前略、グランドオーダーに巻き込まれました。 作:モフモフ毛玉
召喚した次の日、まだ特異点が見つかっていないという事なので、交流会をする事にした。
何せ特異点に行ってしまえば戦闘に続く戦闘、合間に謎や対策を講じる等、忙しくなるのでコミュニケーションも能力を把握する時間もない
「はい、未だ特異点が見つからないという状況なので皆さんに集まって貰いました」
「マスターに呼ばれて来たが…そうだな、話すにしても何か摘めるものがあると良いだろう、キッチンを借りる」
「摘むものか…酒があるかねぇ」
「…宴会ではないんですよ、ランサー」
「ごめんなさい…お酒は…たぶんないです…」
立香のサーヴァントは自由だ、エミヤはキッチンに行き、クー・フーリンは冷蔵庫を開けて酒がないか物色し、メデューサはキッチリと座って待っている。
なお、マシュは何やら記録用と電子機器を片手に立香のすぐ横に座っている。
そして、自分のサーヴァントと言えば
「交流会…各々の能力把握でしょうか?特異点というのは通常の聖杯戦争とは違うと聞きます。
戦闘時の混乱を無くす為に交流会という名目で、何が得意で何が不得意か、適材適所になる場所は何処か…という事でしょうか?…私が考え付くのはここまでです…どうですか?当たってますか?当たっているなら褒めて下さい、さぁ早く、さぁ…!」
「交流会、楽しみです!」
「……ふむ」
『俺は影の中〜…つーか他にバレたくねぇしな!』
アヴェンジャーは影の中、出てくるつもりは皆無らしい。
呼延灼の予想は100%当たりなので流石は指揮官を任された身だ、と言えば頭を撫でると予想したのか傘を取って頭を差し出して来た。
遠慮なく撫で回せば、若干ニヨニヨと頬が緩んでいる。
「あ、ズルいです!マスター!私も撫でてください!」
頭を撫でていたらリリィも要求して来たのでそのまま撫でる
「えへへ…!」
可愛い、しかしその笑顔は眩し過ぎる。
「……」
そんな二人を撫でている自分の背中に、ランサーアルトリアの視線が突き刺さる。早く始めろという事だろうか?
「出来たぞ、簡単なものだが…」
そう言ってエミヤはフライドポテトを机の真ん中に置く
「…畜生、絶対酒が進む摘みだってのに酒がねぇ…」
「…フライドポテトですか…油物…」
「わぁ…美味しそうです…!」
「ほう…」
「…ふむ」
『マスター、食べるフリして落っことしてくれね?陰の中で食うから』
アヴェンジャー、お前は人任せか
全員(一名影の中)が座ったのを確認し、改めて話す。
「えー、特異点が見つかれば恐らく、立香の様に特異点へのレイシフト、特異点の解決に勤しむ事になります。
せっかくまだ見つかっていないので、お互いに出来る事や出来ない事、またマスターやカルデアに何か要求があれば、叶えて貰えるように尽力させて頂きます」
そう言えば、真っ先にクー・フーリンが手を挙げ
「酒をくれ」
「嗜好品ですけど、あれば良いのは確かですね…ダヴィンチさんに用意出来るか聞いてみます」
「おう、んじゃ俺からだな…俺は見ての通りの槍兵だが、大体の事は出来る。不利な事も特にはねぇ」
「そうなんだ…」
立香はランサーの言葉に自分でメモを取っている、偉い事だ
「では私だな…弓兵のクラスではあるが、近距離戦闘も可能だ。そこのランサーと戦った記録はある。不利な事も特にはないな」
そのままクー・フーリンが続いたからとエミヤが続ける
「私ですね…騎兵のクラスですが…真っ向からの戦闘は余り得意ではありません…
マスターを抱えての戦線離脱や、数人程度なら宝具で運ぶ事は可能です…
それと…逸話として有名ですが…私には石化の魔眼があります…対象の無力化もしやすいかと…苦手な事は…今は居ないので大丈夫ですね」
メデューサは真っ向からの戦闘は得意ではないものの、騎兵としての機動力でのサポーター、戦闘をするならば奇襲等が良いというのは分かる。
「ふむふむ…」
立香もしっかりとメモを取っている。
「では、私マシュ・キリエライトも
まだまだ戦いに慣れない未熟なデミ・サーヴァントですが、シールダーとして先輩やミナトさんの盾として頑張ります!」
そう言ってマシュはむんっ!と気合を入れている、可愛い
「立香側は終わったな…じゃあこっちか」
そう言って誰からにしようかと考えていると、リリィが手を挙げた
「はい、私はセイバークラスのサーヴァントですがまだまだ未熟者なので、皆さんと一緒に頑張って行ければと思います。
戦闘は頑張って戦いますが、力が及ばない所は多々あると思います。
改めて、よろしくお願いします!」
そう言ってリリィは頭を下げる
「では、続けて私ですね。私は…何故かクラスがアサシンですが…真っ向からの戦闘では負けなしです!多分!どんな者でも蹴散らしてやりますよ!
