入学試験でデルタアクセルするとどうなるのか!!   作:交響魔人

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せっかく二次創作を書くなら、作中でデュエルしていないキャラクターのデュエルを書きたくなります。


龍道、チャンプ防衛線

 セブンスターズと鍵の守護者による三幻魔の騒動。

 これにより、影丸理事長は失脚。

 スポンサーは居なくなったが、代わりに海の大商人、アナシスと契約を結んだ。

 

 

 どうしても、保護したい人たちがいたからだ。

 

 

「…この度は、祖父がご迷惑をおかけしました。」

「君に落ち度はない。影丸アキラ君。」

「高校は退学して、働いて」

「いや、高校生活は一生に一度だ。卒業はしておいた方がいい。」

「…あの。デュエルアカデミアを受験したのは。」

「高校生活を送ってみたい、というのはあった。今では、プロリーグに行って正解だとわかっているが。」

 

 影丸理事長のお孫さん、アキラ少年に龍道は穏やかに話す。

 反論しようとしたアキラ少年だが、龍道の経歴を思い出し、大きく頷く。

 

 ちなみに監視も兼ねて送り込まれていた理事長の配下も、継続雇用した。

 影丸理事長は三幻魔を復活させて永遠の命を手に入れる野望の為に多くのアカデミア生を「海外留学」扱いにして実験に使ってきたのだが…その責任を問われ、凄まじい賠償金を払わねばならなかった。賠償金自体は払いきったが、多くの組織、施設を手放さざるを得なかった。

 

 

「アキラ君はデュエルをするのか?」

「チャンプに比べれば拙いですが…。心得は。そうだ、デッキを見てくれませんか!」

 

 

 渡されたデッキは、死皇帝の陵墓デッキだ。大型モンスターを展開しつつ、創世神による蘇生も視野に入れたデッキ。

 

「…陵墓デッキはライフ消費が激しい。魔法吸収、オプション・ハンター、ドレインシールド、神の恵みを入れているのは良いが、守護天使ジャンヌを入れて…速攻魔法、収縮やフォースを入れておくといいかもしれない。」

「あの…神の宣告を抜いて、代わりに盗賊の七つ道具、トラップ・ジャマーと入れ替えるのはどうでしょう?」

「神の宣告はモンスターの召喚、特殊召喚にも対応しているからな。神の宣告は入れたままでいいだろう。試しにトラップ・ジャマーは入れてもいいかもしれないが。」

 

 

 そう言いながら、守護天使ジャンヌ、収縮、フォースを龍道はアキラ少年に手渡す。

 

「い、いいんですか?!」

「俺が持っていても使わずファイルに挟まったままになる。だったら君が使ってくれた方がいい。」

 

 

 

 

 現役チャンプとなると色々と忙しい。講演会やサイン会。とはいえ、一番重要なのはエキシビジョンマッチの相手だが。

 

 

「よく来てくださいました。アナシス殿。それに、龍道チャンプ」

 

 ガラム財閥当主、ゴア・ガラムに招かれた龍道はパーティを楽しむ。

 とはいえ、わざわざ呼び出された以上デュエルだろう。

 

 それまでは楽しもうと考えた時。

 

 

「あの、龍道チャンプ!ボクとデュエルしてくれませんか?」

「こ、こらシド!息子の非礼をお詫びします…。ですが、どうか聞き入れてくれませんか?」

 

 

 窘めるガラム財閥当主だが、それは本心では無いのだろう。これを拒めば、アナシスの面子を潰すことになり受けざるを得ない状況を作り出した。

 

 

「では、少し場所をお借りします。」

「用意させよう。おい…」

 

 

 部下に命じて、バルコニーを空けさせるゴア・ガラム。

 アモン・ガラムに声をかける令嬢がおり、その会話が龍道の耳にも届く。

 

 

