ゴールデンOKITAさん   作:アイヌ文化保存係

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ラスボスと裏ボスより強い序盤ボス=熊嵐


最序盤に出てきて良いヤツじゃない=ヒグマ

「グルゥゥォアァ!!」

 

全長8メートルとなった熊嵐。二足歩行で立ち上がると、その大きさがより際立つ。ここで8メートルって何れぐらいだ?と思う人も居るだろう。だいたいの大きさだが、平成の時代で良く見られる2階建て一軒家ぐらいの高さが有るのだ。うん、立ち上がった今の熊嵐の顔を見るためには、随分と顔を上げなければならない。

そんなクソデカ熊嵐と対峙する、第七聖典Eclipseフルアームドを纏ったヒンメルであるが…第七聖典Eclipseフルアームドは全高約2メートル30センチである。これほどの大きさなら屋内では戦い辛いが、流石に相手がデカすぎる。

 

威嚇する熊嵐であるが、ヒンメルはEclipseフルアームドの脚部バーニア+背部のフライングユニットのバーニアを稼働させて、地面を蹴って物凄い速度*1で移動しながら腕部装甲の機関砲&マイクロミサイル、肩部可動式シールドを兼ねたウェポンラックと連なるガトリング砲アーム、左肩部に装備したパイルバンカーからグレネード、そして脚部装甲から無数のミサイルを解き放ち…通常攻撃が対軍宝具以上の火力を持って飽和砲撃により、文字通りに熊嵐を抹殺にかかる。

 

「グゥォォォアア!!」

 

数多の時代錯誤なオーバーテクノロジーの暴力を受けて、熊嵐は再び爆炎に包まれ…更に地面に積もる雪が蒸発して蒸気で黙視での観察が困難になる。

 

「そこらへんの死徒処じゃない。これほどの耐久力、27祖の低耐久より強い」

 

視界を補助するためか、ガチャンとヒンメルの視界を覆うようにバイザーが下ろされる。バイザー越しに移される情報では、サーモグラフィのように魔力を見ることが可能であり…気配遮断で姿を眩まされても熊嵐を視認することが出来る。

 

そのとき、Eclipseフルアームドのセンサーが過剰に反応してアラートを響かせる。すると、熊嵐が大規模な魔力爆発を引き起こして…マッハを超える速度で熊嵐が文字通りに飛んできた。

魔力放出。サーヴァントのスキル、或いは技術である。魔力を文字通りに放出して攻撃したり、飛んで移動することも出来る。魔力を身体能力にブーストさせる技術の発展型であり、熊嵐はヒンメルや沖田さん、そしてディルムッドが魔力で身体能力をブーストさせていること、Eclipseフルアームドが魔力放出をバーニアに使っていることを直接見て、学習して習得したのだ。

 

「まにあ…」

 

空気の破裂音が少し遅れて響き、気がつけば8メートルの巨体を持つ熊嵐はヒンメルの眼前に現れており…右腕が迫る。そう、熊嵐は魔力放出を用いて音の壁を突破して、飛んできたのだ。しかし、初めて魔力放出を用いたことで加減が分からず…先程?まで熊嵐が立っていた所はEclipseフルアームドの飽和攻撃(ジャブ感覚の対軍攻撃)のクレーターを消し飛ばすように、より大きなクレーターが出来ていた。

 

「グァァァア!!」

 

魔力放出+魔力ブーストで身体能力をより高めた、熊嵐の一撃!!それはガードする時間をヒンメルに与えず…激しい金属の音を小樽全域に響かせて、ヒンメルを吹き飛ばした。それも約300メートルもである。

 

「流石に頑丈ですね」

 

300メートルほど吹き飛ばされ、ヒンメルはEclipseフルアームドを纏っていたこもあり、怪我はなく立ち上がる。流石は対化物用リーサルウェポン 第七聖典の手持ち武装意外全部使ったパワードスーツだ。

 

だが、今の一撃をヒンメルは冷静に分析する。

 

「死徒27祖の中でも弱いのを一撃で破壊できる。向こうもジャブの一撃で」

 

そう、今の一撃は死徒27祖の中でも弱い方…とは言え単独で列強国(平成基準)を国家転覆出来る上澄みサーヴァント真っ青の強さを持つ化物をワンパンで消し飛ばす力を持っているのだ。つまり、Eclipseフルアームドを纏ってなかったらヒンメルはワンパンで死んでる(そこ、死んでも復活するは内緒)し、アストルフォくんは塵に変わってる。

