ゴールデンOKITAさん 作:アイヌ文化保存係
「アー」
お婆ちゃんのメノコ板!!メノコ板とは女性の板と言う意味であり、まな板、おぼん、おわん、すり鉢、そしてお皿の機能を持つ大変便利な食器である!!鮭やイトウなどの大きなお魚を捌くのに便利な大きな代物から、日用使いに便利な大きさからお一人用まで様々な大きさがあるぞ!!平成の世でもインテリアはもちろんのこと、食器として活用されているぞ!!
なにやらCMのが入ったが気にしてはいけない。メノコ板はアイヌの料理に沢山使う便利な食器なのだから。事実、急な来客となった杉元ご一行、アストルフォきゅんと谷垣ニシパ、ニコラスの兄貴、そしてヒンメルの姉を名乗る美女不審者アルクェイド・ブリュンスタッド、布団で寝かされたアンパンマンのように顔がパンパンに腫れた正義の味方 エミヤシロウ(享年28歳)をお客さんとして歓迎するため、アシリパさんのお婆ちゃんことフチが美味しい料理を作ってくれている。
今日の食材はマカナックルのアチャボが取ってきてくれた鹿、鮭を使った天然の保存食であるルイペ(或いはルイベ)、もちろん食材の旨さを高めてくれるニリンソウや行者ニンニクなどの香草も忘れてはならないのだ。
「あれ?この鹿、ピストルで仕留めたんですか?」
お婆ちゃんが切り分けて調理を行うエゾシカ。このエゾシカであるが、なんと鉄砲で仕留められていた。と言うのもこの時代ではアイヌの猟師も鉄砲で狩猟しており、手持ち武装は基本的に弓矢で狩りを行うのはアシリパさんなどの例外だけだ。
「叔父はもちろん、父も生前は鉄砲で獲物を取っていた」
「へー、やっぱり時代は変わっていくんですね」
沖田さんの質問に答えるようにそう言ってくれたアシリパさん。こうしてる間にお婆ちゃんはエゾシカの下処理を終えて、エゾシカの美味しそうなお鍋であるエゾシカオハウを仕上げていく。ぐつぐつと行者ニンニクやニリンソウと共に煮込まれていくエゾシカのお肉は良い香りがしてくる。
「うわぁ~良い香り~」
「匂いを嗅ぐだけでわかる。旨いとな」
部屋中に広がるエゾシカオハウの良い香り。行者ニンニクはもちろんのこと、エゾシカが持つ自然本来の栄養が出す上質な出汁は栄養満点。食べると元気になるのは当たり前である。しかし、エゾシカオハウが出来るまでもう少しかかるだろう…そこでアシリパさんが前菜を作ってくれた。
「よし!!このエゾシカでチタタプを作ろう!!」
「「「出ました!!チタタプ!!」」」
さあ、定番のチタタプである。今回使うのは?エゾシカのロースと気管である。この2つの部位を使って、美味しいチタタプタイムである!!
「チタタプチタタプ!」
「うむ!!杉元のチタタプも様になってきたな!!」
「「「チタタプ言いながら叩いてる…」」」
「はい!次はアストルフォだぞ!!」
「え~ぼくもやるの!?」
チタタプは全員で回しながら行うのだ。このとき、チタタプと言いながら叩くのはアシリパさんのルールであり、全てのご家庭が言いながら叩くわけではない。
「チタタプ…チタったぷ」
「よし!!次はヒンメルのお姉さんだな!!」
「ふっふふ!!お姉さんに任せなさい!!」
「チタタプチタタプ!!」
「速すぎて見えねぇぇ!!なんでまな板は原型保ってるの!?」
お婆ちゃんのメノコ板は頑丈です。平成の世でも、国立ウポポイ博物館の喫茶料理長をしているエミヤシロウも長年愛用してるし、常連客のアルクェイド・ブリュンスタッドも壊れずに使ってるとか。
「さあ、食べろ」
完成されたチタタプ。それをアシリパさんはスプーンですくい、餌を待つ雛鳥のようにスタンバイした杉元、沖田さん、ヒンメルの口の中に入れていく。どうやらこの3人はアシリパさんの手で既に餌付けされてしまったようだ。
「「「餌付けされてる…」」」
そしてもう1つ、前菜が残ってる。それはルイペである。
ルイペとは北海道の寒気を用いた天然の保存食である。鮭や肉類をは立木などにぶら下げて、寒さで凍らせることで保存食とした物だ。これは寒い時期にしか食べることは出来ず、凍らせることで寄生虫対策にもなるしビタミンも補給できる便利な代物である。平成の世でも北海道の品物を扱う食品店などでも販売されている。
「このルイペは鮭を使った物だ。ほれ、食べてみろ」
「なるほど。凍らせることでアニサキスなどの寄生虫対策にもなり、食中毒対策にもなる。それに生食だから効果的にビタミンも補給できるわけか。北国の知恵だな」
そんなルイペを見て未来人であるエミヤシロウはそう言った。
「食べたいのか?」
「ッッ!!良いのか?サーモンは好きさ」
動けないエミヤシロウ28歳。推定14歳ぐらいのアシリパさんの手で、口の中にルイペを入れてもらう。
他のメンバーもおはしでルイペを摘まみ、不思議な食感を味わう。口の中で溶けてとろけるような鮭…サーモンの味わい。醤油などの調味料をつけてないのに非常に美味である。