「何を考えているの?どう考えても相手にならないのに。」

「もしも勝てれば、凄まじい話題になる。負けても、シドを責める者はいない。」

「トムとキース・ハワードの再現を狙ったと?」

「おそらく。」

「それで、勝てそう?」

「…すぐにわかる。」

 

 

 

 なるほど、そういう事か。

 義理とはいえアモンの弟なら、【雲魔物】かあるいは【天使族】と言ったところか。

 

 

「急な申し出を受けてくれて、ありがとうございます!」

「構わない。では、始めよう。」

 

 

 

 

 

『『決闘!』』

 

 

龍道 ライフ4000

手5 フィールド 

    魔法・罠 

シド ライフ4000

手5 フィールド 

    魔法・罠 

 

「先攻はどうぞ」

「ならば頂こう。俺の先攻、ドロー!堕ち武者を通常召喚、効果発動、デッキからアンデット族を墓地へ送る。ゾンビ・キャリアを墓地へ。手札を1枚デッキの上に戻し、墓地からチューナーモンスター、ゾンビ・キャリアを守備表示で特殊召喚。」

「チューナー、という事は」

「Lv4の堕ち武者に、レベル2のゾンビ・キャリアをチューニング。S召喚!Lv6、イモータル・ドラゴン!」

 

「ちょ、ちょっと待って!それじゃあ、ゾンビ・キャリアを一度墓地に送れば、手札の数だけ蘇生できるの?!」

「自身の効果で特殊召喚したゾンビ・キャリアは除外される。」

「そ、そうなんだ…」

 

 新設させた除外ゾーンにゾンビ・キャリアを置きながら、龍道は答える。

 

 

「イモータル・ドラゴンの効果発動、デッキからLv4の牛頭鬼を墓地へ送る事で、イモータル・ドラゴンのレベルを墓地へ送ったモンスターとのレベルの差と同じにする。」

「え、ええ?」

「Lv6からLv4を引くので、レベル2となる。墓地へ送られた牛頭鬼の効果発動、墓地から堕ち武者を除外する事で、手札からアンデット族を特殊召喚。チューナーモンスター、ユニゾンビを特殊召喚!ユニゾンビの効果発動、デッキからアンデット族を1体墓地へ送る事でレベルを1上げる。馬頭鬼を墓地へ送る。」

「ま、まだ続くの…?」

 

「墓地の馬頭鬼を除外し、墓地から牛頭鬼を特殊召喚。牛頭鬼の効果発動、デッキから2体目の馬頭鬼を墓地へ送る。レベル4の牛頭鬼にLv4となったユニゾンビをチューニング。S召喚!Lv8、巨骸竜フェルグラント!Lv8のフェルグラントに、レベル2となったイモータル・ドラゴンをチューニング!S召喚!Lv10、真紅眼の不死竜皇!ターンエンド。」

 

 

 

龍道 ライフ4000

手3 フィールド 真紅眼の不死竜皇

    魔法・罠 

シド ライフ4000

手5 フィールド 

    魔法・罠 

 

 

 

「こ、これがシンクロ召喚…。僕のターン、ドロー!フィールド魔法、天空の聖域を発動!」

「天使族デッキか…」

「手札のホーリー・ジェラルを捨てて魔法カード、コストダウンを発動!墓地へ送られたホーリー・ジェラルの効果でライフを1000ポイント回復!」ライフ4000から5000

 

 レベルを下げた、となれば出てくるのは。

 

「天空騎士パーシアスを召喚!レベル5だけど、今はレベル3だから召喚出来る!さらにパーシアスを生け贄に、天空勇士ネオパーシアスを特殊召喚!」

「天空の聖域が発動している場合、相手のライフより多ければその数値分、攻撃力がアップするモンスター。今は3300か。」

「装備魔法、ダグラの剣を装備!これで攻撃力は3800!バトルだ!」

 

 

