳みそを必死に働かせた。
しかし、何にも覚えていないのだ。医務室に関する事なんて、元気爆発薬を飲まされたくらいしか覚えていない。そもそも、どうしてあんなに体調を崩したんだろう?
「ハリー・ポッター・ファンクラブから襲撃されちゃった、とか……?」
心当たりといえばそれしか無かったが、どうやらそれもハズレらしい。コーティが必死に記憶を探っていると、カーテンの向こうから聞き覚えのあるピリッとした声が聞こえた。
「ミス・グレンジャー、ミス・ロウルは落ち着きましたか?」
マクゴナガル先生だ。なんだか、とても久しぶりな気がする。
「ええ」ハーマイオニーがそう答えると、マクゴナガル先生がカーテンを開け、ベッド脇に立った。
「私、何かしでかしたんですか?」コーディは尋ねたが、そうではない事は何となく分かっていた。だって、マクゴナガル先生はとても優しい目をしていたから。
「この子、何も覚えてないみたいなんです」
「それは……仕方ありません。とても辛かったでしょうから。ショックで記憶を失ってしまうのは、珍しいことではありません」
マクゴナガル先生はそう言って、気遣わしげにコーディの背中をさすった。その時の背中の温かさは何となく懐かしかったが、いつ、誰からそうされたのかは思い出せない。
「ショック?」
コーディはマクゴナガル先生に尋ねた。どうやら、ただの風邪なんかじゃなかったらしい。
マクゴナガル先生のとても優しくて心配そうな目、不可解な入院、そして何より……
「もしかして、あの二人に何か!」コーディはハリーとロンの顔を思い浮かべ、起き上がろうとしたが、マクゴナガル先生に静止された。
「ミスター・ポッターとミスター・ウィーズリーなら、隣のベッドですやすや眠っています。あなたの友人は皆無事です」
そう言った後、マクゴナガル先生はいつになく優しく穏やかで____それでいて悲しげな口調で、コーディが入院するに至るまでの経緯を話し始めた。
夏休み、ドラコがボージン・アンド・バークスで呪われた腕輪を買ってしまった事。
その腕輪は人の心を操る力を持っていて、ドラコは“秘密の部屋”を開き、マグル生まれの生徒(ドビーとほとんど首なしニックは違うけど)を次々に襲って行った事。
腕輪からコーディを殺すよう言われ、とうとう耐えられなくなった事。
そして、ハリーたちが秘密の部屋でバジリスクと戦った事。
「マーリンの髭」コーディが思わずそう呟いたので、マクゴナガル先生は眉をひそめ、ハーマイオニーは少し笑った。
「先生、今日ってもしかしてエイプリルフールだったりします?」
何もかも信じられない事だらけだった。いいや、信じたくない事だらけだ。
ドラコが呪いの道具に苦しめられていたなんて。
「いいえ、そこまでは経っていませんね。クリスマス休暇はもう終わりますが」
「じゃあ本当に……」
コーディはマクゴナガル先生とハーマイオニーを交互に見た後、少し迷った末、口を開いた。
「ドラコは大丈夫ですか? アズカバンになんて行きませんよね? だって私、こんなにピンピンしてるし____」
襲われた子たちはきっと怖かっただろう。だから、こんな事を言うべきではない。分かっている。
「誰も死んでませんよね?」
コーディは少し小さくなってそう言った。マクゴナガル先生は不謹慎だと叱るに違いない。しかし、マクゴナガル先生はコーディを落ち着かせるよう、優しく微笑んだ。
「ええ。ミスター・マルフォイはまだ子どもにも関わらず、真の継承者や怪物に立ち向かい続けたのです。彼は自ら全て話し、恐ろしい闇の道具も破壊されました。私も、他の先生たちも決して彼を責めませんよ」
コーディはほっと胸を撫で下ろした。ドラコにはいっぱい嫌な所もあるし、過激な純血主義者だけど、酷い人間ではない。
早くドラコと仲直りしなくちゃ。ドラコが本当は優しい子だって分かったんだから_____でも、どうしてドラコと大喧嘩なんてしちゃったんだっけ。少し考えれば分かるのに。
それに、ドラコはどうしてコーディに無理やり生ける屍の水薬を飲ませたんだろう。他の生徒と同じようにバジリスクに襲わせれば良かったのに。
ドラコの優しさだという気もしたが、なんだか釈然としなかった。
しばらくすると、皆がお見舞いにやって来てくれた。大泣きしているネビル、ラベンダー、パーバティ。それからフレッドとリー・ジョーダンも。
「コーディ!」もちろん、英雄たちも。
