噂の飛び交う学校へ転生した   作:ブラックホール

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Bクラス√第2話です。

内容はAクラス√の2話と近い物になります。





Sシステム

 

 

入学2日目。

 

早速授業が始まった。Bクラスは比較的真面目な人が多いので普通に授業を受けている。しかし、1限目の先生が授業中に生徒を指さず、2限目も同じであり、3限目になると一部の生徒のやる気が下がり始めたのが分かる。そう言えばBクラスにも学力が低い生徒は居たはずだ。まだ私語や居眠りはしていないが数日後には何人かがコックリするだろう。これは早めに手を打つ必要があるな。

 

4限目が終わり昼休みになった。

 

 

「長州、一緒に食堂行こうぜ」

 

 

柴田が俺を誘ってくれた。隣には神崎もいる。誘ってくれるのは有り難いが今日はやる事がある。

 

 

「すまん、用事が出来た。明日は誘ってくれ」

 

「お、おう…」

 

 

すまんな柴田。背に腹は代えられないんだ。

 

教室を出て3年Bクラスの教室へと向かう。

 

2人組以上の生徒を見つけて話し掛ける。

 

 

「すみません、1年Bクラスのものです。先輩方に協力して欲しい事があるので来て頂けますか?」

 

「Bクラスか、良いだろう。必要があれば何でも聞いてくれ、答えられるかどうかは分からないが」

 

「ありがとうございます。では、ここでは話せないであろう内容ですので屋上に来て頂きたいです」

 

「おいおい、俺達を脅す気じゃ無いだろうな」

 

「生憎俺は1人です」

 

「なら良いぜ」

 

 

2人の先輩を屋上に連れて行く。他の人間と距離を取る。

 

 

「で?頼みってのは何だ?」

 

「突然ですみません、先輩方にはこの台本にあるセリフを読んで頂きたいのです」

 

 

そう言って台本を渡す。それを読んだ先輩達の顔が驚愕の色に染まった。

 

 

「お前これを俺達に読ませてどうするつもりだ?」

 

「録音します。そして明日の朝クラスメイトにばら撒いて来月に備えさせます。あ、勿論クラスメイト以外には言いません。Bクラスにメリットが無いので」

 

「そこまで気付いているのか、だが只では出来ないな。ポイントを貰うけど良いよな?」

 

「はい、幾らでやって頂けますか?」

 

「他のクラスだったら全額出せと言ってるところだが、お前は期待の後輩だからな。1人当たり15000ポイントで我慢してやるよ」

 

「ありがとうございます。これからも先輩を頼ってもいいですか?」

 

「おう、どんと来い。それにしても今年も下剋上が見られるかもしれないとはな。いい事だ」

 

 

そう言って2人の先輩は台本を読んでくれた。先輩の連絡先を貰って俺は教室に戻って行った。

放課後、俺は特別棟や上級生の机の数を調べる為にまた1人で探索していた。案の定、2年生は机の数が少なかった。恐らく南雲に歯向かった者たちだろう。2年Bクラスでさえ退学者がいた。

 

調べる事を調べ終えて寮に戻って来た。

 

 

「長州君っ」

 

「うおっ、びっくりした」

 

 

何とドアの前には一之瀬が立っていた。部活をせずに寮に戻る人もいるだろうに何人かに見られたんじゃないか。

 

 

「一之瀬、何でここに?」

 

「その、放課後声かけようと思ったのっ、そしたら長州君急に何処かに行っちゃうからっ、それで寮の管理の人に聞いたらこの部屋だって分かったから、ずっと待ってたんだよっ」

 

 

少し怒った様子。

それはそうと…この寮のセキュリティ甘いよな。原作だと綾小路が三馬鹿と櫛田に勝手に合鍵まで作られて部屋に上がられてる等色々問題がある。

 

にしても何故俺を訪ねて来たんだ。

 

まあ取り敢えず…

 

 

「上がれよ」

 

「あ、うん、お、お邪魔しま〜す」

 

 

一之瀬を部屋に上げる事にした。彼女は目を大きくして部屋の隅々を見ていた。ベッドに座らせる。

 

