ゴールデンOKITAさん 作:アイヌ文化保存係
前回までのあらすじ!!
脱糞王白石が仲間に加わった!!杉元のオソマこと味噌がアシリパさんの好物に加わった!!そして第七師団がシャドーサーヴァントを沢山呼び出した!!第七師団が尾形の仇討なのかサーヴァントと魔術師を連れて、杉元達が居る山での捜索を開始した!!
あらすじ云々はともかく、沖田さんご一行は倒木の裏に、人間が普通に匍匐前進で入れる穴を発見した。その穴には草や木皮などが敷き詰められており、長いこと利用されて無かったのか氷柱が出来ている。
「なに、この穴?誰かの秘密基地ですか?」
ご丁寧に草が敷き詰められていることもあり、沖田さんはその穴が誰かの秘密基地ではないのかと思ったが、真実は異なる。というのも、この穴は人間の秘密基地ではなく、ヒグマが冬眠している間に使う仮の住居でもあるのだ。
「いや、これはヒグマが冬眠に使う巣穴だ。それに多分、居るな」
アシリパさんが解説してくれたが、このような倒木の側にヒグマは巣穴を掘り、そこで冬眠するようだ。しかし、自分で巣穴を掘って冬眠したり、誰かが過去に使った巣穴を再利用して冬眠する場合もある。しかもヒグマの雌は冬眠中に子熊を出産する場合があり、もしかすれば可愛い子熊も居るかもしれない。
「そしてアイヌの言い伝えだが、ヒグマは巣穴に入ってきた人間を決して殺さないとある」
「「「へー」」」
そして言い伝えだが、ヒグマは巣穴に入ってきた人間を殺さないとの事だ。それを聞いて、ヒンメルは何かを思い付いてしまった。
「つまり、野生動物や凶悪な囚人などと戦う前に、白石を巣穴にぶちこめば、一先ず白石の安全は確保出来ますね」
「「「それだ!!」」」
「いや、それだじゃないよね!?言い伝えなんだよね!?ヒンメルちゃん!?俺、ヒグマに食われるかもしれないよ!!」
「大丈夫。冬眠明けのヒグマは止め糞という糞を出さないと、肉は食べない。白石は食べられない!」
「よし、アシリパさんから証言は出た。それで行こう」
「杉元!?」
アシリパさん=サバイバルの達人。沖田さん=前世は幕末最強の対人部隊新選組の一番隊隊長。杉元=不死身の軍人、ファンタジー真っ青のフィジカルお化け。ヒンメル=対人外殲滅部隊埋葬機関の第6位、対吸血鬼の専門家。しかし、白石は身体能力が高く身体が柔らかい吃驚仰天な脱獄の達人…戦闘力はちょー低い。もし、戦闘になれば足手まといは確定であり、白石を守る必要がある。なら、白石を守らなくてもOKなヒグマの巣にぶちこむのは合理的なのだ。
一方の第七師団。
「遠坂魔術師。このサーヴァント、本当に役立つのですか?」
「私はあのアイヌ(ゾォルケン)と違って新参者だ。だが、格の低いサーヴァントはバーサーカーのクラスにすればスペックは底上げ出来る。第一、英雄ってのは全員が狂ってる。どれもがバーサーカーの適性は有るだろうし、聖杯が存在しないのに願いがあるサーヴァントは呼べんさ」
第七師団は尾形をボコボコにしたと判断した『キンタマ』を捜索するため、遠坂さん(初代の善人属性MAXだった永人さんの孫)率いる魔術師部隊の一部と、後にアイヌの女性と結婚して大所帯の大家族の大黒柱となる谷垣ニシパこと谷垣源次郎が所属する班を派遣した。
「初代である永人は優しすぎた。愚かな人間だったが、私は違う。必ずや、根源に至るさ!!」
どや顔の遠坂さん。そんな彼は神秘が超色濃く残る北海道の特性を用いて、シャドーサーヴァントを複数呼び出したのだ。しかし、遠坂さんや当時のアインツベルンは令呪システムが存在してないこともあり…サーヴァントからの反逆も充分に考えられる。
『えっ?…願い叶えられないの?…じゃあ帰るわ。序でに俺の墓荒らしたな?…じゃあ殺すわ』なんてことになりかねないので、第七師団の魔術師達はわざとサーヴァントの格を下げて、シャドーサーヴァントとして使役している。だが、それでも完全に自我が無くなった訳ではなく、何らかの影響で自我が戻れば充分に反逆されて殺されるだろう。
今回連れてきたのは黒い靄で覆われているシャドーサーヴァントばかりであるが、対人間なら充分だ。普通の魔術師やエクソシストが持つ程度の神秘じゃびくともしないし…普通の兵士では神秘の力が使えないのでダメージを与えることが不可能。