ハリーとロンは、コーディが思っていたよりよっぽど元気だった。バジリスクを倒したという話を聞いたからか、二人とも一回りも二回りも大きくなったように感じた。
「僕、また君を一人にしちゃった」ハリーが悲しそうに言った。コーディは全然覚えていないが、どうやら様子がおかしかったらしい。
「きっと、マルフォイの企みに気付いていたのね」ハーマイオニーもそう言うが、ドラコがおかしかったなんて、そんなの全く覚えていない。そもそも、ドラコとは全然話していないのだ。
「コーディ、また何かあったら絶対に頼って。僕、バジリスクも倒せるし、ファンクラブまである英雄なんだよ」
ハリーがそう言ったので、コーディは吹き出した。
まるでロンみたいなジョークだ。きっと、ハリーなりにコーディを励ましてくれたんだ_____コーディは昨年のイースター休暇を思い出した。あの時も、ハリーのおかげで笑えたんだ。
二人が笑っていると、ロンが気まずそうな顔で咳払いした。
「えーっと……ずっと君に謝りたかったんだ」
コーディは返事が出来なかった。
一年生の始め、ロンはずっとコーディのことを嫌っていた。酷いことを言われたり、今度はよそよそしくなったり……二年生になってからも、何かあったのだろう。何故か、あんまり覚えていないけど。
「最初は君の事、酷いやつに違いないって思ってた」
ハリーとハーマイオニーはじっと黙ってロンを見つめている。ハーマイオニーはとても心配そうな表情で、ロンの手をぎゅっと握った。
「ママが魘されるのを見た事があったし、君のパパについても_____君がマルフォイと仲良しってことも知ってた」
ゆっくりと、言葉を選びながらロンは話し続ける。
「そんな人達と一緒にいる君が、まともなわけないって。僕たち家族は皆よく似てて、仲も良いから、君もそうだって思ってた」
コーディは小さく頷いた。
実際、幼い頃はマグルの事なんて大嫌いだったし、同じ人間だとすら思っていなかった。何も無ければ、ロンが言うような人間になっていたに違いない。
ロンが声を詰まらせたので、コーディは思わず目を逸らした。真剣な空気は嫌いだけど、今茶化すのは良くない気がする。
「最初に話した時、すっごく楽しかった。きっと、良い友達になれるだろうって思ったんだ」
コーディもロンと初めて出会った時を思い出した。
ロンの名前を聞いた時、すごく怖くて、コンパートメントから出て行くべきか迷った。だけど、ロンはすっごく面白い子で、_____やっぱり出て行かなくて正解だった。
「だから、名前を知った時は最悪の気分だった。悪い奴に騙された、こいつはハリーを殺すためにグリフィンドールに来たんだと思った」
ハリーが苦々しい顔をしたので、コーディは「バレちゃった?」とおどけてみせた。
ロンを責めることなんて出来ない。入学式の日、ハリーの事を思いやってなんていなかった。ただ自分の身を守るため、“生き残った男の子”の名前を借りるためだけに近づいたのだ。
「でも、やっぱり、一緒にいると楽しくって……トロールの時、君が勇敢で優しいって分かった。だから“ダメだ”って思った。君と本当に友達になっちゃったらダメだって」
そういえば、トロール騒ぎの後しばらく、ロンはとてもよそよそしかった。「ミス・ロウル、今日は天気が良いですね」なんて、本当におかしかった。
「本当は君が悪いやつじゃないって分かってたんだ。でも、そう認められなくって_____だから、“大っ嫌いだ”“君のパパが叔父さんを殺した”って……」
「そんな事言われたっけ?」
コーディはそう尋ねたが、ロンはますます気まずそうに「ごめん」と謝るだけだった。どうやら、ショックのせいで色々なことを忘れてしまったらしい。
「僕、君が“生ける屍の水薬”を飲んだって聞いた時、自分のせいだって思った。僕は人を殺したんだって_____僕も人殺しなら、君の、パパと同じだって……」
ロンは唇を噛んだ。コーディが否定する前に、ハリーが「そんな事ない!」と怒鳴った。「君のせいじゃなかったろ? マルフォイの……」
ハーマイオニーまでが鼻を啜り始めたので、コーディはもうじっとしていられなかった。
「オーケー、分かったよ。ロニー坊や、ストップ!」コーディはロンの背中を少し強めに叩いた。
「要するに、君は、私と友達になりたいんでしょ?」
コーディがそう言ってにやりと笑うと、ロンは驚いた顔をした。