 

「それで、どうした?何か悩み事か?」

 

「あ、ううん違うのっ、ただ…長州君に会いたかっただけなのっ、あ、深い意味は無いよっ」

 

 

焦って手を振る一之瀬。どうやら用事があった訳ではないようだ。随分と可愛い理由だった。

 

 

「俺に会いに来たのか」

 

「うん、だって長州君、クラスで全然話しかけてくれないんだもんっ、安藤さんとばかり喋ってるっ」

 

「ただの友達だ」

 

「それでも気になるのっ」

 

 

安藤が話しかけてくるから応対してるだけなんだが。それにクラスで他に話す人がいないのはまだ日が浅いからだ。

それは兎も角。

 

 

「悪かった。実はさっきまで学校の調査をしてたんだ」

 

「うにゃっ?」

 

「この学校のシステムが気になってな色々調べてたんだ。その結果がこれだ」

 

 

一之瀬に例の先輩達の捏造証言を流す。

彼女は最初黙って聞いていたが、録音が終わると再び再生した。それを何回か繰り返した。

それが終わると俺はSシステムの説明とAクラスから優秀な順番にクラス分けがされてる事、希望の進路に行けるのは最上位のクラスポイントを取ったクラスだけである事を一之瀬に説明した。

 

 

「…そうだったんだっ、毎月10万貰えるなんておかしいと思ったけど。それに…」

 

「ああ、このままだと俺達は希望の進路に行けない。俺達が希望の進路を叶える為にはより優秀なAクラスよりもクラスポイントを多くする必要がある」

 

「1クラスだけかぁ…厳しそうだね」

 

「ああ、けどBクラスに一之瀬がいて良かった。一之瀬がAクラスだったら俺はもう詰んでたかもしれない」

 

「そんな事ないよっ」

 

 

一之瀬はそう言うがもし一之瀬がAクラスだったらAクラスは団結力のある優秀なクラスになっていたかもしれない。坂柳は兎も角葛城も彼女に触発されて派閥争いよりも協力する事を重点に置いた可能性がある。

 

それに一之瀬のいないBクラスなんてリーダー不在で纏まりが無く、平均より少し上の能力が集まっただけの弱い集団だ。

 

 

「俺は明日これをBクラスに発表しようと思う。ホームルームの時間を先生から購入したから、その時間なら皆も聞いてくれると思う」

 

「それが良いと思うよっ、でも長州君凄いね。私だったら授業中寝ている人を注意するだけで終わってたかも。勉強と運動が出来るけど話すのは苦手だと思ってたから、見直したよっ」

 

 

一之瀬は俺の行動力に憧れの眼差しを向けた。眩し過ぎる。 

 

 

「そう言う訳で、俺が説明不足だったら一之瀬からも補足してくれないか?」

 

「うん、良いよっ」

 

 

承諾してくれた。決まりだな。

 

それから2人で夕食を作ってその日は俺の部屋で2人で食べた。

 

 

 

 

 

翌日の朝、ホームルームの時間。

 

 

「は〜い、Bクラスの皆さんおはようございま〜す。今日はホームルームの時間を購入した人がいるので私からの話はありませ〜ん。それじゃ私はここで見てるね〜」

 

 

そう言って教室のドアの方に移動する星之宮先生。

教室がざわついた。席を立ち、俺は前に出る。

 

 

「突然悪いな。ホームルームの時間を買い取らせて貰った」

 

 

クラス中の視線が俺に集まる。ホームルームの時間を買い取ってまで何を言うつもりなのかと皆の目が言ってる。

 

 

「皆に早速質問する。皆は来月何ポイント貰えると思ってる?」

 

「そんなの10万ポイントでしょ」

 

「俺もそう思ってる」

 

 

口々に皆同じ事を言う。

クラスメイトの大半は来月も10万ポイント貰えると思っているようだ。

 

 

「ああ、皆が言ってる事も正解の1つだ」

 

 

一応肯定を入れておく。

 

 

「だが、皆が言うように来月も10万ポイント貰うには全員の努力が必要なんだ。これを聞いてくれ」

 

