前略、グランドオーダーに巻き込まれました。 作:モフモフ毛玉
ジャンヌとは正反対の真っ黒な鎧を見に纏う少女は、笑い声を上げた後、真っ直ぐジャンヌを見つめて言い放つ
「バーサーク・ランサー、バーサーク・アサシン、あの田舎娘を始末なさい」
「…っ!させない…!」
立香のその言葉に、立香のサーヴァント達はジャンヌに加勢する様に前に出る。
「…はぁ、サーヴァントの反応が多いと思えば、成程、マスターが居た訳ですか…
その風貌…この時代の人間ではありませんね…
…まぁいいでしょう、所詮束になろうと一山幾らのサーヴァント。
纏めて潰しなさい!」
そう言い放ったその時
「
その背後から、馬の大群が押し寄せる。
「なっ…!?」
呼延灼の宝具だ、既に展開された連環馬は気付いたとしても止まらない
「皆さん!私の連環馬に乗ってください!」
「承知した!」
エミヤは立香を抱えて乗り
「任せな!」
クー・フーリンはマシュを連環馬に乗せ、自身はその背に立つ
「私は…問題ないですね」
メドゥーサは一頭の連環馬の背の上に立ち、構える
「くっ…このっ…!」
「うぐっ…!?」
「こんな量の馬…何処から…!?」
連関馬に対応出来ずに呑まれ、踏まれるバーサーク・サーヴァント達と
「忌々しい…!」
連関馬の大群に呑まれず、その背を飛び移りながら、迫るもう一人の黒いジャンヌ・ダルク
「この宝具の発動者は予想が付く、お前だ!」
その手の黒い炎は、呼延灼を捉えた…が
「そぉら!」
「はっ!」
クー・フーリンの槍、メデューサの鎖が迫る
「鬱陶しい!!」
それを旗で弾くも、唐突に足元に浮遊感を覚える。
「…チッ、展開しているなら当然、解除も本人が出来ますね…!」
弾いた姿勢のまま、ゆっくりと体勢を崩した黒いジャンヌ・ダルクは、その背…空からサーヴァントを感知する。
「…っ!?」
ほんの少しだけ、黒いジャンヌの感覚全てが空へと向けられた。
「邪悪を断て…
空中から、黄金の剣を構え、少女は落下しながらも、その剣先を黒いジャンヌへと向ける。
剣から放たれたか細い光の線は、吸い込まれる様に黒いジャンヌの背を突き刺し…爆発した。
「ぐっ…あぁぁ!」
その勢いのまま、黒いジャンヌは地面に叩き付けられる。
「くっ…この私が…顔に土を…!」
そのまま立ち上がろうと顔を上げた黒いジャンヌは
「…は?何よ…アレ…?」
空に浮かぶ極光の槍を見た。
「
淡々と、しかし良く響く声を最後に
黒いジャンヌとバーサーク・サーヴァント達は極光に呑まれて消えた。
そして、そんな戦闘の最中
「さぁ、そこの貴方達!今の内に逃げますわよ!」
「あっ…はい!」
白百合の少女と仮面を付けた男に手を引かれ、立香達は離脱した。
「…まぁ、到着に遅れた功名だな」
遠くにある森の近くで、背中を木に預けながら、ミナトはそう言って極光の爆発を眺めた。
時は少し遡る
それはアルトリアズにサンドイッチ状態のまま、情けない悲鳴をやめて身を任せていた時だ。
「マスター、近くの森に誰か居ますよ!」
アルトリア・リリィのその言葉に、ミナトは記憶を掘り返す。
(そうだ、確かこの特異点には、マリー・アントワネットとアマデウスが居たはず!)
「ランサー、その人影の方に少し方向転換!僕を下ろしたら最速で立香達の元へ
「…!分かりました」
自らが教えていない『空を駆ける』と言う性質を見抜いた事に驚くも、ランサーアルトリアは頷いた。
「二人とも、そして呼延灼も、宝具の使用は許可する!戦闘中若しくは始まりかけならそのままぶっ放せ!」
「「了解!」」
(マスターが私を頼っている気がします!!)
アルトリアズは頷き、声さえ聞こえない呼延灼は何となく期待された事を感じて馬の速度を上げて行く。
そこからは簡単な話だ。
森を彷徨っていたマリーとアマデウスに、近くの街で人が襲われているから助けて欲しいと救援を要請、快く受けたマリーと着いていくだけのアマデウスに立香達の回収を任せ、自身のはDr.ロマンに連絡を取り、はぐれサーヴァントが居る可能性を伝えてそのまま待機していただけである。
「自分が一番楽してるな…」
森に居る狼やワイバーンにガントの試し撃ちをしながら、ミナトはそう零した。
なお、その後に追いかけ回され、急いで来た呼延灼達に倒して貰ったのは立香達は知らない話。