ライスシャワーを特盛雑穀米にしてしまったTS転生系ウマ娘トレーナーの話 作:雅媛
さて結論から言うと紐水着、正確にはスリングショットというらしいが、これはやばい。
何がやばいかというと動くと普通にずれてポロリする。
セクシーとかそういう話以前に碌に動けない。
泳ぐとか論外である。
「だからボクはパラソルの下でのんびり寝ています」
「えー、泳ごうよー」
セイちゃんがそういうがさすがにここでポロリしたら普通につかまるだろう。
自分が選んだ水着を呪うがよい!!
「残念ながら無理ですー。あ、でもセイちゃん泳ぐ前に日焼け止め塗らないとね」
「きゃー」
ぺたぺたと顔から塗り始めるとかまってほしがりのセイちゃんは歓声を上げる。
ちょろいもんだ。
「ヴィオラちゃんが自分からそんなものを使う日が来るなんて……普段自分から絶対やろうとしないのに」
「あれはセイちゃん相手だからでしょ。世話焼く相手だとマメなんだと思うけど」
「むー、ライスにも塗ってー!!」
そう言ってライスちゃんまで乱入してきたので、二人にぺたぺた塗ることになった。
日焼け止めを塗ったライスちゃんとセイちゃん、サンキューさんがミホノさんとニシノさんと泳ぎに行ったのと入れ替わりでボクのところに来たのはサンダーさんだった。
晒にふんどしという、また違う意味でヤバい恰好をしている。
それ水着としてありなんだ。
「ヴィオラさん、隣よろしいか?」
「どうぞどうぞ」
ボクが寝そべっているシートは2つとパラソル一つで1組のシートなので隣は空いている。
サンダーさんがそこに寝転がった。
「ヴィオラさんのトレーニングはなかなか興味深くてね。そのお礼を言っておこうかと思って」
「別段そんなかしこまらなくてもいいですよ。ローカルのトレセンだと坂路とかポリトラックとかはないでしょうけど山道とか使えば似たようなことはできるでしょうし参考にしてください」
「浦和のあたりはあまり高低差がないから坂がすくないんだが、まあ検討しよう」
留学に来るぐらいだから真面目だな、と思いつつのんびりと話を聞く。
「ちなみに私の実力だと、トゥインクルシリーズでどれくらいやれると思う?」
「ボクも経験の浅いトレーナーですから保証はできませんが…… サンダーさんならかなり走れるんじゃないですか? とはいえ適性が2000mまでいかないでしょうから、出られるレースが限られそうですけど」
「ふむ……」
「ローカルと中央でそんなに大きな差はないと思いますよ。もっとも芝の慣れとか距離とかでなかなかローカルの子がトゥインクルシリーズで勝つのは難しいと思いますが」
特に芝の慣れはかなり厳しいと思う。
芝のコースの維持には費用がかかるので、地方ではなかなか練習もできないだろう。
走り方も全然違うので、その点地方から乗り込んでくるならかなり早い時期に来ないと難しそうに思う。
「サンダーさんがトゥインクルシリーズに挑戦したくなったら声かけてくださいよ。協力しますから。おすすめは年初の京都金杯かな。1600mの指定交流レースだからサンダーさん向きだよ。出るだけならオールカマーとかあるけど長いからね」
「では、そのような機会があったらお願いするとしよう」
ローカルのトレセン学園に行くのは実力が劣るからとかそういう理由だけじゃない。
交通費などの金銭的問題や学力的な問題などなどいろいろあるので安易に編入などはいいがたい。
とはいえ交流レース参加なら出走奨励金などもあるだろうし、できなくはないだろう。
サンダーさんが走る姿が見れる機会が来ることを楽しみにすることにする。