ライスシャワーを特盛雑穀米にしてしまったTS転生系ウマ娘トレーナーの話 作:雅媛
札幌ジュニアステークスはサンキューさんの快勝であった。
内容も非の付け所のないもので、4番手から抜け出して勝つというきれいな勝ち方でほかのウマ娘を完全に寄せ付けていなかった。
「サンキューさん! すごくすごかったよ!!」
「トレーナーであるヴィオラさんのおかげですよ。ありがとうございます」
「サンキューさんの頑張りだって!」
なんかものすごくテンションが上がってしまったボクはサンキューさんを褒めまくる。
よくよく考えたら重賞に勝つだけでもかなりすごいのだから。
「サンキューさんおめでとう。ライスも負けてられないね」
「ありがとうございますライスさん」
ライスちゃんの出番は2か月後だ。
そちらはそちらで頑張ってほしいところではあるが、はてさてどうなるか。
頑張ることが多いなと思いつつ気合を入れるが……
「おっと……」
「ヴィオラちゃん!?」
足元がふらついてライスちゃんに抱き留められる。
体調がよくないのがまだ治らない。
「ちょっと興奮しすぎたかも」
「ヴィオラさん、もう一度お医者さんに掛かったほうがいいかもしれませんよ」
「東京に戻ったらそうするよ」
札幌遠征はここで終わりで、明日には一度東京に戻る予定だ。
そのあとの夏合宿はどうするかが悩みどころではあるのだが……
皆に心配をかけてしまいながらも、札幌遠征は大成功で終わるのであった。
「ヴィオラさん、妊娠してますね」
「え?」
「妊娠してますね。4か5か月ぐらいだと思いますが何か心当たりは?」
心当たりと言われても……
横に座っているライスちゃんを見ると、気まずそうにかつ真っ赤になっていた。
まあないわけではないが、そもそもウマ娘同士でどうやって子どもを作るかなんてボクいまだに知らないんだが……どうやらライスちゃんがいろいろしていたようだ。
道理でお腹が膨らみつつあるし体調もすぐれない訳である。まあ気持ち悪くなったりしてないしそんなに大きな影響もないわけだけど。
4,5か月前というとバレンタインのあたりか。思い返してもどうやると子供ができるかはよくわからないが、ライスちゃんは心当たりしかないようだ。
「えっと、ライスは心当たりしかないです……」
「相手も分かるならまあ問題ないでしょう。ただヴィオラさんはちょっと若いので体調には気を付けてください」
「え、何か気を付けることは?」
「定期健診にちゃんと来て、よく食べてよく動くことぐらいですね」
「わかりました」
案外あっけなく診断は終わった。
もっと学生出産が、とか、若年出産が、とかあるのかと思ったがそういったこともないようだ。
ひとつまた前世との文化的ギャップを感じる。
問題はお金的な話だが……それはどうしようか。幸いサンキューさんのおかげで稼いだ賞金はそこそこあるし、しばらくの間の生活費には困らないが……
「あの、ヴィオラちゃん……?」
「なに? ライスちゃん」
「ライス、頑張っていっぱい勝って、ヴィオラちゃんと赤ちゃんの分を稼ぐから!!」
「そんなに気張りすぎなくても大丈夫だよ」
できちゃったものはしょうがないだろう。
お父さまとお母さまにもご協力を得る必要はあると思うが……
ひとまず今後についてもいろいろ調べておかないとなぁ……とおもいつつ、ちょっと膨らんだお腹を撫でるのであった。
アンケートに従いつつ‥‥
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