ライスシャワーを特盛雑穀米にしてしまったTS転生系ウマ娘トレーナーの話 作:雅媛
1 バレンタインのはじまり
バレンタインデーが近づいている。
日頃お世話になっている人にお礼のチョコを渡したり、好きな人に告白とともにチョコを渡したりする日である。
「ということでファングッズで手作りチョコ配るのはどうでしょう?」
「却下です」
「なぜぇ!?」
「もたないですから。送付するまでの時間を考えると衛生的にまずいですよ」
「しょぼん」
ハローさんとファンクラブへ送るものを話していたのだが、手作りチョコは却下されてしまった。
「まあチョコは悪くないと思いますのでグッズで手配しておきましょう。それで何で手作りチョコなどかんがえたんです?」
「……知り合いに手作りチョコを送ろうかと思ったんですけど作るのに自信がなくて」
ラブリイさんがクラスで大切な人には手作りチョコを送るって言っていたので、作ることを考えたのだけど、自力で作ったら多分やべーものしかできないので誰かに教わろうと思ったのだが……
「それこそ友達と作ればいいのでは?」
「渡す相手と作るの微妙じゃないですか? だからハローさんに良い感じの人を紹介してもらおうかと思ったんですが」
「なるほど、じゃあ私が教えますよ」
「ハローさんが!?」
「料理それなりにできますからね」
まあ、ハローさんは基本何でもできるから料理もできるのだろう。
遠慮なく教えてもらうことにしよう。
「ということで出来上がりました、ハート形チョコクッキーです」
「わぁい!!」
ハローさんが言うとおりに作ったところ、失敗もなくかわいらしいチョコクッキーが出来上がった。
ハローさんが教えてくれたものは初心者が作っても見た目よし味よしという素晴らしいレシピだった。
同じくハローさんに教えてもらったラッピングの袋に入れて、綺麗に包装して完成である。不器用なボクでも女子力高いものが出来上がった。
「でも作り分けなくてよかったんですか?」
「どういうことです?」
「ほら、ライスさんに分けるのは本命だから少し違う感じとか」
「? その方が変に噂されたりして嫌じゃないですか?」
ボクの答えにハローさんは何かを察した顔をした。
何を察したんだ。
「ヴィオラさんがそれでいいならいいです」
「ああ、でもライスちゃんよく食べるから2個にしましょうかね」
「……まあ好きにしてください」
「あとハローさんにも」
ボクはハローさんに出来上がったうちの一つを渡した。
「いつもお世話になっているので」
「ありがたくいただきますね」
「そういえばハローさんはあげる相手はいないんですか? 恋人とか」
「……」
「ハローさん?」
「恋人なんていませんから……」
ヤバい地雷踏んだ!!
というかおかしいだろ! クソ美人でクソしご出来でクソ優しいハローさんに恋人がいないとか!! いやもしかしたら最近別れたのかもしれないけど酒癖とかで!!
「は、ハローさん?」
「痛みに耐えられぬ、のむ」
「ハローさん!?」
ハローさんが無表情でボクのトレーナー室の一角にある冷蔵庫からアルコール飲料の缶を取り出した。ストロング何とかとかいう強いやつだ。
そうして何本か一気飲みするとソファーでふて寝をし始めた。
ボクは静かに毛布を掛けてあげるとその場を立ち去った。
起こさないでやってくれ、死ぬほど疲れているんだ。
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