…苦手な事は叱ったり罵倒ですね…マスター…失敗しても叱らないで…契約切らないで…!」
ヒシッといつの間にか自分のすぐ側にやってきて涙目で引っ付いてくる呼延灼に
「大丈夫大丈夫、叱らないし罵倒しないし、そもそも英霊の一人の貴女が頑張って貰っているだけでも有難いので…」
「ま、マスター…!呼延灼は果報者ですぅ…!!」
グズグズ泣いて胸に顔を押し付けて来る呼延灼の頭を撫でながら、ランサーアルトリアを見る
「…私ですか、戦闘については何も問題はありません…移動も、私の馬でしたら後3人は乗れますので…
苦手な事は特にありませんね…以上です…
あとはそこに潜んでいるサーヴァントだけですね」
そう言って、ランサーアルトリアは自分の影を見つめた
『ゲッ、流石にバレるか…めんどくせぇなぁ…』
「まぁ、バレるもんだよ、アヴェンジャー」
やれやれと影から現れた真っ黒人型に、ランサーアルトリア以外が臨戦態勢を取る。
「いやいや、アンタら全員でかからなくてもサシでやったらオレが負けるから…そもそも、オレ、味方だし
見ての通りな真っ黒な最弱サーヴァント!アヴェンジャーだ。
戦闘なんかに期待はしないでくれよ、一山幾らのサーヴァントなんだ。戦闘はアンタらに任せるよ
オレは…そうだな、なんか居る黒い影って思ってくれればいいぜ
んじゃ、フライドポテト貰ってくぜ…アッツ!!アッツ!!」
自己紹介を簡単に済ませて、フライドポテトを一本口に運び、口の中を火傷してそうな声を残して影に帰って行った。
「…マスター、アヴェンジャーはいつ召喚を?」
ランサーアルトリアが鋭い目を向ける
「ココに来た時だよ、召喚してみろって出てきたのがあの真っ黒黒スケって事。
本人も戦う気はないし、召喚出来たからこうして二人目のマスターになったんだけどね」
「……そうですか」
「知らなかった…」
締まらない自己紹介を終えた後は交流会という事でカードゲームを行った。
なお、やったのは某有名なカードゲームの…その内容をパクったモノである。
どう作ったかと言えば…ダヴィンチに話を持ちかけ、リソースと相談して無理のない範囲で作ったものだ。
なお、優勝したのはマシュだった。
そして、最下位はクー・フーリンだった。
「わ、私が優勝してよかったんでしょうか??」
「運も実力の内だぞ」
「俺のデッキ回ってなかったんだが!?回ってたら勝ってただろ!アレ!」
「運が悪かったって事で…」
「納得いかねぇ!!」
クー・フーリンの悔しさを滲ませた声が響いた