熊嵐が魔力放出を身体能力ブーストにしか使わないでこれであり、直撃のインパクトと同時に魔力放出で魔力を解き放つなどの応用技を使えば威力は更に跳ね上がるだろう。

 

バイザー越しに熊嵐を見てみると、熊嵐は出力制御のコツを学んだのだろう。二足歩行の臨戦態勢のまま、魔力放出を用いて時速200キロほどの速度で真っ直ぐ此方に向かってきている。

 

「出力リミッター解除」

 

ヒンメルは実の所、Eclipseフルアームドのリミッターをかけている状態で戦っていた。なぜかと言うと、アシリパさん達…自然と共に生きるアイヌへの配慮であるが、相手が相手ならもう配慮は出来ない。

ガッツと根性でなんとかするしかないのだから!!今こそ、リミッター完全解放!!出力全開である!!

 

ヒンメルはEclipseフルアームドのスラスターを吹かして瞬間的に時速200キロ超えの速度を叩き出して、横に滑るように動いて熊嵐の突撃を回避する。回避して、熊嵐が自分の近くを通りすぎた瞬間、ミサイル&マイクロミサイルそして全機関砲とガトリングを作動させて全弾を熊嵐に叩き込む。なに、弾丸は全部…魔力から作られるからタダだ!!

 

「グルゥゥォアァ!!」

 

全弾を叩き込まれ、着弾と同時に魔力爆発が起きる。ガトリングと機関砲の銃弾が着弾の瞬間に魔力爆発を引き起こしてダメージを上げているのだ。これは冬木のブラウニーこと英霊 衛宮士郎(28歳 非童貞)が投影した宝具をブロークンファンタズムする物と原理は同じである。

 

更にブレードライフル ジャッジメントがブレードモードからライフルモードに変形してバチバチと赤い魔力が銃口から電気のように漏れだし、ヒンメルは引き金を引く。その瞬間、銃口から赤い対軍宝具に匹敵するビームが解き放たれて…直撃を受けた熊嵐は爆発に巻き込まれる。

 

「グァァァアガァァア!!」

 

だが、爆炎から傷を再生させながら熊嵐が二足歩行で歩いて出てくる。並み処か普通に耐久上澄みのサーヴァントでさえ退場Or戦闘不能になっても可笑しくないが…進化した熊嵐には関係なかった。

 

「まずっ!!」

 

フライングユニットの翼を広げ、ヒンメルは空に飛び立つ。すると、熊嵐は口を大きく開けて、そこから魔力放出を用いてブレスを解き放ち…先程までヒンメルが立っていた場所が更地に変わる。

 

『なるほど…魔力放出はこのようにも使えるのか』

 

と、熊嵐が突如として流暢に人間の言葉を話し出したのだ。

人間とヒグマは本来なら声帯の構造が異なるため、ヒグマは人間のような声を出すことは出来ない。しかし、熊嵐は魔力放出を応用して声帯の部分に魔力を固定させて人間の言葉を話したのだ。

 

「しゃべったぁぁぁあ!!」

 

「「「しゃべったぁぁぁぁあ!!」」」

 

これには直接戦っていたヒンメルは勿論のこと、巻き添えにならない所で様子を見て頃合いを見ていた杉元や沖田さんも吃驚仰天な声を響かせた。

 

『少年よ...なぜ?人間だけ特別なのかね?私には理解が出来ないよ』

 

『人間だってそうではないか。肉を食べてるではないか。鹿、馬、牛、豚、他にも沢山の魚や動物もだな。なぜ…我々だけが悪者扱いされるのかね?』

 

『我々が同族を食べてもなにもない。しかしだ…人間を襲うとこぞって我々を堕ちた神や悪魔だとこぞって言う。どうしてかね?私からすれば…君達人間の方が悪魔だよ』

 

『肉を細かく潰してミンチにする。肉を凍らせる。肉をこんがりと焼く。金儲けのために戦争を引き起こして領土と賠償金を奪う。敗者は土地を奪われ…文化さえも奪われる…男は殺され、女は犯され種を植え付けられる、信仰さえも否定する。

ああ、君達人間の方が悪魔ではないか。私はただ、食欲にしたがっただけなのだよ』

 

