この呪われたゲームで人外幼女ロールプレイ   作:黒猫と白蛇

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本当は栗木下先生の『Curse Nightmare Party』-邪眼妖精が征くVRMMOの二次として書こうとしてたんだけど原作の最高性とか書きたいことの原作の設定との乖離があったのでオリジナルとしてと投稿。なので設定が多々似通ってます。


1話

『サンクチュアリ:カースドフロンティア』というゲームがある。本日発売のフルダイヴ型のVRMMORPGの新作で、個人的に一番注目している作品だ。

キャッチコピーは『人類の生存圏を取り戻すRPG』呪いに塗れた世界で、人類唯一の生存圏である聖域。しかし人数も限界に達し、人類は新たなる生存圏の獲得の必要に迫られていた。そこで神々から不死の加護を与えられたプレイヤーたちは呪いに塗れた世界を人類が生存できる世界に変えるために奮闘していく。という感じの世界観だ。

ジャンル的にはダークファンタジーになるかな。個人的には開拓的な要素があるゲームは割と好物だしそこもグッド。なんだけど、何よりもうれしいのがキャラクリの自由度だ。

 

『サンクチュアリ:カースドフロンティア』、呼びずらいし、ネット上の略称であるカスド*1と呼ぶけど、キャラクリの自由度がこれまでのフルダイヴ型のMMOゲームに比べると非常に高い。これまでは自分の体と上下3cmくらいが違和感なく操作できる範囲としてオンライン系のゲームではキャラクリエイトに制限が掛かってたんだけど、何やらその辺を補正する新システムを開発したとこで身長の大幅な変更とか性別の変更まで可能にした唯一のAAAタイトルだ。インディーとかでは前からあったんだけどクオリティが酷くてね。

一番期待しているのは、人外的なキャラクリエイトまでが可能、ということだ。

このゲーム、キャラクリエイト開始時に受ける加護と呪いを選べるんだけど、呪いで新しく腕を生やしたり、目を増やしたりすることができるのだ。PVでは両面宿儺とかヘカトンケイルじみた姿のキャラが紹介されてた。見た目に影響を与えるやつ以外にも能力に影響を与える呪いとかいろんな奴があるらしいので楽しみだ。

 

サービス開始まで残り10分くらい。そろそろお前は誰なんだという声が聞こえてきそうなので自己紹介をしておこう。僕の名前は黒井 一生。

19歳。肩書としては...なんだろう。ゲームライター兼動画投稿者兼ゲームブロガー?まあつまるところゲームで飯を食ってる人間だ。

とは言え収入はそんなに多くなくて・・・何とか食えてるってぐらいだけど。

趣味はもちろんゲーム。最近はダークファンタジー系のゲームが好み。まあ、自己紹介はこの辺で良いだろう。

 

そういえば起動すら試してなかった。サービス開始前だけどキャラメイクくらいはできるかも知れない。正直事前情報も大して追えてないんだよねえ。

この日のために抱えてた仕事を全部片付けて動画や記事の予約投稿とかも済ませるために仕事三昧だったし。

という訳でフルダイヴ型のゲーム機に入ってカスドを起動する。フルダイブ時特有の下降感に包まれ、仮想世界で目が覚めると...サービス開始まで今しばらくお待ちください。の文字とその下にタイマーが表示された。

残り5分ちょっとか。今のうちにトイレにも行っておこう。

 

トイレに行ったりしばらく雑務をこなして戻ってきた。ふう。あと30秒か。ドキドキするなぁ。10秒。5,4,3,2,1,スタート!

