入学試験でデルタアクセルするとどうなるのか!! 作:交響魔人
トリア帝国の国境沿いに作られたデュエルリング。
ここで、一組のデュエルが行われてようとしていた。
どちらも女性だ。片方は柔らかそうな蒼い髪を腰まで伸ばした美人といって通る外見。
もう片方は金髪縦ロールの少女、メル。
「随分と連勝しているみたいだけど、それもここまで。このデュエルを制して、この騒ぎを終わらせる。」
「私とデュエルするトリア帝国人は全員そう言って負けて行ったわ。トリア帝国では流行っているの?」
青い髪の女性はトリア帝国人、キャニー。仲間への侮辱に視線を鋭くするも、深呼吸して落ち着く。
「始めましょう。」
「そうね、始めましょう。」
『『決闘!』』
メル ライフ4000
手5 フィールド
魔法・罠
キャニー ライフ4000
手5 フィールド
魔法・罠
「行くわ。私の先攻、ドロー!魔法カード、光の援軍を発動!デッキの上からカードを3枚墓地に送り、デッキからライトロード・ハンター ライコウを手札に加える!」
墓地にジェイン、ガロス、ライラ、ルミナスを墓地に送りながら、優秀なリバース効果持ちモンスターをキャニーはサーチする。
「私はモンスターをセット、これでターンエンド。」
メル ライフ4000
手5 フィールド
魔法・罠
キャニー ライフ4000
手5 フィールド セットモンスター
魔法・罠
「私のターン、ドロー。私の場にモンスターが存在しない事で、インヴェルズの魔細胞を特殊召喚。」
「攻撃力0を攻撃表示、となれば次に来るのは…。」
「魔細胞を生け贄に、インヴェルズ・ギラファを召喚。」
「レベル7を生け贄1体で召喚…。」
「インヴェルズを生け贄にしている事で効果発動、そのセットモンスターを墓地に送り、ライフを1000回復」ライフ4000から5000
「くっ、ライコウが…。厄介な。」
「バトル。インヴェルズ・ギラファでダイレクトアタック!」
「きゃああっ!」ライフ4000から1400
「メインフェイズ2、カードを2枚伏せてターンエンド。」
メル ライフ5000
手2 フィールド ギラファ
魔法・罠 伏せ2
キャニー ライフ1400
手5 フィールド
魔法・罠
キャニーは手札を見つめる。ライトロード・ビースト ウォルフ3枚におろかな埋葬、死者転生。正直、このままではまずい。
だが、状況を打破するカードならある。
「私のターン、ドロー!カードを1枚伏せて速攻魔法、リロードを発動!手札を4枚デッキに戻し、新たに4枚ドロー!リバースカードオープン!魔法カード、おろかな埋葬を発動!デッキからライトロード・ビースト ウォルフを墓地に送り、墓地に送られたウォルフの効果発動。墓地から特殊召喚!」
「攻撃力2100を攻撃表示…。」
「さらにウォルフを生け贄に、ライトロード・エンジェル ケルビムを召喚!効果発動、デッキの上からカードを4枚墓地に送り、相手のカードを2枚まで破壊!ギラファと伏せカードを破壊!」
「それにチェーンして罠発動、侵略の手段。デッキからインヴェルズの斥候を墓地に送り、ギラファの攻撃力を800ポイントアップ。これにチェーンして速攻魔法、侵略の一手。場の生け贄召喚したギラファを選択。手札に戻して1枚ドローする。」
墓地にライトロード・レイピア、ライト・バニッシュ、貪欲な壺、放浪の勇者フリードが墓地へ送られる。
「レイピアはタイミングを逃すため装備出来ない…。私は手札からライトロード・レイピアを2枚、ケルビムに装備する!これで攻撃力は1400ポイントアップして、3700!バトル!ケルビムでダイレクトアタック!」
