ゴールデンOKITAさん 作:アイヌ文化保存係
「ところで、小樽で聞き込みしてても刺青囚人の情報なんて出てきますかね?刺青の囚人だって、バレたら殺られるわけですからね。刺青人皮になっちゃったおじさんだって、今までバレずに居たんですから」
小樽の町を歩く杉元さんご一行は刺青囚人を探しながら、小樽の町を探索していた。装備も永倉爺さんからの支給品もあり、充実していよいよ暗号の囚人狩りだ。
とは言え、沖田さんの言う通り、町で聞き込みして囚人は見つかるのだろうか?確かに聞き込みだけでは見つかりにくいだろう、第1話で吸血鬼ヒグマに腸を食われた例のオッサンだって、杉元に口をすべらせるまで誰にもバレずに、砂金の取れる川~小樽の往復生活を続けれない筈なのだから。
「だよな。だからこそ、相手が釣れるのを待つことにするんだ。埋蔵金に興味がない囚人は別だが、埋蔵金に目が眩むヤツは引っ掛かると思うぜ?」
普通に聞き込みをして、囚人の情報なんてあまり出てこないかも知れない。そこで聞き込みをして、刺青の囚人がこちらを尾行或いは襲ってくるのを待つのである。
「でもそうなら囚人は此方を殺す気で攻撃してきますよ。死徒に食われたオッサンは看守を殺して脱走してきたと言ってたんですよね?奪った武器もあります。それも日本軍が持つような武器を」
ヒンメルの言うこともある。刺青の囚人は輸送中に看守を殺して脱走した人達であり、その看守からライフルや軍刀などの武器を奪って所持している筈である。
「相手が着いてきたら、私に考えがある」
というアシリパさん。実はアシリパさん。森に対囚人用の罠を沢山仕掛けてきたのだ。とは言え、元々はリスや動物相手に使う罠を人間サイズに大きくしただけであるが、山に不慣れな人物は見分けるのが困難であり、そこに誘導すれば対人間エキスパートの杉元、対人外専門家ヒンメル、天才剣士強くてニューゲームの沖田さんの3人の攻撃を罠が沢山ある森で凌がねばならないのだ。無理ゲーである。
ここで杉元ご一行の装備を確認しておこう。
杉元 三十年式小銃、銃剣。己の拳。
沖田さん 軍刀(永倉爺さん基準のナマクラ)、ウィンチェスターライフル(ソードオフモデル)、手裏剣×ポーチに入る位、棒手裏剣×ポーチに入る位。
アシリパさん 弓矢(毒着き)、矢(毒なし)、小刀、山刀、トラップツールなどなど。
ヒンメル 刀(永倉爺さん基準で普通に名刀)、黒鍵×大量。第七聖典(刀崎と愉快な職人の手で絶賛近代化改造中)、魔術、原理血戒『剣』(自覚なし)
である。
「なあ、おっちゃん。こんな感じの刺青の人、こなかった?」
「いや、うちでは見ないね。ここの銭湯の常連だけど、見たことがないな」
聞き込みを開始したが、やはり銭湯などの生活に必要であるが、肌を露出するところでは目撃例はないようだ。
「でも、花町の方で同じような聞き込みをしている見知らぬ人が居たね」
銭湯の常連客のおっちゃんから有力な情報を得た杉元ご一行は花町の方に向かう。
「ああ、同じようなことを聞いてきた人が居たな。だが、小樽は流れ者が多いからね」
当時の小樽には私娼館が幾つか存在しており、中には普通の飲食店の暖簾を掲げるところも多く、一見さんは見た目では見分けが着きにくい。そんな娼館が多く集まる花町の区域で、有力な情報をゲットする。どうやら、小樽に刺青の囚人…或いは刺青人皮の情報を探る者が杉元ご一行以外にも居るようだ。
だが、小樽は流れ者が多く、日に日に新しい人が来たり、出ていったりもしてるので、どんな人物が聞き込みをしてきたのか印象に残りにくいだろう。しかし帰還兵、アイヌの少女、刀を提げた少女、エクソシストの4人組である杉元ご一行は目立ち、印象に残りやすい。そのためか…
「なにを聞かれたんだ?帰還兵、アイヌ、今時刀を提げた女、外人の組み合わせは珍しいからな」
「さあ、良くわからん組み合わせだな。妙な刺青がどうとか…刺青の写しを見せてもらったが、暗号みたいだったよ」
「ふーん」
同じく刺青の暗号を探す人物に目を付けられた。だが、これで予定どおりである。
「ちっ…寝床を突き止める筈だが、どこまで行きやがる」