そう心の中で唱えるのと同時に襲ってきた柔らかな浮遊感と青白い光。目を開けると目の前にいたのはデカい機械の塊だった。

いや、実際そうとしか言いようがないわけで、なんだこれ。2mくらいのふわふわ浮いてる...歯車とかピストン機構らしきものが見受けられるしプシューっと蒸気を噴き出してもいる。

 

「ヨウコソ。サンクチュアリ:カースドフロンティアへ。ワタクシハキャラメイクとチュートリアルを担当スル、ガイド11番デス。

 マタ、ゲーム起動時にアップデートやイベントについてのお知らせも行います、ドウゾお見知りおきを。」

 

「あ、ああ。よろしく」

 

ガイドキャラかよ!完全に機械の塊だからちょっとビビったんだけど。ていうかどこから声出してるんだこれ。ちょっと気になるんだけど。

 

「マズハキャラメイクから行いマシょう。プレイヤーネームを入力してください。

 外見を変更した後に変えルことも可能デス」

 

僕のプレイヤーネームは昔から変わらない、というか動画投稿者でもありゲームライターという職業上ハンドルネームは統一したい。

という訳で、僕のプレイヤーネームは『黒い聖職者』本名からのもじりだ。厨二ネームっていうのは正直自覚してるがまあ割とネタになるしそれでいいのだ。

 

「黒い聖職者で、ヨロシイデスネ?」

 

「問題ないです。」

 

「了解シマシタ。変更しタい場合は申し出てクダサい。

 デハ、キャラメイクの本番デス。外見の変更、加護や呪いの選択を行ってくだサイ。」

 

ガイドがそういうと、目の前に生き写しになった僕の体と各種パラメータの調整用の仮想パネルが複数出てくる。

それぞれ外見の変更、加護の変更、呪いの変更だ。とりあえず外見は多少弄っておくのはマストだ。いたずらに身バレリスクは背負いたくないし。

目と鼻、口の形をほんの少しづつ変更する、これだけでも受ける印象は案外変わるものだ。あとは適当に髪型と変えればオーケーなんだけど。

細かいキャラメイクは呪いとか加護の内容に基づいて変更したいので後回し。先に顔をちょっと弄ったのは変更を忘れてて素顔のままゲームにインするのを防ぐためだ。

 

という訳で、加護と呪いの選択に入る。現在僕の目の前にポップアップが出ている加護と呪いについて、少し説明しておこう。

まず、加護についてだ。このゲームの加護は、簡単に言えば他のゲームで言うところの職業のようなものだ。

六大神と呼ばれる神々が居て、それぞれの神を選ぶことで加護を受けられる。

例えば戦の神ウォエルの加護を選ぶと体力とか筋力にバフが掛かり、ウォエルとその眷属神に由来する奇跡を使えるようになる、といった具合だ。

加護の種類は六大神なので当然六種類、ではなく、それぞれの神に四つの宗派があって、それのうちどれに属するか選ばなければならないので4×6の24種類だ。

バフの種類や使える奇跡に差があるらしい。

六大神の名前は戦の神ウォエル 慈悲の女神スデル 狩りの神ユヤミ 風越えのサンドラン 降魔神フクメン 星のシャラウズの六柱。

ネット上でまとめられてた限りでは戦の神ウォエルは戦士系、タンク系、慈悲の女神スデルはヒーラー、アサシン。あるいはソロプ専門の人向け。

狩りの神 ユヤミは斥候系、遠距離物理。風越えのサンドランは斥候系、軽戦士。自己バフ。降魔神フクメンは広域バフ、デバフ。呪い特攻?星のシャラウズ 魔法系?

 

情報としてはこんな感じ。星のシャラウズと降魔神フクメンについてはあんまり情報が出てなかったらしい。

どうしよっかなあ。どれも面白そうではあるんだけど、加護の選択は後回しかな。

加護の選択画面のタッチパネルではそれぞれの神の名前が円を描くように配置されてるんだけど、中心にはなし、という選択肢がある。

正確にはなし、と書かれているわけでもなくただの円状のアイコンが置いてあるだけなんだけどね。なんともきな臭いものを感じるとは思わない?

6つの中心にある選択肢ってこれは実は隠された7番目、あるいは0番目の神だったりするのでは?という妄想が...

