前略、グランドオーダーに巻き込まれました。 作:モフモフ毛玉
ジャンヌとの協力関係を結んだ後、これからどう動けば良いか意見交換をする事にした。
「改めて、ありがとうございます。私一人で戦うつもりでしたが、皆さんが協力して下さるのなら魔女の私であろうと恐るるに足りません」
「…その、魔女って呼ばれる事については」
立香がそう問えば
「大丈夫です…勿論、彼らがもう一人のジャンヌと私を誤認するのは悲しいことですけれど…それは仕方のない事です。
実際、私が火刑に処せられてから数日も経っていない様ですし
…復活した私がオルレアンで虐殺を行ったとなれば、恐れられるのも無理はない。
…下手に動いてイングランドを刺激するかどうかが不安でしたが、今は魔女と呼ばれる私を倒すだけでいい」
「…そう、ですね…」
そう言って立香は目を伏せる
「あ、ですが暫くは斥候に徹しましょう。目的はシンプルですが、達成は困難ですから」
そう言うジャンヌに、呼延灼は同意する。
「そうですね、オルレアンが占領されている以上、魔女の兵力は小規模な軍隊程度にはあると考えて良いです。今の私達が無闇に戦いに出たとしても、物量で押し切られる可能性が高いですから」
そう言えば、チラチラとミナトの方を見る
ミナトは無言で頭を撫でた。
「…そう言えば、ルーラーにはサーヴァントを感知出来るんだったか?」
ミナトの呟きにジャンヌが答える
「…はい、ですが今の私にはサーヴァント探知機能はありません」
そう言ってジャンヌは申し訳なさそうに目を伏せる。
「…となれば、魔女ジャンヌが同じルーラーだった場合、不味くないか?こっちがバレるぞ?」
「…!うかつでした、その可能性はあり得ます…!その場合、我々の居場所は即座に勘付かれる、いつでも戦う準備が必要です。
そうなれば情報収集も最低限にしておきたいですが…何一つ手掛かりがない以上、そういう訳にもいきませんね
明日の早朝に出発しましょう、立香さんとミナトさんは人間ですし眠った方が…」
「ジャンヌはいいの?」
立香の問いを、ジャンヌは微笑んで答える
「はい、ステータスはランクダウンしていますが、サーヴァントの基本的な機能は有していますから」
「それなら安心だね、じゃあ野宿になるけど寝ようか」
ミナトはそう言って、立香に寝るように促した。
☆☆☆☆
「…案外グッスリ寝たな」
慣れない野宿だと言うのに、立香はスヤスヤと寝息を立てて寝ている。
「…ミナトさんは寝ないのですか?」
ジャンヌのその問いにマシュも頷く
「…幾らサーヴァントに睡眠の必要がないっても、環境が違うから寝れないんだよ
…キャンプした事あるけど、寝付けなかったしな」
そう言って、ミナトは小さくなった焚き火に小枝を投げ込む
「…そうですか」
「まぁ、聖女様が不安なのは分かる、本来の力は出せず、更にルーラーとしての機能もない
まぁ、それはこっちも同じなんだが…」
「そうなのですか?」
「はい、私はデミサーヴァントですし…先輩やミナトさんと契約しているサーヴァントも、万全とは言えませんから」
「霊基が最低状態なんだよ、全力には程遠いんだってさ」
そう言って、ミナトは持って来ていたドラゴン肉を頬張る。
「んまぁ、寝れないし、肉でも食いながら世間話でもしよう。海外行った事もないし、フランスの事を聞きたいが」
「…私の生まれた時代の事でなら、話せますが」
ジャンヌはミナトから差し出されたドラゴン肉を受け取りながら、そう言う
「聖女様からそう言う話を聞けるだけ貴重な経験だよ」
「マスター、梁山泊の話ならいつでもしますからね、ね!!!」
「うんうん、どっちかと言えば呼延灼の事聞きたいし、アルトリア達の事も特異点が終わった後に聞きたいかな」
「分かりました!」
「…分かりました、そうなれば、早急にこの特異点を解決せねばなりませんね」
そうして、ジャンヌの生まれた村の話を聞きながら、ミナトはドラゴン肉を咀嚼した。
(…ワイバーンの肉、意外と臭みとかはないな…全然食える。カツ丼とかいけるかもしれんな…
先々の事もあるが、いずれは
…いや、今はいいか)
自分の中に出てきた疑問を飲み込んで、ミナトはジャンヌの話に耳を傾けた。