「遠坂さん。1つ良いか?なんか、熊のようなシャドーサーヴァントが俺を凄く見てるんですけど」
後の谷垣ニシパこと、谷垣一等卒が冷や汗をかきながら、黒い靄を纏った4メートル以上の巨大な獣のサーヴァントを指差した。
それもその筈だ。そのシャドーサーヴァントの真名は熊嵐。大正4年の冬、北海道で多くの人を絶望に突き落とした日本過去史上最悪の獣害事件を引き起こしたヒグマであり、その事件は三毛別熊事件として語り継がれる。史実では山本兵吉という伝説のマタギの手で、この世界線では谷垣ニシパの手で駆除された最悪の人食いヒグマである。
「気にするな。まあ、バーサーカーだからね。それに獣畜生だからこそ本能で君がマタギだったことを理解したのではないかね?」
熊嵐はバーサーカーであり、文字通りの狂戦士。更にスキル&常時発動の宝具のお陰で、人肉を優先的に喰らうがそれで魔力を自活できるメリットも有るのだ。
他には刀を持ったシャドーサーヴァントだったり、忍者のようなシャドーサーヴァントだったり、様々なシャドーサーヴァントが第七師団と共に行動している。
一方の沖田さんご一行。沖田さんご一行は雪と茂みの影に隠れて双眼鏡で、第七師団およびシャドーサーヴァントを発見して観察している。北海道はまだ雪が残る銀世界であり、黒い靄のあるシャドーサーヴァントは非常に目立つ。
「旦那。なんか旦那と似た格好の軍人と魔術師がサーヴァント連れてますよ」
「あれは…第七師団だな。だとすると、先日遭遇した狙撃手の捜索か?てか、サーヴァントってなに?」
「先日、死者蘇生の話はしましたよね?サーヴァントとは魔術儀式で呼び出された過去の偉人や動物、概念などです」
ヒンメルは分かりやすく、現時点で埋葬機関が掴んでいるサーヴァントの詳細を沖田さんや杉元、アシリパさんそして白石に説明する。
元々、この星の機能として物事を記録するような機能があり、いざって時はそこから過去・未来問わず存在を抑止力として召喚できる。その仕組みを魔術を用いて座と呼ばれる所に干渉して呼び出したのがサーヴァントである。サーヴァントは過去に生きた偉人、英雄、反英霊と呼ばれるヴィラン、更には偉業を成した動物も呼べるのだ。それどころか、桃太郎などの現実には居ないが、おとぎ話として語られる存在もサーヴァントとして呼べる。
「ざっくり言うと。前世の沖田さんや、宮本武蔵、アーサー王、空想の人物なら桃太郎とかが呼べますね」
「アーサー王ってのは知らんが、昔の人を呼び出せるってことか。てか、なんで黒い靄になってんの?」
「それはわかりませんが。不完全な形にして、言うことを聞かせてるんでしょうね」
「つまり、従わせてるってことか。先人の意思を無視してか…気に要らないな」
無理やり言うことを聞かせるため、シャドーサーヴァントという形に貶めて、奴隷のように使ってるのだ。杉元、沖田さん、アシリパさんも各々思うところがあるようだ。
「とりあえず…師匠に報告しときます。埋葬機関の上の教会上層部は信用できませんけど、師匠やニコラスって言う兄貴分は信用できます」
ヒンメルはそう言うと、術式が事前に仕込まれた紙を出して、イギリス英語で文字を書くと…魔術で燃やして転送した。
「そういや、サーヴァントには俺達の攻撃は通じるの?」
「サーヴァントは肉体が魔力で出来てるので、雑魚でも神秘がないとダメージを受けません。なので、旦那じゃ難しいです」
「その言い方だと、私とアシリパさんには出来るかもってことですか?」
サーヴァントにダメージを与えるには神秘がないとダメージを与えることが出来ない。だからこそ、どんなに強くても杉元だはダメージを与えることが出来ないのだ。
しかし、ヒンメルは沖田さんとアシリパさんは難しいとは言っていない。沖田さんもそのことでヒンメルに聞いており、もしかしたら沖田さんとアシリパさんならダメージを与えることが出来るかもしれない。
「はい。俺の予想が正しかったら、沖田さんとアシリパさんは可能です。沖田さんが出来る訳は、前世と同じ姿で記憶と魂がそのまま転生するという魔法に近い現象が起きており…全身そのものが一種の神秘の塊です。アシリパさんが出来るのは魔術師の素質あるし、北海道は人間が住まう土地では地球で唯一…濃厚な神秘が残ってる。そんな北海道の自然で生まれそだったアシリパさんも充分可能です」