「私もずっとそう思ってた。だから、聞いてくれないかな。ハーマイオニーにも言わなくちゃいけない事がある」
今度はコーディの番だった。ロンが酷いことを言ったのは、コーディのせいでもあるのだ。ずっと隠し事をしていたんだから。
コーディは事件について、全て包み隠さず話した。____スネイプへの疑いが完全に見当違いだった事が分かり、ハーマイオニーは「なんてこと」と呟いた。
「例のあの人の部下を庇ってたんだから、充分悪人だよ」
「そんな事ない!」とハリーとハーマイオニーが否定してくれる。
「これでもまだ、私と友達になりたいって思ってくれる?」コーディはまだ、少しだけ怖かった。ハリーが危険だっていうのに、クィレル先生を庇ったんだから、嫌われたって仕方がない。
「当たり前だろ。そりゃ、もうちょっと早く言って欲しかったけどさ。それで……友情の儀式は何にする? ハグとかキスはごめんだぜ」
ロンは完全にいつも通りだった。でも、今までと違って、心から笑っている。
ハリーとハーマイオニーも吹き出した。すっかり平和で、恐ろしい事件なんて無かったみたいだ。
「じゃあ握手を____なんてね! ずっと寂しかったんだよ!」
「イテッ! 何すんだ!」
コーディが頬をつねったので、ロンもすかさずやり返した。
「ちょっとあなたたち! ここは医務室なのよ!」ハーマイオニーがそう言った瞬間、カーテンが開いた。
「ここは医務室ですよ! 他にも患者がいるんですから、早く出て行きなさい!」
マダム・ポンフリーがピシャリと言ったので、コーディとロンは同時に言い返した。「自分たちも患者です!」
「ですから、もう退院で結構!」
クリスマス休暇が開けると、すっかりいつも通りのホグワーツだった。
ハーマイオニーから理事会の話を聞いていたので、どんなに酷い事になったのかと怯えていたが、コーディが目覚めた時にはもう誰も残っていなかった。
ダンブルドアもハグリッドも戻ってきた。後はマンドレイクが育てば、ディーンたちも帰ってくる。
闇の魔術に対する防衛術の時間は自由時間と化した。ロックハートは無駄話する生徒を注意したりしない。ハリーに演劇をさせる事も無くなって、ただ自著を朗読するだけの人形になってしまった。
全てが完璧だった、たった一つ_____まだドラコとは一言も話していないことを除いては。手紙を書こうとも思ったけど、文字じゃ伝えられない気がした。
だって、コーディは秘密の部屋事件の事をほとんど何も知らないのだから。ドラコが真の継承者に操られていた事、ハリーとロンがバジリスクを倒した事、もう真の継承者はいなくなった事。最低限の情報しか知らされていないのだ。ウォークマンが壊れていた理由も、母の形見のブレスレットを失くしてしまった理由も、何にも分からない。
「ハリー、教えてくれないかな」
ロンは教科書を枕にして寝ていて、ラベンダーとパーバディはお喋りに花を咲かせている。ネビルとシェーマスはこっそり玩具で遊んでいる。ハーマイオニーだけが真剣にビンズの授業を聞いている。
皆コーディのことを気遣って、秘密の部屋の事件には触れない。そのせいで、コーディは何も分からないままだった。スネイプやヴェネナタ・ザビニに事情聴取された時だって、コーディは何も答えられなかった。
「私、もう大丈夫だよ。悲しいことを思い出しても、皆がいるし」
それは心からの言葉だった。ラベンダーもパーバティも、ネビルもシェーマスも、そしてロンも、皆コーディの事を友達だと思ってくれている。もう独りぼっちじゃない。
「そうだね、でも……僕らもあんまり詳しくないんだ。マルフォイも操られていただけだから、全然覚えてないみたい」
そう言いつつ、ハリーは自分が知っている事を全て話してくれた。
ハロウィーンの夜、ミセス・ノリスが襲われて、秘密の部屋が開かれたこと。
闇の魔術に対する防衛術の授業中、ディーンが襲われたこと。
「それから、君の家のドビーが来たんだ。“お嬢様を守って”って」
コーディはだんだんハリーたちを避けるようになり、ジャスティンとほとんど首なしニックが襲われた。その夜、コーディは酷く錯乱してウォークマンを壊してしまったらしい。
「たぶん、マルフォイから身を守るためだ」
ハリーはそう言ったが、コーディは納得が行かなかった。命を狙われるのは怖いけれど、それでも自分でウォークマンを壊せるとは思えなかった。
「それから、僕らはポリジュース薬を作って……」