「悪あがきね。次のターン、どうなるかを知らないの?」ライフ5000から1300
「それはどうかしら?これまでのデュエルで手の内を晒し過ぎた。貴女のデッキはオミトオシよっ!!私はカードを1枚伏せてターンエンド。」
メル ライフ5000
手4 フィールド
魔法・罠
キャニー ライフ1400
手1 フィールド ケルビム
魔法・罠 レイピア レイピア 伏せ1
「私のターン、ドロー。メインフェイズ1の開始時に墓地からインヴェルズの斥候を攻撃表示で特殊召喚。」
「手札には先ほど回収したインヴェルズ・ギラファ。その召喚はさせない!永続罠発動!生け贄封じの仮面!これがある限り、お互いにモンスターを生け贄に出来ない!」
ケルビムをエースモンスターにしているだろうに、思い切ったメタカードを使ってきたことにメルはやや驚く。
「でもそれを使ってしまえばケルビムは使えなくなるけど?」
「だとしても、お前の戦術を瓦解させられるなら十分!インヴェルズの下級モンスターなど、ライトロード・モンスターならば十分にねじ伏せられる!」
「私は魔法カード、強制転移を発動。斥候とケルビムのコントロールを入れ替える。」
「こ、コントロール転移?!」
「対策すれば勝てると思った?他の戦術なら用意していて当然でしょう?バトル。ライトロード・エンジェルケルビムで、インヴェルズの斥候を攻撃。」
「きゃああああああああ!」ライフ0
ヒルゼド共和国。
デュエルモンスターズ省の議員達は、ビアホールに繰り出していた。
「いやはや、一時はどうなる事かと思っていましたが。」
「これでダイン鉱石は我らの物。」
「帝国め、思い知ったか!」
仕事は予算を中抜きした後で下請けに丸投げ。下請けが失敗すれば責任を押し付け、成功すれば手柄は横取り。
親の七光りで当選した二世、三世議員は無能がはびこり、腐敗が横行している彼らは今回、新たな利権とそれに伴う各種開発事業。
それに加えて仮想敵国たる帝国に勝ったという高揚感をいかに宣伝して次の選挙に勝つか、しか考えていない。
その醜態を、別室からみている者が居た。
「操り人形の方が使いやすい、と思っていたけど…。これは考え物かしら。」
隠しカメラからの映像を前に、つまらなそうに呟く金髪縦ロールの豊満な身体つきの少女、メルは金色の瞳を半眼にしながら呟く。
「名も無きファラオも、バクラも、そしてあのダーツも居なくなった…。今、この時代ならば。私を阻める者は誰一人いない。」
ウジャド眼が刻まれた腕輪をなでながら、メルは呟く。
シェザール・ヴィ・トリア第一皇子。眉目秀麗な青年は髪の毛をかきむしっていた。
「馬鹿な…たった一人にここまで連敗しただと?」
「申し訳ございません、殿下。ライトロード使いまで敗北するとは。」
デュエルモンスターズ省の長官は、黒々としたオールバックの頭を深々と下げる。
「どうなっている!ダイン鉱石を巡るヒルゼド共和国との領土問題を解決するための親善デュエル。互いに9名ずつ出し合っての総力戦で、8勝してほぼ勝利は確実だったのではないのか!」
「それが、共和国が新たに用意したデュエリストに6連敗を喫し、もはや残るは1名…。」
「ならば相手のデッキを研究して対策すればいいだろう?どんなデッキなのだ?」
「闇属性のデッキで、生け贄召喚が主要戦術…。ただ、他にも隠し玉があるらしく、敗北したデュエリストの3名はその後亡くなっております…。殿下、こちらも新手を用意しましょう。残念ながら、残った者は数合わせ。勝てるとは到底思えませぬ。」
