ライスシャワーを特盛雑穀米にしてしまったTS転生系ウマ娘トレーナーの話 作:雅媛
サンダーさんがライスちゃんたちに呼ばれて泳ぎに行くのと入れ替えで来たのがアイルトンシンボリさんだった。
黒いビキニ姿のシンボリさんはすごく大きい。全てがすごく大きい。
ライスちゃんのように身長が低くて大きいのも趣があるが、やはり全部デカいのが正義だな、と思ってしまう完璧さがそこにはあった。
「私も少し相談してもいいかな?」
「ヴィオラ相談所は現在営業中だからお好きにどうぞ。相談料は甘いものがいいですね」
「じゃあこれで」
シンボリさんからかき氷をもらう。ブルーハワイだ。
ブルーハワイ味ってなんだよという哲学的命題が頭に浮かぶも有り難くいただく。
「実は家のことなんだが」
「重いのが来ましたね」
「シンボリルドルフ以降、続くウマ娘が現れないというのが問題になっていて家がめんどくさいんだ」
「ぶっちゃけましたね。というかあのレベルは普通に文字通り空前絶後でしょう」
シンボリルドルフ。無敗の三冠ウマ娘にして七つものGⅠに勝利したウマ娘。
歴代でその次の成績がシンザンの五冠なのだから今までのウマ娘とレベルに差がありすぎる。
まあそんな中ボクは九冠ウマ娘宣言しましたけどね! ハハ、ワロス。
まあそんなレベルのウマ娘なんて普通に二度と出なくてもおかしくないと思うんだが……
「私もそう思うんだがね。で、めんどくさくなって自由に走りたくなったからヴィオラ君に頼ったというわけだ」
「まあボク程度が使えるならいくらでも使ってくださいな。シンボリさんにはいろいろお世話になりましたし」
主にサンエイサンキューさん関係ですごいお世話になっているし、貸しがでかいと思っているので、たいていの無理は聞くつもりだ。
おそらく彼女も家が選んだトレーナーと契約するのだろうが、こちらに逃げてきたらかくまうぐらいはするつもりである。
「それにクラスメイトで友達ですからね。トレーナー室は好きな時に来てください」
「ありがたい」
全部が全部助けられるわけではないが、逃げ場所ぐらいにはなってあげられないなら友達がいもないしね。
楽しく走れるように、適宜イベントも考えたほうがいいかもしれない。
「それと」
「?」
「その水着はちょっと過激すぎると思う。横から見えかけてる」
「それはライスちゃんとサンキューさんに言ってください」
見えてないなら恥ずかしくないもん。
羞恥心は置いてきたので何も考えないことにした。
そのままのんびりしていると、今度はラブリイさんが様子を見に来た。
「改めてみるとすごい格好よね、それ」
「ライスちゃんとサンキューさんに言ってください」
「二人ともあなたのこと好きよねぇ」
ケラケラと笑うラブリイさん。
二人ともボクのことが好きならもう少し考慮してほしいものだが。
「あなたもいろいろ抱えて大変そうだけど、無理はしないほうがいいわよ」
「してるつもりはないですけど」
「まあ今回は私も面倒ごと持ってきちゃった方だけど」
「あれはボクが首を突っ込んだだけですからラブリイさんのせいじゃないですよ」
サンエイサンキューさんを連れてきたのはラブリイさんなりに思惑があったのだと思うが、あそこまでやったのはボクだしラブリイさんが何か感じるべき話ではないと思うが。
「そういうところが背負い込みすぎって言ってるの。厄介ごと持ってきたんだから半分ぐらい背負え、ぐらいでちょうどいいのよ」
「そんなに背負い込みすぎているように見えますか?」
「というより、相談受けるばっかりであなたが相談する相手が居なさそうだなって。友達なんだし、困ったらちゃんと相談しなさい」
ラブリイさんはボクのことを心配してくれているようだ。
大体はライスちゃんと話しているが、確かにライスちゃんに話しにくいこともある。そう、例えば
「じゃあ恋バナしましょ」
「……まあいいけど」
「サンキューさんってライスちゃんに興味あるんですかね。三人でいるとボクをちらちら見ながらよく二人で話してるんですよね!」
「いやまあ、あなたがそう思うならそれでいいと思うわ」
その後みんなが戻ってくるまでの少しの間だが、ラブリイさんにボクの考察を語り続けた。
ラブリイさんは、呆れたようにボクを見ていた。