「ポリジュース薬!?」
コーディが思わずそう言うと、ハリーは「シーッ」と人差し指を唇に当てた。
コーディは神妙な顔で頷き、ハリーに続きを促したが、その後の話は本当に信じられないものだった。マクゴナガル先生から聞いたあっさりした話とはまるで違うものだ。
「マルフォイが怪しかったから、聞き出そうと思って。ロンと話しているうち、マートルが五十年前の被害者だって分かって、入口を突き止めたんだ」
「まるでよく出来た小説みたい。本当の話だなんて信じられないよ」
ハリーは少し笑いながら続けた。コーディは何より、ドラコが女子トイレに入ったということが信じられなかったが、黙って続きを聞いた。
ダンブルドアのペットである不死鳥が、組み分け帽子と共にやって来たこと。なんと、グリフィンドールの剣でバジリスクを倒し、呪いの腕輪も破壊したこと。
「それで、呪いの腕輪が壊れて少しして君が目覚めたんだ。多分、君がずーっと目覚めなかったのは、腕輪のせいだったんだと思う」
ハリーはそう締めくくったが、コーディにとってそれはあまり重要ではなかった。難しい呪いの事なんて、考えたってどうせ分からないし、コーディはもう目覚めたんだから。
「ハリー、ドラコは本当に“コーディを殺すなんて無理だ”って、言ったんだよね?」
ハリーはしっかりと頷いた。それだけ分かれば、もう充分だった。納得出来ないことは沢山あるけど、どうだっていい。
魔法史の時間が終わると、コーディは急いでドラコを探した。ドラコは相変わらずスリザリン生たちに囲まれているけど、前までより壁があるように見えた。
「ドラコ・マルフォイ!」大声で名前を呼ぶと、ドラコは気まずそうに目を逸らしたが、コーディはお構い無しに進んで行った。
案の定パンジー・パーキンソンがキーキー叫んでいるが、「うるさい!」と一蹴してドラコの手を引く。クラッブとゴイルは邪魔をしなかった_____ゴリラはゴリラでも、意外と優しいゴリラなのだ。何も分かっていないだけかもしれないけど。
「ドラコ」
コーディは中庭で立ち止まった。ドラコと二人っきりで話すのは久しぶりだ。最後に二人で話したのがいつか思い出せないくらい。
「ドラコ、大丈夫だった?」
コーディがそう尋ねると、ドラコはようやく顔を上げた。
「____怒ってないのか?」
ドラコはコーディよりずっと年下の男の子みたいに見えた。高慢でも偉そうでもない、ただの、少し不安そうな男の子だ。
「当たり前だよ。私がドラコ様に怒れるわけないでしょ」
コーディがおどけてみせても、ドラコは笑わなかった。
「でも、僕のせいだ」
スリザリン生以外は皆口々にドラコを責め立てた。「アズカバンに入るべきだ」とか、「父親と同じロクデナシだ」と。一年生の時のコーディみたいに、ドラコは中傷された。
実際にドラコは生徒たちを襲ったし、コーディだって死にかけた。だけど、全部ドラコのせいなんて、そんなはずが無い。
「そりゃ、ドラコにもちょっとは悪い所はあるよ。日頃の行いは最悪だし、ダサい腕輪なんか買うし」
ドラコは小さな声で「僕の日頃の行いは悪くないし、あの腕輪はダサくないぞ」と言い返した。
「でも、ボージン・アンド・バークスにあんな危険な物があったのが悪い。ルシウスさんだって、あんな場所に子供を連れて行ったらダメ。ドラコは悪くないよ」
ルシウスさんは今頃、ナルシッサさんに怒られているだろうか。物凄くキツく怒られちゃえばいいのに。
「一番大事なのは、私を殺さなかった事。ディーンもドビーも、皆」
闇の道具に逆らうのはすごく大変な事に違いない。バジリスクがそばに居ながら、人を死なせない方法を考えるのも。
「ドラコ、よく頑張ったね。本当に立派だよ、こんなの誰も出来ない。マーリンにだって無理だ」
ドラコは何も言わなかった。否、言えなかった。
アイスブルーの瞳から大粒の涙が零れ、血が出そうなくらい唇を噛み締めていて、体は震えていた。
コーディよりは大きいし頭だって良いけれど、ドラコはまだ十二歳だ。生意気で、マザコンでファザコンで、調子に乗りやすくて、少し臆病で_____優しくて、勇敢だ。
「ドラコ、守ってくれてありがとう」
コーディはドラコを抱きしめた。まだ冬だけど、今日は暖かくて、中庭には日差しがよく当たる。
「僕は……僕は…………」
ドラコはそう言って、子どもみたいにワンワン泣き続けた。
この後はだいぶ気楽な感じになると思います。