「どこから借り受けろと?ミズガルズ王国のオージーン王子とは懇意だが、来てくれるかどうか…。」
そんな会話をしているところに、若い男が駆け込んでくる。
「殿下、長官!良い知らせと悪い知らせがあります!」
「良い方から伝えろ。」
「リナ皇女殿下が帰国しました。」
「おお!これで問題は解決か。それで悪い知らせは?」
「同じ相手に三連敗した事で、プロデュエリスト引退規定に引っ掛かりました…。帰国後は引退と婚約者探しを行わねばなりません。」
スッとシェザール皇子は切れ長の目を細める。
「長官。今は非常時だ。この際、引退は撤回させろ。」
「恐れながら殿下。皇族が交わした約束を破っては、示しが尽きません。」
「ならば、お前がどうにかしてくれるのだろうな?そもそも、三連敗を喫したとはいえ、相手は現デュエルチャンプ。負けても仕方なかろう?」
冷ややかな眼に、長官は震えあがる。
病床の現皇帝に代わり、政界、財界をまとめ上げ、外交もこなし、トリア帝国を一つにまとめ上げている敏腕皇子。
「ただいま戻りました。お兄様。」
つかつかと歩いて来る妹を見て、シェザールは笑みを浮かべる。
「よく戻ってきてくれた。お前にやってもらいたい事がある。」
「お兄様は以前こうおっしゃりました。『皇族の約束は血よりも重い』と。同じ相手に三連敗するようなら引退する、と宣言してプロリーグ入りした以上、敗れたならば潔く身を引くべきです。」
「分かっている。だから延期するだけだ。それなら約束を破った事にはならん。」
「お兄様。共和国との利権問題で我が国が追い詰められた話なら道中で聞きました。だからお兄様に紹介した人物が居ます。」
「なんだ?」
「入ってきて。」
歩いてきた東洋人に、シェザールは目を見開く。
「紹介します。私が三連敗を喫した日本人で、現デュエルチャンプ。リュウドー。そして、私の婚約者候補に立候補してくれました!」
「…チャンプ殿、同性として忠告する。リナは貴公の手に負える妹では無いぞ?身内でもあまりお勧めできん。四六時中デュエルの事ばかり、カードが収められた倉庫で半日もデッキ調整をする奇人、変人だ。」
実兄の言葉に、リナは荒い息を吐きながらにらみつける。それをここで暴露するな、という視線をシェザール皇子は無視する。
「おそれながら殿下。デュエリストとはそういう物です。勝つために、観客を魅了するために持ちうるすべてをつぎ込む。殿下は政界、財界、外交に多大な労力を割いておられますが、事前準備は入念に行われるでしょう?」
「…なるほど。すまないな、リナ。私はどうもデュエルモンスターズには苦手意識がある。」
「恐れながら殿下にとって必要なのは、御身を悩ませている隣国との利権問題の解消でしょう。デュエルで決めるならば、得意とするところです。」
「よし、お前に一任する。」
「で、殿下!いくらなんでも、飛び入りの者に任せるのは!」
「現デュエルチャンプより腕の立つデュエリストなど、伝説のデュエリストぐらいだろう。それとて、法外な金がかかる。リュウドー殿、見事利権を我が国にもたらしてくれれば、妹との婚約を認めよう。」
「殿下!他国の男が皇女と婚姻など。」
「それがどうした。今はダイン鉱石を得るのが先だ。確保しておけば、間違いなく多大な利益を齎す。」
その慧眼に龍道は感心する。D・ホイールの基幹部品に必要なのがダイン鉱石であり、のちのクラッシュタウンではそれを巡って二つのグループが争うほどだった。
それにしてもこの側近は、事あるごとに実質最高権力者の発言を咎めているが…。よほど有能な人物なのだろうか?
