ライスシャワーを特盛雑穀米にしてしまったTS転生系ウマ娘トレーナーの話   作:雅媛

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2 クラスでのチョコ配り

 バレンタインと言えばチョコである。

 渡したり渡されたりをクラスでするが、その量はその人の人徳に影響する。

 

 

「ラブリイさんはさすがですねぇ」

 

「まあ、ありがたいことですけど」

 

 

 ラブリイさんの机の上にはチョコが山積みになっていた。

 さすが我らの麗しきクラス委員長である。

 その山が崩れないように、ボクも自分のチョコを置く。

 徐々に積み上げていくパズルゲームじみてきてるな。

 

 

「はい、これお返し」

 

「わぁ、ありがとう」

 

 

 ラブリイさんの席の横に置いてある白い袋からお返しのチョコが出てきた。

 小さいハート型のカワイイチョコだ。女子力高い。

 

 早速食べつつ、サンキューさんの席に移動する。

 

 

「サンキューさんもこれ」

 

「ありがとうございます。ヴィオラさんにもお返しです」

 

「ありがとう」

 

 

 受け取ったチョコはかなりデカい箱だった。

 中にはハート形の大きなチョコに「Dear My Trainer」と書かれていた。

 

 

「大きさは私のヴィオラさんへの気持ちですから」

 

「あ、ありがとう」

 

 

 サンキューさんの気持ちがちょっと重い。

 とはいえでかい甘味なので、ありがたく受け取る。

 

 

「シンボリさんも」

 

「ありがたい」

 

 

 お世話になっているアイルトンシンボリさんには2個渡しておく。

 シンボリ家とのお付き合いは円滑にしておきたいし。

 シンボリさんからもらったチョコはピンクの包みに入っており、シンボリさんのイメージとは少し違い可愛かった。

 

 ほかにもクラスメイト数人とチョコを交換する。

 キャッキャしながらそんなイベントが行われる中で、一番の話題は本命チョコの話だった。

 チョコを渡しながら愛を告げるのだとか告白するのだとか、そんな話だ。

 

 とはいえ中等部1年生だと噂になるだけでそんなのを作って渡す人は基本見受けられない。高等部になるとトレーナーをめぐる恋のダービーやらウマ娘同士の恋のダービーやらが大量に発生しているという噂があり、現に上の階の高等部の教室からはどったんばったん大騒ぎか聞こえてくるが、この辺りは平和である。

 

 だが、複数の子から、「ヴィオラさんはライスさんに何を渡すの?」と聞かれるのはこまった。「普通のですよ」と言って見せるとあからさまにがっかりされるのだ。

 まあ担当だから普段からよく一緒に居るのもあるからそういう風に妄想しちゃう子がいるのはわかるし、かわいらしいものだ。でもライスちゃんには本命がいるしそういうのはノーサンキューなのだ。

 

 一応サンキューさんのものが大きかったのでそういう趣旨じゃないかは確認したが

 

 

「推しと推しの間に入る趣味はないので」

 

 

 と謎の回答とともに否定された。安心だが自意識過剰だったようだ。

 

 ほかに、本命チョコ的なものを渡す人もいなかったようで。安心したような、少し残念な空気が、クラスには流れていた。




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