怪異調査報告書   作:狐憑

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八番目の報告書の怪異の誕生から百日目までの記録


番外編 花ちゃんの日記

いちにちめ

わたしだれ?わからない。なんでここにいるの?わからない。

 

よんにちめ

ここだれもいない。さみしい。

 

じゅうにちめ

ずっとひとり。さみしい。おなかすいた。

 

じゅうななにちめ

すこしあるいた。だれかあるいてる。にんげん?

 

にじゅうさんにちめ

すこしずつわかってきた。わたしにんげんじゃない。おばけ?にんげんにいわれた。おなかすいた。

 

さんじゅうにちめ

ひとりだとさみしい。わたしはなしかける。にんげんに。でも、にんげんこわがる。わたしはおはなししたいだけなのに。おなかすいたのへった。

 

さんじゅうはちにちめ

わたしとだれもはなしてくれない。「いっしょにあそぼう」っていってもみんなにげる。あそびたくてついていってもみんなにげる。だから、わたしまだひとりぼっち。

でも、さいきんきづいた。にんげんこわがるとわたしはおなかいっぱいになる。さみしさがすこしなくなるきがする。

 

よんじゅうごにちめ

にんげんこわがらせるのとくいになった。おひるはだめ。わたしがこえをかけてもこわがらない。ゆうがた。くらくなったらこわがる。おおきいにんげんもちいさいにんげんもおなじ。

 

ごじゅうごにちめ

もっとにんげんこわがらせるのとくいになった。こえかけるだけじゃなくてうしろついていく。にんげんこわがってはしってにげていく。もっとおなかいっぱい。でもひとりはさみしい。

 

ろくじゅうさんにちめ

きょうはにんげんがこない。ゆうがたになったらにんげんきた。こえをかけてもおどろかない。にげずにわたしのほうにきた。とびでておどろかしてもこわがらない。こまった。

にんげん。なまえはひびきっていった。ひびきおはなししたいって。わたしのこと。だからぜんぶはなした。そしたらひびきおこった。にんげんをこわがらせたらいけないって。わたしないた。ひびきこわかった。

じかんがたってなきやんだ。ひびきなまえつけてくれた。はな。わたしのなまえ。それからともだちになってくれた。

ひびきずっとわたしとはあそべない。ざんねん。でも、ともだちいっぱいできるようにしてくれた。

 

ろくじゅうはちにちめ

にんげんのともだちできた。ひびきがうわさながしたっていってた。わたしもうこわがられない。ちいさいにんげん。こどもとあそんだ。たのしい。ぽわぽわしておなかもいっぱい。

 

七十七にちめ

ともだちもっとできた。おおきいにんげん。おじいちゃんとおばあちゃんもともだち。おかしくれる。おいしい。こどものともだちもいっぱい。あそんだりべんきょうしたり。べんきょうむずかしい。

 

八十五日目

勉きょうむずかしいけど、楽しい。少しずつだけど友だちといっしょに勉きょうしてる。人間のこともだんだんわかってきた。わたしとはちがうけどわたしとにてる。

 

九十三日目

友だちのかたに黒いの乗ってた。よくないもの。だから、わたしが消した。友だちよろこんでた。ありがとうって言ってくれた。うれしかった。

 

百日目

ひびきが会いにきた。ひさしぶりに会えてうれしかった。ひびきもうれしいって。今日はわたしのこと見にきたらしい。わたしがまもりがみ?みたいになってるって言ってた。よくわからないけど、いいことだってひびき言ってた。

きょうはわたしが生まれて百日目。これからも友だちといっぱいあそんで、勉きょうしていきたい。

 

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