 

まあ実際は加護と呪いの兼ね合い上設置されただけの可能性の方が高そうだけど。

どういうことかというと、それぞれの加護には一部反発しあう呪いがあるらしいのだ。ゲーム側の説明では加護を与える神々には拒絶する呪いがあるのだという。

端的に言えば、そんな呪いを持ってるやつには私の加護はあげない!ってされるってこと。紹介映像では戦の神ウォエルは筋力や体力が減る呪いを拒む傾向にあると紹介されていた。

具体的に言うと、筋力にデバフを掛けてMP最大値を増やす呪いが拒絶されてた。多分だけど、加護と呪いのミスマッチを防ぐために救済措置かな?あるいは強すぎる呪いと加護の組み合わせを防ぐための要素。

つまり、この7番目(あるいは0番目)の選択肢は、呪いを好き放題追加してからそれを受け入れてくれる加護を選ぶという、ためにある選択肢だ。多分。

それか縛りプレイ用か呪いを盛りすぎてすべての神々から拒絶された人用の選択肢。

...多分一番最後の奴だな。うん。まあ7番目(あるいは0)の神々の可能性も捨ててはない。

 

さて、僕は半分くらいは人外の化け物を操作しにきたので、どっちかというと呪いを盛ってそれにあった加護を選びたい。ので、加護は無視して呪いの選択画面に移る。

呪いについても説明は簡単、デメリットと引き換えに力を得られる。

事前の宣伝では選べる呪いの数は数百種類、と豪語しただけあってすさまじい数だ。なんかソート機能までついてるし...ふむ。

結構便利そうだな。とりあえず人外を作りたいからステータス増減系はいったん除外して、部位追加と変身・変形、あとは特殊って言うのに絞ってみてみよう。

 

おー、出てきた出てきた。しかしこれでも300近くあるのか、全部細かく見てる時間はないな、気になったのだけ詳しく見る感じで...ん?

性転換の呪い?外見のキャラメイクで見た目変えられるのに意味あるのか?えーっと、効果は...ゲーム内性別が男性から女性に変わる場合MP+10%と精神力と抵抗力が強化。

デメリットとしてHP-20%と筋力と耐久力が低下。逆の場合はHP+10%筋力と耐久力の強化、デメリットとしてMP-20%と精神力と抵抗力の弱体化か。

ふむ。極端なステ振りにできるってことか。マイナスされる数字がデカいし魔術師にどれぐらいHPが必要かとかもわかんないから結構リスキーな呪いだな。

でもちょっと女体化した自分って言うのは気になるので一回付けてみよう。ポチっと。

 

結構可愛いな。なぜか髪が伸びてロングヘアになってるのは気になるけど。そういえば、身長はどれぐらい変えられるのだろうか。流石に10cmとか3mとかにできたらゲームバランスが崩壊しそうだ。気になったので身長スライダーをぐりぐり動かしてみる。結果としては上限約2m、下限は約130cmだった。無制限という訳ではないらしい。

とは言え今までのフルダイヴMMOの常識を打ち壊す技術なのは確かだ。というかロリの僕、めっちゃかわいい。白いワンピースと麦わら帽子をかぶせたい。

 

...正直言って死ぬほど好みなので僕の心は揺らいでいる。このロリでゲームをプレイしたい。しかし当初の目的であった人外化け物プレイもやりた...いや。

別にどっちかだけに絞る必要はない、どっちもやればいいじゃないか。僕は天才なんだろうか。まあ、少女が実は化け物でした展開はそこそこあるけども。

 

よーし、そうと決まればこの幼女ちゃんを化物に改造してくぞー。とは言え一目見て人外だとわかる見た目にするとせっかく可愛くなった意味がないので見た目は一般的な少女のままにする必要がある。なにか良さそうな呪いは無いかな~っと。

 

お、この頭部異形化(口)っていうのはどうだろう。ポチっと押して追加してみると、プレビューが流れる。そこには頭頂部からクリオネのようにグパァッと口を広げる姿が。

これどうなってるんだ?そこには脳みそとかあるはずなんですが、それに目とか口が放射状に開いたせいで裂けてるんだけど何事もなかったようにくっつくし、そもそもそのバカでかい舌はどこから出て来たんだ。射程2mくらいあるんじゃないか?とかいろいろ疑問はあるが、いやあ、いいねえ。いい感じに化物だ。ホラーというよりはクリチャー感が強めだけど悪くない。

