ゴールデンOKITAさん 作:アイヌ文化保存係
第七師団の軍服の上から防寒のコートを纏い、フードで頭部を隠した尾形は何時でも応戦出来るように、三十年式小銃を構えながら進む。尾形の直接の上司は鶴見中尉という情報将校であり、魔術関係はもちろんのこと、様々な情報を持っている。なので、尾形も当然ながら鶴見中尉が部下に知らしても良いと判断した情報は与えられているのだ。
「埋葬機関第6位は不味いな。どうしても殺せず、派閥や国のご都合で6位の席次だが、剣聖ベ・ゼの内弟子だ。どうやっても殺せず、機能を停止するためには硫酸などの薬品の桶に、手足を切断して沈めるか…海や川底に沈めて閉じ込めるしかない。
それに、あの軍服の男も厄介だ。重心のブレがない。近接戦では間違いなく負けるな」
当然、神秘関連のことも知っており、死徒、埋葬機関、魔術、魔術協会などの知識もある。
相手の情報を分析しながら、杉元ご一行に近づいていく尾形。だが、アシリパさんが針葉樹の枝を拾い投げて、それにヒンメルが黒鍵を軽く投擲して魔術で火をつける。すると、煙が多く発生して煙幕のようになり、尾形から杉元ご一行の姿は見えなくなった。その後、銃声が聞こえ、尾形は木の影に隠れて進路を変更する。
「銃声の音からして、日本製の小銃じゃないし、軽い。有効射程距離は長いが、音からしてマグナム弾…ピースメーカーかウィンチェスターライフルだな」
「杉元さん!!これで良いんですか!?」
「当てなくて良い。牽制になるから大丈夫だ!」
一方の沖田さん達こと杉元ご一行。アシリパさんの自然の知識で、天然の煙幕を発生させて、尾形から姿を眩ますと、沖田さんは永倉爺さんから貰った試供品のウィンチェスターライフルソードオフモデルを尾形が居ると思われる方向に向けて発射する。もちろん、当てなくて良い、こうすることで牽制に繋がるのだ。
「でも、沖田さんは銃使うことに抵抗とかない?埋葬機関のエクソシストや魔術協会のアホはプライド高い奴ら多いから、銃使う人は少ないけど」
ヒンメルの言う通り、実は埋葬機関のエクソシストや魔術協会のアホどもは銃などを避けている人が多いのだ。まあ、確かに強力な死徒などの吸血鬼相手では銃で撃つより物理で潰した方が効率が良い。散弾銃の散弾ではヒグマにダメージを与えれないと同じだ。
しかし鹿や鳥は散弾でも効果があり、倒せる。雑魚の吸血鬼だってライフルなら普通にダメージが出る。しかし、魔術協会や聖堂教会のエクソシスト(一般的)は銃を使わずに避けてるのだ。
『リロードとメンテがめんどくさい。黒鍵なげた方が強い』
とベ・ゼ師匠のような例外は居るが、一般的なエクソシストはどういうわけか使わない。ヒンメルがベ・ゼ師匠に救われず、時計塔で永久投獄される世界線(月姫、Fate)ではノエル先生も銃使わず…重たいハルバートと黒鍵を使ってた。
「使えたら便利じゃないですか!あっ、弾無くなりました!!」
と沖田さん、普通に銃を使う。銃身が短く切り詰められた取り回しに優れるソードオフモデルのウィンチェスターライフルは装弾数は10発。打ち続ければ弾切れにもなる。
ウィンチェスターライフルは三十年式小銃と違って、1発づつリロードする必要がある。銃を使い出して日が浅く…リロードに時間がかかる。
「いや、充分だ沖田」
アシリパさんが永倉爺さんから貰った双眼鏡で尾形を見て、告げる。何故なら…この森は刺青の囚人を捕まえるため、アシリパさんの手で沢山のトラップが仕掛けられているためだ。
進む尾形であったが、何かが三十年式小銃に引っ掛かり、その小銃を取り上げてしまった。
「なっなに!?」
そう、既に尾形はアシリパさんが仕掛けた対囚人用の捕獲罠が張り廻られており、知らずに尾形はそこにやって来たのだ。罠に小銃が取り上げられ、予備の武器である拳銃は持ってきていない。そこに、銃剣を構えた杉元が突撃してきたのだ。