「口の中でとろける不思議な食感~」
「半分凍ってて口の中で溶けていく~」
「なにもつけていないのに美味しい~」
と、その時だった。突如としてエミヤシロウが起き上がれるまでに復活したのだ。しかし、顔はまだパンパンに腫れているのは内緒である。
「身体が軽くなった!?まさか、神秘が濃いためかこの時代の食材にはこのような効果が!?」
ここでエミヤシロウの疑問に答えよう。ぶっちゃけ杉元のように普通の人間は北海道の食材を食べても特別な効果はあんまりない。強いて言うなら健康になったり、栄養満点で抵抗力が強くなる程度だ。
しかし、北海道は神秘が濃いし、その上…アイヌの信仰で動物はカムイとして崇めていることがあり…霊的な作用がある。そのため、魔力で出来ているサーヴァントは北海道などの食材を食べるだけで魔力が回復するし、存在も維持できる。なんなら真祖(マジ)は北海道の食材を食べるだけで血を吸う必要はないのだ。
「アー」
と、その時だった。メインディッシュのエゾシカオハウが完成したようで、お婆ちゃんがお椀に人数分をよそってくれた。自然本来が持つ素材の力を活かした深い味わいと香り…それを感じながら沖田さん達はエゾシカを味わう。
「美味しい!!エゾシカのロース肉と天然素材の出汁があう!」
「やっぱりエゾシカは旨い!!」
「アシリパさん、味噌使う?」
「オソマきたぁー!!」
ここで久しぶりのオソマターイム!!天然の出汁とお味噌は絶対にあう筈である。
「「「「オソマ!!オソマ!!オソマ!!オソマ!!」」」」
沖田さん、アシリパさん、ヒンメル、アストルフォきゅんの子供4人に混ざってはしゃぐアルクェイドさん。やはり、子供はオソマが大好きである。
「すまない。鹿肉はまだ余ってるだろうか?助けてもらった礼だ。追加で一品作らせてくれ」
そして動けるようになった顔がまだパンパンに腫れているエミヤシロウ、ここで料理人の本領発揮である!!
彼はフライパンとアルミホイルを投影魔術で出し、鞄から死徒になった元マスターに持たされていたワインと苦味の強いチョコレートを取り出した。
「鹿肉のTボーンステーキを用意しよう!!」
Tボーン。腰部にあるT字の骨と肉からなる所であり、T字の骨を挟んでサーロインとヒレを味わうことが出来る希少部位だ。
料理人エミヤシロウはフライパンを熱し、フライパンが暖まると…そこに鹿肉の油を投下して、フライパンに馴染ませる。そしてそこにTボーンを投下した!!
「「「「おぉぉぉ!!」」」」
肉汁が溢れ出すTボーンステーキ。ある程度焼くと、エミヤシロウはTボーンをひっくり返し、そこに適量のワインを投下して…ワインのアルコールを飛ばす。もう片面もある程度やけてレアになったところで…Tボーンを取り出してアルミホイルに包んで休ませる。
「次にソース作りだ」
フライパンには肉汁とワインが混ざった液体があり、そこにワインを足してアルコールを飛ばし…砕いたチョコレートを加えて混ぜる。チョコレートと肉汁とワインが混ざりあったところで、フライパンからお皿にいれる。鹿肉に合う、特性ソースの完成だ。
そして休ませたTボーンを軽く暖めるようにフライパンで焼き、暖めるとメノコ板に置いて切り分ける!!そして特性ソースをかければ、エゾシカのTボーンステーキ!特性ソース付きである!!
「さあ、召し上がれ」
その味は…
「うまい!!これ、東京なら凄い金取れるぞ!!」
「ソースと肉の相性抜群!!なんでワインとチョコから、こんな美味しいタレが出来るんですか!?」
「旨すぎる!!俺達が今まで焼いて食べてた鹿肉はなんだったんだ!?」
美味であった。
「さてと、腹ごしらえもすんだし。ワイは行くわ」
杉元ご一行+アストルフォきゅんは泊まっていくつもりだったが、ニコラスは違うようだ。彼は壁に立て掛けていたパニッシャーを手に取り、チセを後にしようとする。
「ニコラス。泊まっていけば良いのに」
「そうだぞ、フチも泊まっていけと言ってる」
「そうよ。埋葬機関も指名手配されて、任務中断でしょ?ゆっくりすれば良いじゃん」
上からヒンメル、アシリパさん、アルクェイドの言葉であったが、ニコラスは考えを改めない。
「そうやとしても、ワイは世界大戦を未然に防がなアカンのや。戦争ほど、子供が泣くのはあらへんねん。北海道からワイのような親の居ない子供を出すわけにはいかんのや。
真祖、堅気に手出さんかったら見てみぬ振りするわ。杉元、ワイらの末っ子頼んだで」
そしてニコラスはアシリパさんの集落を去っていった。次に会うのは杉元ご一行が土方ご一行と本格的に出会ったタイミングである。
そういや…土方チームと鶴見チームの活躍も書いたら、平成突入何時になるのやら(笑)
近藤さん…どうする?
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