効果のほどは見ての通り肉体の変形、デメリットは満腹度消費速度+100%。つまり2倍の速度で満腹度が減るらしい。正直なところゲーム的な実用性はあんまり高くなさそうではある。

 

この口を開けてる間の視界はどうなってるのかとかそもそもこれじゃあ被り物できないじゃんとか、嚙みつきする以上絶対反撃はくるよなぁ、性転換の呪いとのシナジー薄ぃなぁ、とかそういう余計な考えも浮かんでくるがロマンを何よりも優先していいのがゲームのいいところ。というわけで更に化物化を進めていこう。

頭部が口ってだけじゃインパクトが弱い。と、すぐ下に腕部異形化(口)を発見。つまり、腕も口にできる。という訳だ。呪いをかける部位を選択してくださいって言われたけど迷うことなく両手に重ね掛けしてみました。

 

頭の口より小さいから舌の大きさや嚙みつきの威力は劣るけどこっちの方が使いやすそうだ。デメリットは満腹度消費速度+50%×2。これで満腹度消費速度は3倍に。

他にも部位の異形化は結構種類がある、例えば腕部異形化(剣)なんかは分かりやすくかっこいいし、頭部異形化には(猫)や(犬)とかもある。

ちょっと気になってみてみたんだけど、頭部異形化(猫)は猫頭になるんじゃなくて頭が猫になるんだ。つまり首の上に猫そのものをポン付けした感じ。めっちゃキモイ。

どうやら猫耳とかは別にあるみたいだからいいけどこんな呪い選ぶ奴は居るんだろうか。

 

お?これは...舌異形化(腕)。舌異形化は流石に腕や頭と比べると種類が少ないがその中に面白そうなのを発見した。他の舌異形化は舌をカメレオンみたいに伸ばせるようにしたりして舌を武器として使えるようにする系のが多かったんだけどこれは異質。文字通り喉から手を出せるようになる。正直口から腕が生えたところで何に使うのかって感じはするけど化物っぽいので追加...三刀流が使いやすくなるくらいかな?とか思ってたら呪いをかける部位を選択してください、との表示が。

は?舌は一つしかないだろ、と思って画面を詳しく見ると腕や頭部にも選択可能の光が表示されている。

 

なるほど?呪いで増えた部位にも呪いをかけられるのか。とりあえず当初の予定通り普通の舌を腕に変更。そこからさらに画面を遡って腕部異形化(口)を選択する。

本来なら腕を二本とも口にしてるので選択すらできないはずが選択できた。ということは、口から生えてきた腕がさらに放射状に開いて口になるってわけだ。うーんキモイ。

でもこれはいらないかなぁ。頭部の口で十分だ。

口から出るって言うのは奇襲性とスピードが強みだけど呪い二つかけてそれだけってのは割にあわない。そこまで必須ってわけでもないので一旦普通の下にかけた舌異形化(腕)と腕部異形化(口)は解除。でも口の中からもう一本腕がでてきてそれがさらに口になる二段階の構造はカッコいいので付けたい。どこがいいかな。

とりあえず左腕の口に二つの呪いをかけてみる。プレビューを見る限りなかなかいい感じだ、単純に射程がもう一本の腕の長さ分伸びる。2番目の腕が細くなってるから攻撃力は下がってそう。

頭の口の方でも試してみたけどどうやら舌異形化(腕)で変化する腕の大きさは本体の腕の大きさが上限みたいで頭の口に使うとむしろ射程が落ちた。

この二段階の口の呪い(ウツボ機構と名付ける)は左腕にかけておくとしよう。いざというときの切り札だ。デメリットは満腹度消費速度+25%と抵抗力の僅かな低下。

 

上半身はこんな感じで良いだろう。けど下半身がただの女の子のままだ。それにフィジカルもただの幼女だし、化物なら最低でも成人男性並みの力は欲しい。今のままだと嚙みついても割と簡単に振り払われそう。