長旅の疲れを癒してほしい、と言われて案内された部屋にて龍道はゆっくりと休む。
なれない異国の地というのは、やはりストレスがたまる。
そんな龍道の部屋がノックされる。
龍道が返事をするより早く、扉が開かれて一人の少女が入室する。
「入るわよ」
「リナ皇女?!」
ブルーのカクテルドレスを着こなし、銀色の髪留めを付けて現れたリナに龍道は驚く。
「案内してあげるわ。」
「…他国人の案内を皇族がするのは。」
「私がしたいのだから、別にいいの。さぁ、来て!」
一緒にあちこちを見て回る中、使用人であろう者達はリナ皇女が他国人の異性を連れている事に驚きつつも、お相手が現デュエルチャンプである事に納得しているようだ。
やはりこの地位は色々と便宜が図れる。
「見つけたぞ!さぁ、このボク様とデュエルしろ!ボク様が代表戦から外されるなど許されない!」
線の細い美形だが、かなり我儘な性格が見て取れる。
「失礼だが、本来デュエルする予定だった人か?」
「そうだ!」
居合わせたリナ皇女は額に手を当てる。
「メランダー子爵。彼は私よりも強いデュエリストで、お兄様が認めたわ。その決定に不満があるなら。」
「だからこうやって、格の違いを証明しに来た!さぁ、構えろ!」
『『決闘!』』
龍道 ライフ4000
手5 フィールド
魔法・罠
メランダー ライフ4000
手5 フィールド
魔法・罠
「先攻はボク様だ。ドロー!フフフ、やはりボク様は天才だ!手札のキラートマトを墓地に送り、魔法カード、ワン・フォー・ワンを発動!デッキから魔導サイエンティストを特殊召喚!ライフを1000払う事で、レベル6以下の融合モンスターを特殊召喚する!ライフを2000ポイント払い、二体のクリッチーを特殊召喚だ!」ライフ4000から2000
出てきたのは、三つ目の魔女。
「さらにボク様は魔導サイエンティストを生け贄に!」
そのセリフに対し、龍道の警戒心が凄まじく上昇する。
その反応が想定外だったリナ皇女は、龍道の横顔をじっと見つめる。
「魔法剣士トランスを召喚する!」
出てきたモンスターを見て、龍道の警戒心がかなり薄まる。
一体どのモンスターを召喚されることを恐れていたのか、リナ皇女にはわからない。
「レベル6の魔法使い族2体を生け贄に捧げ、現れろ、黒の魔法神官!」
思わぬロマンカードの登場に龍道は感心する。
なるほど、こういうカードを使うためなら魔導サイエンティストは面白いカードになる。やはり射出系モンスターこそが諸悪の根源。
射出系モンスターのバーン効果を乱用するデュエリストサイドこそ諸悪の根源ではないはずだ。多分、メイビー。
「どうだ!攻撃力3200!しかも、罠カードは無効にできる!」
「ならここで俺は手札から機動要犀トリケライナーの効果発動。相手が3体以上のモンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚に成功したターン、手札から特殊召喚できる。」
「守備力2800か…。ターンエンド。」
龍道 ライフ4000
手4 フィールド 機動要犀トリケライナー
魔法・罠
メランダー ライフ2000
手2 フィールド 黒の魔法神官 魔法剣士トランス
魔法・罠
「俺のターン、ドロー!機動要犀トリケライナーの効果発動、スタンバイフェイズに守備力が500ポイントダウンする。」
「フン、守備力2300など、ボク様の前では役に立たない!」
「俺はチューナーモンスター、ジェネクス・コントローラーを召喚。レベル6の闇属性、機動要犀トリケライナーに、レベル3のジェネクス・コントローラーをチューニング。S召喚!Lv9!レアル・ジェネクス・クロキシアン!」
現れた機関車に、メランダーは驚く。
「な、何だと!シンクロ召喚…。ま、まさかお前は、お前のデッキは。」
「そう、俺は。」
「チャンプから盗んだデッキだな!」
その思い込みに、リナ皇女が突っ込む!
「現役チャンプだぁっ!」
「そんなはずはない!そもそも現役チャンプがどうして我が国に…。」
「その前にデュエルを続けさせて貰おうか。クロキシアンがS召喚に成功した時、相手の場の一番レベルが高いモンスターのコントロールを得る。」
「何だと!ボク様の場で一番レベルが高いのは、黒の魔法神官!あ、あれ?」
気が付くと、黒の魔法神官はメランダー子爵の場に居ない。
「え?どういう事?」
リナ皇女も周りを見渡す中。黒の魔法神官がレアル・ジェネクス・クロキシアンから降りてくる。
