ライスシャワーを特盛雑穀米にしてしまったTS転生系ウマ娘トレーナーの話   作:雅媛

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7 デート

「ということで交際初デートに来たわけですが」

 

「わーい」

 

「なにするの?」

 

「おかしでもたべようか」

 

 

 なんとなくデートだと意気込んでライスちゃんと出かけた休日。

 一応おめかしもしたが……

 

 

「なんかいつもと変わらないね」

 

「ねー」

 

 

 いつもと変わらないティータイムになっていた。

 最近はやっとファンクラブという名の後援会からお金が入るようになったのでお小遣いも使えるようになったのだ。

 まあ無駄遣いするのも何なのであまりガンガンは使っていないが……

 

 ケーキスタンドのケーキを食べながら、ライスちゃんの金銭感覚に流されつつあるなと思うのが最近の悩みである。

 

 

「恋人って何するものなの?」

 

「デートとか?」

 

「これがデートならいつもしてるねぇ」

 

「いつも一緒に居たり?」

 

「いつもしてるねぇ」

 

「ちゅーとか?」

 

「それはしてなかったねぇ」

 

 

 チューしたぐらいしか差がないのか?

 恋人とはなんだ、うごごごごご。

 

 

「恋人ってなんなんだろう」

 

「約束かな?」

 

「約束?」

 

「ずっと一緒だよっていう」

 

「なるほど」

 

 

 たしかに、関係性がどこまで続くかなんて言うことはわからない。

 トゥインクルシリーズを引退したら?

 トレセン学園を卒業したら?

 進学したら?

 就職したら?

 

 そういう先の何かが起きても一緒に居ようという約束。

 それが恋人。

 

 

「っていうなら今は何も変わらないってことですかねぇ」

 

「そういうこと」

 

 

 それならボクにも理解できる。

 ライスちゃんとずっと一緒に居たいという気持ちはボクにもある。

 

 

「はい、あーん」

 

「……あーん」

 

 

 でもライスちゃんがこうやって時々仕掛けてくるのに慣れるのはしばらく時間がかかりそうだった。

 

 

「まあでもそんなものじゃないかな?」

 

「?」

 

「恋人になって終わりじゃないとおもうんだ」

 

「うん」

 

「恋愛漫画だと付き合って終わるけど、実際はそこがスタートなんだよ」

 

「たしかに」

 

 

 ここでめでたしめでたしで終わられても困る。ライスちゃんはまだメイクデビューもしてないんだぞ。

 

 

「だからこれから二人なりの関係を作ればいいと思うんだ」

 

「二人なりの関係かぁ」

 

 

 よく考えたらこっちの世界の普通の家族ってどんなか、ボクは全く知らないんだよねぇ。

 男と女のほかにウマ娘という存在がいる世界で、ウマ娘という生き物がどういう生き方をしているのが普通か、なんてまるで見当がつかなかったりする。

 

 今のところ学校なんかで見る子たちは、前世の中学生と大きく違わないようには思うけど、女の子っぽいところもあれば男の子っぽいところもあって自分の常識と合わないところも少なくない。

 

 時には衝突しても、二人の関係を考えていかないといけないんだろうなぁ。

 そう思いながら飲む紅茶は渋かった。




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