あとは超再生的な能力とか強酸性の体液とかも欲しい。化物的に。とはいえこれはオンラインゲームなので、最初からそんなに盛れるはずはない。

 

とりあえず下半身の化け物要素は後回しにして、筋力とか再生系の呪いを探そう。

性転換の呪いで筋力とかHPが低下してるので補っておきたい。とはいえHPとか筋力を増やすためにMPとか精神力を代償にしてはただ性別を変更しただけになるので、別のものを引き換えに差し出せる呪いを探す必要がある。

 

というわけでソート条件を変更して部位追加と変身・変形を取り除き、能力変化、特殊、に絞る。

僕の探す条件に合う呪いがあるといいけど。

...お?これはどうかな。悪魔の腕。両腕の筋力が大幅に上昇する代わりに聖属性、光属性から受けるダメージが上昇する。

あ、残念。見た目が大分禍々しくなっちゃう。これはダメだ。

 

この悪魔の血っていうのは...うーん。見た目も変わらないし効果が全能力の上昇。強いとは思うけど筋力の上昇幅はさほどでもなさそう。保留かな。

悪魔の角とかしっぽは部位追加でも見たけど魔法系能力の強化か。これもなし。

お、この不浄なる肉体(剛力)っていうのはどうだ?効果としては筋力の大幅強化、耐久の上昇。

デメリットは火、光、聖属性から受けるダメージが大幅に増加。一部NPCからの初期好感度の変更

見た目も変わらない、変わってないよね?不浄なる肉体という割には。物理的に汚いってより呪い的な汚さなんだろう。

それにしてもダメージが大幅上昇か。どれぐらいだろうか。1.5倍か2倍くらい?流石に10倍とかばかげた数値じゃないと思いたい。

なかなか良さそうだし、採用しよう。あとは再生系の呪いとできれば体液の強酸化も欲しい。

 

実はすでに再生系の呪いの候補は見えてる。というか不浄なる肉体(剛力)のすぐ下にあった。

不浄なる肉体(不滅)ってやつなんですけどね。効果はHPの自然回復速度の大幅な上昇とわずかな耐久強化。デメリットは剛力と同じ。

多分これを採用したら火、光、聖属性の攻撃をまともに受けたら死ぬ。いや、もしかしたら1.5倍の二乗くらいなら耐えられるかもしれないけど。

4倍でも...装備で何とか属性付き通常攻撃くらいなら耐えられないかな?結構リスキーな選択だとは思う。ソロプレイだとワンチャン詰むかも知れない。

でもこういう化物って弱点がある方がそれっぽいし...とかそういう言い訳が心の中でどんどん生まれ来てるのできっと僕の心はこの選択を望んでいるのだ。

という訳で不浄なる肉体(不滅)も追加。

 

あとは強酸系の呪いだけど、こっちはワード検索で比較的簡単に見つかった。

強酸性胃液という名前の呪いだ。まあ、名前通りだね。胃液を強酸化して消化速度を50%上げる効果がある。

デメリットはMP自然回復速度のわずかな弱体化。この程度のデメリットなら問題ないはず。

血液を強酸性にするやつもあったんだけど、デメリットがHPを削るやつなのであきらめた。流石にこれ以上削られるのは無理だ。

 

そういえば呪いをかけられる数に上限はないのだろうか。これで何個目だ?

えーと、性転換、頭部異形化、腕部異形化が3つ、舌異形化、不浄の肉体が二種類で、この強酸性胃液を足すと、9個か。

上限があるなら二けたに行く前の9か10かな?なんて考えながら強酸性胃液の呪いを追加すると、突然ファンファーレが鳴り響く。

 

「オメデトウございマス。特殊条件を達成しました。これにヨリ、第三勢力、呪人を使用することが可能になりマシた。」

 

お?隠し条件的な?

