ゴールデンOKITAさん 作:アイヌ文化保存係
新たな仲間に戦闘面で頼りになるか分からず、サバイバル面では1ミリ位しか役に立たないと思われる脱糞王…げふんげふん脱獄王白石を仲間に加えた杉元ご一行。仲間が加わったとは言え、食事を取らなければ生きていけない。今日のご飯は…
「おーい!!今日はウサギだ。リスと違って脂身が少ないけど、チタタプにすると旨いぞ!!」
捕獲!!今日の晩御飯!!さっき捕まえたウサギを用いたフルコース!!お品書きは男限定?ウサギの目玉、ウサギのチタタプ、生物が苦手そうな白石のためにチタタプのオハウの3品である。もちろん、料理長は毎度の如く、アシリパさんだ。
「よし、最初は目玉だな。目玉は本来、獲物を捕まえた男だけが食べて良いんだ」
アシリパさんはそういって、ウサギの目玉をほじくり出して杉元に差し出した。なんでもウサギの目玉は男だけが食べれるようだ。今までリスの生肉と脳ミソを食べれた杉元であるが、こうして目玉を差し出されると少し引いてしまう。
「アシリパさん、食べて良いの?いいのぉ?いいのぉ?」
「ほれ、食べろ」
杉元はウサギの目玉を生で食べる。ぶちゅと潰れる感覚と未知の味が杉元の味覚を刺激した。
「あっおう…うぇ」
「ヒンナか?」
「ヒンナヒンナ…」
だが、男はあと2人居る。果たして、誰が残った片方の目玉を食べてしまうのか?ヒンメルなのか、或いは新人の白石なのか。
「よし、ヒンメル。残った片方の目玉、食べて良いぞ」
「食べて良いの?ぶちゅ…うぇ……ヒンナ」
ヒンメルであった。食べた感じ、ぶちゅっと潰れる感覚と未知の味がヒンメルの口の中に広がった。
「本当は生で食べたいけど、白石が居るからオハウにする。本来は生で食べきれない分をつみれにして、オハウにする」
オハウとはアイヌの言葉で汁物という意味があり、お味噌汁や汁物、鍋などを指すのだ。ウサギのチタタプだけでは5人分の腹は満たせないので、アシリパさんが取ってきたキノコ、プクサ…行者ニンニクを加えるのだ。
「さあ、沖田。チタタプの時間だぞ!」
「待ってましたアシリパちゃん~さあ、チタタプ!!」
沖田さんは包丁を使ってチタタプを作り出す。沖田さんは元から刃物の扱いは前世から慣れていたし、チタタプを作る姿も随分と様になってきた。
チタタプが出来て、お鍋が煮立ってきたら…スプーンで一口サイズの肉団子にしたチタタプを、鍋に居れてつみれ鍋にしていく。だが、そこで杉元が秘密兵器を取り出した。それは本州では一般的な調味料で保存食、味噌である。
「杉元…なんだオソマは!?」
「旦那!?何ですか…そのウンコは!?」
「杉元さん!!味噌ですね!!味噌鍋ならぬ、味噌オハウですね!」
「オハウに絶対合うと思うんだ。そっか、アシリパさんとヒンメルは味噌を知らないか。食べれるオソマだよ、大豆から作れるんだ」
オソマ(アシリパさん曰く)はアシリパさんにとって美味なる茶色の物。ライスカレーなるオソマも美味だった。だからこそ、今回…杉元が出した味噌なるオソマも絶対に美味しいだろう。
「「「オソマ!オソマ!オソマ!オソマ!!オソマ!!」」」
アシリパさん、沖田さん、ヒンメルの3人は円陣を組んでぐるぐると回ってオソマコールを行うのだった。年頃の子供や男子は幾つになってもウンコネタが大好きである。
「どうしちゃったの3人とも」
「子供達はオソマが大好きなんだよ」
そしてウサギのチタタプオハウに、杉元ニシパが用意した味噌をいれて、味噌鍋の香りが強くなり…ウサギのチタタプ味噌オハウが完成した。
「美味しい!!ヒンナヒンナ!行者ニンニクの香りが肉とマッチして食欲がすすみます!!前世の新撰組時代にも、この料理が有れば!!」
「うん!!このプクサ、ニンニクに香りが似ていてパンチの効いた味がミートボールからします!」
「これはヒンナヒンナだぜ!」
「杉元のオソマ、ヒンナヒンナ!」
「いや…アンタ達、随分と旅を楽しんでるな」
一方の小樽。
