インフィニット•ストラトス 救済の天上人 作:どこかの超電磁砲
『シーくんっ!嫌ァ!シーくん!』
『束ぇ!離せぇぇぇぇぇ!』
8月……まだ世間はお盆前。振り続ける雨の中で黒髪の少年は叫んでいた。幼馴染である少女 篠ノ之束を連れてゆく日本政府。黒髪の少年 綾崎翔真は手を伸ばす……しかし、彼女は離れてゆく。
『くっそォォォォォォォォ!!!』
『シーくん……嫌だよ……』
『ちきしょう!ちきしょう!』
彼女の乗った車は離れてゆく。翔真は地面に拳を叩き込む。血だらけになったその拳を何度も地面に叩き付けた。まるで今の翔真の心情を現すかのように雨は次第に強くなる。
『束……守るって誓ったのにっ……結局出来なかった!』
一人取り残された翔真。しかし彼に近付く人影が見える。
『今のご時世にこんな男の子に出会えるなんてね』
『……誰だよおばさん……』
『ふふっ。その目付き……誰も信用出来ないって感じかしらね?私はプロスペラ•マーキュリー。宜しくね』
何処かの軍服のような制服に身を包んだ仮面の女性はプロスペラ•マーキュリーと名乗った。プロスペラは翔真に傘を差し出す。
『篠ノ之束を取り戻したい?』
『だったら何だよ……俺は束を守ってやれなかった…取り戻せるなら俺は何だってやってやるっ!!』
『そう。なら貴方をスカウトするわ』
『なにっ?』
『私はね、武力による戦争根絶を目指す武装組織 ソレスタルビーイングの創設者なの。今私はインフィニット•スーツ ガンダムの操縦者を探しているの。私なら貴方に何でも出来るわ。篠ノ之束を取り戻せる力を与える事も』
『本当に……本当なんだな!』
『ええ。ガンダムマイスターとして……綾崎翔真、貴方をスカウトするわ。私と来る?』
『……なら……行ってやるよ……』
『契約成立ね』
プロスペラ•マーキュリーと共に翔真は姿を消した。篠ノ之束は14歳という年齢でパワードスーツ”インフィニット•ストラトスを開発した。最初は誰にも相手にされなかったが、白騎士事件を機にインフィニット•ストラトスは通常兵器に代わる最強兵器として注目された。篠ノ之束は各国の要求によりISコアを大量生産した。これにより各国ではISの開発が進んでいたが、ISは女性にしか扱えない欠点を持っていた。その為に世界では女尊男卑の思想が広まっていた。ISが大量生産される中で、紛争地域でもISによる運用が始まっていた。今にも戦争が広がろうとする中で、とある組織が動き出す。
『全世界の皆さん、初めまして。私は私設武装組織ソレスタルビーイングの創設者、プロスペラ•マーキュリーです。私達は武力による戦争根絶を目指す組織。ISによる武力介入を開始する事を宣言します』
私設武装組織 ソレスタルビーイング……プロスペラの宣言後に紛争地域に3機の未確認ISが上空から舞い降りた。
「はぁ……ま、やるしかないか。スレッタ、翔真……準備はいい?」
〘は、はい!だだだ大丈夫です!〙
〘問題ない〙
「そう。ガンダムサダルスード……水原千鶴、狙い撃つわ」
ガンダムサダルスードの操縦者 水原千鶴の合図によりソレスタルビーイングは武力介入を開始する。ガンダムエアリアルの操縦者 スレッタ•マーキュリーは援護射撃を開始する。
「目標確認。綾崎翔真……ガンダムアストレアで目標を駆逐するっ!」
女神の名を持つ機体を操るのは黒髪の少年 綾崎翔真。翔真は腕に装備されたプロトGNソードを展開するとそのまま敵陣に突っ込む。