ライスシャワーを特盛雑穀米にしてしまったTS転生系ウマ娘トレーナーの話 作:雅媛
「ということでグランドライブの企画会議を始めます」
「わぁい」
「これはいったい」
「お茶どうぞ」
「すいませんありがとうございます」
ライトハローさんを連れ込んだトレーナー室で、チームメンバーも集めてさっそく企画会議である。
ライトハローさんは困惑しきりである。
「あの、トレーナーさんは?」
「ボクがトレーナーのヴィオラレジーナです」
「あの時居たのは見学とかじゃなかったの!?」
「ほらトレーナーバッジ」
「本当だ…… 制服だったし誰かに付き添って見学かと思ってた……」
ボクがトレーナーバッジを見せるまでボクがトレーナーと理解してくれてなかったようだ。
最近では紫の髪も相まって学園では常識となっていたが、確かに学園外では想定外の存在だろう。気を付けないと。
「自己紹介ちゃんとしたほうがよさそうですね。ボクはメイントレーナーのヴィオラレジーナです」
「チームリーダーのライスシャワー、中等部一年です」
「チームメンバーのサンエイサンキュー、中等部一年です」
「イベントプロデューサーのライトハローです。今回ご説明させていただいたグランドライブの企画ですが興味を持っていただいたのでしょうか?」
「そうですね。人数を集めるだけならそう難しくないですが、興行としてうまくいくかが読めないんですよね」
「つまり?」
「ここにいるのはボク含めて中等部一年生です。この学年の生徒なら集めるのはそう難しくないです。デビュー前でまだ余裕がありますからね。とはいえ知名度のない生徒を集めてもあまり集客はできないかなと」
「うぐぅ」
「とはいえ現役の学生は忙しくて難しいでしょうし、引退した学生のうち知名度が高い人たちはそれなりのリターンがないと引っ張ってくるのは難しいでしょう。売れっ子ですからね。そうするとデビュー前と引退したけど知名度のない生徒ばかり集まってしまうので、興行的にプラスにできる気がしません」
「むぅ……」
「ということで中等部1年生ならそれなりの数集められると思いますがそれで勝算は?」
ちょっと言いすぎたか。
うつむくライトハローさんにそんな思いがよぎったがそれが間違いだった。
「中等部1年生ならそれなりに数を集められるんですね」
「はあ、まあ多分」
「じゃあ全く問題ないですね」
「え?」
「全校でのグランドライブなんて、そんなのあんなこといいなできたらいいなの夢ですよ夢」
「……」
「まず手堅く成功するイベントから始める予定でしたが、人数が集まるならもう成功間違いなしですね」
「でもまだデビュー前ですが……」
「お客さんなんて、晴れ舞台となればまず保護者がいらっしゃいますからそれでも十分元は取れますよ。さらにこういう企画も考えています」
ハローさんが取り出したのは今まで出していなかった企画書だった。
「デビュー前の子から将来有望な子を見つけてファンクラブに入ろう……?」
「早い時期に後援会的なファンクラブを作って個別のウマ娘を応援する企画です。デビュー前から知っていて応援していればファンはより愛着がわくでしょうし、ウマ娘側もサポートがもらえてウインウインというわけです」
「な、なるほど……」
「もちろんその分ファンサービスもしていただく必要がありますから募集するのは希望者だけですが、そのあたりのファンサービスの企画運営も私たちでやりますからサポートはばっちり」
や、やべえ、こいつ、想定していたのと違う方向でやべえやつだ……
ハローさん、若さと美人さを売りにした単なる営業だと思っていたがとんだ敏腕プロデューサーだ。
一つのきっかけからガンガンプランを増やしていく。
会議後のしょんぼりした雰囲気ももしかしたらブラフかもしれない。
「いやぁ、最年少天才トレーナーとして有名なヴィオラレジーナさんにご協力いただけるならまだまだ企画できそうですね。ひとまずグランドライブ、第一回よろしくお願いします」
「は、はい」
結局役者が違ったということだ。
そうしてボクのトレーナー室はライトハローさんに一部占拠されることになりつつ、グランドライブから逃げられなくなるのであった。
第一回人気投票(第四章に出てくるキャラ含)
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ヴィオラレジーナ
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ライスシャワー
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シンコウラブリイ
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ミホノブルボン
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ニシノフラワー
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アイルトンシンボリ
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サンエイサンキュー
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トロットサンダー
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セイウンスカイ