 

俺は携帯を取り出す。

 

 

「3年生のいる場所に潜入して録音したものだ。クラスは俺達と同じBクラスだ」

 

 

録音していた物をクラスに流す。

 

 

『なあ、今年の1年BクラスはAクラスになれると思うか?』

 

『いや、無理だな。鈍そうな奴らが多い』

 

『だよな、多分4月の後半になったら授業中に眠り始めるだろうな〜』

 

『気の毒だよな。先生に注意されないからって安心してたら5月振り込まれるポイントが10万から減らされてるんだからよお』

 

『あいつらがどれくらいポイント残せるか当てようぜ。俺は7万ポイントくらいは残ると思うな〜。3万は授業態度の悪さで吹き飛ぶと思うぜ』

 

『俺は6万くらいだと思う。テストの点数が悪そうな奴らが多いからな。そこで減点されると思うぜ』

 

『真面目に授業受けてた奴とかは可哀想だよな。自分達からは減点されないのにクラスメイトのせいで連帯責任でポイントが減ってるんだからなあ』

 

 

ここで録音を一旦止める。

 

 

「と言うわけなんだ。もし授業中に私語や居眠りをしてしまうとポイントが減らされる。加えて4月中にテストもあるらしい。そこで更にポイントが減らされるみたいなんだ」

 

 

「な、マジかよっ」

 

「嘘でしょ、星之宮先生っ」

 

 

Bクラスが星之宮先生を見るが先生は笑って返すだけだった。その反応を見てBクラスはこれが現実だと確信する。

 

「皆、思い当たる節は無いか?例えば食堂の無料商品とかコンビニの無料コーナーがあったのを一度は見ただろう?

あれはポイントを使いすぎた人達の救済措置じゃなくてポイントが振り込まれない人達への救済措置だったんだ」

 

「じゃ、じゃあ、もし仮に俺がテストで悪い点を取ったら俺は無料コーナーを利用する必要があるって事か?

逆にテストの点数が高い奴は利用する必要が無いって事かよ?」

 

 

勉強に自信が無さそうな少し脳筋タイプの男子がそう聞いてくる。

 

 

「いや、テストの点数も授業態度の減点もポイントが減らされるのはクラス単位だ。このBクラスには毎月全員同じ額のポイントが振り込まれる」

 

 

さっきの録音をもう一度流す。

 

 

『真面目に授業受けてた奴とかは可哀想だよな。自分達からは減点されないのにクラスメイトのせいで連帯責任でポイントが減ってるんだからなあ』

 

 

そこを聞いて成績が良さげなクラスメイトの顔が青ざめる。何せ自分達は問題無い点数を取っていても誰かが点数が低かったらポイントが減額されると分かったからだ。

 

 

「で、でもさあ、6万以上貰えれば別に良くない?」

 

 

女子の1人がそう聞いてくる。周りも「まあそうだよね」と同調する。だがそれでは駄目だ。

 

 

「いや、出来れば皆には9万ポイント以上残して貰いたい」

 

「長州、その理由は?」

 

 

冷静な神崎が俺に尋ねる。

俺は再び携帯を取り出した。

 

 

「その理由はこれだ」

 

 

音声を流す。

 

 

『なあ、B〜Dクラスの奴ら5月にどんな反応すると思う?』

 

『そりゃ荒れると思うぜ、何せAクラス以外は希望の進路に行けないんだからよお』

 

『だよな、あ〜あ全く気の毒だよな』

 

『BクラスならAクラスにワンチャンなれるんじゃないか?』

 

『いやなれないだろ、今年のAクラスは優秀だ。5月に配布されるプライベートポイントも9万以上出るだろう』

 

『だよな〜、あ〜あ他のクラスは災難だな〜、自業自得とはいえクラスポイントを減らした結果、希望の進路にも行けないんだからな〜』

 

『けどBクラスが9万以上ポイントを残せたらAクラスに昇格できるかもしれないぜ』

 

『だな、まあ見守る事にしようぜBクラスがAクラスになれた事なんか殆ど無いけどな。何せAクラスから優秀な順にクラス分けされてるんだからな』

 

