ライスシャワーを特盛雑穀米にしてしまったTS転生系ウマ娘トレーナーの話   作:雅媛

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第七章 中等部2年 春 春は出会いの季節
1 入学式


 春になり、新年度が始まった。

 4月には入学式があり新入生が入ってくる。

 

 

「ということで後輩勧誘をするぞー」

 

「おー!」

 

「なんで二人ともそんなやる気なの……」

 

 

 メンバーを増やす気なんかまるでなかったボクに対して、二人はなぜかチームメンバーを増やす気満々であった。

 

 

「だって、後輩が居たら楽しそうじゃない」

 

「その分ボクが指導しなきゃいけないから大変なんだけど……」

 

「お願いお母さんちゃんと世話するから!」

 

「誰がお母さんじゃい! あとペットみたいなノリで新メンバー増やさないでよ!」

 

「ということで勧誘方法ですが、じゃじゃん。ニンジンたたき売りだよ!」

 

「ボクの言うこと聞く気ゼロじゃん」

 

 

 と言いながらなぜかニンジンのたたき売りの準備を始める二人。

 大量のニンジンと、木箱を用意してやる気満々である。

 まあ二人とも新入生の歓迎的な何かをやりたいのだろう。

 

 仕方がないから二人に付き合うこととした

 

 

 

 

「いらっしゃいいらっしゃい」

 

「ニンジンいかがですかー」

 

「今ならニンジン食べ放題だよー」

 

 

 威勢よく声をあげる二人。

 引く新入生。

 引く在校生。

 

 というかみんな引いている。

 

 なんでニンジンたたき売りでメンバーが集まると思っているのか全く分からないが、二人が楽しそうなので良しとしておこう。

 

 

「楽しそうですわね」

 

「こんにちはマックイーンさん。ニンジンどうぞ」

 

 

 メジロマックイーンさんが物珍し気にこちらに寄ってきた。

 高等部1年のメジロマックイーンさんはライスちゃんと知り合いらしく、その縁で何度か話したことがあった。

 メジロ家のご令嬢らしい品のいい方だが、どうも絞ってるのが気になる。

 ボクに任せてもらえれば1月で怪我知らずのムチムチボディにしてあげるのに、と内心思っているがそこは担当トレーナーの考え方があるのだろう。

 

 

「で、人参配って何をしたいんですの?」

 

「うちのチームのメンバーを集めている、らしいです」

 

「意味が分かりませんわ」

 

「ボクも分からないです」

 

 

 マックイーンさんが近づいて雑談しているのを見たせいか、徐々に人も近寄るようになってきた。しかしただのニンジン配りになってきてる気がする。チームに興味がありそうな人が全然いない。

 

 まあ2年生はほとんどチームが決まっているし、1年生で今の時期からチーム加入する人なんてほとんどいないのだから当然だ。

 やり方以前に時期が悪い。いややり方も悪い二重苦だから当然だろう。それに知名度もないチームという三重苦なのだから、これで加入希望者が出たほうが驚きである。

 

 

「これで加入希望者が出たほうが驚きですわ」

 

「そうですね」

 

「あの……」

 

「はい、人参ご希望ですか?」

 

「チームに興味があるのですが……」

 

「えっ?」

 

 

 そこには新入生らしい、黒鹿毛の少女が困ったように立っていた。

 




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