 

「ちなみにその特殊条件っていうのは何なんですか?」

 

「加護ヲ選択せずに、呪いを9つ入手スルことです。ゲンザイ、総プレイヤーの2%がこの条件を達成しています。」

 

2%。このゲームがAAAタイトルであることを考えると...少なくとも数万人は居ることになる。そんなに珍しくもないってことになるね。

しかも割とゲーム開始直後だしもうちょい増えるだろう。

まあ上限まで呪いを突っ込むのは割とやるか。ゲーマーなら。

 

「それでその、呪人の勢力になると何が変わるんですか?」

 

「マズ、加護を受けるコトガ不可能になります。トウゼン、奇跡も使用できません。

 マタ、不死の加護も使用不可ニなり、不死の呪いに変わりマス。これはデスペナルティが重くナルというコトです。

 呪人の利点についてデスガ、呪いのメリットの部分がヨリ強く出ます、具体的には1割増し程度デス。」

 

???加護の力を失って手に入れられるのが呪いのパワー一割増し?二倍でようやく釣り合うかどうかって感じだと思うんだけど?

 

「それだけですか、呪人のメリット。」

 

「ハイ、基本的には高難易度の第三陣営として設定されているのでメリットは控えめデス。

 ガ、ココでは言えないメリットもアル、と言ってオキマショウ。」

 

「なるほど。ありがとう。」

 

「チナミニ、呪人の存在、解放条件ナドハ、文字、音声、動画媒体なドで頒布するコとは禁止サセテイタダイテおりマス。」

 

文字、音声媒体での頒布の禁止。まあそんなに大勢の耳や目には入れたくない、ってことかな。第三陣営が多くなりすぎると困りそうだし。

ん?というか...

 

「それって口伝なら口外オーケーってことですか?」

 

「ソウナリマス。」

 

なるほど。口コミ方式。広がること自体は止めないんだな。ということはある程度広まったら公式が情報公開するだろう。

僕が口コミで伝えれそうな相手も何人かいるけど...あいつらなら自力で見つけてそうだし意味ないかなあ。

 

そうそう、そもそも呪人にするかどうかだけど、当然呪人を選択する。だって自力で見つけた隠し要素だし?しかも高難易度とか言われたらゲーマーとして乗るしかないっしょ。

さらに言えば僕がやりたいRPにも完璧に合致してるし。という訳で呪人を選択する。7つ目とか言ってた場所に出てる、何だか考察が当たってたようで嬉しい。

あ、見た目が変わったりしたら困るな。と、呪人にしてから思ったけど特に変わらなかったので安心。若干負のオーラが出てる気がするけどね。

という訳で最終的な初期ステータスがこちら。

 

────────────

名前:黒い聖職者

種族:呪人

称号:《呪人》

 

LV:1

HP:80/80

MP:111/111

満腹度:100/100

スキル:N/A

加護:N/A

呪い:不死の呪い

   頭部異形化(口) 舌異形化(腕)

   腕部異形化(口)×3 強酸性胃液

   不浄なる肉体(剛力)不浄なる肉体(不滅)

耐性:酸(微弱)

弱点:火(極大) 光(極大) 聖(極大)

称号:《呪人》

────────────

 

こんな感じだ。酸耐性は強酸性胃液の効果だろうか。この会社のゲームはたいていHPとMP以外の能力値は数値化されない。

数値化しちゃったら割と簡単に計算で最適解出されちゃって構成がテンプレ化しちゃうのが嫌なんだって、このまえ社長がインタビューで言ってた。

 

さて、それじゃあさっさと『サンチュクアリ:カースドフロンティア』の世界に降り立ちますか。結構キャラクリに時間かけちゃったから急いで追いつかなきゃ。

 

「コレでヨロシイデスネ?」

 

と確認してくるガイド。一応もう一回軽く確認。ヨシ!

 

「問題なしです!」

 

「基本的なチュートリアルが受けられマスがスキップしマスカ?」

 

「内容は?」

 

「メニューの開き方やログアウト、掲示板仕様の方法やヘルプの使い方などです。」

 

「スキップで!」

 

「了解シマシタ!ソレデハヨキタビヲ!」

 

テンポよくガイドとの会話を終えると、淡い光が世界を包み始めて、一瞬の強い浮遊感の直後に僕はカスドの世界に降り立っていた。

*1
イントネーションはミスド




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