「俺は真紅眼の不死竜皇の効果発動、相手ターンに墓地のアンデット族を特殊召喚。墓地から巨骸竜フェルグラントを特殊召喚。」

「だけど、攻撃力はこちらが上だ!」

「フェルグラントが特殊召喚に成功した事で効果発動、相手フィールド、墓地のモンスター1体を除外。パーシアスを除外。」

「そんな!僕は、ターンエンド…」

 

 

 

龍道 ライフ4000

手3 フィールド 真紅眼の不死竜皇 巨骸竜フェルグラント

    魔法・罠 

シド ライフ4000

手0 フィールド 

    魔法・罠 天空の聖域

 

 

「俺のターン、ドロー。バトル。真紅眼の不死竜皇と巨骸竜フェルグラントでダイレクトアタック。」

「わああああああ!」ライフ5000から2200、2200から0

 

 

 

 

「シド!大丈夫か!」

「アモン兄さん…。勝てなかった。」

「相手は現役チャンプだ。無理もない、よく頑張った。」

 

 

 

 大人げないとは思うが、チャンプの肩書を持っている以上、敗北は許されない。

 とはいえ、周囲の視線はやや冷たかった。

 

 

 

 

 

 

 精力的に活動しているさなか、龍道に知らせが入る。

 

 

「防衛戦の相手が決定?」

 

 いずれ来る、とは思っていた。それはエド・フェニックスになるだろう。だが、今は破滅の光の騒動で手一杯。

 

 

 想定より早いチャンプへの挑戦権を賭けた大会で優勝したデュエリストは…。

 初の防衛戦。その相手はプロリーグで最初に対戦した、リナ・ヴィ・トリア第三皇女だった。

 

 

 

 海馬ドームにて。

 

 

『さぁ、ニューチャンプ、初の防衛戦!その対戦相手は、リナ皇女殿下!プロリーグ入りのファーストデュエルの相手が、今度は防衛戦のファーストデュエルです!チャンプへのリベンジ達成なるか!』

 

「…ここまで来たわ。行くわよ、リュウドー!私の持ちうるすべてを駆使して、今日こそ勝って見せるわ!」

「行くぞ」

 

 

 

 

『『決闘!』』

 

 

龍道 ライフ4000

手5 フィールド 

    魔法・罠 

リナ ライフ4000

手5 フィールド 

    魔法・罠 

 

 

「私の先攻、ドロー!手札から墓守の司令官を墓地に送り、効果発動!デッキからフィールド魔法、王家の眠る谷ネクロバレーを手札に加えて発動!」

 

 フィールドが墓守の聖地に代わり、龍道は【墓守】と思ったが、直後に墓守の派生デッキと判断する。というのも…

 

 

 

「神獣王バルバロスを召喚!このカードはレベル8だけど、生け贄無しで召喚出来るわ!ただし、攻撃力は1900に下がってしまうけどね!」

 

 

 もうこの時点でほぼ確定だ。まさか、wikiが無いこの世界で思いつくとは。

 

 

「カードを3枚伏せてターンエンド!」

 

 

龍道 ライフ4000

手5 フィールド 

    魔法・罠 

リナ ライフ4000

手1 フィールド 神獣王バルバロス

    魔法・罠 王家の眠る谷ネクロバレー 伏せ3

 

 

「俺のターン、ドロー。」

「ライフを1000払って永続罠、スキルドレイン!フッフッフ、墓地からの特殊召喚と、墓地のカードの除外。それに場のモンスター効果を封じたわ!」ライフ4000から3000

「大嵐を発動。」

「玉座の座り心地が良すぎて眠いみたいねッ!カウンター罠、八式対魔法多重結界!手札から王家の眠る谷ネクロバレーを捨てて、魔法カードの発動と効果を無効にして破壊する!」

 

 

 スキルドレインにより、バルバロスは攻撃力3000に戻る。

 

 