流暢に話す熊嵐。悲しいことに熊嵐は間違ったことは話してないのだ。

事実…人間はこれまで多くの戦争を繰り返してきた。ヨーロッパではキリスト教が主流であるが、それは今の話であり…昔はこうではなかった。その土地の元々あった文化はキリスト教の布教と共に失われ、かつてあった教えは捨てられてやがて亡くなる。戦争に負けた所はなにもかも奪われてしまい、信仰と文化さえもなくなってしまう。

これは日本も他人事ではない。もし、日本が何処かに侵略戦争を仕掛けられ、敗北すれば先祖代々受け継いだ文化や土地は奪われてしまい、文化さえも奪われ、源氏物語や竹取物語などの誰もが知ってるお話もなかったことになるのだ。

 

しかし…その時だった。パァン…と黒色火薬の発砲音が1発と三十年式小銃の銃声が2発響き、熊嵐は脇腹から2ヵ所の出欠を見せる。

 

銃を放ったのは二瓶、谷垣ニシパ、そして杉元だ。残念だが、杉元が射った1発は神秘がないから効かないのは当然だ。谷垣ニシパは刀崎さんから神秘が込められた銃弾を貰ってるからアレだが、どうして二瓶の銃弾は熊嵐を傷つけることが出来たのか?

理由は単純。熊嵐の死因は二瓶の単発銃を受け継いだ谷垣ニシパであり…神秘関係無しに、谷垣ニシパと二瓶が持つ単発銃の攻撃は無効化出来ないのだ。

 

そして…熊嵐の脳裏に流れ出す生前の最期。数多の猟師、第七師団を返り討ちにし、三八式小銃の一斉射撃さえも効果的なダメージを与えられず、8人の人間を食べ尽くした熊嵐。だが…そんな熊嵐をたった2発の弾丸で倒したのは、旧式の村田銃を使う伝説のマタギ 谷垣源次郎であった。谷垣源次郎は熊嵐の心臓を破壊し、動きが停まった瞬間に側頭部を撃ち抜いて倒した。その最期がフラッシュバックし…

 

『谷垣源次郎ォォォォォオ!!貴様を殺して私は過去を変えるのだ!!私を殺した貴様を殺して、私の運命を変えるのだぁぁあ!!』

 

余りの殺気で空間が震える。しかし、兵士からマタギに戻った谷垣源次郎は動じない。三十年式小銃を素早くボルトアクションで次弾を装填し、熊嵐を照準に合わせる。

 

対して熊嵐は谷垣への殺意で、ヒンメルから谷垣ニシパにターゲットを変更。しかし、それが運命の分岐点だった。

 

「えい!!」

 

隠れていたアストルフォが馬上槍…触れれば転倒!で熊嵐を攻撃する。その瞬間、熊嵐の左脚が強制的に霊体化してバランスを崩す。

 

パァン!!黒色火薬の発砲音が響き、二瓶の放った銃弾が熊嵐の鼻を貫いた。そして…

 

ガチャン!!

 

「消し飛べぇぇぇ!!」

 

対人外用一撃必殺装備…第七聖典パイルバンカーを左腕に装着したヒンメルがEclipseフルアームドの全てのスラスターを全開に作動させて、時速500以上で熊嵐に接近して、近付いた瞬間にパイルバンカーの一撃が熊嵐の心臓部に直撃し…熊嵐は左胸の部分が抉れたように消滅した。

 

「やった!!勝った!!」

 

白石渾身のガッツポーズ!!しかし、それをフラグと言うのだ。

確かに熊嵐が普通のサーヴァント…或いはスキルの概念が無い死徒27祖ならこれで終わった。だが、熊嵐はサーヴァントで、戦闘続行というスキルがあり…消滅までのロスタイムが存在する。

 

『宝具開放 堕神、血肉祭…領域展開!!』

 

固有結界が発動する。熊嵐、最期の最期に延長戦のスタートだ。

*1
約時速80キロ




次回…去らば…熊嵐。
これ、序盤ボスだぜ?

変態属性持つ史実の人、もっとサーヴァントで出す?

  • なにを言う、人類は皆変態なのさ
  • 我がパンツに一片の悔いなし!!
  • 俺の尻をなめろ~なめろなめろ~
  • 風呂?入らんよ
  • 藤丸「助けてくれぇぇ!!」
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