一体いつの間に乗り込んだ?という視線が黒の魔法神官に集中する。
「バトルだ。黒の魔法神官で、魔法剣士トランスを攻撃」
「うぎゃああああ!」ライフ2000から1400
「レアル・ジェネクス・クロキシアンでダイレクトアタック!」
「こ、このボク様が~!!」ライフ0
ライフが尽きたメランダーはショックを受けていたが、ややあって立ち直る。
「ボク様が負けた…。分かった、代表試合は君に譲る…。」
「改めて名乗ろう。俺は龍道優一。現役チャンプをやっている。」
「…本当にチャンプなのか?」
「さっきからそう言っているでしょう!一度思い込んだら周りの意見など聞きやしない…。」
「メランダー殿。何故そこまで強硬な態度をとった?確かに俺だってそんな事を言われたら納得は出来ないが。」
「…リュウドーチャンプ。これは我が国の問題。であれば、祖国の問題に対して敢然と先陣をきるのは帝国貴族の誉れ。」
彼は彼なりに、祖国の為に尽力しようとしているのだろう。
とはいえ、一国の命運をかけたデュエルに【黒の魔法神官】で行くのは…いや、魔法族の里で魔法と罠をロックするデッキなら十分強力ではあるが。
それか伝説の都アトランティスとカタパルトタートルを持たせれば、放っておいても勝つだろう。
「分かった。であればこのデュエル。必ず制して貴国に恩恵をもたらすと約束しよう。」
メランダー子爵が立ち去ると、大勢の若者達が集まってくる。男性が多い。
歓迎されているわけではないようだ。全員、腕にデュエルディスクをつけている。
「うっ、リュウドー!こっちに来て!」
「知り合いのようだけど、いいのか?」
「知り合いだから何を考えているのか大体わかるの!」
とはいえ、逃げても追われるのは目に見えている。
「リナ皇女殿下!聞きましたぞ!婚約者候補を選ぶと!」
「悪いけど、もう決まったわ。私はリュウドーチャンプと」
「ならば、リュウドーを倒せば現役チャンプになった上にリナ皇女殿下と婚約できるわけだな!絶好のチャンス!」
「フフフ、ならばこの私から挑ませて」
「待て、ワタクシが先だ!」
「いいぞ、その調子だ。まずはあいつ等でチャンプの戦術を見切る、疲れたところを見計らって…」
どうやら一枚岩ではないらしく、さっそく仲間割れを起こしている。
「順番に相手をしよう。」
結論から言うと、メランダー子爵はマシな方だったと理解出来るレベルだった。
俊足のギラザウルスの特殊召喚、デビルズ・サンクチュアリでトークンを特殊召喚してから攻撃力2400以上の上級モンスター、マテリアルドラゴンなどを生け贄召喚。
あるいはコストダウンを絡めて始祖神鳥シムルグ、フェルグラントドラゴンなどの最上級モンスターのレベルを2つ下げて生け贄召喚する。
もしくは戦闘では破壊されない魂を削る死霊、翻弄するエルフの剣士、機動砦ギア・ゴーレム、アステカの石像で守りを固める。
中には名推理を使ってくる者も居た。
ミスト・ボディ、閃光の双剣-トライス、デーモンの斧といった装備魔法を好み、罠カードは炸裂装甲、砂塵の大竜巻、ドレインシールドなどが多い。
とはいえ、思わぬカードを使ってくるデュエリストも居た。
「フフフ…ワイトキングは墓地にワイトがいれば攻撃力はドンドン上がる!魔導雑貨商人とのコンボ、思い知ったか!」
魔導雑貨商人で墓地を肥やし、馬頭鬼でワイトキングを蘇生させたトリア帝国の貴族少年は得意げにメガネを持ち上げながら告げてきた。
「雲魔物-ニンバスマンを生け贄に捧げ、宣告者の預言を発動!儀式召喚、神光の宣告者!サルベージを発動、墓地から二体の雲魔物-羊雲を手札に戻す!」
【神光の宣告者】に天使族の【雲魔物】を採用、サルベージで神光の手札コストを確保する、という戦術は中々斬新だった。
龍道の前世では魔界発現世行きデスガイドから儀式魔人リリーサーを出されて出てくることが多かったからだ。
他には、世界に3枚しかないと言われているゼラとゼラの儀式を持っていたトリア帝国貴族の青年の財力には素直に関心した。
アナシスでさえ持っていないのに。
中には令嬢も混ざっており、デュエル前に龍道は「女性同士でも婚約できるのか?」と思わず真顔で聞いたときはリナ皇女が「そんなわけないでしょうがぁ!」と喚いた。
長身で金髪赤目の綺麗な巨乳貴族令嬢は自分の弟を婚約者にさせたかったとの事だが…そんな彼女の切札は、バーサーク・デッド・ドラゴンだった。
最終突撃命令とおジャマトリオで勝負を仕掛けてきた時、龍道の場にミラーフォースが無ければ負けていただろう。