という理由で沖田さんとアシリパさんはダメージを与えることが出来る。だが、ダメージを与えることがあくまでも可能ということであり、サーヴァントに有効な攻撃が可能という訳ではない。まあ、沖田さんは問題ないだろうが…
「それなら、アシリパさんが仕掛けた罠で多少の時間稼ぎ出来るんじゃない?」
「杉元さん…サーヴァントを戦闘用で呼ぶなら、昔の侍や海外の英雄とかですよね?そんなホイホイと捕まるマヌケな人なんて…」
「うんぎゃーーーー!!なにこれぇぇえ!!」
と、そのときだった。後ろを見れば、ピンクの髪の男の娘がアシリパさん特製トラップに引っ掛かっていた。彼の名前はアストルフォ、ぐっちゃん先輩こと虞美人がサーヴァントガチャで引きまくったが…ぐっちゃんの言うことを無視して北海道を満喫する愛されるアホの子である。
「完全体のサーヴァントおるぅぅぅ!!」
「「「なんだってぇぇぇぇえ!!」」」
沖田さんご一行。完全体のサーヴァントとファーストコンタクト。
「ギャァァァァァァア!!コイツ…俺を…俺を食べてやがるぅぅぅぅ!!遠坂ぁぁぁあ!!どういうことだ!!」
山に響く男の悲鳴。その男は腹を喰い破られて…意識が残ったまま内臓と肉を食われて絶命した。
ぐじゅるぐじゅると、人肉と血を啜るおとが静寂に響き、そのシャドーサーヴァントは完全体のなり…制御を離れる。銃弾を浴びるが、サーヴァントは通常兵器が無意味であり…他のシャドーサーヴァントを食べて力を吸収する。
「ひぃっひぃぃぃーー!!」
遠坂さんは制御不能となったそのサーヴァントを放棄して、第七師団の軍人に連れられて情けない声を響かせて撤退する。撤退する人員の中には、そのサーヴァントに脚を喰われた哀れな軍人も居るが、気にしてはいけない。
「ぐぅぅぉぉぉお!!」
そのサーヴァントは声を響かせて、別動隊だった谷垣ニシパ目掛けて走り、谷垣ニシパをタックルで吹き飛ばす。
「ぐぁあ!!」
雪の斜面を転がる谷垣ニシパ。その衝撃で谷垣ニシパの右足の骨は砕け、右手もヒビが入る。谷垣ニシパを守るためか、仲間も銃…三八式小銃で攻撃するが、そのサーヴァントは生前…三八式小銃の一斉射撃でも致命傷を与えることが出来ず…殺すには頑丈な毛皮と皮下脂肪を貫き…骨を避けて心臓と脳を破壊するしかない。それ以前に、サーヴァントに神秘のない攻撃は無意味だ。
「ギャァァァァァァア!!」
1人の兵士がそのサーヴァントに投げ上げられて…身体が2つに千切れた。
「ギャァァァァァァア!!」
1人はそのサーヴァントのビンタで顔が潰れて、上半身を食べられてしまう。
「この…化物めぇぇぇ!!」
残った1人は下に転がった谷垣ニシパを見捨てて、仲間の持ち運べる亡骸を担いで小樽の街に撤退した。
「ぐぅぅぉぉぉお!!」
そのサーヴァントは堕ちた神 ウェンカムイの熊嵐。史上最悪の獣害事件を引き起こしたヒグマのバーサーカーだ。
「こっここは…」
「目が覚めたか。アシリパさん達…この子達に感謝しろよ」
谷垣ニシパ。アシリパさんの希望もあり、沖田さんご一行に救助される。
「そういや…あの熊のサーヴァント。犠牲者の亡骸を追いかけて行きましたよね?」
「なんだと…それは不味い!熊の習性からして、ヤツは小樽の人々を喰らうぞ!」
次回!!小樽防衛大決戦!?
次回!?小樽防衛チームVS超強化熊嵐 初戦。
永倉爺さん「お前ら!!丸太もったか!?」
杉元さん「おう!!」→北海道産の神秘がある丸太
白石「えっ!?俺も!?」
ニコラス「命知らずのアホの様子見に来たんやけど。ん?ワイか?見ての通り、牧師さんや。飴ちゃん食べる?旨いで」→霊概符でぐるぐる巻きにされた身の丈ほどの巨大十字架背負った関西弁牧師…ただし埋葬機関5位。
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チタタプ
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サッポロビールとライスカレー
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