「ちっ…」
だが、尾形は知らない。新撰組は本来、集団戦法を得意とすることを。新撰組は京都の路地で相手を挟み撃ちにする戦法を得意としており、背後から沖田さんが、上からヒンメルが襲ってきたのだ。前後、上から攻められて杉元の銃剣によるフルスイングを受けて、顎の骨が砕ける。更にヒンメルの踵落としが左肩に直撃し、沖田さんの刀による峰打ちが左手首に直撃する。これで、片手は潰した。暫くは銃が使えない。
「ッッ…」
「なあ、ヒンメルの魔法は傷治せる?」
「魔法じゃなくて、魔術ですよ旦那。軽い骨折や裂傷程度なら」
尾形は判断する。間違いない、彼等は自分を生け捕りにするつもりだと。そう判断した尾形は素早くその場から逃亡した。幸いにも、杉元ご一行は此方の命は狙っていない。だが、雪の降る山は素人が無闇に歩くものではない。雪が風で流されて、ひさしのようになり…大地と思ったら滑落したケースもある。
「あっ」
そして尾形はその雪をふみぬいてしまい、滑落した。
「ッッ!!」
顎が割れており、上手く喋れない尾形は咄嗟に動ける右手を伸ばす。このままでは死んでしまうので、必死に何かを掴んだ。そのため、無事に勢いはとまり…止まった。安堵した尾形であったが…
「それは俺のゴールデンボールだ」
若い男の声が聞こえ、尾形は上を見る。上を見ると、自分の直ぐ側に金髪の少年がどや顔で立っていた。あと、なにやら右手に握ってる物の感触がわかってきた。妙に生暖かく、柔らかく真は固い。生暖かく柔らかい布?に包まれた鋼鉄を想起させる。そう、尾形は少年のタマタマ…つまりゴールデンボールを握っていたのだ。
「おいおい、揉んでも無くならないとは言え、熱心にねっとりと、揉まないでくれ。
俺様はローラン。セイバーのサーヴァントだ。趣味は全裸、ナンパ、美女に目が無い。それよりも俺のキンタマを見てくれ、どう思う?」
現実を知った尾形は声にならない叫びを出して、ゴールデンボールを握った手を離して、落ちていった。
そして、全裸の少年はローラン。シャルルマーニュ12勇士の1人であり、聖剣デュランダルの使い手だ。あと、全裸、もちろん全裸。因みに芥ヒナコが呼び出したサーヴァントの1人である。
「あのさ~これ、ふんどし1丁になる理由ある?」
「殺しはしないから安心しろ。えーと、白石だったな」
尾形がゴールデンボールをニギニギしてる頃、杉元ご一行は新たに罠にかかった囚人をゲッチュしていた。その囚人は白石由竹。窃盗の罪で投獄されたが、脱獄して脱走…その後は遊郭に居れ浸ったりして逮捕→脱獄→酒屋で飲んでて捕まった→脱獄などなどと繰り返して、脱獄の罪が重なりすぎて網走監獄に捕まった脱獄王である。
「でもさ、杉元。沖田ちゃん、ヒンメルちゃん、アシリパちゃんは頼りになるけど…情報収集とか大丈夫?俺なら囚人の顔は分かるし、遊郭とかにも行けるから情報収集も出来るよ」
確かに白石の言う通り、一理ある。白石は遊郭とかにも入れるしそこでの情報収集も出来る。しかも囚人の顔も分かるため、誰が刺青の囚人か分かるのだ。
次回 土方歳三、登場。
食べてみたい食事!!
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チタタプ
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オハウ
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サッポロビールとライスカレー
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ラッコ鍋
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杉元のオソマ