永倉爺さんは自宅の居間でキセルを用いて煙草を吸いながら、ビンごとサッポロビールを呑んでいた。
その時、呼び鈴も鳴らずに玄関の扉が開き、誰かが自宅に入ってきた。その人物は真っ直ぐ、永倉爺さんの居る居間に向かってきた。
やがて、侵入者が居間にやって来た。その人物は加齢のこともあり、白髪で白い髭を蓄えた老人であるが、不思議と永倉爺さんと同様にそこまで老いを感じさせない。
「久し振りだな、新八」
「本当に生きていたとはな、トシさん」
もう1人の老人は土方歳三(Fate。ただしお爺ちゃん)新撰組 鬼の副長と呼ばれ、新撰組を組織として纏める基礎を築いた超が幾つもつくほど凄い方である。
新撰組の個人の強さは戦闘力 永倉、剣才 沖田、剣術 斎藤と呼ばれてるが…土方歳三が何より恐ろしいのは統率力、道場破り(というか薬の押し付け売り)で実戦的に磨いた天然理心流をベースにした我流の剣術と応用力である。
新撰組の抵抗力と筋力強化のため、禁止されてる肉食を広めるため養豚を敷地内でやったり。袴では動きづらいということもあり、西洋の軍服を採用したり、革新的な考えを新撰組時代から持っていた。
しかし、そんな土方歳三は五稜郭で戦死したと伝えられている。だが、こうして目の前に生きている。何故なら土方歳三は政治犯として網走監獄に囚われており、闇に囚われていたのだ。
「新八。早速だが、こんな物を知らんか?」
土方爺さんは上半身裸となる。そこには老いを感じさせない肉体があり、暗号の刺青が印されていた。そう、土方歳三は網走を脱走した刺青の囚人の1人である。
「おう。アレだろ?アイヌが残した埋蔵金のやつだ」
「知ってたか」
「おう。沖田が仲間と来てな。アイヌの少女、日露戦争帰りの男、埋葬機関のエクソシストと一緒に来てその話をした。3人とも、面白い子達だ。特に杉元って日露戦争帰りの兵隊は若い頃のアンタそっくりさ」
「沖田が?アイツは結核で死んだ筈だろ」
「ワシも驚いた。あの時の沖田と全く同じ声、全く同じ顔で現れたからな」
「そうか。新八、早速だが頼みがある。小樽周辺に私が滞在できる拠点、海外製の最新式武器が必要だ。用意してくれ…武器は多ければ多いほど良いぞ」
土方爺さんは永倉爺さんに拠点の用意、海外製の最新式武器の調達を頼んだ。だが、武器は多ければ多いほど良いとは、戦争でも始めるのだろうか?
「構わんが、歳さんや。金塊だけが狙いじゃないな」
永倉爺さんがそう言うと、土方爺さんはニヤリと笑みを浮かべる。
「蝦夷地を独立させる。それに第七師団、魔術協会やイギリスなどの列強国とやり合うことになる。
特にサーヴァントと呼ばれる存在は、神秘が無ければ対応が出来ん。対応出来るとすれば埋葬機関の少年、魔法に近い働きで転生した沖田だけだな」
土方爺さん、埋蔵金争奪戦に参戦である。沖田さんとの再会は近いかもしれない。
第七師団の拠点。
「鶴見中尉殿。報告が2つあります師団の魔術師が遠坂からのリークで得た情報を元に、劣化式ですがサーヴァントを召喚しました。それと尾形百之助上等兵が目を覚ましました」
「うむ」
陸軍最強第七師団も本格的に動き出す。
次回…初のサーヴァント戦、迫り来る第七師団。神秘なしで、杉元ニシパは大丈夫なの!?
食べてみたい食事!!
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チタタプ
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オハウ
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サッポロビールとライスカレー
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ラッコ鍋
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杉元のオソマ