『卒業時までクラスポイントが変動するなんて詐欺だよな、Aクラスの奴らも安心出来ないぜ』

 

 

音声を止める。もう一度流す。2周目が終わった時全員の表情が変わっていた。

 

 

「どういう意味?希望の進路に行けないって」

 

「Aクラスじゃないと希望の進学先に行けないの?」

 

「先生、本当なんですか?本当に俺達は希望の進路に行けないんですかっ」

 

 

その悲痛な叫びにも星之宮先生は答え無かった。Bクラスの面々の顔が青くなる。

 

 

「今の話分かったか?このクラスはこのままだと希望の進路に行けないかもしれない。もし本気で進路を叶えたいならAクラスよりポイントを多く残す必要がある」

 

 

「「「「「は、はああああ!?」」」」」

 

 

クラスが混乱する。取り敢えず手で制止する。

 

 

「ホームルーム中だ。黙って聞いてくれ。まだ続きがある」

 

 

一之瀬も割って入りクラスを落ち着かせてくれた。

彼女に感謝しながら俺は続ける。

 

 

「希望の進路を叶える為には卒業時にクラスに振り込まれるポイント、通称クラスポイントを他のクラスよりも高く保つ必要がある。そうする事で俺達はBクラスからAクラスに上がれる。5月で全てが決まる訳では無い。だから皆は卒業までに確実に学力を上げて行けば良い」

 

「けど、この1ヶ月で出来る事もある。それは初期のクラスポイントを出来るだけ多く残す事だ。そのためにあるらしいテストでは高得点を取り、授業を真面目に受ける。これだけは徹底出来ると思う」

 

 

ホームルームも時間が無くなって来た。

 

 

「今の俺達に出来る事は取り敢えずそれだけだ。だから来月までは頑張ってみよう。それで来月先生からの説明を受けて、新たな作戦を立てる。それしか無いと思う」

 

 

時間切れだな。ここまでだ。

 

 

「俺からは以上だ。何か分からない事があったら俺に聞きに来てくれ。可能な限り答える」

 

 

そう言って席に戻った。

 

同時にチャイムがなった。全員で1限目の準備を始める。

 

 

 

「長州、一緒に昼良いか?」

 

 

昼休み神崎が俺を誘って来た。隣には柴田と渡辺、浜口もいる。

皆俺の話が気になるようだ。

 

 

「ああ良いぞ。聞きたい事があるんだろ?」

 

「話が早くて助かる。そうだ」

 

 

5人で昼食を摂る。神崎が口を開いた。

 

 

「長州はこの学校の仕組みに昨日から、いや、初日から気付いていたのか?」

 

「僕も気になるところです」

 

 

向かい側の神崎と浜口が俺の方を見る。

 

 

「ああ、先生の説明に少し違和感を覚えてな、先生は毎月ポイントが振り込まれるとは言ったけど10万振り込まれるとは言わなかった。それで上級生に聞いて見ようと思ったら偶然この話を聞いたんだ」

 

「そうか、実は俺も違和感を感じていたんだ。だが長州の朝の説明を聞いて納得した部分もある。世の中そんな上手い話は無い」 

 

「僕も同意見です。この学校に入っただけで希望の進路を叶えて貰おうなんて甘い話だと思いました。優秀なものだけが好待遇を受けるなら納得です」

 

 

神崎と浜口はやはり違和感を覚えていたようだ。流石Bクラス、頭は良い奴らだ。

 

 

「俺はちょっと混乱してるぜ。あんな分かりにくい説明する先生がいるか?」

 

「俺もだ。長州の言う事が正しければこの学校、普通じゃないよな」

 

 

柴田と渡辺はちょっとついて行けなかったようだ。正直彼らの方が普通だ。

 

 

「来月からどうなるんだろうな」

 

 

柴田が口にした言葉に答えられる者はいなかった。

 

 

そして、俺達Bクラスは5月を迎えた。

 

 

 

 

 

 






Bクラス√も難しい。原作あまり読んで無いから浜口、柴田と渡辺の口調が分からない。
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