二話目から色々変わってきます
1 危険度弐番 「首絞め松のウワサ」についての報告
名称:首絞め松のウワサ
発生地:I県K町岩山
危険度:弐番
▼発生経緯
戦国時代、この町に存在する山には神西家に仕える武将が城を構えていた。
この城は神西家と対立する神東家により攻められ、落城。
武将は妻と子どもを連れて逃げ出したが、神東家の追っ手に捕まり、山の麓にて首を絞められ殺害された。
K町ではこの話が語り継がれていたが、その武将が実際に山の麓で殺害された証拠はなく、長らく真偽不明であった。
しかし、町の再開発に伴う工事途中に松の下から白骨死体が発見され、その死体の身に着けていたものから神西家に仕えていた武将であると考えられ、語り継がれていた話が事実だと判明。
町ではこのことが噂となっていた模様。
その噂の中に「武将が自分を殺した者を恨んでおり、現在も探し続けている」というものがあり、これが今回の怪異の発生につながったと考えられる。
▼発見経緯
噂が広まり始めて以降、再開発に携わる職員やK町民が数名、松の木から吊り下げられた絞殺死体で発見された。
鼠部隊が調査をしたところ、被害者から穢れが検知され、怪異によるものと判明。
武将の白骨死体が発見された松を根城とした怪異が発見され、鼠部隊により「首絞め松のウワサ」と名付けられた。
▼交戦記録
本来であれば犬部隊が派遣されるが、犬部隊は現在狼部隊との共同作戦中であったため、烏部隊が派遣された。
3月18日19時3分、根城となっている松にて怪異と接敵。「首絞め松のウワサ」は鎧をまとった武者の格好をしており、右手には日本刀を左手には麻縄を所持していた。
当初は右手の日本刀を脅威として戦闘を行ったが、交戦中に左手の麻縄を振るうことで松の木から縄を発生させる力を持っていることが判明。
被害者は松のある場所まで連れて来られる、もしくは追い込まれ、この能力で殺害されたものと考えられる。
縄の速度は速くないが、怪異は設置罠のように扱っていた。この縄により隊員一名が首を吊られたものの、人形遣いの隊員により死亡する前に救出された。
これによりまずは怪異の持つ縄を排除することが決定。人形遣いが人形を囮とする間に鎖で怪異の左腕を拘束することに成功。
鎖を締め付けることで怪異の左腕を切断し、脅威の排除に成功した。
縄を持たない「首絞め松のウワサ」の強さは危険度壱番の怪異と同等であり、19時45分に祓うことに成功。
回収した根源札は二番倉庫に輸送を行った。
▼事後処理
狸部隊により被害者の鎮魂、偽の噂の流布がなされ、「首絞め松のウワサ」に関する噂は勢いをひそめたものと考えられる。
しかし、噂が完全に姿を消したわけではないため、根源札の清掃が今後も必要になるものと考えられる。
怪異:噂や物語などから誕生する存在。基本的に人に危害を加えるものである。危険度が壱番から肆番までで表され、数が増えるほど危険な存在となる。
根源札:怪異にとっての脳や心臓に当たる部分。破壊することはできない。怪異はこれを中心として姿を作っており、これが存在し、自分についての噂や話がある限り消滅しない。これに穢れが集まると活動を始めるため、保管後は定期的な清掃が必要。
噂や話が無くなり、人から存在を忘れられると消失する。