「相手の場のモンスターが、俺の場のモンスターより多い事で、チューナーモンスター、白の聖女エクレシアを特殊召喚!相剣軍師-龍淵の効果発動。手札から軒轅の相剣師を捨てて、手札から特殊召喚!」

「レベルの合計は10!」

「レベル6の龍淵にレベル4のエクレシアをチューニング!S召喚!Lv10!相剣大公-承影!守備表示だ!」

 

 

 その守備力は3000、バルバロスでは超えられない数値。

 

「守備表示?!」

「墓地から相剣軍師-龍淵の効果発動!S素材になった時、相手に1200ポイントのダメージを与える。」

「きゃっ!」ライフ3000から1800

「カードを1枚伏せてターンエンド。」

 

 

 

龍道 ライフ4000

手1 フィールド 相剣大公-承影

    魔法・罠 伏せ1

リナ ライフ1800

手0 フィールド 神獣王バルバロス

    魔法・罠 王家の眠る谷ネクロバレー スキルドレイン 伏せ1

 

 

「守備力3000のSモンスターが居たなんて…。戦士族?」

「いや、これは幻竜族だ。プロリーグに入って初めて使うが。」

「シンクロン、BF、幻竜族…なんで私の時はいつも初見のカテゴリーを使ってくるかなぁ!」

 

 そう言われても。プロリーグ初戦は落とせないデュエル、意気揚々と再戦を挑まれたので対策されていると判断してBF、今回の防衛戦も落とすわけにはいかないデュエルだ。

 

 

「私のターン、ドロー!魔法カード、強欲で謙虚な壺を発動!デッキの上からカードを3枚捲り、その中から1枚を手札に加える!」

 

 墓守の暗殺者、闇の誘惑、奈落の落とし穴が表示される。

 

「闇の誘惑を選択して手札に加えて、発動!カードを2枚ドローして、墓守の偵察者を除外!このままターンエンド!」

 

 

龍道 ライフ4000

手1 フィールド 相剣大公-承影

    魔法・罠 伏せ1

リナ ライフ1800

手1 フィールド 神獣王バルバロス

    魔法・罠 王家の眠る谷ネクロバレー スキルドレイン 伏せ1

 

 

「俺のターン、ドロー!相剣師-泰阿を召喚。ここで罠発動!相剣暗転!俺の幻竜族モンスター1体と君の場のカード2枚を対象として発動!そのカードを破壊する!相剣師-泰阿を生け贄に、バルバロスと伏せカードを破壊する!」

「ふぇっ?!バルバロスと次元幽閉が?!」

「相剣大公-承影を攻撃表示に変更。バトル!相剣大公-承影でダイレクトアタック。」

「きゃあああああああ!」ライフ0

 

 

 

 

 

 

 

 その夜。龍道は彼女を呼び出す。

 

 

『…それで、何の用?私は忙しいの。同じ相手に三連敗した事で、本国の『デュエルモンスターズ省』からプロを引退しろと通達。引退すると同時にトリア帝国皇女として婚約しないといけないんだけど。』

 

 デュエルモンスターズの発展に伴い、トリア帝国では専門の省庁が設立されたらしい。

 確かに彼女相手に自分は三連勝しているが、現役チャンプへの挑戦権を勝ち取れる実力者を引退させるとは。

 一体どういう業務をしているのか、龍道は興味を持つ。

 

「…心に、決めた相手はいるのか?」

『そんな相手は居ないから、今から探すの。』

「日本人がエントリーするにはどうすればいい?」

『誰か紹介でもしてくれるの?まぁ、リュウドーが紹介するなら会ってみてもいいけど。』

「俺だ。」

 

 数秒の沈黙。リナ皇女は額に手を当て、大きくため息をつく。

 

 

『…もしかして、自分で自分を売り込んだ?』

「うん。」

『だったらちゃんと、プロポーズしろぉおお!やり直し!』

 

 

 龍道の前世を含めての初プロポーズだったが、散々な言われようだった。

 

 

 

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