杉元ご一行が暗号の囚人探しを行っていることを聞き、懐から当時連続発射が可能な拳銃であるリボルバーを取り出した、1人の男が杉元ご一行を尾行していた。
帰還兵、アイヌ、エクソシスト、そして刀を提げた女の組み合わせは良くも悪くも目立つ。それが暗号の記された囚人の刺青を探してるなんて噂がたてば、このように尾行される。
「いっそのこと、ここでやっちまうか」
その男は刺青の囚人であり、殺しに戸惑いは一切ない。このリボルバーも脱走の時に、死んだ看守のポーチから奪った物であり、数少ない連続発射が出来る拳銃ということもあり使い勝手が良い。
軍人が使う三十年式小銃や三十八年式小銃はボルトアクションでの装填が必要。ショットガンはポンプアクションでの装填が必要であり、アメリカが開発したウィンチェスターライフルはハンドガンの弾を打てて使い勝手が良いが、レバーアクションでの慣れが必要だ。リボルバーは弾詰まりが実質無く、連続発射が可能。この時代で使い勝手が良い拳銃はなかなか無いだろう。
だが、この森はアシリパさんの手で無数のトラップが仕掛けられており、囚人がとある所に踏み込んだ瞬間、ワイヤーが首を締め付ける。
「あがぁぁ!?」
そして、囚人の眼前に沖田さんが現れて、囚人の意識は反転した。
「うっうう…」
囚人が目を覚ますと、手足を拘束されてふんどし1丁にされており…身体に油紙を貼り付けられて、沖田さん、アシリパさん、ヒンメルの手で刺青の写しが作られていた。
「よぉ、目が覚めたか。悪いが、お前のコレは貰うぞ」
囚人の武器であるリボルバーは杉元に奪われており、無駄な抵抗は出来なくなっていた。
「ざぶぶぶぶぶ!!貴様ら!!俺を殺すつもりか!!」
「なっわけないじゃないですか。殺すつもりなら、皮ひんむいてますよ」
今はヒグマなどが冬眠から次々と覚めており、春が始まろうとしている。だが、本州と比べて北海道は試される大地であり、まだ気温が-になることもあり、川や海は凍死する程だ。なんなら-30℃の寒波が襲ってくることもあり、ふんどし1丁でいれば凍死してしまう。
「その刺青を彫った囚人はどんな人物だ」
アシリパさんが寒さでガクガクと震える囚人に問う。既に囚人の刺青は写したし、問題ない。それに、刺青を掘った人物はアシリパさんの父親を殺してアイヌの金塊を奪った犯人だ。父親の敵を知りたいと思うだろう。
「のっぺらぼうさ。俺達はそう呼んでる」
「「「のっぺらぼう?」」」
「顔がないんだ。まるで皮ごと顔が奪われたようにな」
囚人は語る。なんでも刺青を掘った人物は顔がなく、唇に鼻や眉などが皮ごと全部無くなっており、文字通り顔がないようなのだ。
だが、その瞬間。囚人の後頭部から鮮血が飛び、囚人は死んだ。その後、少ししてから発砲音が響く。間違いない、何者かが囚人を狙撃して始末したのだ。
ガチャリ…囚人を始末した男はボルトアクションで薬莢を排出して次の弾丸を装填する。
「軍人、アイヌの少女、時代遅れの刀を提げた少女、そして埋葬機関の第6位か。危険な博打に手を出しおって」
男は杉元と違って現役の軍人であり、日本陸軍最強と称される第七師団の所属だ。多数の犠牲を出したが、日露戦争の勝利に貢献した部隊である。
狙撃主の名前は尾形百之助。死徒27祖や聖堂教会、魔術協会まで参戦する金塊争奪戦の為に、原作と異なる結末を迎える男である。
次回…尾形、新撰組の基本戦術を思い知る(笑)
そして5人目の仲間である白石が加入!?
食べてみたい食事!!
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チタタプ
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オハウ
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サッポロビールとライスカレー
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ラッコ鍋
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杉元のオソマ